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シャネルの最新ランウェイで視線を奪った、緻密なヘアスタイルの美学とは?【2027年春夏コレクション】

  • 2026.10.7
Paolo Lanzi

ランウェイショーとは、ステージを彩る服やアクセサリーだけで完結するものではない。デザイナーたちは、それぞれのルックの背景に特別な意味を込めている。一方でマチュー・ブレイジーは、先日パリで発表されたシャネルの2027年春夏コレクションにおいて、ランウェイルックの解釈は受け取る側の自由に委ねられているということを鮮やかに提示してみせた。

2026年10月5日に発表されたシャネルの最新コレクションのなかで、クリエイティブ・ディレクターを務めるブレイジーは、会場に鳥のさえずりを響かせ、モデルたちの背後に"羽を持つ生き物"の姿を照らし出し、さらにはヘアスタイルにまで鳥のテーマを取り入れた。パリ・ファッション・ウィークのショーにおいて、フレンチツイストやアップスタイルといったヘアスタイルは決して珍しくないが、シャネルはこのクラシカルなスタイルを再解釈してみせたのだ。

完璧に整えられたモデルたちの美しいシニヨンは、クロワッサンに由来するものだろうと、真っ先に頭に浮かんだ(何しろ、ショーの舞台はパリなのだから)。だが、ブレイジーが表現した鳥のモチーフを踏まえると、彼とヘアスタイリストたちは“鳥の巣”から着想を得たシニヨンを作り上げたのだとうかがえる。

「鳥の巣のような頭」といえば、通常はボサボサの乱れ髪を連想させるが、ブレイジーは巣の丸みに着目し、そこにシャネルらしいひねりを加えることで、この言葉に新たな意味を与えた。そのヘアスタイルはあまりにもエレガントで端正だったため、鳥の要素は見落としてしまいそうになるほどだった。さらにテーマを際立たせるため、ブレイジーは一部のモデルの耳元にフェザーのイヤリングを飾ったほか、シニヨンの中にも羽モチーフのヘアピンを計算し尽くされた配置であしらってみせた。

ランウェイを飾ったネイルもまた、可憐で春らしいムードを漂わせていた。ネイリストのアマ・クワシーは、マーブル模様やパステルブルー、ディープヒューのカラーにゴールドのフレームをあしらい、シャネルのアイコニックなダブルCをポイントに効かせたネイルで指先を彩った。来たる春シーズンに向けて、思わずネイルのムードボードに加えたくなるデザインだ。

昨年、ザ・ロウで発表されたヘアコーム付きフレンチツイストをはじめ、2026年春夏コレクションで巻き起こったフレンチツイストの一大ブームは、今シーズンもなお衰えぬ人気を誇っている。

「過去と未来の双方に足を踏み入れているようなヘアスタイルに、人々は強く惹かれるものです」と、ヘアスタイリストのグイド・パラオはUS版『ハーパーズ バザー』に語る。「ノスタルジックでありながら、フェミニンで彫刻的、そしてモダン。そのすべてを同時に感じさせる。そして何より、誰もが自宅で試してみたくなるほど、魅力的なのですから」。

Translation: Harper's BAZAAR JP From Harper's BAZAAR.com

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