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【フィンランド旅】世界遺産登録で話題! 今こそ巡りたい〈アアルト〉の名建築

  • 2026.11.7
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北欧デザインの巨匠として知られる、フィンランドを代表する建築家・デザイナーのアルヴァ・アアルト。アイコニックなスツールやフラワーベースなど、彼が手がけた名作を愛用しているCLASSY.読者も多いはず。実は今年、アルヴァ・アアルトと、自身も建築家・デザイナーとしてアルヴァと協働した最初の妻アイノ、2番目の妻エリッサらが手がけた13の建築作品からなる「アアルト建築群」が、ユネスコ世界遺産に正式に登録されました。今回そんな話題のスポットを、フィンランドとアアルトをこよなく愛するライター・沼田珠実が、実際に訪問! 来たる秋冬のバケーションにもおすすめしたい、“アアルトの名建築&デザインを巡る旅”をご紹介します。

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ライター・沼田が巡った街は……

ヘルシンキ
フィンランドの首都。アアルト作品はもちろん、北欧らしい建築、デザイン、ミュージアム、家具、雑貨などが楽しめる、バルト海沿いに位置するコンパクトな街。ヘルシンキ空港は、街の中心から約30分の場所にあり、アクセスも抜群。女性のひとり旅にも人気。

 

ユヴァスキュラ
ヘルシンキから電車やバスで3時間半、飛行機で1時間弱に位置する、中部・湖水地方の都市。アルヴァ・アアルトが少年時代を過ごし、初めて建築事務所を立ち上げた場所であり、多くの作品を残した街としても有名。アアルトの建築作品としてユネスコ世界遺産に登録された建築物が3件、そして、アアルト建築以外の世界遺産も2つ(Petäjävesi Old Church・Oravivuori triangulation point)ある、見どころの多い街です。

ユネスコ世界遺産に登録! 13の建築作品からなる「アアルト建築群」

フィンランディア・ホール(ヘルシンキ)☆

アアルト自邸(ヘルシンキ)☆

アアルト・スタジオ(ヘルシンキ)☆

国民年金協会本部(KELA、ヘルシンキ)

文化の家(ヘルシンキ)

パイミオのサナトリウム(パイミオ)

マイレア邸(ポリ)

スニラ・パルプ工場住宅地区(コトカ)

スリークロス教会(三つの十字架の教会、イマトラ)

セイナッツァロ村役場(ユヴァスキュラ)☆

ユヴァスキュラ大学アアルト・キャンパス(ユヴァスキュラ)☆

ムーラッツァロ実験住宅(ユヴァスキュラ)☆

セイナヨキ行政・文化センター(セイナヨキ)

※13の建築群のうち、今回は☆印の建物を来訪

首都・ヘルシンキ中心地にあるアアルト建築

今回私が訪れたのは、ヘルシンキとユヴァスキュラにある☆印の6つの作品。建築の素晴らしさはもちろんのこと、2都市のそれぞれの魅力もお伝えしていきます!

まず首都であるヘルシンキは、非常にコンパクトな街。トラムなど交通の便も発達しており、移動のしやすさも◎。今回はヘルシンキにあるアアルト建築群のうち、3つの建物を回りました。

#1. 随所にアアルトの美学が息づく「フィンランディア・ホール」

まず訪れたアアルト建築群は、1971年に完成した「フィンランディア・ホール」。アアルト建築の中でも特に著名な作品で、現在もコンサートやイベントの会場として利用されています。ホールでは常設展「Visions of Alvar Aalto」を楽しめるほか、敷地内には、アアルトのデザインに着想を得た、宿泊可能な2室のアパートメント、「Finlandia Homes」もあります。

アアルトファンなら絶対外せない建築作品のひとつ。
現在もコンサートやイベントなどで、地元の人々に愛され続けているホール。
壁や取っ手など、随所にアアルトらしいデザインがあふれています。
宿泊も可能な、2部屋だけの「Finlandia Homes」。
「Finlandia Homes」のうち、“AINO”と名付けられた客室。もちろん使用されているのは、アアルトの家具や照明。

Mannerheimintie 13 e, 00100 Helsinki
<アクセス>
ヘルシンキ中央駅から徒歩約15分

#2. アアルト夫妻が実際に暮らした「アアルト自邸」

続いて紹介するのは、1936年に完成したヘルシンキのムンッキニエミ地区にある、アアルト自邸。アアルトデザインの真髄でもある、“人間を中心に考えるモダニズム”を象徴した空間には、当時のインテリアがそのまま残され、実際に長年家族と暮らし、仕事場としていた生活の様子を体感できます。自邸とスタジオは、日本語堪能なガイドによるツアーもあります。

アトリエエリア。こちらの建物の下にはサウナがあるそう!
アアルトが仕事している姿が思い浮ぶ、作業テーブル。
1階のリビングエリア。アトリエとは引き戸でセパレートできる造りに。
リラックスしたムードの、2階の共用エリア。
アアルト一家が使用していた家具が並ぶリビング。
ダイニングエリア。奥には、広々としたキッチンが。
外観も見惚れる美しさ。

Riihitie 20, 00330 Helsinki
<アクセス>
ヘルシンキ中央駅から4番トラムに乗って約20分
Laajalahden aukio駅で下車徒歩5〜10分

#3. アルヴァとエリッサの創作の拠点「アアルト・スタジオ」

アアルト自邸からほど近い場所に位置するのが、1955年完成のアアルト・スタジオ(1962〜1963年に増築)。アルヴァと2番目の妻、エリッサ・アアルトの建築事務所として使用されていた場所です。自然光を生かした開放的な造りで、実験的な設計が随所に取り入れられれています。

アアルトが仕事をしていたアトリエ部分。デザインを手がけた歴代の照明なども飾られています。
アトリエから見える中庭では、現在も映画の上映会などを開催。
現在もアアルト財団が使用している、2階のオフィスエリア。
過去、実際に使われていたツールなども展示。
アトリエの打ち合わせエリア。天井からの光が柔らかく入るように設計されています。
1階にある食堂エリア。現在は、休憩室として使用。

Tiilimäki 20, 00330 Helsinki
<アクセス>
アアルト自邸からアトリエまで徒歩約10分

番外編|「アアルト建築群」以外も! ヘルシンキ中心部にある、注目のアアルト作品

ヘルシンキは、至るところでアアルト作品に出合える街。例えばヘルシンキ中央駅から徒歩圏内にある「アカデミア書店」や、レストランの「サヴォイ」、「ディラン・マルモリピハ」、エロッタヤの地下入り口なども彼が手がけたもの。またアアルト作品をはじめとする、フィンランドの建築やデザインの歴史をさらに深く知りたい人は、「ヘルシンキ建築デザインニュージアム」も必見です。

アアルトが手がけた名建築のひとつ、「アカデミア書店」。
「アカデミア書店」の玄関ドア。ハンドルを見るだけでアアルトのデザインだとわかります。
眺めも抜群なレストラン「サヴォイ」。
「サヴォイ」では、現在もアアルトの家具や照明などを使用。
アアルトの特徴的な、天井の丸い窓が見られるレストラン「ディラン・マルモリピハ」。
エロッタヤの地下入り口。
2027年6月までアアルト展を開催している、「ヘルシンキ建築デザインニュージアム」。2030年にはウォーターフロントエリアに移転予定。
「ヘルシンキ建築デザインニュージアム」の、アアルト展。
「ヘルシンキ建築デザインニュージアム」では初期のアアルトベースの展示も。

番外編|ヘルシンキ旅のおすすめスポット

今回のヘルシンキ滞在で私が宿泊したホテルや訪れた観光地、レストランなどもご紹介。旅の参考にぜひチェックを!

宿泊したのは、1931年に開業したHotel Torni。デザイナーのJoannaLaajistoとのコラボレーションにより、数年前に全面改装されよりスタイリッシュに。街の中心部に位置しているので、観光にも便利です。 「Solo Sokos Hotel Torni」 Yrjönkatu 26, 00100 Helsinki <アクセス> ヘルシンキ中央駅から徒歩約5分
「Solo Sokos Hotel Torni 」の客室。落ち着くスタイリッシュなインテリアです。
ヘルシンキを起点とした旅におすすめの観光地が、ヘルシンキからフェリーで約20分のところにあるロンナ島。サウナ体験のほか、島内のレストランでは、旬の食材を使った本格的料理も楽しめます。
小さく素朴な雰囲気のロンナ島で体験できる、伝統的なサウナ。 「LONNA SAUNA」 Lonna Island, 00190 Helsinki <アクセス> ヘルシンキ中心部からフェリー約20分
サウナに入った後は、目の前に広がるバルト海にダイブして、海風がそよぐスペースで整う……そんな夢のような時間が過ごせませす。
日本でも有名な「アルテック」は、1935年、アルヴァ・アアルト、アイノ・アアルト、マイレ・グリクセン、ニルス=グスタフ・ハールの4人の若者によりヘルシンキで設立されたブランド。アアルト夫妻が生み出した家具を、今もなお定番商品として販売しています。自邸やアトリエを見学した後にアルテックのショップを訪れると、物欲が刺激されるはず。 「アルテック ヘルシンキ」 Keskuskatu 1 B 00100 Helsinki <アクセス> ヘルシンキ中央駅から徒歩約5分
「アルテック ヘルシンキ」では、ヴィンテージの家具も販売。
フィンランドを訪れると、多くの人が「マリメッコ」の洋服やバッグを愛用しており、国民的ブランドなのだとよく分かります。でもフィンランド人の次にマリメッコファンが多い国は、日本なのだそう! 「マリメッコ」のショップでもアアルトデザインの家具が使用されており、眺めているだけでも楽めます。 「マリメッコ エスプラナーディ」 Pohjoisesplanadi 33 00100 Helsinki <アクセス> ヘルシンキ中央駅から徒歩約6分

アアルト所縁の地、ユヴァスキュラにあるアアルト建築

ヘルシンキに続き、「アアルト建築群」の作品を見に私が訪れたのが、ユヴァスキュラ。アルヴァ・アアルトが少年時代を過ごし、初めて建築事務所をスタートさせ、サマーハウスも構えていた、アアルトと関係深い街です。そんなユヴァスキュラまで足を伸ばしたら、ぜひ見にいきたい「アアルト建築群」の作品3つをご紹介します。

#4. 現在は宿泊も可能! 「セイナッツァロ村役場」

1952年に完成した、アアルトの最高傑作のひとつとも言われる村役場。現在は図書館、オフィス、宿泊施設として利用されています。中庭を取り囲むように建つ建物は、外壁にも内装にもレンガを多用。後にアアルトがレンガを取り入れはじめるきっかけとなった建築、と言われています。家具や照明などもこの建物用につくられた、オリジナル。ガイドツアー付きで見学ができます。

美しいレンガ造り。村役場として複数の機能が、コンパクトなスペースにまとめられています。
この建物の象徴として有名な、中庭に沿って伸びるL字の廊下。
アアルト建築によく見られる、芝生の階段。
太陽の光が柔らかく注ぐ図書館。

Parviaisentie 9, 40900 Säynätsalo
<アクセス>
ユヴァスキュラのバスターミナルからバスで約30分

#5. 赤レンガ造りが印象的な「ユヴァスキュラ大学アアルト・キャンパス」

ユヴァスキュラ大学のアアルト・キャンパスは、1950年代に、アアルトが設計を手がけたレンガ造りの建物群。アアルトは、本館や図書館など多数の施設に携わり、今もなお大学として利用されています。敷地内にある室内プールは公共プールで、観光客も利用可能! 周囲にはほかのアアルト建築も点在しているので、作品巡りもおすすめです。

街の象徴として地元の人々に愛される、美しいキャンバス。
建物の中の造りにも、アアルトらしさが表れています。

Seminaarinkatu 15, 40014 Jyväskylän yliopisto
<アクセス>
ユヴァスキュラ駅から徒歩で約30分

#6. さまざまな素材が試された「ムーラッツァロ実験住宅」

1954年完成。アルヴァ&エリッサが、建築研究を行うための実験の場として使用していたサマーハウス。外壁は基本的に白ですが、中庭から見える面の壁には、レンガやタイルなどが組み合わされ、さまざまな様式を試した様子が伺えます。後の建築物の技法を思い浮かべながら見学すると、より楽しさが増すはず。湖上の島にあるため、当時は船でしか行くことができなかったそうですが、現在は車と徒歩でアクセス可能。夏季のみ、ガイドツアーが開催されています。

森の緑、白壁、赤レンガのコントラストが美しく映えるエントランス。
さまざまな素材が使われた、試行の様子が伺える一角。
中庭に面したリビング部分。
森に囲まれた、裏側から見た住宅。

Melalammentie 6, 40900 Säynätsalo
<アクセス>
湖上の小さな島であるムーラッツァロ島へは、セイナッツァロの村役場からバスで約10分

番外編|「アアルト建築群」以外も! ユヴァスキュラ中心部にある、注目のアアルト建築

ユヴァスキュラ駅から徒歩数分のところにあるアアルトの初期作品「労働者会館」、そこから徒歩で約20分の「アアルト2ミュージアムセンター」など、ヘルシンキ同様、アアルト作品が点在するユヴァスキュラ。作品巡りだけでも時間があっという間! アアルトのデザインに浸る旅を存分に楽しめます。

1925年、アアルトが27歳のときに完成した「労働者会館」。
「労働者会館」の内側。イタリア建築の影響を強く受けていたと言われています。
1920年代に建てられた、旧ユヴァスキュラ防衛隊ビル。今見てもスタイリッシュ。
アルヴァ・アアルトが設計した「アルヴァ・アアルト美術館」と、「中央フィンランド博物館」の2つの既存の建物を連結した、「アアルト2ミュージアムセンター」。
「アアルト2ミュージアムセンター」では、アアルトが使用していた家具や、設計図、模型、照明などのデザイン作品を展示。
「アアルト2ミュージアムセンター」では、アアルトの建築やデザイン、文化遺産を詳しく紹介しています。

番外編|ユバスキュラ旅のおすすめスポット

時間が許すならば、世界文化遺産に登録されている教会や、ミュージアム、地元のレストランにも足を運んで! 旅の参考に、私がユバスキュラで滞在したホテルや訪れたレストラン、観光名所をご紹介します。

ボランティア団体によって修復・維持管理された、サウナミュージアムのような場所。1700年代から1940年代の数十基の古いスモークサウナが移築・保存されています。 「Sauna Village」 Pataniemi 420, 42100 Jämsä <アクセス> ユヴァスキュラ中心地から車で30分
「Sauna Village」では、かつては主流だった、フィンランドの昔ながらのスモークサウナを体験できます。
ブティックホテル「Yöpuu」内にあるレストラン。ユヴァスキュラで人気の高い、北欧モダン・ファインダイニングです。 「Restaurant Pöllöwaari」 Yliopistonkatu 23, 40100 Jyväskylä <アクセス> ユヴァスキュラ中心地から徒歩約6分
「Restaurant Pöllöwaari」では、国産の旬の食材を使ったフィンランド料理を楽しめます。
ユヴァスキュラの中心部にある、家族経営のモダンなブティックホテル。主要な観光スポットや 文化施設にも近く、フィンランド式の朝食も人気! リピーターも多いホテルです。 「Hotel Verso」 Kauppakatu 35, 40100 Jyväskylä <アクセス> ユヴァスキュラ駅から徒歩約6分
ゆったりと過ごせると評判の高い、「Hotel Verso」の心地よい客室。
ユヴァスキュラ港から出航する、パイヤンネ湖のディナークルーズは、観光客に大人気。ビュッフェスタイルの食事を楽しみながら、美しい湖の景色を楽しめます。
1763年から1765年にかけて、地元の棟梁ヤーコ・レッパネンによって建てられた木造教会で、1994年に世界文化遺産に登録。アアルト建築とともに、ユバスキュラで有名な観光スポットのひとつです。手作りされたという素朴で味わい深い木像の使徒や、天使たちも人気。 Vanhankirkontie 9, 41900 Petäjävesi <アクセス> ユバスキュラ駅からペタヤヴェシまでバスで約45分。バス停から徒歩約30分。
一度見たら忘れない、ユニークな表情の使徒や天使たち。

少し背伸びして! フィンランド旅にフィンエアーのビジネスクラスがおすすめの理由

ヨーロッパへの旅行は、フライト時間が長いことがネックになることがありますよね。現在、成田/羽田からヘルシンキへは約12時間半。そんな長距離フライトを快適に過ごすためには、やっぱりビジネスクラスがおすすめ! そこで私が実際に体感した4つのおすすめポイントを、まとめてご紹介します。

その①夜出発朝着で初日から活動可能! 日本を夜出発しヘルシンキに早朝到着する便は、フライト中に睡眠が取りやすく時差の影響を受けにいため、朝から時間を有効に使えます。
その②フラットベッドになるから超快適 「AirLounge」という広々としたシェル型の座席は、リクライニングではなく、フットレストを 引き上げることでベッドスタイルに。座席には豊富な収納スペースや読書灯、USB ポートタイプ A とタイプ C、PC用電源、携帯電話のワイヤレス充電器も! 空の上とは思えないほど装備が充実しています。
その③フィンランドブランドとのコラボも! イッタラのグラスで飲み物がサーブされたり、フライト中も気分が上がります。
その④フィンエアーラウンジで贅沢時間 フライト前にゆっくり寛げる、北欧らしい雰囲気のヘルシンキ空港・フィンエアーラウンジ。シェンゲン協定加盟国側と同非加盟国側のそれぞれに1カ所ずつ、計2カ所のラウンジが設けられています。

いかがでしたか? 2026年8月末に参加した今回のツアーでしたが、フィンランドはもうすっかり秋で、日本の11月くらいの気温でした。が、白夜の終わりかけでもあり、夜の21:30くらいまではまだ明るい、そんな時期でした。お天気にも恵まれ、まさに毎日が秋晴れという、観光には最適な気候。何と言っても訪れたすべての場所が素晴らしく、私はいずれまた、同じ旅を味わいたいと思ったくらいです。ぜひ、次の旅行の行き先候補として、フィンランドに注目してみてください!

取材・文/沼田 珠実
協賛・主催/フィンエアー、Visit Finland、Helsinki Partners、Visit Jyväskylä Region

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