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専業主婦はメリットあるの? 確定拠出年金を始める3つのポイント【30代から考える「自分年金」 第5回】

  • 2016.12.19
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節税力がスゴい! 確定拠出年金の3つの「おトク」大公開 の続きです。

前回までに「確定拠出年金」が節税効果が高いことを説明したが、実際に始めるためにはどうすればいいのか? ファイナンシャル・プランナーで「確定拠出年金相談ねっと」代表の山中伸枝さんにお話を聞いた。

© beeboys - Fotolia.com

ポイント1 個人型確定拠出年金の対象者と限度額

2017年1月1日から、個人型確定拠出年金の加入資格者が拡大し、『だれでも』加入できるようになる。。

だからもちろん専業主婦も加入できるようになったわけだが、正直なところ、専業主婦にはそれほどメリットはない。

なぜなら確定拠出年金のメリットは前回話したように、所得控除にある。しかし所得がない専業主婦の場合、夫の所得からの掛け金控除は受けられない。こういった家庭の場合は、専業主婦が確定拠出年金に加入するよりは、夫の確定拠出年金の枠を広げた方が世帯としての税金は安くなる。

税金が安くなるからといって、確定拠出年金はいくらでもかけることができるわけではない。

「対象者」によって、積立できる金額が異なってくるのだ。積み立てる掛け金は毎年4月~翌年3月までの間に、1回だけ変更ができる

●個人型確定拠出年金の対象者と限度額

掛け金は、月額5,000円以上 1,000円単位

※1 企業年金の種類によって違ってくる

※2 国民年金基金、付加保険料と合わせて6万8000円が限度

ポイント2 個人型確定拠出年金を始める場合の流れ

個人型確定拠出年金を始める場合の流れはを簡単に説明する。

<事前に確認するポイント>

・選択する金融機関(運営管理機関)によって用意されている金融商品が違う

金融機関選ぶ際には、商品のラインアップをチェックしよう。

・投資信託の信託報酬など、手数料をチェック

長期に渡っての運用となるので、手数料の違いがのちのち大きく響いてくる。

<確定拠出年金を始めるときの流れ>

ポイント3 原則60歳まで引きだせない

確定拠出年金は、節税というメリットがあり、良いことづくめのようにみえる。ではデメリットはないのだろうか。

最大のデメリットとしては、原則として60歳まで引きだせないということだ。

「原則」と書いたが、ほとんど引きだせないと思っておいた方が良い。過去には東日本大震災のときでさえも、かなり限定された場合だけしか引き出しに応じなかったという事例がある。

ただしこれをデメリットととらえるか、メリットととらえるか…、これこそが老後プランを考える上での分岐点となるかもしれない。

なぜなら確定拠出年金は、引き出しが厳格に制限されているからこそ、「老後資金を確実にためる方法」といえるのだ。加入期間中に自己破産になっても確定拠出年金の資産は差し押さえの対象とならないほど、特権的な扱いを持っている。だからこそ確定拠出年金とは、これらのことを心して、ためていくお金だということ覚えておきたい。

※この記事は2016年11月の取材を基づいて書いています。

■今回取材にご協力いただいた山中伸枝さんの著書

ど素人が始めるiDeCoの本

(山中伸枝/翔泳社 本体1,500円+税)

(楢戸ひかる)

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