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インフルエンザにならないために…「免疫を向上させる」意外な生活習慣

  • 2016.10.13
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秋の気配とともに気になり始めるのが、インフルエンザや風邪などの感染症。同じ満員電車で通勤していてもインフルエンザに感染・発症する人とそうでない人がいますよね? その違いはやはり、その人の持つ“免疫力”の違い。インフルエンザに感染・発症すると仕事を休んだり、高熱のため思うように動けなかったりと辛い思いをしなければなりません。

そこで今回は、予防医療推進協会の理事長を務める筆者が、免疫力を高めるための生活習慣をご紹介します。

 

■手洗いは普通の石鹸で十分!?

インフルエンザ予防といえば、手洗い、うがいが推奨されていますよね。手洗いには多くの人が殺菌・滅菌作用をうたった薬用せっけんを使用しているかと思います。しかし実は、抗菌機能をうたったせっけんの安全性や有用性に待ったがかかっているのをご存知でしょうか?

今年の9月にアメリカのFDA(アメリカ食品医薬品局)は薬用せっけんに含まれる19種類の成分について、普通のせっけんより抗菌効果があるという科学的根拠が得られなかったうえに、中にはアレルギーを引き起こしたり、環境ホルモン作用が確認されているものもあるとして発売が禁止したそうなんです。これを受けて日本でも厚生労働省は1年以内の成分の切り替えを企業に要請しているのです。

また、日本の水道水には殺菌のための塩素が含まれているので、わざわざせっけんを使わなくとも、ある程度の殺菌効果が得られます。殺菌というと“悪い菌”を殺してくれるというイメージを持ってしまいがちですが、手肌の乾燥を防いでくれる“良い菌”も同様に殺菌されてしまうことを頭の片隅に置いておきましょう。

 

■入浴はHSP入浴法で!

HSP(ヒートショックプロテイン)の研究で知られる修文大学の伊藤要子教授がすすめるのがHSP入浴法です。

HSPとは日常生活の中で私たちが受けるさまざまなストレスによって傷ついたタンパク質を修復し、免疫力を高めてくれる存在です。そのHSPを増やすためには熱による刺激が必要で、その入浴方法は40℃なら20分、41℃で15分、42℃で10分、しっかりと肩までつかり、できればお湯の温度が下がらないように湯船のフタをし頭だけ出すような状態で入浴するのがオススメだそう。

大切なのはお風呂上がりに10分から15分ほど保温することと、十分な水分補給をすること。水分補給も体を冷やすような冷たいものはNG。常温か温かい飲み物で水分補給をすることが推奨されています。その効果は3日ほど続くのでHSP入浴は週に2回行うだけでOK。これなら忙しい女性でもできそうですね。

 

■しっかり鼻呼吸

デスクワークを長時間する人はつい猫背になりがち。猫背の状態で首が前に出ているといつの間にか口呼吸になってしまうこともあります。特に顎の幅が小さいいわゆる小顔の人は口呼吸になりやすいとも言われているので、意識して鼻呼吸をしているかどうかチェックするといいでしょう。

また、寝ている時も小顔の人は口が開いてしまうことが多いと指摘されています。もし朝、起きて口の中の乾燥を感じたり、煙草も吸わないのに口臭が気になったりしする人は、横向きに寝たり口テープを使用したりして口の中や喉の粘膜が乾燥しないように注意しましょう。乾燥した粘膜にはインフルエンザなどのウイルスが入り込みやすくなってしまいます。

 

いかがでしたか? 今回は日常の生活習慣をほんの少し変えるだけでできる免疫アップ法をご紹介しました。ぜひ実践してみてくださいね。

【参考】

※ 「薬用せっけん」1年以内の切り替え要請 企業に厚労省 – 日本経済新聞
※ 抗菌せっけん、米で販売禁止 「効果に根拠ない」 – 日本経済新聞
HSP入浴法 – ヒートショックプロテイン研究者 伊藤要子のホームページ
【筆者略歴】

※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

【画像】

※ hxdbzxy / shutterstock

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