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「こんな店二度と来ない」サラダに虫が入っていたことで激怒する母親。だが、返金後も続く怒りに、娘がかけた一言

  • 2026.10.27

ランチのサラダに入っていた小さな虫

以前、カフェレストランでホールのアルバイトをしていたころの話です。当時はまだ働き始めたばかりで、料理を運ぶだけでも緊張していました。

ある日のランチどき、母親と大人の娘さんが来店しました。ふたりともランチセットを注文し、私はその席へサラダを運びました。

ところが、少したったころです。

「ちょっと!すみません!」

母親に呼ばれて駆けつけると、険しい顔でサラダの器を指さされました。

「これ、見て。虫が入ってるんだけど!」

見ると、サラダの葉物のあいだに小さな虫がいました。

「申し訳ございません。すぐに確認いたします」

突然のことで頭が真っ白になりました。私は先輩に対応を代わってもらい、急いで店長を呼びに行きました。

店長は母親に丁寧に謝罪し、サラダを新しいものに交換しました。さらに代金も返金しました。

もちろん、料理に虫が入っていたのは店側の不手際です。母親が怒るのも無理はないと思いました。

ただ、交換と返金が済めば、少しは落ち着いてもらえるのではないか。私はそう思っていました。

返金後も続いた怒りと、娘さんの一言

しかし、母親の怒りは収まりませんでした。

「ほんと信じられない。サラダに虫って、どういうこと?」

最初は小さかった声が、次第に大きくなっていきます。

「こんな店二度と来ない」

近くの女性客がフォークを置き、奥の席にいた男性客たちも気まずそうに目をそらしていました。

さらに困ったのは、私がほかのテーブルへ料理を運ぶたび、母親がこちらをにらんでくることでした。

目が合うたびに険しい顔を向けられ、思わず身構えてしまいます。

店側に非がある以上、私も申し訳ない気持ちはありました。それでも、何度も強い視線を向けられるのはつらいものでした。

そんなとき、料理を載せたお盆を持って、ふたりの席の近くを通りかかりました。

また母親が私をにらみつけます。

すると、それまで隣に座っていた娘さんが、母親の腕にそっと手を置きました。

「お母さん、もうやめようよ。交換してもらったし、お金も返してもらったでしょ」

母親は何か言いかけましたが、娘さんは落ち着いた声で続けました。

「嫌だったのは分かるよ。でも、あの店員さんをずっとにらむのはやめなよ。料理を作った人でもないんだから」

母親は口を開きかけたまま、黙ってしまいました。

娘さんはさらに声を落としました。

「ほかのお客さんも見てるよ」

その言葉に、母親ははっとしたように周囲を見回しました。

近くの席からも視線が向けられていることに気づいたのか、母親はうつむき、それ以上何も言いませんでした。

それから店を出るまで、母親が私に険しい視線を向けることはありませんでした。

帰り際、母親が先に店を出ると、娘さんだけがドアの手前で振り返りました。

「すみません。嫌な思いをさせちゃって…」

娘さんは申し訳なさそうに、小さく頭を下げました。

私は首を横に振り、深くお辞儀を返しました。

料理に虫が入っていたことは、もちろんあってはならないことです。それでも、慣れない仕事のなかで何度もにらまれ、つらくなっていた私には、娘さんの言葉がありがたく感じられました。

娘さんの後ろ姿を見送ってから、私はお盆を持ち直し、次のお客様のテーブルへ向かいました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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