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話題のビオラ‘すみれ図鑑’はどう生まれる? 石川周太さんに聞く、交配から採種まで

  • 2026.11.7

話題のビオラ‘すみれ図鑑’はどう生まれる? 石川周太さんに聞く、交配から採種まで

多種多様な花色や花形で私たちを魅了し、選ぶ楽しみが尽きないビオラ。多くの花が登場しているなかで、いま話題をさらっているのが、ビオラ‘すみれ図鑑’です。名前のついた商品として世に出すまでには、多くのプロセスと長い年月を要します。最初の段階である交配について、この花を生み出した石川周太さんに、どんな作業をしているのか聞きました。

石川周太さん

いしかわ・しゅうた●神奈川県の園芸店「グリーンファーム金沢本店」に勤務し、20年以上にわたって園芸に携わる。個人のインスタグラムのほか、幅広いテーマを取り上げて情報発信をしているハイポネックス ジャパンのYouTube「石川しゅーたの花が100 倍好きになる!」も大人気。
Instagram @shutaishikawa
YouTube「石川しゅーたの花が100 倍好きになる!」https://www.youtube.com/playlist?list=PLxSecB2S2YsKpqKxvCECGHCI0yBBF5xjl

ビオラの交配から採種まで

石川さんが育種した‘パルプンテ‘や‘すみれ図鑑‘などは、開花している親株から交配しタネをとるまでが石川さんの仕事。開花中にとったタネは冷蔵庫で保管し、6~7月に信頼できる花農家にタネを渡して、年内に出荷できるようプロに苗を生産してもらいます。

開花して花粉が出ているタイミングで交配を行う。そのために開花時は親株ハウスを朝と昼に見回りをして、随時交配するようにしている。

花粉をキリなどでていねいにとり、めしべの先端(柱頭)に授粉する。「基本は自家受粉(セルフ)という、同じ花に受粉させる方法で行っています」。

受粉するとやがて花びらはしおれて落ち、花のつけ根にある子房が少しずつ丸くふくらんでくる。「このさやの中にタネができていて、このあと成熟していきます」。

タネが成熟すると、さやが乾燥して徐々に茶色くなってくる。このくらいのタイミングでさやごと採取して品種ごとの袋に入れる。「さやの色が変わってきてタネがはじける寸前にとります。未熟なタネだと発芽率が落ちるので、タイミングは大事です」。

乾燥が進むと、さやが自然に割れてタネがはじけ飛んでしまう。「セオリーどおりにいかずに、“えっ、もうはじけるの?早いよ~”と思うことがありますよ」。

小輪を目指している新しい交配の花。「同じ親からでもいろいろなものが出てくるので、選抜してまたかけ合わせて完成させて、それから色をのせたり。品種ごとのクセみたいなものもあって、自分の品種は本来は出にくい青系に到着する傾向が強いです。育種段階で追求できる要素は非常に多いですね」。

3月の親株ハウスのビオラたち。バイヤー経験の長い石川さんは、タネを供給して育苗をする花農家のことも視野に入れ、生産効率のよさなども育種の段階で考えている。

石川さんのビオラのパフォーマンスをアンバサダーが実証

kiramamu7さん(Instagram @ kiramamu7)は、 ‘すみれ図鑑’や‘パルプンテ’をこよなく愛し、そのポテンシャルを最大限に生かしている栃木県在住の実力派の花愛好家。石川さん本人も「石川ビオラ公式アンバサダー」として公認しています。

kiramamu7さんも「‘すみれ図鑑’は超多花性で絶え間なく咲き続けます。花色も非常に変化するので約半年間、本当に楽しませてくれました」とコメント。

撮影/佐山裕子(主婦の友社)
写真協力/石川周太、kiramamu7
協力/グリーンファーム金沢本店

※この記事は『園芸ガイド』2026年 秋・特大号の記事を、WEB用に再編集したものです。

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