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白砂糖は選ばない!栄養学のプロが使ってる甘味料とは

  • 2016.11.28
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2016年3月にはイギリスで砂糖税の導入が決定されたり、ドキュメンタリー映画『あまくない砂糖の話』が公開されるなど、今では砂糖で検索をかけると“危険”“中毒”と穏やかではないワードが次々と出てきます。何となくカラダに悪そうだからと白砂糖を敬遠する人も増えています。

そこで今回は栄養学のプロであり調理師でもある筆者が、白砂糖の代わりに使える身近な甘味料をご紹介します。

 

■なぜ白砂糖はよくないと言われるの?

白砂糖(上白糖)の主成分はショ糖です。ショ糖とはブドウ糖と果糖がひとつずつ結合した二糖類で、体内に入るとすぐに分解されてブドウ糖と果糖に分かれます。すると急激に血糖値が上がるため、“でぶホルモン”と呼ばれるインスリンが大量に分泌されます。

もちろん血糖値の乱高下は老化の原因である糖化を促進することからもアンチエイジングや生活習慣病が気になる人たちには喜ばしくない働き。これがまず白砂糖(上白糖)が悪の元凶のような言い方をされる由縁です。そして製造される際、不純物だけでなくミネラルなども排除された精製糖であることも、嫌われる理由のひとつです。

また、がんのPET検査ではブドウ糖を負荷しがん細胞がそれに反応することを利用して行われることから、ブドウ糖を多く含む白砂糖ががんのエサとして危険視されています。

 

■砂糖の代わりに使える甘味料

(1)ハチミツ

ハチミツといえばショ糖の含有量が少なかったり殺菌作用があったりとヘルシー志向の女性には人気ですが、紅茶に入れたり、スイーツに使用したりとあまり使い方の選択肢がないように思われています。しかしドレッシングを作る際、ほんの少しハチミツを加えるとうま味とコクが増したり、バルサミコ酢と合わせて二分の一量くらいまで煮詰めれば、ローストビーフのソースにもなります。

また、肉や魚の照り焼きを作るときにハチミツを使えば、甘味を加えるだけでなく照りも出るので、砂糖だけでなくみりんも必要ありません。

 

(2)メープルシロップ

メープルシロップはパンケーキやホットケーキにかけるシロップとしてお馴染みですが、実は品質のよいものはGI値が42と非常に低くく血糖値を上げにくいので、ダイエットやアンチエイジングが気になる人にはおススメです。

またメープルシロップにはむくみに効くカリウムやコラーゲンの生成には欠かせない亜鉛、代謝に不可欠なマグネシウムなどミネラルがたっぷり含まれるほか、抗酸化作用のあるポリフェノールまで含まれています。

パンケーキやホットケーキだけでなく、ごま油とたっぷりのすりごま、お酢と合わせれば胡麻ドレッシングに。お酢と塩コショウに少量のメープルシロップを食わせればマリネ液にと、ちょっと工夫すれば色んな料理に使うことができます。

 

(3)ブラウンシュガー

ひと言にブラウンシュガーといっても、実は日本ではブラウンシュガーに厳密な定義はなく、黒砂糖、甜菜糖だけでなく精製糖である中ざら糖(ざらめの茶色いもの)や糖蜜、上白糖にカラメル色素で着色しただけの三温糖まで含まれます。

しかし筆者がおススメしたいのはミネラルを多く含む黒砂糖や、オリゴ糖を多く含む甜菜糖。黒砂糖にはミネラルが多いだけでなく、健やかな髪や爪には欠かせないビオチンが多く含まれています。また甜菜糖に多く含まれているオリゴ糖は腸内細菌のエサとなるため腸活にはおススメです。

黒砂糖はシナモンティーやコーヒーに、そして酢の物の甘味にも使えますし、甜菜糖は、ブラウンシュガーの中でも最もクセがないので白砂糖の代わりに色々な料理に使うことができます。

味や香りに好みがあるので、料理など好みに合わせて色々工夫して使ってみて下さいね。

【参考】

※ 食品データベース – 文部科学省

【筆者略歴】

SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

【画像】

※ Billion Photos / shutterstock

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