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なんだかツライ…「自律神経の乱れが招く」体の不調と対処法

  • 2016.9.26

“秋の夜長”といわれるように、日照時間が短くなって夜が長く感じる季節になってきました。ただ秋の気候はコロコロと変わりやすく、なぜかもの悲しくなったり、体調もすっきりしないという時期でもあります。

「特に病院に行くほどの症状ではないけど、何となく気になる症状がある」――。もしかしたらそれ、自律神経の乱れからきているかもしれません。

そこで今回は、予防医療推進協会理事長を務める筆者が、自律神経の乱れが原因となり得る体の不調についてご紹介します。

 

■自律神経の働き

“自律神経の乱れ”、“自律神経を整えて……”というのは、よく耳にするフレーズかと思います。しかし、自律神経がどのような働きをしているのかはピンとこない人も少なくないようです。

自律神経とは交感神経と副交感神経の2つがあり、心臓などの循環器系、胃腸などの消化器系、呼吸器など生命活動に欠かせないにも関わらず私たちが“無意識”のうちに働いている神経です。そのため、交感神経と副交感神経のバランスが崩れるとさまざまな症状があらわれます。

 

■自律神経の乱れが原因の不調は?

(1)便秘

多くの女性が悩む便秘も自律神経が大きく関わっています。唾液の分泌からはじまる消化器官の働きは、副交感神経が優位になると活発になります。ところが忙しい女性は「あれもしなきゃ!」、「これもしなきゃ!」と頭も体も大忙し。このように脳が緊張状態になると交感神経が優位になりがち。すると腸の働きが鈍ってしまい便秘を引き起こしてしまいます。

消化器系でいえば、緊張状態での食事は「喉を通らない」、「味が分からない」とよくいわれますが、これも交感神経が優位になることで唾液が十分分泌されないことによって起こる現象です。

 

(2)眠ったはずなのに疲れが取れない?

「何だか寝つきが悪い」、「朝、起きた時点から疲れている」――。

これも交感神経が優位になり過ぎて、本来は夕方から優位になってくる副交感神経が上手く機能していないために起こること。

残業で夜になってもPCのディスプレイを見つめていたり、帰宅してもスマホの画面から目が離せなかったり……。それでは視覚からの刺激で交感神経が優位になったままの状態になり、眠りの質が悪くなって体の疲れも十分に癒すことはできません。

 

(3)過換気症候群

一般的には“過呼吸”と呼ばれています。呼吸も交感神経が優位になると早くなり、副交感神経が優位になるとゆっくりとした呼吸になります。

精神的なストレスが過剰になると交感神経が強い刺激を受けて呼吸は浅く早くなり、吐く息よりも過剰に酸素を取り込むことで、血液中の二酸化炭素が減少しすぎ、めまいや手足の痺れといった症状があらわれます。

しかし、本人は息苦しさを感じるため、さらに呼吸が早くなって悪循環を引き起こすこともあります。

 

■自律神経を整えるポイント

(1)1日10分でも自分の時間を作る

朝起きた瞬間から、あれもこれもと忙しくて暇がない!そんな女性だからこそ自分の時間を例え10分でも作って、リラックスできる時間を持ちしょう。その時間は仕事のことも家のことも一切考えず、好きな雑誌や本を読みふけるのもいいでしょう。

実は何かに集中している時間というのは、脳はα波が出てリラックスしている時と同じ状態になるのです。

 

(2)意識してゆっくりとした呼吸をする

自律神経を整える方法としてよく紹介されているのが、深呼吸。自律神経は自分の意思でそのバランスを変えることはできませんが、呼吸をゆっくりすることで副交感神経を刺激することはできます。

ゆっくりと5秒以上かけて息を吸い、また5秒以上かけて息を吐く。信号待ちでもできることですね。

 

(3)夜のライティングはオレンジ系にする

日本では家の照明も白色の蛍光灯を使用することが多いのですが、白色の蛍光灯の灯りは交感神経を刺激して優位にしてしまいます。少なくとも就寝30分前にはライティングをオレンジ系のものにダウンし視覚からの刺激を避けるようにしましょう。

 

いかがでしたか? この他にストレスの軽減や食事療法など対策はありますが、まずはこの3つから取り組んでみてはいかがでしょうか。

【参考】

※ 総務省認証学術刊行物『ほすぴ』 – 日本成人予防協会

【筆者略歴】

※ SAYURI・・・長年の医療業界での経験を生かし、健康管理士、食育インストラクター、心理カウンセラーとして執筆活動や講演活動をする傍らNPO法人予防医療推進協会の理事長も務める。

【画像】

※ Syda Productions / shutterstock

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