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角川春樹、復帰後初の公の場で“最後の総監督作品”に自信「AIに打ち勝った」

  • 2026.10.7

映画『星の教室』の完成披露舞台挨拶が10月6日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで行われ、主演の桜田ひよりをはじめ、仙道敦子、小林虎之介、真木よう子、小泉孝太郎、中尾ミエ、山本學、中川龍太郎監督、角川春樹総監督が登壇した。

本作は、『犬神家の一族』『セーラー服と機関銃』『時をかける少女』『Wの悲劇』など数々の作品を世に送り出してきた角川の“最後の総監督作品”。さまざまな事情で義務教育を修了できなかった人々が学ぶ夜間中学を舞台に、年齢や国籍を超えて集まった生徒たちが、学ぶ喜びや希望、仲間との絆を育んでいく姿を描く。

桜田ひより「早く皆さんに見てほしい」
桜田ひより (C)2026映画「星の教室」製作委員会

ついに観客へ作品がお披露目されることに、桜田は「本当にこの日を迎えられたことがとても嬉しい」と笑顔。「素敵なキャストの方々や、熱量を込めて作ってくださったスタッフの皆さんと作り上げた素敵なシーンの数々が、こうして1本の映画になっていることが嬉しいです。早く皆さんに見てほしいという気持ちでいっぱいです」と喜びを語った。

桜田が演じるのは、孤独を抱えながら夜間中学へ通う潤間さやか。「心の底では自分の未来や学校に対して、すごく前向きな気持ちを秘めている女の子」と説明し、「まず、その気持ちに自分が一番寄り添うことを大切にしていました」と役作りを振り返った。

さやかの母・圭子を演じた仙道は、桜田との印象的なシーンについて「私も心がヒリヒリして、撮り終わったあと、ひよりさんを抱きしめてしまいました」と告白。桜田のまっすぐな瞳から“強さ”と“怖さ”を感じたという。

健児役の小林は“元不良”という役柄について「僕は普段、品がいい男なんですけど(笑)、その品のなさをしっかり出すために撮影中も意識していました」と冗談を交えてコメント。一匹狼のような一面と、学び直したいという思いを持つ人物を演じる上で「授業はしっかり楽しみつつ、素直になれない思春期の男の子」を意識したと明かした。

中尾ミエ「これが本当の学びなんじゃないかな」
中尾ミエ (C)2026映画「星の教室」製作委員会

教師役の真木は、撮影前に実際の夜間中学を訪問したという。生徒が作文を読む場面が特に印象に残ったといい、「普通の中学校では味わえない作文を聞かせていただいたような気がして、すごく感動しました」と振り返った。

夜間中学を取材する漫画家を演じた小泉は、「僕はこの中で一番客観的に皆さんを見ていた」と説明。撮影期間中に、86歳で夜間中学に入学した“スーパーボランティア”尾畠春夫氏のニュースを目にしたことにも触れ、「学びたい、知りたいという純粋な気持ちになった時、人はものすごい輝きを放つんだな」と語った。

韓国出身の夜間中学生を演じた中尾は、韓国訛りの関西弁に苦労したことを明かしたほか、自身も中学校卒業であることから「機会があったら学びたいと常々思っていた」と告白。

実際の夜間中学を見学した際には「羨ましいなと思った」といい、「一旦社会に出て、本当に自分に欠けているものをもう一回学びたい。これが本当の学びなんじゃないかな」と実感を込めた。

山本も夜間中学を見学した際、黒板に書かれていた「生きることは学ぶこと」という言葉が心に残ったという。「この映画に出て、改めて心に深く思いました。生きることは学ぶこと。学ぶことは生きること!」と力強く呼びかけた。

角川春樹「魂を込めて命のある作品を作ろう」
角川春樹 (C)2026映画「星の教室」製作委員会

イベント後半には、本作を企画した角川総監督が登場。復帰後初の公の場となった角川は、映画製作に携わって50年を迎え、これまでアニメーションを含め76本の映画を製作してきたと振り返った。

自身の代表作として『犬神家の一族』『蒲田行進曲』『時をかける少女』『Wの悲劇』『男たちの大和/YAMATO』の5作品を挙げ、「中川龍太郎監督の『星の教室』は、その5作品と比較して少しも遜色がないというのが自分の感想」と高く評価した。

さらに、製作にあたって掲げていたテーマが「AIとの戦い」だったことも明かした。

角川総監督は「映像もAIでできてしまう。コミックもAIが絵を描いてしまう」とした上で、スタッフに「今回の作品はAIとの勝負である」と伝えていたと説明。「AIには命も魂もない。だから、魂を込めて命のある作品を作ろうというのがテーマでした」と語り、「今回の作品がAIに打ち勝ったと思っています」と完成作への自信を見せた。

角川の言葉を受けた中川監督は「高校時代に『犬神家の一族』を見たことが映画の世界に入ったきっかけだったので、そう言っていただけてグッときてしまいました」と感激。「角川さんの精神がこもっている作品なので、届くといいなと本当に思います」と公開への思いを語った。

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