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じぶんたちの手ではじめてのフェスづくり。北海道十勝の“宇宙のまち”大樹町で開催する『宇宙の森フェス』<前編>

  • 2016.8.24
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「私、大樹でフェスがやりたいんです」。一人の女性のひと言から立ち上がったプロジェクト。それは誰もがはじめてのフェスづくりでした。じぶんの町をあまり好きになれなかったけど、フェスづくりを通して目の前の景色が変わっていく。そんな宇宙の森フェスについて、広報担当の中神美佳さんにお話を伺いました。

北海道の十勝管内南部にある人口約5,700人のまち大樹(たいき)町で、9月10日に開催する宇宙の森フェス。会場はまちのシンボルでもある清流歴舟(れきふね)川の湖畔に広がるキャンプ場カムイコタン。町は立地や気象の条件が良いことから、JAXAの航空宇宙実験や民間ロケット開発会社の実験が行われるなど、約30年前から宇宙のまちづくりに取り組んでいます。

まるで壮大な宇宙への夢とだぶらせるように。手探りながらじぶんの町は、じぶんたちの手で楽しくしようと地元の若者たちがはじめて取り組むフェスづくりとは?

ハッピーな空間をじぶんたちの住んでいる町でも

写真:宇宙の森フェス実行委員長の上田京さん(左)、広報担当の中神美佳さん(右)

どうして、じぶんたちの町でフェスをやろうと?

「きっかけはフェスの実行委員長の京(みやこ)ちゃんのひと言からでした。大樹町でフェスをやりたいって言うのでいいね。やろうやろうって(笑)。京ちゃんは北海道で開催しているフェスにもよく出かけていて、みんなが思い思いに好きなスタイルで音楽を楽しんだり、みんなが仲良くなるようなハッピーな空間をじぶんたちの住んでいる町でもできるんじゃないかと思ったらしいんです。

京ちゃんはあまり地元が好きじゃないと、こぼすことがあって。ふつうなら、そういう事ってとても勇気がいると思うんです。でも京ちゃんはそうやって、じぶんの胸の内を包み隠さず素直に話してくれました。それからはフェスづくりをきっかけに、みんなで町のことを色々話すようになりましたね」

フェスに来てくれた人に町の良さを持ち帰ってもらう

写真:宇宙の森フェスのコンセプトアート

フェスのタイトル、宇宙の森とは?

「9人の実行委員でテーマを考えました。まずは大樹町について掘り下げて考えていったら、町のシンボルの歴舟川の砂金掘り(寛永12年から砂金採取が始まり、全国各地から一攫千金を求めて砂金掘師たちが集まってきたという)が有名だからゴールドラッシュかなとか。酪農も盛んだし自然や食もあるけど、北海道ならどこの地域も良いし...なかなか決まらない(笑)。

それで最終的に大樹町にあって他にはないものとして宇宙をテーマに据えました。でも宇宙だけじゃなく、手つかずの美しい自然もあるから「森」を付けようということに。色々いっぱい良いところがあるから、フェスに来てくれた人にそういうものを一つでも持ち帰ってもらい、大樹にはがある町だよと言っていただけたらと思っています」

写真:実行委員会メンバーで打合せ&BBQ

「大樹町は30年間くらい宇宙のまちづくりに取り組んでいますが、実は地元の若者もあまりその事をよくわかっていなかったんです。身近なものじゃないから、余計に遠い存在のように思っていたり。

そうやって、案外じぶんたちが地元を知らないことに気づいて、町の良さも認識していなかったということを実感しましたね。もっと、町と宇宙のことを伝えていきたい。宇宙を私たちらしく、楽しくわかりやすく伝えたい。もちろんそれだではなく、色々な資源を伝えていきたいと思います」

フェスづくりの中で少しずつ変わっていくもの

写真:実行委員会メンバーの実家の庭で小さなフェスを開催

フェスの会場は?

「会場はカムイコタン公園キャンプ場です。候補地は10か所くらいまわりましたね。規模感や環境、ライブに適しているか、そもそも借りることができるかなど。最終的に町の市街地から車で15分ほどの歴舟川付近にあるカムイコタン公園キャンプ場に決まりました。

それから足しげくカムイコタンに通うようになったら、京ちゃんはカムイコタンって、すごい素敵って。ちょうどその周辺が尾田という地区になるんですけど、すっかり町が好きになったらしく尾田に家を建てようと思いますって(笑)。私もあらら、それはすごい変わりようだけど良かったといった感じでしたね(笑)」

写真:歴舟川の付近にあるカムイコタン公園キャンプ場

ほんと、あらら。といった感じですね(笑)。フェスづくりで地元を好きになっていくのがよくわかるシーンです。

「じぶんからやるので、変わるんじゃないでしょうか。立ち上げたことが自信にもなるし。じぶんのことのように捉えて、じぶんで行動すると町にもフェスにも愛着が湧いてくるものだと思います。

このプロジェクトでテーマにしているのがじぶんの町は、じぶんたちの手で楽しくしようです。誰かが楽しくしてくれるわけじゃないよって(笑)」

はじめてのフェスづくりは佳境に突入していきます。<後編>では、いよいよ開催まで間近に迫った「宇宙の森フェス」の準備や当日のプログラムなどについてお話を伺います。