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人事のプロがこっそり教える“会社で評価される人、されない人”の違い

  • 2014.11.7
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人事のプロがこっそり教える“会社で評価される人、されない人”の違い

「あの子が評価されて、私が評価されないなんておかしい!」…そんなふうに感じたことはありませんか? 会社での評価は、ときに理不尽なもの。でも、立場が変われば、見え方が変わることもあるんです。いったい、評価される人はどこが違うのか? アンケートに寄せられた働き女子の訴えについて、人事のプロの意見を聞いてみました。

●お世辞やゴマすりだけで出世できる?

会社での評価に不満を持っている人の声で、いちばん強~いイラ立ちがこもっていたのが「ロクな仕事もせずに、ゴマすりばかりしている人が評価される!」というもの。

「ゴマすりで上司や役員に好かれた人だけが良い評価をもらい、給与や賞与に反映されます。それさえしていれば、仕事しないで遊びまわっていても、いちばん良い評価。真面目に仕事する人がいるから仕事が回っているのに、おかしいです」(ふーさん/30歳)

このように、憤りを感じている人からの投稿が多く見られました。しかしこの不満、上司の側から見ると、そうとも言い切れないようで…。

とある中堅企業で長年人事を務めるAさんによれば、「部下の成績は上司の成績。このご時勢、ゴマすりだけで成果のない人物を可愛がる上司は少ないはずです。同僚からは遊んでいるように見えても、評価される人は上司に期待される仕事をこなしているのでは?」とのこと。

納得のいかない気持ちもあるとは思いますが、一度、自分の感情抜きに観察してみましょう。会社から期待されている役割という視点で見直してみると、「ロクに仕事もしてない」と思っていた人の違う姿が見えてくる…かも。

また、自分が先輩の立場になってみて、初めてわかったことがあるという人もいました。

「後輩ができてから、お世辞でも褒められればうれしいし、慕われれば可愛がってしまうものだとわかった。それで自分も上司に対して同じように振る舞ったら、意見が通りやすくなったり、大きな仕事を任せてもらえるように。お世辞も大事だと知りました」(りんごさん/37歳)

お世辞やゴマすりというとあまり良いイメージではありませんが、要は“相手も人間”ということ。自分の好き嫌いや機嫌に左右されず、「周囲と上手にコミュニケーションをとる力」と言い換えてみれば、重要な能力の1つと言えるのかもしれません。

●真面目に仕事してるのに、評価されないワケ

次に多かったのは、周囲と比べて自分の負担が重い、あるいは自分のほうが良い仕事をしているはずなのに評価されない…。そんな不満が爆発している人。

「ポジション的に自分より上の人よりも、明らかに自分の仕事量のほうが多くてヘビー。ただ忙しいだけではなく、けっこう責任がある仕事をしているのに『こいつらよりも給料が少ないのか』と思うと、その人のヒマそうな姿を見るたびにイラッとする」(ジャスミンさん/33歳)

「ただ言われたことをこなしている人と、自分で工夫して改革している人は、評価に差をつけてほしい」(ねさん/37歳)

こうした声に対して前出のAさんは、「本人は人より仕事をしているつもりでも、たんに1人で抱え込みがちなだけだったり、上司の意図とは違う働き方をしていることもありますから気をつけて」と厳しい意見。

ただし、仕事はきちんとしていても評価されにくい人は、たしかにいるそう。

「たとえば、周囲とモメがちだったり、ネガティブ発言で職場の士気を下げる人。あと、比較的、女性に多い気がするのが“自分の”正論ばかり主張してくる人です。会社はいろいろな事情の上に成り立ち、動いていくものですから、その人の正論がいつも会社にとって良いことだとはかぎらない。その空気が読めない人は評価しにくいですね」

ポジティブで周囲とうまくやることができ、会社の事情を理解できる人が評価されるのは当然のこと。真面目なのは良いことですが、少し肩の力を抜いてみると、違った景色が見えてくる可能性もあるようです。

●自分で“評価される環境”をつくることも必要

「うちの会社は、女性社員にあまり重要な仕事を任せない傾向にあります。少ない管理職のポジショニングを女性社員に取られたくなくて必死なのかも」(ペペロンさん/43歳)というように、環境を嘆く声もありました。

がんばっても報われない環境はつらいものですが、そんななかでも自分なりに工夫して道を切り拓いていくことも不可能ではありません。

「単純な事務作業要員として契約社員で雇われましたが、業務の改善点などをときどき提案していたら、はじめは軽くあしらわれていたものの、だんだん認められるように。小さい会社だからかもしれませんが、正社員になれました」(ミミさん/27歳)

また、本当に今の会社ではどうしようもない場合は、勇気を出して違う環境を選ぶ道もあります。

「転職したばかりですが、以前の職場と違ってがんばったらそのぶん、評価してくれる。給料は安いですが、ストレスがない!」(EMさん/46歳)

いつかは満足のいく環境で、やりがいのある仕事をしたい…。そう願うなら、まずは「自分は正しい」「がんばってるのに!」という気持ちを捨ててみて。自分の中の何かを変えることで、“評価される人”をめざしてみませんか?

※この記事は、2014年8月に実施した読者アンケートをもとに構成しています。

<文/市川裕子>

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