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米国入国スタンプが原則廃止へ、旅行者が知るべき「I-94」

  • 2026.10.7

旅の記念として、パスポートに増えていく入国スタンプを眺めるのが楽しみという人も多いはず。しかしアメリカでは、その“おなじみの1ページ”が過去のものになろうとしている。(フロントロウ編集部)

米当局が「スタンプは原則押さない」と通知

アメリカの税関・国境警備局(CBP)は、米時間10月1日付で航空会社などに向けた通知を出し、入国時の最初の審査(一次審査)で旅行者のパスポートに入国スタンプを押す運用を、原則として取りやめると発表した。

CBPが挙げる理由は、審査にかかる時間と運営コストの削減。同局はこれまでも、書類の電子化やモバイル技術の導入、顔認証による本人照合の拡大などを進めてきており、スタンプの廃止はその延長線上にある取り組みと位置づけられている。顔のデータで本人確認ができる以上、パスポートへの押印はもはや必須ではないというわけだ。

もっとも、スタンプが完全に消えるわけではない。別室で詳しく確認を受ける二次審査では引き続き使われることがあり、一次審査でも、移民ビザでの入国手続きの際や、旅行者本人から希望があった場合など、限られたケースでは押されることがあるという。

「頼めば押してもらえる」とは限らない

旅行者にとって気になるのが、“記念にスタンプがほしい”とお願いできるかどうか。航空系メディアの米Live and Let’s Flyは、通知の文面から見て頼むことはできるものの、希望した全員が押してもらえるとは限らないと指摘している。

また同メディアによると、今回の通知には空港ごとの導入スケジュールのような具体的な日程は示されておらず、10月1日を境にすべての審査ブースで一斉にスタンプがなくなったとは限らないという。CBPは2022年8月から“スタンプなし入国”の試験運用を始めており、今回の通知でその方向性がより明確になった形だ。

米One Mile at a Timeも、近年はアメリカ入国時のスタンプの扱いが一定しておらず、事前審査済みの旅行者向け制度「グローバル・エントリー」の利用者などは、以前からスタンプを押されないケースがあったと説明。そのうえで、頻繁に旅をする人にとっては、ページがすぐに埋まってパスポートを作り直す手間が減るとして、合理的な変更だと評価している。

スタンプの代わりに確認すべき「I-94」とは

では、スタンプがない場合、いつ入国し、いつまで滞在できるのかをどう確認すればいいのか。その役割を担うのが、電子記録の「I-94」だ。CBPは、旅行者が公式サイトや専用アプリ「CBP Link」から自分の入国記録や許可された滞在期限、過去5年分の渡航履歴を確認できるとしている。記録が確認できない場合は、最寄りの入国港を管轄するCBPに問い合わせることになる。

Live and Let’s Flyは、外国からの旅行者にとってはこの記録こそが重要になると強調し、入国のたびにI-94の内容に誤りがないか確認することをすすめている。紙の記録が手元に残らなくなる分、電子記録が正しく登録されているかを自分で確かめる習慣が必要になりそうだ。

空港では先日、米空港で保安検査員の椅子が撤去されるという変化も話題になったばかり。アメリカへの旅行を予定している人は、パスポートを開いても新しいスタンプが見当たらないことに驚かないよう、覚えておきたい。

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