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絶景をひとり占め。カリブ海と見紛うほどのエメラルドグリーンが広がる、沖縄「下地島」へ

  • 2016.8.21
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旅行ライターの松岡絵里が、夏休みに行きたい国内のプチ秘境旅を提案するシリーズ。第2回は、宮古島から行ける離島「下地島(しもじしま)」です。ここには、航空マニアの聖地とも言われている、訓練用の空港「下地島空港」があります。カリブ海かと見紛うほどのエメラルドグリーンの海をバックに、飛行機の離発着を見られるかも。

ハワイにもカリブ海にも負けない美しい海

美しい海、と聞いて思い出すのは……ハワイ?それともカリブ海? 私はそのどちらも大好きで、特にカリブ海はあちこちの島々をめぐりました。そしてそこから言えることは…日本にもカリブ海に負けない美しい海がある、ということ。そしてそのことに気づかせてくれた場所というのが、沖縄の離島のひとつ「下地島」です。

静寂に包まれた空港と、鮮やかなエメラルドグリーン

宮古島と隣接した離島「下地島」。この島をめぐるなら、レンタカーが必須です。運転に慣れない人にはちょっとハードルが上がりますが、それでも交通量が少ないため、焦らずにドライブが楽しめます。まずはナビの目的地を「下地島空港」へセット。宮古島からなら、伊良部大橋を渡って伊良部島へ。そこから下地島へと向かいます。

島唯一の空港は、現在は定期便の就航は無く、パイロットの練習場となっています。そのため車を進めて空港周辺に向かっても、周囲は不思議な静寂に包まれています。ターミナルは時が止まったようで、なんだか「空港」のイメージが覆されるのです。 目指すべきは下地島空港の滑走路の北側にある、滑走路の先端部分。そこまで車で行くことができます。

空港の東側にあるのは、素朴な一本道。空港の敷地に沿って車を走らせるとすぐに、右手に海が見えてきます。奇岩がニョキニョキと海から突き出ている光景は、それだけで絶景です。けれどもハイライトはその後。前方の美しい海を眺めていると…ある地点から急に、海の色が輝くようなエメラルドグリーンに。「この色は一体どうして?」と思わず座席から身を乗り出してしまうほどです。

地元の人いわく、海中の砂が真っ白なためこのような水の色に見えるのだとか。蛍光色を混ぜたような鮮やかなエメラルドグリーンを眺めていると、時を忘れて見とれてしまいそう。カリブ海にも美しいビーチは多々ありますが、ここまで光り輝く色は見たことがありません。

タイミングが合えば、この滑走路に離発着する飛行機を間近で見られることも。現在は小型機のみですが、エメラルドグリーンの海を抜けて飛行機が舞う姿は、実にドラマチックで、思わず拍手したくなります。

海水浴やシュノーケリングなら「中の島ビーチ」へ

残念ながら下地島空港の滑走路の北側は、ビーチではありません。海に入って遊びたいという人は、空港の西側にある「中の島ビーチ」を目指しましょう。

忘れてはいけないのが、シュノーケルセット。ここは白砂のビーチのすぐ先にサンゴ礁が広がっていて、カラフルな熱帯魚と戯れることができます。その美しさは、まるで水族館の水槽の中を泳いでいるよう。

ただしビーチハウスなどのお店やシャワー施設のない、ワイルドなビーチです。飲み物や軽食などの準備もお忘れなく。サンゴ礁の充実度は日本有数のビーチですが、人は多くなく、秘境感とともに日本の自然の多彩さを味わえます。

実は海とも繋がっている神秘の池「通り池」

下地島を訪れたら「通り池」もぜひ立ち寄りたいところ。地上から見ると2つの池が並んでいますが、実は2つの池は水中でつながっているんです。それだけでなく、実は外の海ともつながっていて、池の水位は潮の満ち引きで変化します。ダイビングスポットとしても有名で、深さによって水の色が変わって見える、神秘的なスポットとして知られています。

秘境感を求めるなら、今がおすすめ

2015年、宮古島と伊良部島を結ぶ伊良部大橋が開通し、それまでフェリーでしかアクセスできなかった「下地島」も、ぐっと行きやすくなりました。それでも島内は決して混み合うことはなく、時に自分たち以外は誰もいない、ということも。名もなき美しいビーチも点在する島だけに、絶景を独り占めできるチャンスもあるはずです。

ただし、これまで知る人ぞ知る離島だった「下地島」ですが、ラグジュアリーホテルの建設が計画されているとか。のちのち、チャーター便で下地島空港に乗りつけて豪華ホテルステイも可能になるかもしれません。ひっそりとした秘境感を求めるなら、その前に足を運ぶのもいいでしょう。

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