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実の姉妹が、姉妹役で主演! 近くて遠いふたりの関係を描く映画『メイメイ』メインビジュアル

  • 2026.11.6
映画『メイメイ』メインビジュアル (C)2025 ぴあ、ホリプロ、電通、博報堂、一般社団法人 PFF width=
映画『メイメイ』メインビジュアル (C)2025 ぴあ、ホリプロ、電通、博報堂、一般社団法人 PFF

第30回PFF(ぴあフィルムフェスティバル)プロデュース作品で、台湾出身のスー・ユチュン監督最新作『メイメイ』(2027年1月8日公開)より、メインビジュアル&本予告が解禁。併せて、台湾での初上映となった第26回高雄映画祭に登壇したスー・ユチュン監督、主演のワン・ユーシュエンとワン・ユーピンのアフタートークレポートも到着した。

【写真】映画『メイメイ』台湾プレミアに主演のワン・ユーシュエン&ワン・ユーピン登場

映画づくりに奔走する者たちを描いた初長編『走れない人の走り方』が多くの映画ファンに支持され、期待の新人監督に贈られる「第29回 新藤兼人賞」の最終選考監督のひとりにも選出されたスー・ユチュン。

最新作『メイメイ』は、東京藝術大学大学院の卒業制作として手がけた前作に続く2作目の長編。監督自身と同じく台湾をルーツに持つ姉妹の物語を軽妙な筆致で描く。それぞれ異なる人生を選んだ姉妹の歩みが、彼女たちにとって近くて遠かった日本の都市の中で交差していく。

本作は、「第30回PFFプロデュース作品」として誕生。映画界の新しい才能の発掘と紹介を担ってきた「PFF」が、企画開発から製作、そして劇場公開に至るまで、トータルでプロデュースする。短編映画『豚とふたりのコインランドリー』が「第43回ぴあフィルムフェスティバル PFFアワード2021」で審査員特別賞を受賞し、ここで見出されたスー・ユチュン監督の才能が、新時代の長編映画の形として結実した。

物語は、とある日本映画の撮影現場からはじまる。台湾出身の俳優・ウェンメイは来日して5年が経つが、まだ日本語のセリフを口にすることに大きな難しさを感じている。出番直前まで練習を繰り返すものの、本番では監督からの「OK」がなかなか出ない。そんな夜、台湾からやってきた姉のフイリンとその夫のジーピンを迎えることに。それまで疎遠になっていた姉妹の人生が、やがて溶け合っていく。

姉妹を演じるのは、台湾で活躍するワン・ユーシュエンとその姉のワン・ユーピン。異郷の地で交わるふたりの女性を実の姉妹が演じる。この姉妹の物語と並走し、特別な関わりを持つ存在として、フイリンの夫であるジーピン役を朝井大智、ウェンメイが出演する映画の助監督・富田役を水間ロン、フイリンとジーピンの物件探しをアテンドする土山役を門田宗大が務める。そのほか、台湾で人気のイラストレーターで漫画家のガオ・イェン、日本が誇るバイプレイヤーの森下能幸らが重要な役どころを担っている。

脚本は『走れない人の走り方』に続き、東京藝術大学大学院で監督と同期であった上原哲也、石井夏実との協働により紡ぎ出した。スタッフには、撮影の柳島克己、音響の黄永昌、編集の大川景子など、日本映画界の中核を担う顔ぶれが並んでいる。

本作で監督が描いたテーマは、“コミュニケーションの不確かさ”。私たちは何を拠り所にして、他者と理解し合い、そして分かり合えなさを実感するのか。創作のため、自身の人生を歩むために台湾から日本にやってきた彼女の視点を介して、観客は他者と関わり合うことの困難と豊かさを体感することになる。

メインビジュアルは、「姉妹だから。姉妹なのに。」というコピーと共に、混雑したバスの中でふと何かを見つめる姉と、赤い客席が並ぶ劇場にひとり座る妹の姿が切り取られたもの。人々に囲まれながらもどこか孤独を感じさせる姉と、広い空間にひとり佇む妹。対照的なふたりの姿が、同じ故郷を持ちながら異なる場所で生きる姉妹の、それぞれの孤独と心の距離を浮かび上がらせる。

近しい存在だからこそ分かり合えること、そして、近しい存在であるがゆえに分かり合えないこと。家族という特別な関係の中にある、言葉にならない想いを感じさせるビジュアルとなっている。

本予告では、台湾出身の姉妹が交わす何気ない会話から、家族だからこそ生まれる複雑な感情が浮かび上がる。姉に対する妹の苛立ち、妹を理解できない姉。それぞれの想いがすれ違い、時にぶつかり合うふたりの姿が映し出される。

「言葉が通じるからこそ、言えないことがある」というキーフレーズが象徴するように、同じ故郷を持ち、誰より近しい存在でありながら、互いの気持ちをうまく伝えられない姉妹。仕事や暮らし、それぞれが抱える孤独や葛藤が垣間見えるなか、ふたりの間にある愛情と距離が繊細に描き出されていく。実の姉妹が主演を務める本作ならではのリアリティにも注目だ。

映画『メイメイ』は、2027年1月8日よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、TOHOシネマズシャンテほか全国順次公開。

※第26回高雄映画祭のアフタートークレポートは以下の通り。

<第26回高雄映画祭アフタートークレポート>

第26回高雄映画祭にて、映画『メイメイ』が台湾プレミア上映を迎え、スー・ユチュン監督と、主演を務めるワン・ユーシュエンとワン・ユーピンが登壇した。

■実の姉妹だからこそ映し出せた、近くて遠いふたりの関係

実生活でも姉妹のワン・ユーシュエンとワン・ユーピン。今回の共演は、俳優として互いの新たな一面を知る機会にもなったという。

ワン・ユーシュエンは、年齢差があることから、幼い頃はそれぞれの成長段階がすれ違うことも多く、姉妹で密に過ごした時間はそれほど多くなかったと振り返る。「普段の生活では、ある意味、距離があるんです。でも、日本での撮影を通して、ここ数年でこんなに密に一緒に過ごせたことは、とても貴重でした」と語った。

一方、ワン・ユーピンは、劇中の姉妹関係について「映画と同じように、衝突が多いです」と笑いながらコメント。しかしすぐに「映画と似ている部分は確かにあると思いますが、実際とは少し違います」と付け加え、実生活と役柄の共通点、そして違いを明かした。

■日本語の台詞に挑戦。撮影を通して知った妹の俳優としての一面

劇中、日本で俳優として奮闘する妹を演じたワン・ユーシュエン。日本語の台詞を準備する期間はわずか1ヵ月半だったが、スー・ユチュン監督はワン・ユーシュエンの日本語を高く評価。最初は五十音から勉強しようと考えたものの、時間が足りないと気づき、所属事務所の日本人スタッフに一文ずつ読み上げてもらいながら練習を重ねたという。幼い頃からアニメを観て培った語感にも助けられ、撮影を乗り越えた。

そんなワン・ユーシュエンは撮影後も日本語の勉強を続けているという。そのきっかけは、撮影中に感じた悔しさだった。「台詞をそのまま読めばいいのですが、そこに自分の感情を込めようとすると、イントネーションが変わってしまうんです。それが実はすごく悔しくて。悔しい思いをしたくなかったから、日本語を勉強し始めました」。

姉のワン・ユーピンにとっても、妹が仕事に向き合う姿を知る貴重な機会となった。共通のヘアスタイリストから、ワン・ユーシュエンが髪を切っている間も台詞を練習していたと聞いたという。ワン・ユーシュエン自身も「猫砂を片付けているときでさえ、台詞を覚えていました!」と撮影に向けた努力を振り返った。

■現実の記憶と重なり合う、姉妹の衝突と別れ

撮影中に印象に残った場面について、ワン・ユーピンは、妹が怒って姉のイヤホンを外すシーンを挙げた。「この行動、妹そのものなんです!現実に妹が私のイヤホンを外したら、私は本当に『今、仕事してるんだけど!なんでそんなことするの?』って思うはずです!」。

一方、バスの中で別れを告げる場面では、姉妹それぞれに異なる感情が生まれた。ワン・ユーピンは、撮影が終盤に近づくにつれて、役柄の別れの感情を少しずつ理解できるようになったと振り返る。「やっぱり、とても近しい家族ですから。親しい人や家族との別れを想像すると、それぞれが自分の人生を歩み、新しい旅路へ向かっていくことに、やっぱり胸が締めつけられるような気持ちになります」。

ワン・ユーシュエンも、幼い頃から姉と繰り返してきた何気ない動作が、さまざまな記憶を呼び起こしたと語る。イヤホンを外す場面については「本当に子どもの頃の記憶そのものなんです」と話し、「現実では表に出せなかった感情が、もしかしたら全部、映画の中に残っているのかもしれません」と明かした。

■「大切なときには、お互いのためにちゃんと現れる」

ワン・ユーシュエンは撮影の日々を「海の中で酸素ボンベを背負って潜っているような感覚」と表現。役柄の感情を深く掘り下げていく過程で、自分自身が抱えていた抑圧された感情も浮かび上がっていったという。

今回の共演を通じて、俳優として、そして姉妹として、お互いと新たに向き合うことができたふたり。普段、家では演技について話すことはあまりないものの、仕事の場ではかえって率直にコミュニケーションを取ることができたと語る。

ワン・ユーピンは、姉妹の関係について、いつも互いの面倒を見たり支え合ったりするという一般的なイメージとは少し異なると説明。それぞれが自分の人生を歩みながら、互いを支える方法を見つけてきたという。「伝統的な、いつもお互いを支え合う姉妹という感じではないんです。でも、大切なときには、お互いのためにちゃんと現れるんです」。

姉妹だからこそ分かり合えることがある一方で、姉妹であっても分かり合えないことがある。それでも、人生の大切な場面では互いのもとへ駆けつける。そんなふたりの関係性は、本作が描く姉妹の姿とも響き合う。

■スー・ユチュン監督のコメント

自分の地元の映画祭で上映できて、とても嬉しいです。昔住んでいた頃によく通っていた映画館で、自分の作品がスクリーンに映るなんて、想像もしていませんでした。台湾の観客に『メイメイ』がどう受け止められるのか、実はすごく心配していました。上映中に笑い声が聞こえたり、上映後に温かい感想をいただいたりして、ほっとしました。

家族や大学時代の同期、日本語の先生まで、みんなが私の映画を観に来てくれて、胸がいっぱいです。ありがとうございました!日本の公開も楽しみです!

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