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「おばあちゃんに忘れられて可哀想!」葬儀で煽る従姉妹。直後「話を」祖母の親友から想定外の言葉が!

  • 2026.10.13

私の友人・かほちゃん(仮名)には、幼い頃から大好きだったおばあちゃんがいました。ところが祖母は晩年に認知症を患い、遠方に嫁いだかほちゃんのことをすっかり忘れてしまったそう。「仕方のないこと」と頭では分かっていても、寂しさは簡単に割り切れるものではありません。そんな中、祖母の葬儀で久しぶりに再会した従姉妹から、思いもよらないマウントを取られ……

祖母の葬儀で

ある年、94歳だった祖母が亡くなりました。亡くなる数年前から認知症を患っていた祖母は、遠くに住む私のことはすっかり忘れてしまっていました。それでも私は、祖母との思い出をたくさん覚えていました。

夏休みに祖母の家へ泊まりに行ったこと。プールへ連れて行ってもらったこと。たくさんの昔の記憶を思い返しながら葬儀に出席しました。そしてそこには、成人してからはあまり会っていなかった従姉妹のリカ(仮名)も来ていました。

実は、私は昔からリカのことが少し苦手。年齢が近かったこともあり、子どもの頃から何かと張り合ってくるタイプだったからです。しかし久しぶりの再会だったので、できるだけ気にせず当たり障りのない世間話をしていました。

「かほちゃんかわいそう!」

ところが、リカが突然こんなことを言い出しました。「そういえばおばあちゃんって、かほちゃんのことは忘れちゃったんだよね?」嫌な予感がしながらも「う、うん……」と答えました。

するとリカは、まるで女優のような顔をして「かほちゃんかわいそう! あんなにおばあちゃんのこと大好きだったのに、忘れられちゃうなんて……ショックだったでしょう!?」ミュージカルでも始まるのか? というくらい、会場に響き渡る大声でリカは話を続けます。

「私はね、おばあちゃんが亡くなる数週間前まで昔話をしてたの」「夏休みにプール行ったよね、とか、リカはおばあちゃんの作るピザパンが一番好きだったよね、とか……」「私の好物まで覚えててくれて、本当に涙が出たよ」……つまりリカは「おばあちゃんは私のことを最後まで覚えていた」というマウントを取ってきたのです。

もちろん、リカの話は嘘ではありません。ただ、私の性格を知っているリカが、わざと自分と比べていることは明らかでした。リカは昔から誰かを直接悪く言うのではなく「事実を話しているだけ」という顔でマウントを取るのが得意だったのです。

近くに住んでいたリカ

私は引き攣りながらも「リ、リカはおばあちゃんの近くに住んでたもんね。すぐに会いに行けて羨ましかったよ」と返しました。するとリカは待ってましたと言わんばかりに「そうなの! おばあちゃん、私が行くといつも『元気になったー』って言ってたんだよ」と嬉しそうに話します。

遠方に住んでいた私は、もちろんなかなか祖母に会いに行くことができません。だからこそ、祖母が自分のことを忘れてしまったのも仕方がない。そう思おうとしていました。

でも……そうは言ってもやっぱり寂しいものです。「おばあちゃんの中に、私の事は一つも残っていないのかな」そんな気持ちを抱えたまま、葬儀は静かに進んでいきました。

「おばあちゃんからよく話を聞いてたの」

葬儀には、祖母が昔から親しくしていた友人も来てくれました。喪主を務めていたリカの父親が、私のことを紹介しようとしたその時です。「あら、かほちゃんよね?」その女性は、私の顔を見て優しく微笑みました。会った事がない人だったので、女性の反応を不思議に思いましたが……

「結婚して九州の方に行ったのよね。おばあちゃんからよく話を聞いていたの」「離れた場所で3人も子どもを産んで、子育てをよく頑張っているって」その言葉を聞いた瞬間、胸がいっぱいになりました。なんと祖母はまだ私のことを覚えていた頃、友人に何度も私の話をしてくれていたのです。

自分のことを忘れてしまった祖母。けれど、忘れる前にはちゃんと自分のことを気にかけてくれていた……そう思うと、涙が止まりませんでした。

祖母の愛情

その後、リカも紹介されることになりました。女性はリカを見ると「あらぁ、こんなに大きくなったのね!」と一言。どうやらリカは自分のことを覚えていてくれた事よりも、私のエピソードの方が濃かった事がお気に召していない様子で、途端に不機嫌になってしまいました。

祖母の愛情はどちらか一方に偏っていたわけではありません。離れていても、忘れてしまったとしても、ちゃんと私のことを気にかけてくれていたんだと、祖母の深い愛情に気付けた出来事でした。

【体験者:30代・自営業、回答時期:2026年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:タカダ ミオ
ファッション専攻の後、アパレル接客の道へ。接客指導やメンターも行っていたアパレル時代の経験を、今度は同じように悩む誰かに届けたいとライターに転身。現在は育児と仕事を両立しながら、長年ファッション業界にいた自身のストーリーや、同年代の同業者、仕事と家庭の両立に頑張るママにインタビューしたエピソードを執筆する。

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