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マドリードで開催された『ロエベ 過去 現在 未来』展。

  • 2016.12.12
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マドリードに新しい旗艦店もオープンし、創立170周年を迎えたロエベ。プラド美術館の隣にある王立植物園内では、12月9日まで『ロエベ 過去 現在 未来』展が開催されていた。

植物園が面したプラド通りには、展覧会の看板が並んでいる。

植物園内のパビリオンが会場で、入り口ではコンスタンス・スプライ・スタイルの巨大なブーケに出迎えられた。コンスタンス・スプライは1930年〜50年代にかけて、当時のフラワー・アレンジメントとは異なる革新的なスタイルで活躍した英国のフラワー・アーティスト。ウィンザー公爵夫妻となるエドワード8世とウォリス・シンプソンが1937年にフランスのカンデ城で結婚式を挙げた時も、英国から彼女を招いてフラワー・アレンジメントを依頼している。1953年のエリザベス2世の戴冠式で、花を担当したのも彼女だ。

ブーケの奥は香水等の販売スペース。右手が写真会場だ。

会場の右側はその彼女の人生と仕事にインスパイアされたという、スティーヴン・マイゼルによる花の写真が展示されていた。シンプルながらおおらかで明るいこれらの写真は、現在のロエベのフレッシュなエネルギーを象徴。なお、花の写真は1月から12月までの12点と、プラス1点の合計13点あり……これはどうやらカレンダーになっているらしい。なおジョナサン・アンダーソンによる新生ロエベの広告キャンペーンを手がけている写真家が、このマイゼルである。

スティーヴン・マイゼル撮影による花の写真。左から2月、3月……。

会場の左側は、メゾンのアーカイブのビジュアルと数々のプロダクトで構成。中央のアクリルケース内に、170年を結び付けるかのように過去、そして現在のプロダクトやオブジェをミックスして展示していた。驚くべきはそれを覆う周囲の壁と床に、びっしりと写真のコラージュがなされていたことだ。会場にも置かれていたが、この展覧会開催と同時に、ルイス ベネガスが編集したとても分厚いLOEWE BOOK が限定発売された。コラージュされているのはその1冊におさめられた、メゾンの豊かな歴史を物語る過去の広告やビジュアルの数々。会場に漲るダイナミックなパワーに、ジョナサン・アンダーソンがもたらすロエベの未来が感じられるようだ。

会場風景。これらの写真を眺めているうち、LOEWE BOOKを入手できなくても、した気分になれる!?
photos:Mariko OMURA

『Loewe Past Present Future』展

Real Jardin Botanico

Plaza de Murillo, 2

28014 Madrid

開館 10:00~18:00(11、12月)

入場料 4ユーロ

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