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習い事を子どもが嫌がったら? 日本と真逆対応の驚きアメリカ教育法とは

  • 2016.10.19
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日本のような塾文化がないアメリカ。成績をあげることや苦手な分野を克服するため塾に通う日本と異なり、アメリカでは得意分野をとことん伸ばす教育が浸透しています。そのひとつがTutor(チューター)と呼ばれる家庭教師。得意分野の専門家を見つけて学ぶ、個性を大事にする国ならではの教育法を紹介します。

■習いごとは子どもの得意分野を見つけるため

子どもが小さなうちから、さまざまな分野の習い事をさせる親が多いのは日本もアメリカも同じ。習い事に対してアメリカの親がいちばん大事にしているのは、子どもがレッスンを楽しめているかどうか。子どもの得意分野を見つけて才能を伸ばしてあげたいから、無理強いはしません。

というのも、アメリカでは新しい習い事を始めて少しすると、やめてしまう子がわりと多くいます。始めてみたけれど向いていない、嫌いになった、無理だと思ったら、あっさりやめます。子どもが泣いて抵抗してもイヤイヤ言っても、子どものためを思って続けさせるというスパルタ志向は見あたりません。

■アメリカの家庭教師事情

アメリカでは勉強だけでなく、音楽や語学などもチューターに個別指導してもらいます。最近、人気があるのはMath(算数)やコンピュータ、語学のクラス。チューターの紹介は、タウン誌や口コミが多く、ローカルな情報が役立ちます。アメリカでは塾のような大規模スクールがあまりないため、自宅やチューターの家といった個人的な場所で学ぶことが多くなります。

知り合いの30代夫婦は、息子のイーサン君(7歳)がコンピュータにとても興味を示していたので、週1回自宅でコンピュータグラフィックス(CG)をチューターから習っています。

サンフランシスコ周辺ではIT企業が多いため、コンピュータのチューターが人気。イーサン君はゲームのようにブロックを組み立ていくような遊び感覚のレッスンですが、キーボード使いがすでに大人なみだとか。ちなみに月謝は240ドル(日本円で約2万5千円)。それでもイーサン君がとても楽しんでいるので、両親は大満足だそうです。

■才能だけじゃない! 楽しむことが最優先

遠回しな表現を好まないアメリカ。親が意見を求めたときも、チューターから「お子さんは〇〇には向いていません」とはっきり言われることも珍しくありません。

チューターにそう言われたとしても子どもが楽しんでいるようであれば、親は「才能を伸ばす」ことにこだわらず、続けさせます。なぜなら楽しめる趣味があるのも、個性には大事なことだから。何よりも子どもの自信につながります。

習い事ブームは日本と共通でも、アメリカでは、子どもがやる気が失せてしまったときはスッパリやめて、別の道に進ませます。じつは、これが得意分野を見つける近道となっているかもしれません。

アメリカでは子ども自身が将来の目標を意識することが早いように感じます。中学生までに得意なこと、好きなことがはっきりしていると、高校では自分が関心のあるプロジェクトやクラスを選択することができます。習い事を楽しみながら、将来に生かせる能力を身につけることができたらいいですね。

(フレシュラスともみ)

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