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「区間賞を取れるかも」と駅伝大会に挑んだ野球部員→まさかのレース展開で衝撃の区間順位に

  • 2026.10.20

筆者の知り合いであるNさんの中学校時代の話。普段は野球部員として日々汗を流していたが、走力を買われて駅伝部の練習にも参加し、駅伝大会に出場することに。駅伝部員よりも速く、チームでもトップレベルのタイムだったNさんは爪痕を残したいと意気込んで走り始めたが──!?

オファーは突然に

野球部員として日々練習に励んでいた中学2年生の僕は、ある日突然駅伝部顧問に声をかけられた。「Nくん、今度の駅伝大会に出ないか? いつもグラウンドで見ていたけど、とてもいい走りをしているからぜひ練習に来てほしい」──突然のオファーだったが、声をかけらてもらったことが嬉しく、駅伝練習に参加することを決めた。

自信しかなかった、あのときの僕

野球部の練習とは全く異なる内容で戸惑うこともあった。しかし元々走力には自信があった僕は駅伝部のメンバーよりもタイムが良く、チームでもトップを争う立ち位置に君臨した。そして駅伝大会では1区を任されることに決まったのである。

そして大会当日。緊張は全くなかった。なぜなら、チーム内でも好タイムを残していたことや、顧問からの期待もあったことで“これはもしかして区間賞も狙えるのでは”と自信を持っていたからだ。

【野球部が駅伝部員を差し置いてぶっちぎりで区間賞】──そんな伝説と爪痕を残そうと、意気揚々とスタートラインに立った。

そして打ち砕かれた自信

号砲が鳴り、一斉に走り出した。しかし、あれほど自信で満ち溢れていた僕の中で、何かが狂った気がした。ペースが明らかに速すぎるのだ。相当なハイペースで、思い描いていたレース展開ではなかったことに焦りを感じると共に、先頭集団に全くついていけなくなった。前を走る選手たちはどんどん遠ざかり、そして次第に見えなくなった。

その後の記憶はほとんどなく、とにかくこのタスキを繋げなければという思いだけで走り続けた。息も絶え絶え、なんとか次の走者にタスキを繋いだが、僕がゴールしたあとに走ってきた選手はたった1人だけ。区間順位は下から2番目だった。

【自信】と【過信】

「区間賞を取れるかも」と思っていたレース前までの自分を、そして“自校のチーム内で”トップタイムという狭い世界の中で満足していた自分を恥じた。

あとから大会リザルトを見ると、1区にたまたま速い選手が集まってしまっていたようだった。しかしそれは言い訳にはならない。周りのペースに惑わされずに走っていれば、もう少し良い順位でタスキを渡せたはずだった。
【自分ならできる】と自信をもつことは、もちろん大切なことである。しかし自信をもつことと、己の力を【過信すること】は別物だ。それを学ぶことができたこの経験に感謝している。

【体験者:20代・男性、回答時期:2026年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Qolyコラムニスト:村木あすみ - Qoly-Sports&the Style

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