1. トップ
  2. エピソード
  3. 【ゾッとする怖い話】ふと違和感を覚えたんです。深夜の公園で起きた恐怖体験【ホラー小説】

【ゾッとする怖い話】ふと違和感を覚えたんです。深夜の公園で起きた恐怖体験【ホラー小説】

  • 2026.11.3
公園のブランコ
出典:stock.adobe.com

アルバイト先で嫌なことがあり、落ち込んだ気分を紛らわせようと帰り道にある公園へ寄り道しました。 ブランコに乗っていると、誰もいないはずの隣から不思議な音が聞こえてきて……。

アルバイト先での憂鬱な出来事

私は大学に通いながら、学費や趣味に使うお金を稼ぐためにコンビニでアルバイトをしています。

夜勤は大変ですが、普段はそれほど嫌なこともなく、責任感を持ちつつも気楽に働けていました。

ただ、その日は運が悪く、会計中のお客さんから突然怒鳴られ、こちらに落ち度がないことまで延々と文句を言われてしまいました。
なんとか対応を終えたものの、理不尽な言葉を浴びせられたことが頭から離れません。

仕事が終わる頃には、すっかり気分が落ち込んでいました。

帰り道でふと、このまま家に帰るのも嫌だなと思いました。
私は家族と暮らしているのですが、暗い顔で帰宅すればきっと心配をかけてしまいます。

少し気分転換をしてから帰ろう。
そう考えて、通り道にある小さな公園へ立ち寄りました。

誰もいない公園

時刻は午前3時過ぎ。
街灯に照らされた公園には、当然誰もいません。

なんとなくブランコに腰を下ろし、足をぶらぶらと揺らしてみました。
大人になってからブランコに乗るなんて。

そもそも、公園に足を運ぶこと自体、いつ以来でしょうか。
しかも、深夜に一人で。

こういう場面、小説とかでよく見るなぁ。
そう思うと、なんだか自分が物語の登場人物になったようで、少し面白くなってきました。

すると、そのときです。

キィ……キィ……。

隣のブランコが、ゆっくりと揺れ始めました。
誰も乗っていないはずなのに、前後に揺れています。

普通なら驚くところなのでしょうが、そのときの私は少し違いました。

おお、今度はホラー小説みたいだ。

あまりにもできすぎた展開に、思わず笑ってしまいました。

深夜の公園で落ち込む主人公。
その隣で突然揺れ始めるブランコ。

なんだか本当に、怪談の冒頭みたいではありませんか。

もっとも、実際には風で揺れているだけでしょう。
そう考え直したところで、ふと違和感を覚えたんです。

……あれ?
今日、風なんて吹いていたっけ?

止まらないブランコ

周囲の木々を見ても、葉はほとんど動いていません。

試しに自分のブランコを止めてみました。
私のブランコはすぐに静かになりましたが、隣は相変わらず規則正しく揺れ続けています。

キィ……キィ……。

誰かが乗っているかのように、一定の間隔で。

急に背筋が寒くなりました。
さっきまで面白がっていた自分が信じられません!

私は慌てて立ち上がり、振り返らずに公園を出ました。
今思えば、あれは紛れもない恐怖体験でした。

家に着く頃には、バイト先で何を言われたのか、ほとんど思い出せなくなっていました。
あのブランコのことばかり考えていたからです。

……まあ、バイトでの嫌な気分を忘れられたのだから、気分転換にはなったのでしょう。
できれば、もう少し普通の方法がよかったですけど。

※この物語はフィクションです。
※記事に使用している画像はイメージです。

◆さしすせそそぎ 怪談や都市伝説、モキュメンタリー作品が好きで日頃からさまざまなホラーコンテンツに触れています。不気味な余韻が残る物語や「読まなければよかった」と思いながらも続きが気になってしまうような怖い話をお届けできればと思っています。 特に、人の悪意や心理が生み出す恐怖を描いた作品や読み終えたあとにもう一度振り返りたくなるような意味が分かると怖い話、ひんやりとした読後感が印象に残る物語が好きです。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ