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一体いつまで続くの!? 「産後に気になる薄毛」の対策法

  • 2016.11.19
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女性にとって人生の一大イベントでもある出産。素晴らしい体験であることは間違いありませんが、育児中は2時間おきの授乳など、睡眠時間もままならない毎日が続き、気が付けばゾッとするほどの抜け毛で髪が薄くなっている!? このショックは経験者でないと分からないかもしれません。

今回は予防医療推進協会の理事長を務める筆者が、産後脱毛症の原因と予防法についてご紹介します。

 

■産後脱毛症の3つの原因

(1)激変するホルモンバランス

妊娠するまでの女性のカラダはエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)が交互に優位になり、生理周期を保っています。そして妊娠するといずれの女性ホルモンも分泌量が増加することで健やかな妊娠期間を過ごし、出産に至るのですが、出産を終えるとホルモンバランスを妊娠前の状態に戻そうと、エストロゲンもプロゲステロンも急激に分泌が減少します。

この減少が激しいと、産後脱毛症を発症する場合があります。なぜならエストロゲンもプロゲステロンも髪の維持・成長を促す作用があるからです。

 

(2)環境の変化などによるストレス

多くの女性が出産前の理想の生活と現実との違いに、大きなストレスを感じます。睡眠不足に加え、パートナーがいても日中は赤ちゃんと二人っきり。思うようにできない外出など、それまで当たり前にできていたことができなくなったり、思ったようにパートナーの協力が得られなかったりと、肉体的にも精神的にもかなりのストレスを感じてしまうことも。

ストレスは自律神経に大きな影響を与え、女性ホルモンの分泌低下の原因になるだけでなく、ストレスそのものが抜け毛を促進してしまいます。

 

(3)産後の無理なダイエット

出産後は1日も早く妊娠前のカラダに戻したいのが女心。しかし授乳中は特に食べた栄養素が母乳となり自分のカラダへの供給量が減るため、タンパク質やビタミン・ミネラルをしっかり摂らないと髪だけでなく、歯や爪の健康を保つことができません。

 

■産後脱毛症の予防改善法

(1)自然に治る人も多いので、気にしすぎないことも大事

まずは抜け毛・薄毛を気にし過ぎないこと。確かに大量の抜け毛や薄毛に気づいたときは大きなショックを受けるかもしれません。しかし気に病んだところで改善するものではなく、一定期間(産後半年~1年)を過ぎればもとの状態に戻る人も多いです。誰しも経験することと割り切ってしまうことも必要です。

 

(2)生活リズムを見直す

そして生活リズムを見直すこと。睡眠時間が不規則なのは仕方ないとしても、食事時間くらいはできるだけ決めて、間違っても夜中眠れないからとストレス発散を口実にお菓子を食べたりスマホを眺めることのないように心がけましょう。

 

(3)食事で必要な栄養素をきちんと摂取

もちろん食事もタンパク質(魚・卵・大豆製品・肉類)やビタミン(野菜・果物・レバーなど)、ミネラル(海藻類・大豆製品)そして食物繊維(こんにゃく・きのこ類・海藻類・野菜)をしっかりバランスよく摂るようにしましょう。

髪の主成分はケラチンというタンパク質。髪の維持や成長にはタンパク質だけでなく、ビタミンやミネラルもかかわっており、その吸収をスムーズにするためには食物繊維も欠かせません。特に納豆や高野豆腐などの大豆製品はタンパク質とともにイソフラボンも多く含まれるのでしっかり摂って下さいね。

 

産後脱毛症については実は筆者も経験者。気が付いたときにはかなりのショックを受けましたが、我が子をそっと抱きしめながら深呼吸をすることで気持ちが落ち着いた記憶があります。深呼吸とハグの効果も一理ありかと思いますよ。

【筆者略歴】

※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

【画像】

※ Grekov’s / shutterstock

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