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示談にするのは厳禁? 交通事故に遭ったときのNG行動と正しい対処法

  • 2016.12.29
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こんにちは。アディーレ法律事務所の弁護士、篠田恵里香です。

年末年始に車での帰省を計画している方も多いのではないでしょうか? 車の運転と切っても切り離せないのは交通事故ですね。

今回は、もしも事故に巻き込まれてしまったときに、 どのように対処すべきなのかということを詳しく解説させていただきます。

●交通事故に遭った場合、まずしなければならないことは?

交通事故に遭った場合、焦ってパニックになる方は少なくありません。まずは、相手の名前等を確認し、必ず警察に届け出る ようにしましょう。

「事故直後は混乱していて大した痛みは感じなかったけれど、数時間たったら首の痛みが治らない」ということで病院通いになってしまう可能性もあります。

少しでも体に異変を感じた場合は、“人損”扱い として報告し、すぐ病院に行くようにしましょう。

●事故に遭ったときのNG行動

急いでいるからと、その場を立ち去ったり、「このお金で許して」と言われその場で示談してしまうのはもってのほかです。

たとえば、現場で10万円を渡された場合、「結構な金額」と感じて示談してしまいそうになるかもしれませんが、“むち打ち症で3か月通院した場合の慰謝料”は、法的には50万円超となりますし、これ以外に治療費もかかりますので全く足りません 。

しかも、警察への報告を怠ると、交通事故証明書が発行されません。

後から相手の保険会社に「治療費払え」と請求しても、事故はなかったとして応じてもらえない可能性があります。

また、体に異変を感じながら「今日は仕事で忙しい」などと病院に行くのを先送りしてしまうのもご法度です。

事故日から数日たってから病院に行った場合、“本当に事故によるケガなのか”があやふやになってしまい、これもまた保険会社から補償が下りない原因となります。

なお、最終的に保険会社から提示される示談額は相当低額であることが通常 なので、示談をする前に一度は弁護士に相談してほしいですね。

保険会社の提案をそのまま受け入れることもご法度です。

●会社員の夫が休むことになったら収入を補償してもらえるの?

会社勤めの方はもちろん、自営業・アルバイト等の仕事をしている方は、「仕事を休んで収入が減った分を補償してください」として、休業損害を請求できます。

よく、「専業主婦は休業損害が認められない」などと言われますが、専業主婦であっても、掃除・洗濯・炊事等の家事に支障が生じた場合、“家事に○%の支障が出た”という割合に応じて休業損害を請求できる可能性があります 。

その場合、“女性労働者の平均賃金”を基礎にして、割合と日数をこれにかけあわせる方法によって計算します。これも小さな金額ではないので諦めてはいけません。

仮に後遺障害が残ったような場合は、慰謝料や休業損害に加えて“将来の仕事に影響が出るだろう”という『逸失利益』 を損害賠償請求することができます。

●まとめ

年末年始はせわしない時期ですし、路面凍結等による事故も発生しがちです。また、どんなに気をつけていても、もらい事故は避けられない側面があります。

事故について“必ず知っておくべき知識”は少なくありません。

事故に遭う前にしっかり知識をつけておくことはもちろん、万が一事故に遭ってしまった場合には、弁護士に相談し必要な知識を備えていただければと思います。

●ライター/篠田恵里香(アディーレ法律事務所:東京弁護士会所属)
●モデル/REIKO(SORAくん、UTAくん)

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