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役所広司「僕、コメディ好きなんですよ」話題沸騰!『俺のこと、なんか言ってた?』【ネタバレあり】インタビュー

  • 2026.10.26

あの役所広司さんがなぜか世界中のみんなから存在を忘れられ、エキストラからトップ俳優を目指す承認欲求の塊の男に!? そんなトンデモ設定も話題のNetflixシリーズ『俺のこと、なんか言ってた?』が、10月22日から配信スタートしました。

本作はNetflix配信ドラマ『離婚しようよ』やTBSドラマ『不適切にもほどがある!』の脚本を手がけた宮藤官九郎さんとプロデューサーの磯山晶さんが再タッグを組んだヒューマンコメディ。ここからはネタバレもちょこっとアリ、で、役所さんにお伺いしたお話をできるだけそのままお届けします。正直言って、本作で演じた高瀬川玄以上に、名実ともに、誰もが認める、正真正銘の日本を代表する大俳優! ……オトナミューズウェブもさすがに大緊張して向かいましたが、役所さん、とっても優しくお話してくださいました。

――今回、全 8話でシェイクスピアからエキストラ俳優、ヤクザ風のコワモテ姿にホームレスまで、本当にいろんなお姿を拝見しましたが、演じられてみて、いかがでしたか?

役所広司さん(以下、役所) そうですね、ほとんど出演しているので、休憩する時間は、あまりなかったですね。準備が大変だったのはやはりシェイクスピア・グローブ座で演じた『リア王』のくだりで、プロデューサーの磯山さんには「早めにイギリス英語の発音などはちゃんとやりたいので」とお伝えして、プロフェッショナルの方にリモートで発音などを教わりました。実際にイギリスに行くと、関係者もみんなイギリスの方だから。「こいつ、何しゃべってんだ?」と思われるの、嫌ですし(笑)。でも実際シェイクスピアのセリフの英語って、現代のイギリス人が聞いても知らない単語が結構、あるらしいんですよ。だから「そんなに心配することないよ」って言われましたけど(笑)。

――サウナのアウフグースの『BLOW、WINDS!』も、練習されたんですか?

役所 アウフグース、頑張ってやりました。肩こりになりましたけど。最初映像を見たときは「こんなことできるのか」と思いました。アウフグースというもの自体を僕、知らなかったんです。サウナであんなこと(風を起こしてお客さんを扇ぐ)やってるなんて。今や世界大会もあるっていうんですから。アウフグースは合間合間で、練習をしました。だんだん上達していく過程を、作品の中でも観ていただけるんじゃないでしょうか。

――そして、ホームレスの扮装まで!

役所 日本の本当のエキストラの方って、何の作品か知らされないまま参加することもあるんです。僕がホームレスで看板を持つバイトのシーンではヒゲだらけだったんですが……エキストラの方が「お、VIVANT! これVIVANTだ!」って(笑)。違うって(笑)、俺は今ホームレスなんだって! って、そんなこともありました。扮装替えとか、撮影現場の移動とか、セットチェンジとか。場所替えは結構ありまして、京都に撮影に行ったり、かつらをかぶったり、かぶらなかったり、真夏の猛暑のころに。ここまでずっと出ずっぱりの作品は『PERFECT DAYS』もそうですけど、あれはセリフがないですからね。……これまでにないかもしれないですね。

――お芝居もそうですが、モノローグのナレーションまで役所さんのお声でした。

役所 モノローグ。そう、あのナレーションは本番を撮影する前に「とりあえず先に録っておきましょう」って録った声なんですが、結局ほとんど使われていますね。

――先に録るんですか?

役所 そうなんですよ。

(近くにいらしたプロデューサーの磯山晶さん) そのシーンの段取りをやった後に、すぐ近くのお部屋とか車の中でモノローグを録りました。モノローグだけをまとめて録るのではなく、一度段取りをやって、そのシーンの気持ちになったときに、シーンごとにそのまま録るんです。

役所 僕はまた、あとからまとめて録るものかと思っていたのですが、現場で撮ったものを使っていますね。

――めちゃめちゃ……お忙しかったですね、それは。撮影期間はどのくらいでしたか?

役所 時給が下がっちゃいますよね(笑)。撮影は4カ月と、そのあと舞台があったので、稽古も含めて6カ月ですね。

――このコメディに、6カ月! からだも精神も健康じゃないとですよね。普段はどんなことを気にされていらっしゃるんですか?

役所 いやー、撮影中はからだにいいことは、できないですね。だから睡眠、寝るしかないです。セリフに追われますし。だから体力はあったほうがいいから散歩くらいですね。

――8話までご覧になって、本当にご自身で笑っちゃったシーンって、おありだったりしますか?

役所 笑っちゃったシーンは、3話の賀来君とのやり取りとかなんかっていうのは、よく笑いましたね。やっぱり面白いですね。

――賀来さんのあの、若干、やりすぎな感じですね(笑)。

役所 大森(上川周作さん演)もまあ、やりすぎてますけどね(笑)。

(作品のポスター資料を見ながら)元妻ヨウコ(吉田羊さん演)も偉かったし、新しい妻マチ子(江口のりこさん演)も、よく我慢してましたよね。浜ちゃん(濵田雅功さん)なんか本当に、テレビの帝王なのに、セリフもちゃんと覚えて、ドラマのために頑張ってくれて。でも松山君の役は……本っ当、こういうヤツいるんですよ。助監督で、自分で脚本も書いて……その昔、成島監督ってのがいるんですけど、「いつか監督になったら出てください」って言われて。だからデビューからずっと出てるんですけど(編集部注:成島出監督。映画『油断大敵』『聯合艦隊司令長官 山本五十六』など役所さんは多数出演。2026年没)。そういう、助監督がベテラン俳優たちにちょっといじめられたりしているところも描く、このコメディのセンス、素晴らしいですよね。そして磯村君はもう、一緒に舞台をやった仲間です。刈谷さん(ロバート山本さん演)は本当に、お笑いの方だとは思わなかった。チヂミ姉さん(坂井真紀さん演)は前の共演作では僕の立派な妻役でしたけど、今回は、怖いお姉さんでしたね。河合(優実)さんは本当に、うまいですよね。あの役のつかみどころがとても、うまいです。大森(上川周作さん演)は、快感でしたね。僕が先にいじめられるシーンから撮ったので、いじめるシーンはもう、力が入りました(笑)。二萬田さん(中井千聖さん演)も本当に一緒に演劇をやった、助けてくれた仲間。みんなそれぞれこのドラマを支えてくれています、本当に。

――8話では実際2026年初頭に4日間下北沢のスズナリで上演されたという、劇団『ウイスキーボンボン』の公演のシーンもあります。

役所 23年ぶりに舞台に立って、ああ、そういえばこうやって、お客さんが反応してくれることで勇気をもらって、やってたな、なんて思い出しました。5ステージ、でしたっけ? 3日間、必死にやりましたよ。でもなんだか僕は、 8話の公演のシーンと出演者たちの実際のリアクション、その間に挟まれたインタビュー、あれはとっても、好きだったですね。この回のために1話から積み重ねてきたんだ、なんて思いました。

――ただ、同じ8話で横山剣さんにブロワーでものすごい顔で吹き飛ばされるシーン、あれはどうしてOKされたんでしょうか……?

役所 ほんとだよねえ。監督にやれって言われると、ダメなんですよ。僕がやれとは言ってないですよ(笑)。監督はやりたいんだろうな、と思って。

――申し訳ないですけど、あのシーンは驚いて、5回見返しました。

役所 あ、そうですか(笑)……一時停止とかは、してないですよね?

――すいません、しました。ただやっぱり役所さんも、そういうみんなの驚きや笑いが、痛快だったりするんでしょうか。

役所 そうですね。プロデューサーの磯山さんがやれっていうことは、やらないと……次、使ってもらえないですからね(笑)。毎日いるんですよ、うちのプロデューサーは、現場に。多分、モニターの前でいろんなこと言っていたと思いますよ。「ブロワーでちょっと、顔を飛ばしてみろ」とか(笑)。

――いやいや、役所さんが「次、使ってもらえない」と言いながら顔を吹き飛ばされるなんて……(笑)!

役所 (笑)まあ結局、呼んでもらえないと僕たち、仕事がないですから。いち観客として面白いものを観たいし、それに僕も出たい。「これ、いい作品だったな」というものに自分が出ていないと、「ああ、寂しいな」という気持ちになるし、噂で「こんな作品を撮っているらしいよ」「面白そうだね」となると、そこに居たかったな、と思うじゃないですか。そういう出会いをこう、ずっと待って、いるのかもしれませんね。

――なるほど……もしかしたら役所さんと高瀬川の共通点は「役者馬鹿」なところがある、と思っても、いいのかもしれないですね……。

役所 そうですね。まあ、中身は高瀬川玄と一緒ですよ。やったことを褒めてもらいたいだけで、やっているんだと思います。

――またぜひ、コメディ作品で役所さんのお姿を拝見できるのを楽しみにしています。

役所 僕、コメディ好きなんですよ。大好きです。一番好きなジャンルかな?

Netflixシリーズ「俺のこと、なんか言ってた?」

出演 役所広司 賀来 賢人 松山 ケンイチ 江口 のりこ 河合 優実 / 濵田 雅功 / 坂井 真紀 吉田 羊
2026年10月22日(木)から世界独占配信


Photograph_KAZUYUKI EBISAWA[MAKIURA OFFICE]
Styling_TOMOKO YASUNO(CORAZON)
Hair & Make-up_ KATSUHIKO YUHMI(THYMON Inc.)

衣装協力
suzuki takayuki

■問い合わせ先
スズキタカユキ(03-6419-7680)

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