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「美貌=幸せ」は大間違い…同僚に靴を隠され「人を不快にさせる」と怯えたメンエス嬢

  • 2026.10.31
『メンエス嬢加恋・職業は恋愛です』 蒼乃シュウ(@pinokodoaonoshu)
『メンエス嬢加恋・職業は恋愛です』 蒼乃シュウ(@pinokodoaonoshu)

マッサージで心身の癒やしを提供するメンズエステを舞台に、肌に触れるだけで人の心の奥底を理解してしまうメンエス嬢・加恋の活躍を描いた創作漫画『メンエス嬢加恋・職業は恋愛です』。本作の最終話では、これまで謎に包まれていた加恋の過去や秘めた思いが初めて明らかになる。作者の蒼乃シュウ(@pinokodoaonoshu)さんに、加恋のキャラクター設定や作品に込めた思いを聞いた。

蒼乃シュウ(@pinokodoaonoshu)
蒼乃シュウ(@pinokodoaonoshu)
蒼乃シュウ(@pinokodoaonoshu)
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羨望される美しさが生んだ生きづらさと孤立

加恋は客のトラウマや悩みに深く共感できるたぐいまれな能力を持つが、それは彼女自身が多くの生きづらさを経験してきたからだ。生まれ持った美しさが原因で女性からは疎まれ、男性からは言い寄られ、幼少期には母の交際相手から勘違いをされる経験を持つ。その結果「私の中にはきっと人を不快にさせる何かがある」と思い込むようになり、大人になった現在も店の同僚から靴を隠されるなど集団になじめずにいた。

誰もが羨む美しさについて、蒼乃シュウさんは「嫉妬の対象になりやすく、孤立したり利用されたりする場合もある」と指摘する。恵まれているはずの美しさも、それに見合う心の強さを持ち合わせていないと扱いが最も難しいのではないかと、その複雑な胸中を分析する。

自意識過剰でもいい、自分の幸せに責任を持つ覚悟

顔を隠して背中を丸め、目立たないように生きてきた加恋は、美しいという才能をうまく使えずにいた。幸せになるには多少の開き直りも必要だと語る蒼乃シュウさんは、「自意識過剰でもいい、嫉嫉されてもいい、孤立してもいい、と開き直ることも大切だ」と明かす。劣悪な家庭環境が影響したとはいえ、大人になってからは自分の幸せに自分で責任を持たなければいけないからだ。生まれ持った能力や才能を信じて伸ばす努力を怠っていると、いつまでも自信を持てないのだという。

客を癒やす言葉は自分への救い、自愛へと至る物語

一話完結の連載には当初不安もあったというが、ネタに困ることは全くなく、最後まで楽しく描き切ったという。店を訪れた客が抱える心の傷は加恋自身にも身に覚えがあり、客を癒やしてきた言葉は本当は彼女自身が欲しい言葉だった。蒼乃シュウさんは、登場する10人の悩みは読者の悩みとも共通するものがあるとし、「繰り返し読んで、そのたびに加恋に何度も癒やされるような気持ちになってもらえるとうれしい」と願いを込める。

客を癒やすことで自分も癒やされていたと気づいた加恋は、最後には「自分を愛している」と胸を張って言えるようになる。本作は『あの店のメンエス嬢は僕の心が読めるらしい』にタイトルを変更して電子書籍化されている。現実を生きる私たちの悩みにも、きっとよいヒントをくれるはずだ。

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