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お番茶にぽとり、新習慣 #深夜のこっそり話 #527

  • 2016.12.19
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年末の気忙しさが漂ってきました。みなさんはいかがお過ごしですか。ある日、朝から展示会巡りが続き、何かお腹に入れたいと思っていたところに差し出された一杯のお茶があまりに美味しくて忘れられなくなりました。これはどんなお茶ですか、ただのお茶ではないですね、と問いたいほどに、美味しい。舌が踊り、胃袋が歌いだす、すばらしい一杯でした。

 「栗茶とお茶漬け、お選びいただけます」と言われるがままに、ふたりでいたので、ひとつずつお願いしました。栗茶と聞けば、フレーバーティと思うところ、それが違うんです。玄米茶に栗餡がぽとりと落とされたもの。そんな楽しみ方があるんだと震えました。

 一口目は溶かさずにそのまま玄米茶の香ばしさを味わい、2口目、3口目はスプーンで栗餡をすくい口に含んだところにお茶をごくりと飲みました。口福とはこのことか、と甘みを感じるお茶を心底楽しみました。4口目は思いっきって、スプーンで栗餡を溶いてみました。勇気がいる決断でしたが、これまた大正解。底にいくほどに甘みを感じ、幸せです。餡が溶けてうつろう栗茶3変化を楽しみつくしました。玄米茶とこんなにも向き合うのは久々です。それも、お茶づくりにこだわり続ける明治20年創業(129年の歴史)の「老松園」のお茶に出会ったからかもしません。

 この玄米茶に出会ったことから、自分の中にある種のおこだわりが芽生えはじめ、お茶にぽとりの新習慣が止まらなくなってきました。その後は、おもちがとろーりとする赤福やふくふくに戻る甘納豆を試してみましたが、どちらも大正解。おはぎに手を出す日もそう遠くないと思います。一日の疲れを癒す “おねむ”(おめざの対義語)にも活躍しそうな一杯、ぜひお試しを。(エディターT)

心が澄んでいくようなすっきりとしたお茶に、絶妙に香ばしさが漂う、美味しい玄米茶。

老松園は伊勢神宮ゆかりのお茶屋さん。

甘さ控えめの丹波の黒太郎。お茶にぴったり合いました。

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