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ワンオペ育児・介護・離婚を越えて52歳で独立!「学び直し」が人生を動かしたブランディングスタイリスト・あやみん先生

  • 2026.11.1

ワンオペ育児・介護・離婚を越えて52歳で独立!「学び直し」が人生を動かしたブランディングスタイリスト・あやみん先生

「知りたい」という欲求に突き動かされ人生が大きく変わった人がいます。もし学んでいなければ、違う人生だったかも……。学びがもたらした感動的ストーリーを聞きました。

Profile

冨永彩心さん ブランディングスタイリスト

とみなが・あやみ●1967年生まれ。服飾専門学校卒業後、スタイリストとして活動。結婚・出産を機に専業主婦に。販売員として復職したのち、52歳で独立。「あやみん先生」の愛称で「45歳からの生き方をファッションで激変させる専門家」として活躍。開催する講座はまたたく間に満席になる人気ブランディングスタイリスト。

キラキラ人生から一転、ワンオペ育児、介護、離婚…

20代の頃、雑誌『ELLE』『MORE』『MEN'S NON-NO』などのスタイリストとして活躍したあやみん先生こと冨永彩心さん。モデルや芸能人らと仕事をするなど、多忙ながらもキラキラした20代を過ごした。

「母が洋裁をやっていたので、小さい頃から布やミシンが身近にあり、自然と服に興味を持ちました。でも、デザイナーになるだけの才能はないという自覚はあって、中学生のときにスタイリストという仕事を知り、がぜん興味を持ちました」

当時は80年代アイドル全盛期。あやみん先生も聖子ちゃんやたのきんトリオに夢中だった。

「アイドルたちが『SEVENTEEN』などの雑誌に載るときの服をコーディネートするスタイリストという仕事があると友達から聞いたんです。中学1年生のときには、『文化服装学院に行ってスタイリストになる』と将来を決めていました」

念願のスタイリストになった後、31歳で結婚し、32歳で長女を出産。育児と仕事の両立を目指したが、どちらも中途半端になり、35歳のときにスタイリストを廃業。専業主婦になった。43歳からは義母の介護が始まった。ちょうどその頃、子どもの受験や夫の浮気も重なり、精神的にかなり危機的状況に。

そんなあやみん先生は、48歳のときに仕事に復帰した。

「百貨店のセレクトストアでファッションの販売員として働き始めました。夫が家に帰ってこなくなり、子育ても介護もワンオペ状態でしたから、フルタイムの仕事で時間的にもっと余裕がなくなることはわかっていました。でも、当時の状態をずっと続けていたら病んで、うつになると感じたんです。好きな服に携わっている時間だけは自分でいられた。そこにしがみついていないと自分が壊れてしまう感じでした。自分を守るための決死の復職だったのです」

その3年後に義母が亡くなり、葬儀が終わると、夫は完全に家を出ていき、1年後に突然、離婚を切り出された。

「同じ年に実父も亡くなり、子どもは大学に合格。それまでパンパンに張りつめていた気持ちが一気に崩れ、翌年、販売員を辞めました」

「安い服でおしゃれな人」の秘密を知りたい

「スタイリストのときはコーディネートさえすればよかった。着るのはスタイルのいいモデルだし、ヘアメイクさんやカメラマンがプロの技術で仕上げていくので、似合う似合わないに関係なく、素敵な服をコーディネートしさえすれば素敵に仕上がってしまうんです」

ところが接客販売をして、それが間違っていたことに気づく。

「六本木にあるセレクトストアには、全身をグッチやシャネル、ディオール、ルイ・ヴィトンなどで固めた人が来店するわけです。総額一千万円くらいかかっていることはわかるけれど、全然おしゃれでも素敵でもない。逆に感度が高くて、めちゃくちゃ素敵な人に『どこのコートですか?』と聞くとZARAだったりする。ファストファッションの1万円くらいのコートをカッコよく着こなす人の存在は衝撃でした。そして、なぜこの差が生まれるんだろう? 素敵に見える理由は何? という疑問が生まれたんです」

その頃、同僚の一人がカラー診断や骨格診断を学んでいた。そして、そこでは「似合う服」を教えてくれることを知った。

「私も勉強したかったけれど、当時は時間がなくてあきらめました」

介護が終わったときに、それを思い出したあやみん先生。イメージコンサルタントスクールに通い、カラー診断と骨格診断を学び始めた。

「自分を知る」ことは「似合う服を知る」こと

「とにかく学ぶことが楽しかった。顔に当てたときに本当に顔映りのいい色があることを知って、自宅のクローゼットを開けてみたら、自分に似合う秋色しか入っていなかった。知らず知らずのうちに似合う色を選んでいたんだなと納得しました。買ってもなぜか着ない服は骨格的に似合わない服でした」

あやみん先生は夢中でカラー診断と骨格診断を学び、修了証を取得。そして、経済的に自立するために、パーソナルスタイリストという「その人に最も似合う服を見つける」仕事で起業した。

ところが、仕事が軌道に乗り始めた矢先、コロナの流行で対面ファッション相談やショッピング同行ができなくなった。

ステイホームが続いていたある日、たまたまSNSで見つけたとある心理学の講座に「面白そう」と興味を持ち、さっそく講座を受けることにした。

「いわゆるコーチングのような内容で、自分の課題を見つけ、それを解決するためにどうするかを道筋を立てて考えるワークを学びました」

そして、それは結果的に仕事にもとても役立つことに。

現在、大人気のあやみん先生の「おしゃれ講座」では、「内面」「外見」「ライフスタイル」「本来の自分」という4つの面から自分にアプローチし、似合う服を探っていく。

「『何を着てもしっくりこない』『似合う服がわからない』という受講生たちに、『考えていることを書く』『自分の言葉で話す』というワークをしてもらいます。自分のことをたくさん書いて、それを人前で発表する。つまり、頭の中を可視化・言語化することで、最初は何も言えなかった人も、講座が終了する4カ月後にはちゃんと自分のことを話せるようになるのです」

自分に興味がなければ、自分に似合う服はわからない。

「『なんで?』という疑問や好奇心が、学びにつながります。私の場合は『ZARAなのになんで?』からでした。疑問に思ったことや、違和感を感じたことはそのままにせず、『なんでだろう?』と追究したほうがいい。そして、学んで得たことは必ず行動に移すことが大事。それを使って何かをしたり、人に喜んでもらったときに初めて学びが生きるわけで、蓄積するだけでは宝の持ち腐れです」

現在も毎日ニュースをチェックし、学ぶ姿勢をなくさない。

「ファッションと政治・経済などの社会情勢は密接に関係していますから、ニュースには必ず目を通します。勉強することはいくらでもあります」

いくつになっても学んだことを生かして行動すれば人生は変わる。身をもって示してくれたあやみん先生だ。

毎日の「ちょこっと読書」で新しい私

その日の気分で手に取った本の、たまたま開いたページを読むという「ちょこっと読書」を始めました。じっくり読書しようと思うとなかなかまとまった時間が取れませんが、1日5分(10分になることも)なら、気楽です。短い時間でも「なるほど」と気づくことや、「それって…」と考えたりすることがあり、確実に5分前の自分より進化します。

あやみん先生が「ゆうゆうアカデミー」にてトークセッションを行います!

あやみん先生の監修で、「CHOYA H.M.G」と雑誌『ゆうゆう』のオリジナルコラボシャツが誕生! 11月7日の「ゆうゆうアカデミー」では、このシャツが手に入る着こなしイベントを開催します。

撮影/中村彰男 取材・文/依田邦代

※この記事は「ゆうゆう」2026年秋号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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