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ハロウィンの仮装に「赤十字マーク」使用…なぜ違法?「知らなかった」が通用しないワケ【弁護士が解説】

  • 2026.10.31
「赤十字マーク」の安易な使用や誤用に注意を呼び掛ける日本赤十字社の公式X(投稿は10月30日)
「赤十字マーク」の安易な使用や誤用に注意を呼び掛ける日本赤十字社の公式X(投稿は10月30日)

10月31日は「ハロウィン」です。この日に仮装を楽しむ人も多いと思いますが、その際に「赤十字マーク」を使うのは法律違反になる恐れがあるのをご存じでしょうか。

日本赤十字社は公式Xアカウントで、「仮装のナース服で見かける赤十字マーク 実は、誤った使われ方」と投稿。「基本的に赤十字など、法律で定められた組織しか使えません」と注意を呼び掛けています。

仮装などで赤十字マークを使ってしまった場合、どのような刑罰を科される可能性があるのでしょうか。具体的な罰則や注意点について、アトム法律事務所の松井浩一郎弁護士に聞きました。

戦争時にも使われる国際的な目印

Q.そもそも、ハロウィンの仮装で「赤十字マーク」を衣装やメイクに使うのは違法なのでしょうか。

松井さん「違法となる可能性があります。根拠は『赤十字の標章及び名称等の使用の制限に関する法律』です。同法1条は、『白地に赤十字』の標章や『赤十字』という名称、またこれらに類似するものをみだりに使用してはならないと定めています。

赤十字マークは、医療や病院のシンボルと思われがちですが、実は、戦争や紛争の際に『攻撃してはならない救護の人・施設』を示す国際的な目印であって、ジュネーブ条約に基づき各国が国内法で保護しているものなのです。仮装のナース服や、メイクで頬などに描くことも『使用』にあたり得るため、ちょっとした遊びのつもりでも、注意が必要です」

Q.では、実際に赤十字マークを使ってしまった場合、どのような罰則が科される可能性があるのでしょうか。

松井さん「赤十字標章法に違反した場合、『6カ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金』が科される可能性があります。もっとも、ハロウィンの仮装で一度着用しただけのケースが直ちに刑事事件になったという例は、見当たりません。悪質性が低い個人の仮装について、実際に処罰まで至る可能性は高くないと考えられます。

ただし、処罰されにくいことと違法ではないことは別の話ですので、使わないようにしてください」

Q.「赤十字」ではなく、青や緑、ピンクなど“色を変えた十字”にするのはセーフなのでしょうか。また、「紛らわしい類似マーク」の基準はどこにあるのでしょうか。

松井さん「ポイントは『赤色系統かどうか』なので、ピンクは類似しているものに当たる可能性があります。一方で、青や緑などは、セーフと考えられます」

Q.もしも、市販の仮装コスチュームに最初から赤十字が入っていた場合、知らずに着て街を歩いた人も罪に問われる可能性はありますか。また、販売した業者側の責任はどうなるのでしょうか。

松井さん「処罰には、原則として『故意』が必要です。そのため、マーク自体に気づいていなければ、故意が否定される余地があります。

ただし、『マークは認識していたが、違法とは知らなかった』だけでは故意はなくなりません。とはいえ、市販品を着ただけの個人が処罰される可能性は、現実的には低いでしょう。他方で、業者側は責任を問われる可能性があります」

オトナンサー編集部

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