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これが少子化の原因!? ママたちが嘆く日本の不便すぎる育児事情3つ

  • 2016.9.12

こんにちは、ママライターのあしださきです。

厚生労働省が2016年5月に発表した2015年の人口動態統計によると、1人の女性が生涯に産む子どもの人数を推計した合計特殊出生率が1.46%となり、2年ぶりの上昇をしたそうです。

しかしながら、この数値は少子化に歯止めがかかるほどの伸び率ではなく、依然として日本は少子高齢化社会へ突き進んでいる状態です。

少子化、少子化と叫ばれていますが、お子さんをお持ちの皆さんは果たしてそれを実感するような出来事に出会ったことはありますか?

個人的には、「本当に少子化なのか」と疑うほどに子どもをめぐる環境に不便さを感じてしまうことが多いのです。

そこで今回は、子育てをしていて直面した「日本ちょっとおかしいだろ!」というエピソードを3つご紹介していきたいと思います。

目次1 妊娠中から“保活”!? 何が「一億総活躍社会」だ!2 初診で分娩予約しないと間に合わない! 産みたくても産む病院がない現実3 幼稚園の未就園児クラスの申し込みで、炎天下の屋外に並ぶ!?

●妊娠中から“保活”!? 何が「一億総活躍社会」だ!

『20代は男性に負けないように頑張って仕事をしてきた。その甲斐あって、ある程度の責任ある役職を任されるまでになった。30代で結婚し子どもを授かり、家族が増える喜びを感じる暇もなく、あの“保活”というものと戦わなければならなくなった。

私の住んでいる地域は待機児童数が多く、働く母親たちは早いうちから子どもの預け先を確保すべく血眼になって保育園を探しているという。私も妊娠中から“保活”に参戦 。こんな社会、おかしいだろ!

女性が当たり前に仕事をしながら子育てができないなんて、やはり日本は諸外国に比べて遅れていると思う。一億総活躍社会とか、首相の言葉もしらじらしくて笑える』(30代/大手証券会社勤務・1児の母)

“保活”という言葉自体、本来なら必要ないものです。

そもそも住んでいる地域の公立小学校や中学校のように、規定の年齢に達したら希望するすべての子どもが入学可能になるようなシステム が望ましいのではないでしょうか。

入学者の人数が多い年もあれば少ない年もあります。しかし、多いからといって公立小学校で入学を断られることはありませんよね。

多ければクラスを増やして対応してくれます。保育園にも同じような体制を期待するのはおかしいことでしょうか?

●初診で分娩予約しないと間に合わない! 産みたくても産む病院がない現実

『本当に「ありえない」と思ったのは私がお世話になった産婦人科の病院の話。妊娠検査薬で陽性反応が出て、うれしい気持ちで訪れた産婦人科の病院。

近所では人気のある個人病院で、新しくてキレイな病院の設備やマタニティヨガなどのオプション、出産で入院中にエステなどのサービスが受けられることなどが評判です。初診で朝から待つこと2時間! ようやく先生の診察を受けるも、ものの5分で終了。

「おめでとうございます」と言われる代わりに、「分娩予約はなさいますか? 」と聞かれた。戸惑っていると、「今現在、分娩予約が可能なギリギリの人数なので、仮にでも予約で枠を押さえておかないと、当院での出産は難しい」と説明されました。

まだ、これから順調に育ってくれるかどうかも分からない時期に予約しないと間に合わないなんて……と驚きました。もちろん予約して帰りました。

知り合いに聞くと、この地域の他の病院でも同じような状況で、のんびりしていると分娩できる病院が見つからず、わざわざ遠くの地域まで行かなくてはならなくなるらしい。

その後も検診で病院に行く日は半日が潰れてしまうほど、病院はいつも混み合っていました。本当に少子化なの? こんなに産婦人科が混んでいるのに? と疑問だらけです』(20代/1歳の女の子の母親)

本当にこれは問題だと思います。出産したくても、病院に断られてしまったという声は私の周りでも多く聞かれました。

第1子を地元で里帰り出産しようと考えていた友人は、このレースに出遅れてしまいました。地元の産院に手当たり次第電話をかけてもすべて断られ、結局里帰り出産を諦めました。

これでは、日本の女性が2人、3人と出産したいと思えるはずもありません。

また、すぐに病院の予約がいっぱいになってしまうのはどうしてなのでしょうか。どこが少子化なのだと思ってしまいます。

●幼稚園の未就園児クラスの申し込みで、炎天下の屋外に並ぶ!?

『夫の転勤で引っ越してきたばかりの土地で、来年度入園予定の息子の幼稚園探しが始まりました。近所の評判が良いという幼稚園に問い合わせ入園希望の旨を伝えると、「来年度入園予定の未就園児クラスへの申し込みが春にあり、すでにスタートしていますが近々、二次募集があるのでそちらへの申し込みをしてください」とのこと。

近年はどの幼稚園も入園の1年前から“プレ幼稚園”と称して未就園児を集めているところが多いと聞きます。しかも、それに入っておかないと本入園の願書提出時に徹夜で並ばなくてはならない ほど、残りの枠が少ないのだそう。

私のように途中から参戦するものにとっては非常に不利な制度 です。例えば、定員が60名の幼稚園で未就園児クラスの子どもが40名、仮に全員入園するとして、残り20名のうち“卒園児や在園児の兄妹枠”なるものがあるため、急に引っ越してきて願書を提出しようとするものは、残り僅かな(10名あるかないか)枠を争うため、徹夜で並ぶような異常事態が発生しているということなのです。

いよいよ、予告されていた二次募集が始まり、未就園児クラスへの申し込み当日。14時から受付開始にも関わらず、午前中から数名並んでいる……。定員は10名ということで焦りを感じ、私も子どもと12時頃から並ぶことにした。

残暑が厳しく、気温は30度をゆうに越えていました。大人でもつらいのですが、日陰に置いたベビーカーでの2時間は本当に子どもに申し訳なかった です。

「子どものために良い環境を」と願うのが親心ですが、実際子どもにこんなにツラい思いを強いてまで幼稚園の申し込みをしなければならない現実。どうにかならないものでしょうか』(30代/3歳の女の子の母)

これも非常にシビアな問題ですね。幼稚園の入園も“保活”同様熾烈な争いが繰り広げられている地域があるのが現実です。

そもそも、なぜ徹夜してまで願書を提出する必要があるのでしょうか? 徹夜で並んでいる間、子どもを見る大人がいない家庭はどうしたらよいのでしょう?

両親の仕事の都合や、家庭環境もさまざまですが、そんな中で不公平があってはならないと思います。

仕方なく“便利屋”を雇って並んでもらうという話も聞いたことがあります。こうなると、いかにコストをかけられるかの勝負みたいで、意味が分かりません。

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いかがでしたか?

「事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きてんだ!」というドラマの某刑事の名台詞が聞こえてきそうな、この現実のエピソード。

日本を動かしている、霞ヶ関の会議室の皆さま方にこの声が届くことはあるのでしょうか。

日本の女性が子どもをたくさん産み育てていくことや、今より社会でもっと活躍していける社会になることは理想で、まだまだ遠い場所にあるような気がします。

一歩でも近づくためにはリアルな当事者の目線が不可欠であると思う毎日です。

【参考リンク】

・平成27年度人口動態統計月報年計(概数)の概況 | 厚生労働省(PDF)(http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai15/dl/kekka.pdf)

●ライター/あしださき(元モデル)

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