1. トップ
  2. 恋愛
  3. 専業主婦から三児の母がミセス日本グランプリを受賞した理由

専業主婦から三児の母がミセス日本グランプリを受賞した理由

  • 2016.11.11

2015年のミセス日本グランプリ(30代の部)に選ばれた、バレトン講師で3人の子どものママでもある、城山珂奈見さん(写真右)。近ごろ二子玉川で行われた「VERY Fes.2016」にも出展され、取材でお話をするまでは、その華やかなご経歴からそもそも庶民の私とは違う、優雅な人生をお過ごしなのだろうと思っていました。

しかし、実際のkanamiさんはほかのママと同じように悩み、幸せに生きる道を探していたひとりの女性でした。

華やかな学生時代から一転、ママ生活で社会から隔離された気分に

kanamiさんは、3歳のころからバレエを始め、北京のバレエ専門学校へ留学した経験があります。大学時代はチアリーディングに興味を持ち、有名球団のチアリーディングをしていた時期もあります。

その後、25歳で結婚。妊娠がわかったと同時に、いっさいの運動をやめてしまいました。

1人目の出産後は、なにもかもがはじめての体験。子育てで頭がいっぱいになり、自分のことを考える余裕はありませんでした。

そして2人目の出産を終え、1人目にも前ほど手がかからなくなったある日、ふと自分の姿を見て、こう思ったそうです。

「私、このままこんな感じで人生終わるのかな?」

「子供が成人するまで20年、このまま生きていくのかな?」

「同年代の友達はバリバリ働いて輝いているのに、私はこのまま老いていくのかな?」

自分で自分の首を絞めていた日々からの解放

自分の心のなかだけでは収まりきれなくなった不安を、思いきってご主人にぶつけてみたところ、

「ママがママの時間を作っちゃいけないなんてルールはないよ。時間をやりくりすればいいんじゃない?」

と言われ、ハッとしたそうです。

それまでkanamiさんは、「ママは子どもために尽くすもので、自分が楽しむための時間を持つなんて、いけないこと」だと信じて疑わず、さらに子どもを外に預けるなど、もってのほかでした。でもそれが、知らず知らずのうちに、自分自身でかけた制限になっていました。

時間はあるものじゃなく、つくるもの

「時間がないんじゃない、つくればいいんだ」 そう思ったkanamiさん。

子どもが1才をむかえるまでの間、ベビーと一緒に参加できるエクササイズのクラスを探し、積極的に参加しました。これなら、子どもや家族への後ろめたい気持ちも不要です。

そして子どもが1才を過ぎたころからは、英会話などの習い事に行かせている間を利用して、さまざまな運動に取り組みました。

小さいころからバレエやチアリーディングで鍛えていたkanamiさんですが、さすがに数年間も動かしていない筋肉。見る影もなく衰えていました。

「でも、だからこそ、運動の大切さが分かったんです。カラダを動かすと、みるみるうちに肩や腰のコリがほぐれ、血のめぐりを感じ、慢性的な疲れが取れはじめる。カラダがラクになると心も元気になって、子育てにも楽しく穏やかに向き合えるようになりました。」

と、kanamiさん。そして、だんだんとカラダがバレリーナの頃の状態まで戻ってきたとき、バレトンに出会いました。

バレトンは運動がニガテな人ほど楽しく始められる

バレトンとは、バレエとヨガ、そしてフィットネスを組み合わせた運動で、「バレ」はバレエを、「トン」=tone (整える) を意味します。

ニューヨークのバレエダンサーによって作られたプログラムで、バレリーナのようにしなやかで美しいカラダづくりを、運動初心者やハードな運動がニガテな人でも始めやすい内容になっています。

バレエの良さを誰よりもわかっているkanamiさんですが、バレエは敷居が高く、誰もが気軽に始める印象ではないことも知っていました。だからこそ、バレエの良さを生かしつつ、誰でも気軽に始められる「バレトン」は、最高のエクササイズだと思ったのです。

そう思ったら、あとは考える間もなくインストラクター資格を取得。苦労をしながらも、気がつけば、インストラクターとしてバレトンスクールをオープンしていました。

自分磨きを続け、ミセス日本グランプリを受賞

ただ、はじめこそ友達が利用してくれたものの、それもそんなに長くは続かず、しばらくは赤字が続きました。そのとき、kanamiさんは「スクール(=自分)をアピールすること」の必要性を痛感。

「私に会いたい、私からバレトンを習いたいって思われる女性にならなければ」

そしてトライしたのが、ミセス日本グランプリでした。

結果は、2015年ミセス日本30代の部グランプリ受賞!

そこから、kanamiさんもサロンも大きく成長を始めました。

ママの幸せが家族の幸せ

ミセス日本グランプリの冠を獲得してからは、「バレトンでkanamiさんみたいになりたい」「kanamiさんみたいに自分に自信を持って生きたい」という女性入会者が殺到。今では、後継者を育成しながら、海外でアジアンビューティーをコンセプトにしたスタジオをオープンさせるため、日々目まぐるしく働いているそうです。

「名古屋で暮らしながら、東京とアムステルダムに出店する予定です。日本の美しい文化や、健康的な食習慣はヨーロッパで注目されています。日本の素晴らしさを海外の方に感じてもらえるような文化の発信基地としてのスタジオとショップをオープンさせることを目指しています!その準備のために、今は子供を外に預けることが増えました。でも、そのぶん会える時間の嬉しさが今まで以上になりましたし、一瞬の時間を大事にするようにもなりました。スケジュールとしては忙しい日々を送っていますが、今の私たち家族は幸せだと自信を持って言えますね」

kanamiさんは、ママが生き生きと過ごすことが家族の幸せにつながる、と確信。

今後は、ミセス日本で培った社会貢献活動の精神をいかして、知的障害を持つ子どもとママが安心して通えるバレトンスクール(無料)の運営にも力をいれていくそうです。

kanami珂奈見さん

結婚後、二人の男児を出産しヨガに目覚める。産後の体調を整え、心身を健康に保つことの大切さを実感。35yogaインストラクター資格を取得。バレエの経験を活かし、バレエ + ヨガ + フィットネス を組み合わせたエクササイズ「バレトン(balletone)」の良さを実感し、講師になる。現在は自身のバレトン教室を展開。

StudioVivant

(ウーマンエキサイト編集部)

の記事をもっとみる