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本を持って旅に出よう♪ 思わず旅に出たくなる本 5冊

  • 2017.1.3
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「旅に出たくなる本」と聞くと、どんな本を思い浮かべますか? 小説やエッセイ、ガイドブックなど様々な種類がありますが、今回は、ことりっぷweb スタッフおすすめの「旅に出たくなる本」をご紹介します。

木村衣有子『コッペパンの本』(産業編集センター)

食まわりの仕事を得意とする文筆家・木村衣有子さんが、ニッポン全国の懐かしコッペから、進化系コッペまで丹念に取材。岩手県民のソウルフード「福田パン」はもちろん、専門店やパン屋さん、コンビニなど、さまざまな「コッペパン」が登場します。

「コッペパン」を通じて知る、暮らし、地域、時代の流れ、作り手たちの思いに、じんわり感動。コッペパンを連想させる、ざらっとした手触りの装丁にも、きゅん。どこか遠くの町まで「コッペ」をほおばりに出かけたくなります。(ことりっぷweb編集:島田 零子)

星野道夫『旅をする木(文春文庫)』(文藝春秋)

20年前に亡くなった写真家・星野道夫さんが、たった一人でアラスカの地へ行き、そこで出会った人や動物、大自然のことをまとめたエッセイのような本です。

とても優しくて温かい言葉で紡がれた一つ一つの章は、疲れている時や、忙しく働く人にこそ読んでもらいたい心の栄養剤。本を開くと、星野道夫さんの見た景色を見に、また、雄大な自然に会いに行きたくなります。「旅をする木」とはなんなのか、その答えは、中を見てからの、お楽しみ♪(ことりっぷweb編集:青柳 喬)

片桐はいり『わたしのマトカ(幻冬舎文庫)』(幻冬舎)

映画「かもめ食堂」の撮影で滞在したフィンランドでの日々をつづったこのエッセイ。独特な風味のソウルフード「サルミアッキ」への挑戦や、一見無愛想な路面電車の運転手さんとの交流が語られています。ちょっとシャイでサウナとお酒が好き、短い夏を楽しむために全力――片桐さんのユーモラスな目線で切り取られたフィンランドの人々は、とても愛おしく感じられます。
「マトカ」はフィンランド語で旅。ムーミン、マリメッコ、シナモンロール…だけじゃない、“ふだんのフィンランド”にふれる旅がしたくなる一冊です。(ことりっぷweb編集:鈴木 愛美)

柴田よしき『夢より短い旅の果て』(角川文庫)

行方知れずとなった初恋の人を探すうちに、女子学生が鉄道旅に魅せられていくお話です。なんとか失踪事件の鍵を掴もうとする主人公ですが、全国各地をローカル線で巡るうちに、いつしか鉄道旅そのものに惹かれるようになってゆきます。

数時間かけてやっとたどり着いた先の景色や、ワンマン列車での車掌さんとの何気ないやりとり、駅前の食堂で地元の人に交じって注文した定食の美味しさなど、鉄道好きでなくても思わず乗ってみたくなる場面がたくさんありますよ。(ことりっぷweb編集:三浦 友里)

谷川俊太郎『写真』(昌文社)

「旅に出たい」気持ちをたどると、見知らぬ何かに出会いたいという欲にぶつかります。それは、出会ったものを頭のどこかにピンで留めて保存したいという欲でもあります。

だから旅先では、(おそらく)普段の数十倍くらいの速度と精度で目の前の情報をキャッチしているはずなのだけれど、なぜか帰ってくると忘れてしまう。覚えていることといえば、部屋の大きさや、観光地の喧騒など、どうでもいいことばかり。

『写真』を開き、谷川さんの写真と言葉に触れていると、旅先で出会ったものたちを思い出します。列車の音、朝の光、風の温度、夜の音、土の匂い…。あのとき感じたものは、忘れていたのではなく、思い出せなかっただけなのだと。そしてまた、旅に出たい、言葉をピンで留めたい、そんな欲が再び湧いてくるのです。(ことりっぷwebプロデューサー:平山 高敏)いかがでしたか?
読めば心の中に眠る旅心をくすぐる魅力的な本たち。ぜひ読んでみてくださいね♪

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