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『トップガン』俳優トム・スケリットさん死去、93歳 エミー賞にも輝いた名優の60年以上の軌跡

  • 2026.10.23

映画『トップガン』『エイリアン』などで知られる米俳優トム・スケリットさんが、現地時間10月21日に死去した。93歳だった。家族が声明で明らかにしたもので、死因は自然死とされている。米ロイター通信などが22日に報じた。

スケリットさんは60年以上にわたり映画やテレビドラマで活躍。『トップガン』ではトム・クルーズ演じる主人公マーヴェリックを指導する教官ヴァイパー、『エイリアン』では宇宙船ノストロモ号の船長ダラスを演じ、世界中の映画ファンに親しまれた。

テレビドラマ『ピケット・フェンス』では1993年にエミー賞主演男優賞を受賞。映画とテレビの双方で確かな存在感を発揮し、ハリウッドを代表するベテラン俳優のひとりとして長く活躍した。

家族が声明を発表「ユーモア、好奇心、知恵、寛大さを持った人だった」

家族は声明の中で、世界中の人々はスケリットさんを素晴らしい俳優として知っていたが、家族にとってはユーモアや好奇心、知恵、寛大さ、そして愛情にあふれた人物だったと振り返った。

また、想像力や創造性、物語を語ること、人々への奉仕、退役軍人、自然環境などを大切にし、ほかの人々が自分自身の声を見つけ、伝えられるよう支援することにも情熱を注いでいたという。

家族は友人や共演者、ファンから寄せられた温かな言葉に感謝を示すとともに、悲しみの中にある家族のプライバシーを尊重してほしいと呼びかけた。

『トップガン』ではヴァイパー教官、『エイリアン』では船長ダラスを熱演

スケリットさんの代表作のひとつが、1986年公開の大ヒット映画『トップガン』だ。

同作では、トム・クルーズ演じるマーヴェリックら若き海軍パイロットたちを指導するベテラン教官、マイク・“ヴァイパー”・メトカーフを演じた。厳しさの中に経験豊かな軍人としての威厳を感じさせる演技で、作品に重厚さを与えた。

また、リドリー・スコット監督による1979年のSFホラー映画『エイリアン』では、宇宙貨物船ノストロモ号の船長アーサー・ダラス役を担当。未知の生命体に襲われる乗組員たちのリーダーを演じ、映画史に残る名作の一翼を担った。

どちらの作品でも主役ではなかったものの、物語を支える重要な人物を演じ、その落ち着いた存在感は多くの映画ファンの記憶に刻まれている。

『M★A★S★H マッシュ』から『ピケット・フェンス』まで、60年以上の俳優人生

1933年8月25日、米ミシガン州デトロイトで生まれたスケリットさんは、米空軍での勤務を経て俳優の道へ進み、1962年の映画『戦場の追跡』で映画デビューを果たした。

1970年にはロバート・アルトマン監督の『M★A★S★H マッシュ』で軍医デューク・フォレストを演じ、注目を集めた。

その後も、『愛と喝采の日々』(1977年)、『マグノリアの花たち』(1989年)、『リバー・ランズ・スルー・イット』(1992年)、『コンタクト』(1997年)など、幅広いジャンルの作品に出演。厳格な上官から温かな父親まで、多彩な人物を演じ分けた。

テレビドラマでも存在感を発揮し、1992年から1996年にかけて放送された『ピケット・フェンス』では、ウィスコンシン州の小さな町で働く保安官ジミー・ブロックを熱演。同作で1993年のプライムタイム・エミー賞ドラマ部門主演男優賞を受賞し、翌1994年にも同賞にノミネートされた。

スケリットさんは1997年のインタビューで、自身について「主演俳優の体に閉じ込められた性格俳優」と評されたことを紹介し、その言葉を気に入っていると語っていた。映画とテレビの両方で、主役から脇役まで幅広く活躍してきた俳優人生を象徴する言葉といえる。

60年以上にわたって数々の名作に出演し、映画界とテレビ界の双方に足跡を残したスケリットさん。その演技は、これからも多くの映画ファンの記憶に残り続けるだろう。

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