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沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅

  • 2026.11.2

多様な食文化が独自の発展を遂げてきた沖縄の地で、小麦粉やコーン粉などを使用した“粉もの”フードを追い求めて、全14店舗を徹底取材。

東京から飛行機で約2時間45分、10月の沖縄本島は、真夏の灼熱の暑さは徐々に和らぎ、ゆったりと過ごす旅の時間にもってこいのシーズン。すっきりと晴れた青い空、寄せては返す海の波音に癒されながら、楽しみたいのが「食」。

米国文化はじめ多彩な食文化と密接に関わりのある沖縄県では、今、ローカル“粉もの”に注目が集まっているのだ。“粉もの”というと一般的にはうどんやお好み焼きなど小麦粉が主原料の食べ物を指すことが多いが、今回の旅ではコーンなどの粉を使用したフードも紹介。

タコスやバーガー、サーターアンダギーなど、挙げてみたら、出てくる、出てくる、沖縄の“粉もの”! そこで沖縄に縁のある食通4名にアンケートに回答していただき、沖縄そばの老舗名店から沖縄スイーツ新定番になりえる話題の新店まで14店舗を食べつくし。


Profile

お話を伺った方々

神谷空

沖縄県糸満市出身のモデル。高校卒業まで沖縄で過ごす。あふれる地元愛から、過去には琉球銀行のCMにも出演。趣味はお菓子作り。@180.8.8

フードライター山内朝美

沖縄県嘉手納町出身のフードライター。食べ歩き歴20年以上の経験を通じて、沖縄の食文化の豊かさと人の温かさを記事で発信。@asami.letters.oki

カメラマンT

仕事を通して国内外を頻繁に旅する美食カメラマン。ライターMと共に旅した沖縄でタコスに心を奪われ、気になるお店は数知れず。今回も胃袋の限界に挑戦!

ライターM

カルチャー、美容など本誌で多彩な記事を執筆。沖縄にタコスと占いをめぐる旅に出かけ、沖縄粉ものの魅力に開眼。沖縄そば店開店を企画中(?)との噂も。


『屋宜家』の本ソーキアーサそばセット

アーサが練り込まれた麺が自慢の旨みに満ちたそばを伝統ある空間で

【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
セットにはじゅーしー、じーまみ豆腐、もずく酢、大根の漬物が。
【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
中に小豆が入った黒蜜きな粉黒糖ぜんざい(¥530)は食後のデザートに。テイクアウトも可。
【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
ゆったりとした時の流れを感じるひとときを。

2007年開業、'09年に登録有形文化財に指定された貴重な建物内で沖縄そばを提供する繁盛店。そばはアーサと小麦粉の配合、のどごしやつるつる感を製麺所と試行錯誤した生麺で提供。一晩寝かせて旨みを引き出した出汁にかつおで味付けし、島ネギと上位ランクのソーキと三枚肉をトッピングした一杯はぜひ味わいたい至極の味。 ¥1,530。

● 島尻郡八重瀬町大頓1172 TEL. 098-998-2774 11:00~15:00 火曜休

『メキシコ』のタコス

口伝レシピを伝承し、地元で愛される名店

【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
タコスに加え、まかないタコライス(Mサイズ ¥950)も人気。
【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
anan
【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
サーモンピンクの壁沿いにサボテンが置かれ、メキシコの晴れやかな空気感を纏う。

1977年に開業、沖縄タコスの名門老舗が今年北谷にカムバック。注文が入ってから揚げる食べやすいサイズのタコスは、もちもちとした皮の食感と味を丁寧に楽しめるよう、具を適量にするのがこだわり。1人前4個 ¥880~、2個から注文可。

● 中頭郡北谷町北谷1-12-10(アラハビーチ近く) TEL. 098-979-7778 10:30~20:00 水曜休

『赤とんぼ』のタコス

熱々のパリサク食感が新鮮な幻の特大タコスをゲットして

【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
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包み込むような笑顔が印象的な店主の中村和美さん。「はい、ありがとね~」の声もあたたかい。タコスは予約優先。旅行中に食べたくなったら、電話での予約も可能。支払いは現金のみ。

商店街の中、多数の地元客とタコス通が列をなし昼過ぎには売り切れることも多い実力店。手のひらを超えるサイズの皮はピリ辛風味、毎日手作りされ、揚げたてのパリサク食感がやみつきに。牛肉100%のタネとトマト、キャベツとレタスのミックスが絶妙にマッチしたタコスの提供は正午から。11時の開店からいただけるタコライスにも注目。タコス1本 ¥450、3本 ¥1,200(価格は変更の可能性あり)。

● 那覇市松尾2-21-16 TEL. 098-866-9535 11:00~19:00(タコスは12:00~売り切れ次第終了) 月・火曜休

『チャーリー多幸寿』の タコス3種盛り

沖縄で最初に提供したお店で3種のタコスを吟味

【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
島唐辛子を使用したサルサソースは、あとをひく程よい辛さでフレッシュな旨み。
【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
「多幸寿」と書いて「タコス」と読むハッピーな店名に相応しく、心もほころぶアットホームな空間。
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コザの地で1956年にレストランを開業した創業者の“チャーリー”こと勝田直志さんが米兵の要望に応じたタコスの提供が現在のお店に発展。小ぶりでもちもちの皮に包まれるのは牛肉の旨みが詰まった「ビーフ」、鶏肉を5種のハーブでソテーした「チキン」、そして新感覚な「ツナ」の3種。多国籍の住民も楽しめるようにとの思いも込められている。 ¥990。1ピース ¥390 。

● 沖縄市中央4-11-5 TEL. 098-937-4627 11:00~17:30 木曜休

『すーまぬめぇ』のスペシャルそば

南国の隠れ家的空間で、こだわり深いソーキそばを

【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
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店名の「すーまぬめぇ」は沖縄のことばで「潮間家の前」という意味。赤瓦屋根の沖縄式古民家の店内に入ると、「ただいま~」と言いたくなる穏やかな空気が流れる。
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言わずと知れた沖縄そばの人気店。1番人気の「スペシャルそば」(¥1,500)は、かつおと豚ベースの出汁が効いたコク深スープに自家製の程よい太さの麺が絡み、添えた生姜もいいアクセントに。三枚肉と豚足、本ソーキの3種類のお肉を一度に味わえる。各卓に備え付けの紅生姜、泡盛に唐辛子を漬けた沖縄の調味料「コーレーグース」で味変しながら一杯をフルに味わい尽くすのがツウの楽しみ方。

● 那覇市国場40-1 TEL. 098-834-7428 10:00(土・日・祝日は11:00)~22:00 ※売り切れ次第終了

『ジェフ』のぬーやるバーガー

沖縄で「ぬーやる!」な驚きを与えて30年以上のゴーヤバーガーに舌鼓

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サンライズ那覇店は地元客が8割。地域に愛される、まさに「笑顔のHOT STATION!」。
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フライドチキン(1ピース ¥340)は小麦粉と県産チキンのみの、シンプルな味わい。

1973年創業、開店当時の人気メニュー「ゴーヤバーガー」がチャンプルー風に進化。「ぬーやる」は沖縄の言葉で「なんなんだ!」。バンズの口当たりはふわふわで、バーガー全体を一口に収めやすい柔らかさにこだわりが。県産ゴーヤーのほろ苦さとポークランチョンミートのジューシーさに元気がみなぎる味わい。ぬーやるバーガーセット ¥1,040。

● サンライズ那覇店 那覇市壺屋1-1-5 TEL. 050-5268-9999 9:00~20:00 無休

『A&W Casual DINING』のPKB(パンケーキバーガー)

世界初、多数のお酒を楽しめるお店に進化した特別な「エンダー」はここ!

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店内はカリフォルニア風、ソファ席も充実。ルートラムやオレンジトマトカクテルなど、オリジナルカクテルも提供。
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人気1位のABCバーガー(¥750)はアボカド、ベーコン、チーズの頭文字が由来。

1963年に米国から日本へ進出したA&W、通称「エンダー」が日本最古のショッピングセンター内に新業態のダイニングを今年5月にオープン。世界で唯一、酒類の多数提供を許可された店舗はお酒を片手に話が弾みそうなゆとりある空間に。店舗限定のPKB(¥790)は、薄手のパンケーキでバンズやチーズ、ベーコン、野菜を挟む新感覚バーガー。パンケーキにはヨーグルトを混ぜ、しっとりなめらかな仕上がりに。

● 沖縄市久保田3-1-12 プラザハウス1F TEL. 098-933-8177 10:00(土・日・祝日は9:00)~22:00

『koti 琉球菓子とお茶』の王朝焼き菓子セット

沖縄の文化と手仕事が味わえる古民家ギャラリー

【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
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【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
花ぼうるの製造を体験する体験会を定期的に開催。
【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
柑橘を甘く煮詰めたチッパン鶏卵と紅色の落花生と共に仕上げたチールンコウ(¥440)ほか蒸し菓子2種は毎週土曜、テイクアウトのみで提供。

築65年を超える伝統的な沖縄の古民家を改装した店内には、琉球ガラスや“やちむん”(焼き物)などがずらり。今年7月から沖縄の手仕事に焦点を当てた空間へと進化し食文化や工芸に関心の高い地元民や観光客に愛されている。琉球王朝時代から食べられる小麦、砂糖、卵黄のみで製造された生地に手作業で切り込みを入れ成形した花ぼうる、口内でほどける素朴な味わいのチンスコウをさんぴん茶“春毛”(ホット ¥700)と共に。 ¥1,200。

● 島尻郡八重瀬町東風平352-1 TEL. 098-995-8961 10:30~17:30 火~木曜休

『つね子惣菜』のパイナップルサーターアンダギー

揚げ物なのにフレッシュ! パイン果肉が紡ぐ青春の味

【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
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「つね子」は店主の母親の名前。現在は洋子さん、尚美さん姉妹が受け継ぐ。部活帰りの高校生が気軽に寄れるように作られたアンダギーの中でも、パインは割ったときに必ず果肉が入るように揚げるのがこだわり(2個入り ¥190 ※取材当時)。

● 糸満市糸満1593-6 TEL. 098-994-4819 11:00~17:00 日・祝日休

『Shima Buns』のシナモンロール

手のひらサイズがペロリ! 雲のようなシナモンロール

【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
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住宅街にある人気店。店主・宮城未子さんが米軍基地内で食べた味を求め、1月に開店。クリームチーズを染み込ませ焼いた生地に、黒糖ナッツやバナナなどをのせた6種を展開。

● 中頭郡嘉手納町水釜437-5-1F 9:00~14:00(9:30~12:30予約制、以降売り切れ次第終了) 火・木・金曜休 @shima_buns

『かぼ天の店なかそね』のかぼ天

優しい甘みとほっくり質感、カボチャアンダギー

【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
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生のカボチャを練り込んで作るサーターアンダギー、通称「かぼ天」(1個 ¥120)は、両手で割ると優しい黄色。仕入れたカボチャの生産地や水分量、季節や気候を加味し、43年かけて培った技術でしっとりとした質感に。電話予約も受け付け、1個から購入可。

● 沖縄市胡屋6-7-6 TEL. 098-932-4109 7:00~17:00 日曜休

『ジミー』のスーパークッキー

外国と沖縄の薫りを感じるここが、スイーツ“ヘブン”

【秋の推し旅】沖縄で堪能する、ローカル“粉もの”食べつくし旅
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県内で輸入商品、スイーツやデリカテッセンを販売。那覇店では毎日店内で焼き上げるオリジナルパンやピザも。ナッツやフルーツが入ったソフトクッキーはお土産に最適。併設レストランのビュッフェも人気。スーパークッキーS(12袋入り) ¥2,400。

● 那覇市銘苅3-8-5 TEL. 098-861-1110 9:00~21:00 無休

『茶屋 首里とうふ』の首里とうふあんだーぎー

むっちりサクサク食感のとうふあんだーぎー

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首里城近くに製造拠点と店舗を構え、工場から直送された「あちこーこー(熱々の)豆腐」を生地に練り込んだあんだーぎー(3個 ¥450)を提供。テイクアウト可、散策のお供にも。風味豊かな豆乳ドリンクも種類豊富。

● 那覇市首里鳥堀町4-101-2 TEL. 080-3366-5405 10:00~18:00

『大城天ぷら店』のもずく天ぷら

本島から車で渡れる奥武島の人気天ぷら店

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商品はすべて1個 ¥120。注文を紙に記入し会計を終えると揚げたてが登場。1番人気は日替わり魚介の「さかな」で、取材日にはマグロが。「もずく」は、もちもちとした衣にとろみのあるもずくの質感が重なり、新感覚の味わい。

● 南城市玉城奥武193 TEL. 098-963-9618 10:30~17:45 月・火・第4日曜休


写真・田尻陽子

anan 2516号(2026年10月21日発売)より

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