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子どもにChat GPT、いつから使わせる?NYC・ノルウェーの規制から考えた毎日AIを駆使する母の使い方と注意点

  • 2026.10.10

『AI×家事』著者の宮崎真理です。生成AIを使い始めて、もう1,000日を超えました。分からないことを聞き、仕事を手伝ってもらい、家事や子育てで困ったときにも相談する。最近では、自分や子どもが使うアプリまでAIと一緒に作るようになりました。私の生活には、すっかりAIが入り込んでいます。でもわが家の中学生、小学生、幼稚園児の3人には、自由に使えるAIのアカウントをまだ渡していません。AIを使うときは、私のスマホやパソコンで、私が操作しながら親子で一緒に使います。そうして助かったことはたくさんあります。面白いと思うことも、可能性を感じることもある。それでも、年齢などの利用条件を満たしたらすぐに一人で自由に使わせたいかと聞かれると、私はまだ迷っています。(たとえばChatGPTは13歳未満は利用できず、13〜17歳には保護者の同意が必要です。13歳未満の子どもが教育の場で使う場合は、実際のChatGPTとのやりとりを成人が行うよう案内されています。)そんな中で目にしたのが、ニューヨーク市の公立学校で始まった、子どもの生成AI利用をめぐる新しい方針でした。

NYCとノルウェーが、低年齢の子どものAI利用に慎重な方針

ニューヨーク市は2026年9月、公立学校で2026〜27年度の1年間、就学前のクラスから8年生(日本の中学2年生ごろ)までを対象に、生徒が生成AIを直接利用することを原則停止すると発表しました。(NYC Mayor’s Office公式発表)障害のある子どもの支援技術、多言語学習者への支援、コンピューターサイエンスなどのキャリア教育には例外があります。教師が授業準備や校務にAIを使うことも認められています。高校生には、AIとは何か、偏りやリスク、倫理的な問題などを考えるAIリテラシーの授業を年2回実施します。一部の授業では、訓練を受けた教師の監督のもと、審査されたAIツールを限定的に使う実証も行います。「AIを学校からなくす」というより、年齢によって使い方を分け、低年齢の子どもが生成AIを直接使うことについてはいったん立ち止まる、という方針です。この1年間で、保護者や教師、専門家などが参加する会議で取り組みを検証し、今後の方針につなげるとしています。ノルウェー政府も今年6月、新しい国の推奨方針として小学生に当たる1〜7年生には、原則として学校で子ども自身にAIを使わせないという考えを示しました。中学生にあたる8〜10年生では、まず教師が必要な知識を身につけたうえで、慎重に取り入れていくとしています。(ノルウェー政府公式発表)ニューヨーク市は、子どもが先生や友だちと関わりながら、難しい問題に自分で向き合う時間を重視すると説明しています。ノルウェー政府も、読み書きや計算などの基礎を身につける時期に生成AIを無批判に使うことで、学びの途中にある大切な段階を飛ばしてしまう可能性を理由の一つに挙げています。もちろん、学校という場所で多くの子どもに共通のルールを設けることと、家庭で親子が一緒にAIを使うことは同じではありません。それでも、このニュースを読みながら気になったことがありました。AIを使えるか、使えないかだけではなく、何歳で、誰と、何のために使うのか。それは、わが家でもずっと考えている途中のことだったからです。

親子で一緒に使うと、「作ってみたい」が続くこともある

たとえば、子どもが「なんか料理しよう」と言い出したとき。一緒にレシピ本を開いてみる。でも、なかなか決まらない。やっとこれにしようかなと思ったら、材料がない。作りたい気持ちはあるのに、作り始めるまでが遠い。そんなとき、親子でAIに相談することがあります。家にある材料や、作りたいものを伝える。出てきた案が気に入らなければ、それもそのまま伝えます。「これは材料がない」「これはあまり作りたくない」「ほかに何かある?」けっこう注文の多い私たちですが、何度かやりとりしているうちに、それなら作れそうというものが見つかることがあります。カレーが思ったより辛くなってしまい、「4歳の弟はこれ食べられない。どうしよう」と相談したこともありました。AIからは、乳製品などを使って辛さを和らげる案と一緒に、唐辛子の辛み成分であるカプサイシンの性質について説明が返ってきました。弟も食べられるようにしたかっただけなのに、いつの間にか食材の性質の話になっている。子どもも「へえ」となるし、私も「へえ」となる。乳製品アレルギーの有無など、使って問題のない食材かは大人が確認したうえで実際に試し、「本当に辛さが変わったね」と話す。画面の中だけで話が終わらず、その先に手を動かす時間がある。私はこれがけっこう好きです。

「もういいわ」になる前に、何度でも聞ける

もう一つ、AIを親子で使っていてありがたいと思うのは、疑問が消えてしまう前に聞けることです。子どもが授業や読書の途中で、これってどういうことだろう、なんか納得できないな、と感じることがあります。その瞬間は気になっていても、あとから自分で調べるのは意外と難しいものです。何と検索すればいいのか分からない。検索しても、自分が知りたいことにぴったり答えてくれるページが見つかるとは限りません。そうしているうちに、もういいわ、となってしまう。この「もういいわ」を減らせることには、私はかなり期待しています。説明が難しければ、もっと簡単に、と聞けばいい。まだ納得できなければ、ここが分からない、と聞き直せる。自分でもまだうまく言葉にできていなかった疑問が、やりとりをしているうちに見えてくることもあります。もちろん、AIの説明が正しいとは限りません。だから本を探したり、別の資料を読んだり、人に聞いたり、自分の手で調べたりする経験もしてほしいと思っています。でも、知りたいと思ったその瞬間に、次へ進むための手がかりが一つ見つかることで、興味が続くことがあります。一つ分かると、別のことが気になる。子どもの疑問から始まったのに、途中から私まで気になってくる。そうやって話が横へ横へとそれていくのも、親子で調べる面白さだと思います。

子どもがAIと直接話さなくても、できることはある

学習のサポートにも、AIを使うことがあります。たとえば、中学生の息子の定期テスト前には、試験範囲に合わせた英単語の練習アプリを作りました。私がAIにプログラミングを手伝ってもらい、息子はできあがったアプリを使うという形です。数学では、息子がよく間違える計算だけを集めた練習問題を作ることもあります。方程式に分数が出てくると、分数の前についたマイナスの扱いをよく間違える。それなら、その計算を繰り返し練習できる問題を作ってみる。教科書や問題集の設問はそのまま入力するのではなく、どこでつまずいているかをAIに伝え、出てきた問題は私が確認して選びます。学校名や成績など、本人が特定される情報も入れません。子ども自身はAIと会話していません。それでも、AIは子どものための道具になっています。こうして振り返ると、「子どもにAIを使わせるか、使わせないか」の間には、いくつかの段階があります。親だけがAIを使って、子どものための道具を作る。親が操作しながら、親子で一緒に使う。そして、子どもが一人で使う。わが家は今、最初の二つのところにいます。

それでも、一人で自由に使わせることには迷いがある

分からないことをすぐAIに聞くこと自体を、私はそれほど悪いことだとは感じていません。自分が大人になってからAIを使っていて、「こんなものが子どもの頃にあったら、もっといろいろ聞けたのにな」と思うことがあります。それでも、子どもが一人で、いつでもAIと話せる状態にすることには、まだ少し迷いがあります。AIの説明は、とても自然です。もっともらしく、分かりやすく、こちらが納得しやすい形で返ってくる。でも、正しいとは限りません。本や先生の説明と食い違ったとき、子どもは何を手がかりに確かめるのでしょうか。AIからきれいな説明が返ってきたことで、分かった気になり、その先を見に行かなくなることはないのでしょうか。何かに迷ったとき、AIに聞くことがあまりにも簡単になったら、人に話したり、自分で考えたりする時間はどう変わるのでしょうか。どれも、私にはまだ答えがありません。AIを使えば必ずそうなる、と言いたいわけでもありません。親が隣にいればすべて大丈夫、とも思っていません。ただ、親子で一緒に使っている今は、「これはAIに聞いてみよう」「これは別の資料も見てみよう」と、返ってきた答えだけでなく、AIをどう使うかも一緒に考えています。料理なら実際に作ってみる。疑問を調べたあとには、「これ、どういうことだと思う?」と親子で話す。画面の中で始まったことが、画面の外に続いています。子どもが一人でAIを使うようになっても、そんなふうに、AIとのやりとりの先に人との会話や実際の経験が続いていくのか。そこは、まだ私にはわかりません。

一人で使わせる前にも、できることはある

ニューヨーク市やノルウェーの動きを知っても、わが家で何歳になったら子どもにAIのアカウントを渡すのか、答えが出ていません。でも、「一人で自由に使わせるかどうか」を決める前にも、できることはあります。子どもの「これ何?」「やってみたい」を、親子で一緒にAIに聞いてみる。必要なら、大人がAIを使って、子どものための道具を作る。返ってきた答えを見ながら、実際に作ったり、別の資料を見たり、親子で話したりする。私は、今のところこの使い方がちょうどいいと感じています。AIに答えを出してもらうことそのものより、そこから親子で話したり、何かを作ったり、試したりする時間が面白いからです。考えてみれば、私自身がAIを好きなのも、そこです。「こんなことができたら」と伝える。返ってきたものを見て、「ちょっと違う」「もう少しこうしたい」と言い直す。そうしているうちに、最初はぼんやりしていたものが少しずつ形になっていく。この面白さは、いつか子どもたちにも自分なりの形で味わってほしいと思っています。だから今は、一人で使わせる時期を急いで決めるのではなく、まずは一緒に使えるところから。わが家は、しばらくそこから始めてみようと思っています。みなさんの家では、どんなふうにしていますか。※本記事は、筆者が家庭で試してきた体験と、公開情報をもとにした個人の見解です。専門家による見解ではありません。

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※本記事は、筆者が家庭で試してきた体験と、公開情報をもとにした個人の見解です。専門家による見解ではありません。 ※生成AIサービスの利用条件は、サービスや利用する国・地域によって異なります。利用条件は変更されることがあるため、最新の公式規約・案内をご確認ください。※教材などを生成AIに入力する場合は、著作権や各教材の利用条件にもご注意ください。※AIの回答には誤りが含まれることがあります。食物アレルギーや食品の安全、健康に関わることは、信頼できる情報源でも確認してください※本記事で紹介したニューヨーク市とノルウェーの方針は、2026年9月時点で確認した公式発表をもとにしています。

【Profile】宮崎真理(@m316jp2)

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男子3兄弟(中1・小5・年少)を育てる、理系主婦。家事・育児の「めんどくさいな」をテクノロジー・生成AIの力でどうにかしたくて、日々家庭に新しい仕組みやアイデアを導入し続けています。AIによる家事・育児の効率化、ルーティン作業の自動化など何でも試してリアルな体験と発見を発信中。子どもが夢中になる学び・遊びの工夫まで、子育て・教育とAIのクロスオーバー事例も多数。理系の探究心と母親としての現場感覚を掛け合わせ、「暮らしはもっと楽に、もっと楽しくなる!」という視点を大切にしています。著書『AI×家事 毎日バタバタな3児ママがAIを使ってみたら、一人で悩む時間が消えた。』(扶桑社)。

宮崎真理 公式サイト

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note:宮崎真理 (@m316jp2)

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