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ストレスも原因に!? バセドウの症状とリスクを高める生活習慣

  • 2016.11.19

歌手の絢香さんが罹ったことでも話題となったバセドウ病。珍しい病気だと思われがちですが、実はアラサー女性が罹患者の多数を占めている決して他人事ではない病気です。

そこで今回は、予防医療推進協会の理事長を務める筆者が、バセドウ病についてご紹介します。

 

バセドウ病ってどんな病気?

バセドウ病は甲状腺機能亢進症の代表的な病気で、甲状腺ホルモンが過剰に分泌される“自己免疫疾患”の一種です。本来免疫は外から侵入してきたウイルスなど“外敵を攻撃する”重要な働きを持っていますが、自己免疫疾患は自分の体を攻撃してしまうという厄介な病気です。

 

眼球が飛び出ることも!?

バセドウ病の代表的な症状は3つあり、1つ目が甲状腺浮腫。甲状腺は喉仏の下あたりに位置する蝶のような形をした器官で、部分的にしこりのように腫れる場合と全体が腫れて首が太くなったように見える場合があります。

2つ目が甲状腺ホルモンの過剰分泌によって起こる代謝の過剰な促進。ジッと座っているだけで走っている時と同じくらいのエネルギーを使ってしまうため、とても疲れやすくなります。また、動悸や息切れ、多汗、手足の震え、皮膚のかゆみなどの症状も。

エネルギー消費が激しいため食べても太らない、むしろ痩せてしまうことも多くあり、ひどい場合はダイエットもしていないのに1か月で10㎏も痩せてしまうこともあります。

3つ目が目に出る症状。バセドウ病を少し知っている人は“目の出る病気”だと思っている人が多いようですが、実際に眼球突出の症状があるのは全体の20%ほど。目周辺に出る症状としては他にも上まぶたの腫れや、まぶたが上に引っ張られて目が大きくなったように見える眼瞼後退もあります。

 

いまだ原因不明のバセドウ病

実はバセドウ病の原因はいまだハッキリとした原因が特定されていません。しかし、罹患者の約15%が家族にバセドウ病を持つ人がいることから、遺伝的要素もいくらか影響があるといわれているほか、過労などの肉体的ストレスや、精神的なストレスなどにも影響されるといわれています。

 

遺伝についてはどうしようもないことですが、日常的に「まだ大丈夫!」と無理をしないことが大切。ストレスはないと思っていても、小さな積み重ねが大きなストレスになることもあります。

同じ悩みを延々と繰り返し考えるクセのある人、朝起きてから夜寝るまでずっと慌ただしくリラックスする時間のない人はストレスの緩和ができていない可能性があるので、紙に書き出して整理してみたり、1日の時間の使い方を見直して、リラックスする時間を設けたりすることが大切でしょう。

【監修者略歴】

※ 川上智史 ・・・ 医学博士。主に予防医学を専門とし、各種教育機関で基礎医学について講義を行う他、一般向けに予防医学に関する講演を行うなど、予防の重要性を啓発し続けている。また、アンチエイジングアドバイザー、メディカルアドバイザーとして医学的に“美と健康”を追求し、コメンテーターとしても幅広く活動。

【筆者略歴】

※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

【画像】

※ Image Point Fr / shutterstock

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