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ジョニー・デップのディオール香水「ソヴァージュ」|歴代CMと起用の経緯

  • 2026.11.6

ジョニー・デップが広告塔を務めるディオールの香水は、メンズフレグランスの「ソヴァージュ(SAUVAGE)」。2015年の発売と同時に広告塔に起用され、裁判で注目を集めた時期も契約が継続されてきた。この記事では、ソヴァージュがどんな香水なのか、歴代のCMや2019年に取り下げられたCMをめぐる経緯、さらにジョニーが日本で出演したビールのCMまで紹介する。(フロントロウ編集部)

ジョニー・デップが広告塔を務めるディオールの香水は?

ジョニーが広告塔を務めているのは、ディオールのメンズフレグランス「ソヴァージュ」。「野性的」という意味を持つ名前の香水で、ディオールの専属調香師フランソワ・ドゥマシーが手がけ、2015年に発売された。

ソヴァージュは、ディオールを代表するヒット商品へと成長した。WWDJAPANによると、ディオールは2021年、ソヴァージュが女性向けを含む世界のフレグランス市場で売り上げ1位を記録したと発表。3秒に1本が売れた計算で、男性向け香水が1位になったのは史上初だという。シャワージェルやアフターシェーブバームなどのグルーミング製品も展開され、2022年には日本のブランドアンバサダーを務める山下智久を起用したソヴァージュのビジュアルも公開された。

「ソヴァージュ」のCMの歴代

公開CM・キャンペーン内容
2015年最初のキャンペーン映像フランス出身の写真家ジャン=バティスト・モンディーノが撮影。都会を抜け出したジョニーが荒野の砂漠にたどり着く
2018年『レジェンド・オブ・マジック・アワー』新作「ソヴァージュ オードゥ パルファン」の発売にあわせて公開。アメリカ西部の「マジックアワー」が舞台
2019年『We Are the Land』先住民の文化を描いた映像が批判を受け、公開を取りやめ(後述)
2023年『The Call of The Blazing Sun of Sauvage』全身黒の装いのジョニーが詩を朗読する。裁判を終えて初めての新CM

※報道とディオールの公式映像で確認できたものから抜粋

2015年9月にELLEgirlが紹介した最初のCMでは、都会を抜け出したジョニーが荒野へと向かう。砂漠と野性を象徴するイメージは、その後のCMにも引き継がれていった。

2018年8月には、新たな香り「ソヴァージュ オードゥ パルファン」の発売に合わせて、新CM『レジェンド・オブ・マジック・アワー』が公開された。夕暮れの空が美しいグラデーションに染まる「マジックアワー」が香りの着想源となっており、映像もアメリカ西部を舞台にしている。

2023年9月に公開されたCMでは、ジョニーが詩を朗読。ワシや太陽、乾いた大地を吹き抜ける風を詩的な言葉で表現し、最後に「これが『ソヴァージュ』の呼び声だ」とカメラを見つめて締めくくる。

2019年のCMはなぜ取り下げられた?

2019年8月30日に公開されたキャンペーン『We Are the Land』は、公開当日にディオールによって削除され、その後の公開も見送られた。米The Hollywood Reporterによると、映像はユタ州の荒野でジョニーがギターを弾き、ローズバッド・スー族のダンサー、カンク・ワン・スターが伝統的な羽根飾りと衣装を身にまとって踊るという内容だった。ディオールは、先住民の権利擁護に取り組む非営利団体「アメリカンズ・フォー・インディアン・オポチュニティ(AIO)」のコンサルタントと協力して制作したと説明していた。

しかし、SNSでは先住民の文化を香水の宣伝に利用したとして批判が殺到。問題視されたのは、「ソヴァージュ」という名前が、かつて先住民に対する差別的な呼称として使われた英語の「サヴェージ(savage)」に似ていることだった。先住民の適切な描写を求める非営利団体イルミネイティブ(IllumiNative)も寄稿文で、このキャンペーンは先住民に対する差別的な固定観念を助長するものだと指摘した。

ディオールは9月13日に声明を発表し、「この新しい広告キャンペーンで不快な思いをさせてしまったことを深くおわびします」と謝罪。問題となったバージョンのキャンペーンを公開しない方針を明らかにした。制作に協力したAIOも、参加したことを「深く後悔している」とする公開書簡を発表した。

一方、ジョニーはフランスのドーヴィル映画祭で、公開されたのは短い予告映像であり、本編はまだ誰も見ていないと説明。侮辱する意図はなかったと語った。また、CMで共演した俳優のタナヤ・ビーティーが、取り下げ後にジョニーとディオールに寄付を呼びかけたことも報じられた。

裁判中もディオールはジョニー・デップの起用を継続?

ディオールは、ジョニーの起用を継続した。米Varietyによると、2020年に英国で行われた、ジョニーが英大衆紙The Sunを訴えた名誉毀損裁判で敗訴した後、ディオールにはジョニーを広告から降板させるよう求める圧力がかかっていた。それでも、ソヴァージュの広告塔が変更されることはなかった。

2022年に米国で行われた元妻アンバー・ハードとの名誉毀損裁判(経緯のまとめ)の評決後には、ソヴァージュの売り上げが大幅に伸びたと同誌は報じている。ディオールの親会社LVMHのベルナール・アルノー会長兼CEOも、ソヴァージュの成功の理由の一つとして「ジョニー・デップのイメージ」を挙げた。

そして2023年5月、Varietyはジョニーがディオールと3年間で2,000万ドルを超える契約を結んだと報じた。関係者によると、男性向けフレグランスの広告契約としては史上最大規模だという。ディオールはVarietyの問い合わせに回答せず、ジョニーの代理人もコメントを控えた。同年9月には、前述の詩を朗読するCMが公開された。

ジョニー・デップが出演した日本のCMは?

日本では、2018年にアサヒビールの「アサヒスーパードライ 瞬冷辛口」のテレビCMに出演した。3月13日の商品発売日から「瞬冷辛口2018ジョニー・デップ篇」が放映され、3月2日からは予告編となる「瞬冷辛口2018登場篇」も放映された。

アサヒビールによると、撮影は米カリフォルニア州の空港で行われた。光が差し込む格納庫から外へと歩き出すジョニーの演技が、現場のスタッフを魅了したという。なお、同年4月から放映された「アサヒスーパードライ」の新CMには、福山雅治、柴咲コウ、松雪泰子、北川景子が出演しているが、ジョニーが出演した「瞬冷辛口」とは別のCMとなっている。

「ソヴァージュ」はどんな香り?

ソヴァージュには、香りの濃度や構成が異なる複数のバリエーションがある。2018年に発売された「ソヴァージュ オードゥ パルファン」は、ベルガモットの爽やかさとウッディーな香りにバニラの甘さを加えた、スパイシーで奥行きのある香りが特徴。2019年のキャンペーンで宣伝された香水については、ベルガモット、マンダリン、バニラ、サンダルウッド、シダーの香りがすると米The Hollywood Reporterが伝えている。

ソヴァージュとの関係は、ジョニーの浮き沈みとともに続いてきた。新しい出演作や来日のニュースはジョニー・デップの記事一覧で追いかけられる。

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