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子どもの好き嫌いをなくす近道 食の体験を広げる方法

  • 2016.9.2
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子どもの好き嫌いがある、食べてくれないものが多い、と困ってはいませんか?「美味しくないのかなぁ」「栄養面は大丈夫かしら」と焦ったりしますよね。

© Oksana Kuzmina - Fotolia.com

もうすぐ2歳になる我が子は、気に入ったものばかりを選んで食べる傾向があります。親としては残念なことに、栄養面を考えて手をかけて作った料理に全く興味を示さないこともしばしば。なんで食べないのかなぁと分析してみると、いくつかの食べない理由が浮上してきました。

■パクパク食べないときの傾向は?

ちょこっと食べ、いつまでも口の中に食べ物がある、手が進まない、このような時は、スムーズに食べ進めるのに、妨げになる何かが起きていることがあげられます。口に入れた時に少し大きかった、ちょっと熱かった、繊維があって噛みきりにくかったなど、ほんのちょっと形や食感が違うだけでも、感受性の強い子どもの場合は違和感があり、食事がすすまないきっかけになるようです。

子どもにとってご飯が美味しいかどうかの判断基準は、今までの経験からきていることが多いように思えます。過去に一緒に食べたほかの食材が苦かった、早く食べなさいと叱られた、など、負の味の記憶や経験があると食事がすすみません。

■食べない理由を消していくより、食べたい意欲を伸ばすほうがラク

ちょっとした環境の変化や、食物の状態によって食べなくなってしまうのでは、お母さんはいつも同じ条件で料理を作らねばと、神経を尖らせて料理をしなければなりません。それよりは、子どもが食材に興味をもつ、食べたいという意欲を伸ばすことの方がはるかにラクだと思います。

■食材をテーブルに飾ってみましょう!

「今日のスープは、この南瓜だよ!」「茄子の色は綺麗な紫なんだね!」「すいかは皮がかたいね」と、子どもは、野菜や果物などの食材を触ってみたり、持ってみたりすることで、興味がでてくるようです。テーブルにお花を飾るように、食材の一部を飾ってみてはいかがでしょうか? (もちろん食事後は冷蔵庫へ。調理していただきます。)

■食材をスケッチをしてみましょう!

食卓に飾った食材は、食事後にお絵かきしてみてはいかがでしょうか?「ここに種があるね」「切ってみると違う色だね」など食材についての会話をすることで、食事の時にも自然に話題にでてくるようになります。粘土でお野菜や果物を作ってみるのも良いと思います。

■「お野菜スタンプ」で遊んでみましょう!

© blackhilldesign - Fotolia.com

人参や大根・蓮根・オクラ・ピーマンなどの野菜のヘタ(はじっこの捨てる部分)などがたまったら、絵の具につけてスタンプ遊びはいかがでしょうか? 野菜の形を知ると同時に、“遊び”になることで野菜に親近感がわいてきます。

■子どもの「食材経験値」を増やす!

子どもにとっては、何度も繰り返し、見て、触って、食べてを繰り返すことで、徐々になじみのあるものになっていきます。食べないからと食卓に並べないのではなく、食べなくても食卓に並べて、お母さんが美味しそうに食べている様子を見たり、匂いを嗅いだりというだけでも、経験値は増えています。

毎日の食事で、少しずつ食べる意欲の基礎をつくり、食べるという方法以外からも、食の体験を広げることが好き嫌いをなくす近道だと信じています。

(精進料理研究家 麻生怜菜)

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