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古民家を再生した、古くて新しいホテル。秋のお出かけは兵庫・篠山へ②【関西のイケスポ】

  • 2016.9.30
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篠山の城下町にある4棟の古民家をリノベート

元郵便局舎のギャラリー、元穀物倉庫のライフスタイルショップに続く3回目は…今回もまた古い建築物を大切にする篠山らしいニュース。城下町全体をひとつのホテルと見立てた宿泊施設です。

篠山城跡は、約400年の歴史があり国の史跡にも指定されている篠山ではずせない観光地の一つ。その城下町に点在する明治から昭和に建てられた古民家4棟を宿泊棟にリノベートした「NIPPONIA」は、昨年10月にオープンした新しいホテル。

古民家を店や住居として再利用する人は篠山でも多いですが、大胆にもホテルとして再生したこちら。気になるお部屋やレストランをご紹介します。

ONAE棟の外観。篠山城下町らしい町家ながら、一部洋風のガラス戸もあるモダンな建物

元銀行経営者のお屋敷が快適な部屋に

まずは、元銀行経営者の邸宅だった明治建築、フロントやレストランもあるONAE棟へ。

こちらは長年空き家というわけではなく、近年まで実際に長い年月住居として使われていた建物。日々大事に手入れされていたからこそ、そこまで大きく手を加えなくとも再生できた物件です。ごはんを炊く“おくどさん”や井戸、電話室などはそのまま残されており、日本独自の暮らしの歴史や地域の文化を垣間見ることができます。

中に入るとどこか懐かしく感じるのは、そのためなんです。

離れだった建物を使った101号室。引き戸や床の間など当時の姿を残した温かい雰囲気。

同じく101号室より、こちらは畳の部屋で中庭に面している

「歴史にとけこむように泊まる」がコンセプトだけあって、離れや蔵、屋根裏のような2階など、どの部屋も古民家としてのディテールを部分的に残し、その趣を存分に感じられるような空間設計になっています。

いっぽうで水周りは最新に整備され、寝心地にこだわったベッドが置かれていて、快適さは現代のホテルに引けを取りません!

この日のメインは兵庫県産のブランド牛「但馬牛」。丹波篠山のジビエが登場することも

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食事はレストランでいただくオーベルジュ形式。

なにしろ、丹波栗、丹波の黒大豆、丹波松茸、といったブランド食材のオンパレードの地域だから、もちろんディナーではそんな地元の食材をふんだんに使用。ベースはフレンチでもどちらかというとソースに頼らず、たとえば但馬牛ならシンプルに塩で、と素材そのもののおいしさを存分に楽しめる調理法です。

ちなみに朝食は、サーモンを低温調理で仕上げたミキュイやスフレ状の卵焼きなどに小鉢が付いた和定食。そして、篠山はお米もおいしいんですよ!

レストランの空間からは中庭も。和モダンなインテリアも素敵です

ほかにもお茶屋を営む店舗兼住宅だったSAWASIRO棟、グループでの宿泊に最適なSION棟、伝統的建造物群保存地区の河原町の一角にあるNOZI棟、と全部で12室。

同じドアがズラッと並び、どの部屋も同じようなホテルよりも、部屋それぞれに個性があるから、“私の部屋”感もひとしお。五感で感じて細部まで記憶に残る、そんな特別な旅ができそう。

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