1. トップ
  2. 花を飾って終わりにしない。フローリストと造園家夫婦の「育てて楽しむ」花のある2人暮らし

花を飾って終わりにしない。フローリストと造園家夫婦の「育てて楽しむ」花のある2人暮らし

  • 2026.10.7

花を飾って終わりにしない。フローリストと造園家夫婦の「育てて楽しむ」花のある2人暮らし

都会の喧騒から離れた、三鷹市大沢の野川沿いにて、庭と花の小さなアトリエをかまえる小野木さんと北中さんご夫妻。話題のアトリエを営むフローリストと造園家のご自宅はコンパクトながら開放感のある空間です。「花を飾るだけじゃなく、お世話する楽しさも感じてもらいたい」。『花と緑のあるインテリア』(主婦の友社編)から抜粋してお届けします。

北中植物商店
小野木彩香さん

東京・三鷹市にアトリエを構える植物商店。フローリスト小野木さんと造園家である北中祐介さん夫婦で営んでいる。2021年2月に現在の場所に移転リニューアル。
https://kitanakaplants.com

アトリエは週末を中心にオープン(スケジュールはウェブサイトを確認)。販売やワークショップなどを行っている。そのほか庭の設計施工と管理、植栽、オフィスや店舗の空間ディスプレイ、ブライダルなどのスタイリングも手がける。自宅は夫婦2人暮らし。

生活環境に合う植物を選んで、お世話する楽しさも感じてほしい

東京の喧騒をまったく感じさせない、川のほとりにたたずむ北中植物商店。目の前には水車が回る東屋もあり、春には満開の桜を楽しめる絶好のロケーションです。

「川沿いを散歩する近所の方々が、フラッと立ち寄ってくれるんです。夫が手がける庭の設計施工もそうですが、木々や植物、花が暮らしに自然と溶け込むようなお手伝いをしたいなと考えています」

2020年は外出自粛、前アトリエの閉店、移転準備と目まぐるしく環境が変化。そんななか庭部門では庭メンテナンスの問い合わせが増え、WEBストアでは花の定期便などの注文が激増。

「リピーターの注文も多かったですが、新規のお客様がかなり増えました。こんな状況だからこそ、植物が求められていると実感しています。新アトリエがオープンし、WEBストアの新規のお客様とはじめて顔を合わせられたときは本当にうれしかったですね」

コロナ禍をきっかけに家で植物を飾る人が増えたのは素直にうれしい。でも、目の届くところで大切に管理してほしいと小野木さんは言います。

「植物との暮らしに慣れていないと、存在を忘れてしまいがち。まずはキッチンや洗面所など水替え、水揚げしやすい場所に置くのがおすすめです。お手入れする習慣がついたら、飾り棚に置くなどインテリア要素をとり入れても大丈夫。花を飾るだけじゃなく、お世話する楽しさも感じてもらいたいと思っています」

Atelier

「朽ちてしまっても花は楽しめます」という小野木さん。そんなドライボタニカルをインテリアとして飾れるようにアレンジした美しい作品も。

植物のお世話Q & A

庭をもっと素敵にしたいのですが、まず何をすればいい?

A
季節を感じられる植物をとり入れてみて

お客様からは「部屋からの眺めを楽しみたい」「庭に出てお茶したい」「畑づくりがしたい」といったご相談をよくいただきます。庭に植える植物で四季を感じることができれば、こうした要望を満たせる心地よい庭になっていくのではと思っています。

Q 生花を飾りたいけれど外出を控えていて花屋に行けません……。

A
季節の花が宅配で届くサービスを利用してみては

外出できなくても、近くに花屋さんがなくても、最近は宅配サービスが充実しています。北中植物商店のWEBショップでも、ネコポス便で季節の花がお任せで届く「花とおうち時間」(1,980円)という商品が人気。小瓶やグラスでも飾れる小ぶりの可愛い花が5~7本入っています。

Q 園芸ビギナーです。お世話グッズには何を用意するべき?

A
園芸専用でなくても大丈夫。まずは手元にあるものを使って

お世話にはどんなものを使ってもOK! 水やりは、ジョウロがなければアルミのカップや小鍋があれば十分です。私もマッコリカップを使っています。テーブルなどを傷つけないために、受け皿の下に鍋敷きを敷いてあげるのも手。アトリエでもアケビの鍋敷きを販売しています。

自分の好きな花を自由に飾れるのは幸せ

アトリエとともに設計からスタートした小野木さん夫妻の自宅。観葉植物を効果的に配置した、コンパクトながらも開放感ある空間です。「天井が高いから、大きな植物を入れても窮屈に見えません」。家のつくりがシンプルなので、緑と花で色を足してバランスをとっているそう。

生花市場へ仕入れに行き、アトリエでも販売するプロでありながら、他のフラワーショップで花を買うことも多いという小野木さん。「仕入れる花はお店によって違うから、その店のカラーが出て新鮮です。自宅に飾る花を選ぶのはとても楽しいですね。花を買って家に帰るワクワク感は、昔も今も変わりません。花器との組み合わせも考えながら、気分に合わせて生けています」

Home

Living Dining リビングダイニング

自宅はワンフロア。部屋の中央には北中さんがセレクトしたフィカス・ベンガレンシスを。「比較的育てやすい植物です。前の家でも小さいサイズのものを飾っていました」。グリーンのソファはカリモク60。

ランの一種、オンシジウムを小さなトックリに入れて。「テレビが目の前にある場所なので、高さのない繊細な花を選びます。コーヒーテーブルに飾ると、花以外のものを置かなくなるのでいいですよ」。テーブルはデンマークのソーイングテーブルのヴィンテージ。

つるが伸びて成長していくエレンダニカ。「半日陰でも育つので、ビギナーでも管理しやすいおすすめのグリーン。商業施設内のディスプレイでよく使われている植物です」

Dining room ダイニングルーム

ダイニングテーブルの窓辺は小野木さんが最も気に入っているコーナー。自分で選んだ、今いちばん好きな花を飾る場所です。「出窓から大きなヒノキが見えるので、外の景色と飾った花を一緒に楽しめます。ここでひと息つくコーヒータイムは格別です」。テーブルはHansJ.Wegnerのヴィンテージ。椅子はHIDA、ライトは建築家の中村好文さんデザイン。

黄色にも黄緑にも見える繊細な花を咲かせているのはヒュウガミズキ(ヒメミズキ)。「枝物はお手入れが簡単だし、長持ちするのが利点。今は一緒に紫のチューリップを飾っています」

Kitchen キッチン

ここに飾るのは、売れ残りや散る間際の花。「最後まで見届けるのが使命です。全部一緒にすると“あまりもの”に見えますが、少しずつ小さな花器に飾ればまだまだ素敵。管理もしやすくなります」

夫婦ともに大分県の小鹿田焼のファン。「渋い柄が多いのですが、素朴な料理でもとてもきれいに見せてくれるんです。それは花器も同じ。なかなか手に入らない貴重なものなので、少しずつ収集しています」

Toilet トイレ

トイレ&洗面コーナーには、今は咲ききったヒヤシンスをディスプレイ。「香りがいい花を置くことが多いです。リビングの枝を1枝だけこちらに分けるなど、気軽な気持ちで飾っています」

※この記事は『花と緑のあるインテリア』(主婦の友社編)の内容をWEB掲載のため再編集しています。



元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ