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非常識なのは日本だけ? メイクやネイルをして登園する子どもの実態5つ

  • 2016.10.21
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こんにちは、海外在住プロママライターのさとうあきこです。

鏡の前で化粧をしているママの顔を興味津々な様子で覗きこむ子ども。特に女の子は、年齢に関係なく“キレイ”や“カワイイ”に敏感 です。

時には、ママと一緒にメイクやネイルを楽しむこともあるでしょう。

ただ、メイクやネイルは大人の女性のたしなみだというのが一般的な感覚であり、幼稚園や保育園などに通う子どもたちがすることではないと考えられてきました。

ところが昨今、口紅をさし、目元にアイライナーをひくなど、大人も顔負けレベルのアートネイルを施した制服姿の園児を見かけることがあります。

さすがにちょっとびっくりですが、本当に驚くべきは、それを注意されたときの子どもとその母親の反応です。

日本と海外の子どものおしゃれに対する考え方の違いと合わせてご紹介します。

●(1)「ママがしたんだもん!」

4歳の幼稚園児Eちゃんは、幼稚園教諭に「幼稚園にはメイクをしてこないでね。取りましょう」と言われて逆切れ。

「だって、ママがしたんだもん。ママのせいだもん。先生だってしてるもん」と言い張り、自分がルールを破っていると受け入れることができませんでした。

Eちゃんは、大泣きしてメイクでパンダ顔になってもなお、メイクを取ることを拒否し続けたそうです。

●(2)「何か問題が?」

保育園に通う3歳のOちゃん、フルタイムで働くママと一緒に毎朝通園しています。

保育士たちの間では、大人しく手のかからないいい子とされているOちゃんですが、一つだけ問題が。それは、色つきグロスを愛用していること。

保育園ではお昼寝の時間があります。常に自分用のグロスを持ち歩くOちゃんのお昼寝枕にはベッタリとあとがついてしまいます。

ママに事情を話し、せめて色のないリップクリームにしてほしいと言うと、「お昼寝用の布団はウチのものだし、問題ないでしょ 」との返事だったそうです。

●(3)「個人の自由です」

5歳の幼稚園児であるTちゃんは、とってもおしゃまさん。

ママがネイリストなこともあり、いつも両手に完璧なネイルアートを施しています。そのカワイサには思わず、大人の方がうらやましくなるほど。

でも、大人ほどではなくとも長く伸ばした5歳児の爪とそこに施された石などの飾りは、時には武器にもなってしまいます。本人の爪がはがれる などの危険性もあります。

「とってもキレイですけど、危ないので幼稚園にはしてこないように」と注意されたTちゃんのママは、「ネイルは幼稚園の規則で禁止されていないでしょう? 個人の自由です」と一蹴。

●(4)「かわいいでしょ?」

所かわって、アメリカの幼稚園での話。

日本から引っ越してきた4歳のRちゃんは自宅近くの幼稚園に通い始めました。ある日迎えに行ったママはビックリ。Rちゃんの顔にはまるで落書きのようなメイクが。

Rちゃんはママの姿を見つけると駆け寄って「ママ、ママ、カワイイ?」と大はしゃぎ。

引きつった顔のママがカタコトの英語で見送りに出ていた先生に尋ねると、「プレイタイムに自由にメイクさせているのよ」との返事。

アメリカなど海外では、子どもがメイクをしないという常識感覚はなく、普段の遊びの中に“メイク”が自然に存在している のです。

●(5)「どうしてダメなの?」

5歳まで海外(香港)で育ったSちゃんは、日本の幼稚園に入園してビックリ。

髪を縛るカワイイポンポンもダメ、色つきリップクリームもダメ、ネイルもダメ、ピアスもネックレスも、足首や手首のミサンガも全部ダメと言われてしまったのです。

「どうして香港ではよくて日本ではダメなの?」と聞いたところ、幼稚園では「ダメなものはダメなの」と言われて、答えを得られなかったSちゃんはママとパパに答えを求めました。

頭をひねって、「日本ではね、子どもにはメイクやアクセサリーは必要ないと考えられているのよ」と答えたママ・パパは、納得できずに「どうして?」と食い下がるSちゃんに、ほとほと困り果てたそうです。

●まとめとして

「子どもはメイクもネイルもしない」という暗黙の了解が自然に守られてきた日本ですが、これが崩れてきているようです。

ただ、「メイクやネイルの何がいけないのか?」と聞かれれば、一部の危険な場合を除いて「子どもらしくないから」としか答えられないのが大人側の苦しい事情です。

一方で、メイクが子どもの遊びの一つとして受け入れられている海外ですが、すべての子どもがいつもメイクやネイルをしているわけではありません。

子どもらしさがないわけでも、それが非行につながっているわけでもありません。

ただ、今の日本では、暗黙の了解的ルールが中途半端に崩れ、幼稚園や保育園側と親の常識判断に食い違いが生まれている様子が、これらのエピソードからうかがえます。

みなさんはどのようにお考えになりますか?

●ライター/さとうあきこ(海外在住プロママライター)

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