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避妊用でないものも!? 知っておきたい「女性用ピル」の正しい使い方

  • 2016.10.16
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結婚はしてからも計画的に子どもを作りたいという女性は少なくありません。そんな女性が避妊薬として服用しているのが低用量ピルではないでしょうか。しかし低用量ピルは計画的に妊娠をしたい人だけのものではありません。

そこで今回は、健康管理士である筆者が、ピルの正しい使い方についてご紹介します。

 

■避妊用ではないものもある

薬局で薬を買うと必ず付いているのが添付書類というもの。添付書類には正しい飲み方や副作用がほぼ全て書かれています。実は病院で処方される薬にも添付書類があり、そこに詳しく効能効果や副作用、正しい服用法などが書かれています。今ではインターネットで添付書類を見ることもできます。

そこで低用量ピルの添付書類を見てみると、そこには“経口避妊剤”ではなく“月経困難症治療剤”と書かれているものもあります。月経困難症とは、起き上がることができないとか、仕事や家事もできないというほどの重症な生理痛のこと。下腹部の痛みや腰痛、頭痛、倦怠感や吐き気、情緒不安定などさまざまな症状があるのは経験者ならご存知のことでしょう。

月経困難症の多くは機能性月経困難症と呼ばれるもので、ホルモンに似た働きをするプロスタグランジンという物質が過剰に分泌されるため起こると考えられています。月経困難症治療剤としてのピルは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンが配合されていて、その働きによってプロスタグランジンの分泌を抑制し、月経痛を緩和するというものです。一方、経口避妊薬としてのピルも配合成分は卵胞ホルモンと黄体ホルモン。この2つのホルモンの配合バランスを月経周期に合わせて変えることで妊娠を回避するというものです。

 

■もし飲み忘れたら?

月経困難症、避妊、いずれの場合も初めて飲み始める時は月経1日目から21日間飲み続け、7日間休み出血の有無にかかわらず29日目からまた飲み始めるといった飲み方をします。毎日、飲む時間をきちんと決めて飲み、もし飲み忘れに気がついたらすぐに前日分を飲むよう指示されているようです。

 

■副作用で太るってホント?

ピルを飲むと太ると言われていますが、たしかに体重増加の可能性はあります。むくみによる体重増加の場合も多いそうです。

しかし、それよりも気になるのは、血栓症。特にアラフォーになると血栓症を起こすリスクが高まるそうなんです。それはアラフォー以降の喫煙者には禁忌とされているほどです。その他にも人によっては血圧が上がったり、頭痛、めまい、片頭痛や抑うつ状態といった副作用もあるようです。また片頭痛の前に目の前に光がチラつくような片頭痛を持っている人も服用を避けるようにとされています。

 

月経困難症は規則正しい生活習慣やバランスのとれた食事でもかなりの改善が見込めます。そして計画出産も基礎体温を計りパートナーの理解を得られれば可能なこと。まずは薬に頼らずにできることから始めてみてもいいかもしれません。

【参考】

ピルを知ろう – ピル・わかるページ
【筆者略歴】

※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

【画像】

※ Image Point Fr / shutterstock

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