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子どものインフルエンザ・感染症予防、ポイントは「水分」にあり?

  • 2016.10.7
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秋の気配が漂ってきました。空気が乾燥すると、気になりはじめるのが風邪やインフルエンザ、ノロウイルスなどの感染症。じつは、これらの予防にも「水分補給」が大切だと、ご存知でしょうか。

(c) ladysuzi - Fotolia.com

ヘルスケアの記事にたずさわってきた筆者が、これまでさまざまなドクターに取材するなかで教えていただいた、家族みんなで心がけたい秋冬の感染症予防のヒントをご紹介します。

■秋冬の感染症予防に「水分補給」が役立つ理由

感染症の予防には、一般的に「手洗い・うがい・マスク」が基本とされています。これらの対策はもちろん大切ですが、まだ幼い子にとっては、手指のすみずみまできれいに洗えなかったり、マスクをいやがったりと、徹底させるのはなかなかむずかしいことも。

そこで、親としてできるちょっとした心がけが、こまめな水分補給をうながすことです。

風邪やインフルエンザなどのウイルスは、口や鼻の粘膜から侵入することがほとんどです。体の水分量がじゅうぶんでないと、のどや鼻のなかの粘膜が乾いてバリア機能が低下し、ウイルスが入ってきやすい環境になってしまいます。

汗をかくシーズンに比べ、あまりのどがかわかない秋冬はうっかり見過ごしてしまいがちですが、ひんぱんに声をかけてこまめな水分補給を心がけましょう。

■加湿器は、こまめに手入れする

これからの季節、感染症予防などに加湿器を使うご家庭も多いことでしょう。インフルエンザなどのウイルスは、温度も湿度も低い環境下で活発になるといわれており、加湿器などで室内を程よい湿度に保つことは大切です。

ただし、加湿器は正しくお手入れしていないと、かえってカビや菌などをまき散らしてしまうこともあります。使用前にはきれいに洗い、水を取りかえるたびに加湿器の本体内部をアルコールなどで拭き、フィルターの交換も忘れずに行えると安心です。

これらのお手入れが面倒な場合は、濡らしたタオルを室内に干しておくのもひとつの手です。秋冬もこまめな水分補給と、湿度管理を行いましょう。

■ねばねば食材で「粘膜」のバリア機能を強化

水分補給や湿度の調整に加え、ウイルスの入り口となる粘膜のバリア機能を高めることも、秋冬の感染症予防につながります。

粘膜を丈夫にするといわれる栄養素は、たんぱく質やビタミン類です。そのなかでも、「ムチン」と呼ばれる糖たんぱく質は、粘膜を覆い、ウイルスなどの外的刺激からからだを守るとされています。

ムチンが豊富に含まれているのは、納豆やヤマイモ、サトイモ、モロヘイヤ、オクラなどのねばねばした食材。ただし、ムチンは熱に弱く、水に溶けやすい性質があるので、納豆やヤマイモは加熱せずに食べるのがおすすめです。

また、粘膜をつくるうえで欠かせない栄養素がビタミンAです。レバーやうなぎ、牛乳やチーズなどの乳製品、卵、緑黄色野菜などに多く含まれています。

どちらも、日ごろの食生活で不足しがちな栄養素です。意識的に摂取していけるとよいでしょう。

これからやってくる秋冬シーズンを、家族みんなが元気で過ごせるよう、バランスのよい食事と休養、そしてこまめな水分補給で、感染症にかかりにくいからだづくりを心がけたいですね。

(コミヤ カホル)

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