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深夜の美容室から110番通報→3分後、現場に駆けつけるも金庫がそのまま盗まれていて…警察官が違和感を覚えた『防犯カメラ』の映像

  • 2026.11.2
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

店舗への侵入や盗難を防ぐため、防犯カメラや警報装置を設置しているお店もあるでしょう。

しかし、こうした防犯設備があっても、必ずしも被害を防げるとは限りません。

筆者が警察官として勤務していた頃、深夜の美容室で金庫が盗まれる事件がありました。

警報装置が作動してから、わずか約3分で現場へ到着したにもかかわらず、犯人はすでに姿を消していたのです。

当時の状況とともに、店舗を犯罪から守るために気を付けたいポイントを紹介します。

警報装置が作動してから約3分で現場へ

ある日の午前3時頃、美容室に設置された警報装置が作動したとの通報がありました。

筆者は直ちに現場へ向かい、警報装置が作動してから約3分後に到着しました。

現場に到着すると、美容室の入り口の扉が3分の1ほど開いていたのです。

何者かが侵入した可能性を考え、店内を確認しました。

しかし、物が散乱していたり、棚が荒らされていたりするような形跡は見当たりませんでした。

その後、現場へ駆け付けた店長に被害品の有無を確認してもらうと、ある物がなくなっていることが判明しました。

それは、レジの下に保管されていた金庫です。

金庫は中身だけを抜き取られたのではなく、丸ごと持ち去られていました。

警報装置が作動してから、まだ約3分しか経過していません。

それにもかかわらず、犯人は金庫だけを持ち去り、店内をほとんど荒らすことなく立ち去っていたのです。

筆者は、この状況に強い違和感を覚えました。

犯人は金庫の場所を知っていた?

現場で足跡を採取したところ、入り口からレジ付近まで、ほぼ一直線に伸びていることが分かりました。

店内をあちこち歩き回って金品を探したような形跡は見られません。

この状況から、犯人は最初から金庫の保管場所を把握していたのではないかと考えられました。

そこで、防犯カメラの映像を確認することにしました。

すると、事件当日の午後2時頃、20代とみられる男性2人が来店していたことが分かったのです。

映像には、2人がレジ付近をうろつく様子が残されていました。

さらに、従業員がその場を離れた際には、レジの下をのぞき込むような行動も確認できました。

従業員に当時の状況を尋ねると、男性2人は次のような質問をしていたそうです。

「今から2人入れるか」
「直近の予約状況はどうなっているか」

従業員が対応した男性と、防犯カメラに映っていた男性は同一人物でした。

こうした行動や質問の内容から、2人は客を装って来店し、金庫の位置や店舗の営業状況を事前に確認していた可能性が考えられました。

その後の捜査により、犯人の男性2人は逮捕されました。

防犯設備があっても油断は禁物

今回の事件で注目したいのは、警報装置が作動してから警察官が到着するまでの、わずか約3分間に金庫が持ち去られていたという点です。

防犯カメラや警報装置は、犯罪の抑止や犯人の特定に役立つ重要な設備です。

しかし、設置しているからといって、犯罪を完全に防げるわけではありません。

特に店舗では、金庫や現金の保管場所を来店客から見えにくくするなど、日頃からの対策も重要になります。

また、従業員がその場を離れた際に、レジの下やバックヤードなどを簡単にのぞき込める状態になっていないか、確認しておきたいところです。

さらに注意したいのが、店舗の営業状況に関する情報です。

今回の事件では、男性2人が予約状況について質問していました。

もちろん、予約の空き状況を尋ねること自体は、美容室では自然な行動です。

しかし、犯罪を計画している人物が、従業員の人数や店舗が忙しい時間帯などを把握するために、何気ない質問をする可能性も考えられます。

そのため、来店客への案内に必要な情報と、防犯上、むやみに伝えるべきではない情報を区別することが大切です。

例えば、従業員が少なくなる時間帯や、金銭の管理方法などについては、不用意に詳しく説明しないよう注意しましょう。

防犯設備を設置するだけでなく、犯罪者に下見の手がかりを与えない環境を整えることも、店舗を守るための重要な対策です。

店舗の防犯対策のポイント

今回の事件から、店舗の防犯対策として意識したいポイントをまとめます。

・警報装置や防犯カメラがあっても、盗難を完全に防げるわけではない
・金庫や現金の保管場所は、来店客から見えにくい位置にする
・レジ周辺やバックヤードなど、重要な場所を簡単に確認できない環境を整える
・従業員の配置や金銭の管理方法など、防犯上重要な情報を不用意に伝えない
・防犯設備だけに頼らず、日頃から店舗の管理方法を見直す

犯罪者は、私たちが思っている以上に短時間で犯行に及ぶことがあります。大切な店舗や財産を守るためにも、設備と日頃の防犯意識の両面から対策を考えておきましょう。

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