1. トップ
  2. トレンド
  3. 「どうせ出会い目的」「丸の内OLの出会い系」とSNSで噂の皇居ラン→実際に参加者が目撃した“光景”が意外だった

「どうせ出会い目的」「丸の内OLの出会い系」とSNSで噂の皇居ラン→実際に参加者が目撃した“光景”が意外だった

  • 2026.10.23
undefined
出典元:photoAC(画像はイメージです)

SNSのタイムラインには、たびたび「皇居ランコミュニティ」の話題が流れてきます。おしゃれな集合写真、楽しげに会話する動画……そんな様子を見て、「どうせ出会い目的でしょ」「エリートサラリーマンと丸の内OLの出会い系じゃないの」と、どこか冷ややかな目で見てしまう人も少なくないかもしれません。

実際のところ、わざわざ見知らぬ人たちと一緒に走るコミュニティに、人々は何を求めて集まっているのでしょうか。

そのひとりが、テニス歴20年、日本と台湾で会社を経営するAさん(26歳)です。傍から見ればバリバリの運動好き、しかも多忙な経営者が、なぜ今さらランニングコミュニティに参加しようと思ったのか——理由を聞くと、SNS上のイメージとはまったく異なる答えが返ってきました。

今回は、実際にランニングコミュニティ『Welme』に参加したAさんに、参加のきっかけから当日の雰囲気、SNSのイメージとのギャップまで、詳しく話を聞きました。

「結論は運動不足」。テニス歴20年の経営者が、まさかの告白

---参加されたきっかけを教えてください。

友人に「こんなコミュニティがあって、みんなでランニングするみたいなんだけど、一緒に参加してくれないか」と声をかけられたのが最初のきっかけです。SNSでも頻繁に広告が流れてきて、ランコミュニティが今ブームなんだというのは認識していました。ただ、参加を決めた一番の理由はシンプルで、結論は運動不足ですね。

---運動不足、というと?

僕はテニスを5歳から20年近くやっていて、大学時代はパデル、最近はピックルボールもやっているくらい運動は好きなんです。ただ、現役でテニスをやっていた頃と比べると体重はプラス10kg。筋力量も低下して、体力が落ちると免疫力も落ちて体調を崩しやすくなる、という悪循環を感じていました。一人で始めるのはハードルが高いし、継続もできない。だったら、みんなで参加すれば自分の中の優先順位も上がるんじゃないか、と自分を試す感覚で参加しました。

キラキラした集団とは程遠い、"等身大の悩み"を抱えた参加者たち

---当日はどのくらいの規模感だったのでしょうか。

約30人が参加していて、ペース別に3つのグループに分かれて走りました。僕がいた中間ペースのグループには、丸の内周辺で働くコンサルタントや証券会社勤務の女性、営業職やエンジニアの男性が多かったです。

---SNSでは「エリートの出会い系」と言われることもありますが、実際はどうでしたか?

そんなにキラキラして敷居が高くて……という印象はなくて、どちらかというと本当に運動しに来た方が多かった印象です。複数のランコミュニティを掛け持ちしている人もいましたし、体感では運動目的とつながり目的の比率は6対4くらいで、運動の方が多いと思います。

一番盛り上がるのは、まさかの"最初の数分間"

---ラン中はどんな会話をするのですか?

最初の1〜2km地点は皆まだ元気なので、「ピックルボールやってるんですか?」みたいな趣味の話で自然と盛り上がります。でもペースが上がって真剣に走り始めると、だんだん口数が減っていくんです。体感としては、最初の1kmはよく喋って、残りの3、4kmはみんな黙々と走る、という感じでした。

---会話を続けるのは難しいんですか?

お互い本当に初対面だと、そこから話を広げるのは結構ハードルが高いんですよね。運動が苦手そうな方が辛そうに走っているのに話しかけるのも、ちょっと気が引けてしまって。正直、女性だとペースがどんどん落ちていくのは分かっていたんですけど、そこに合わせずに自分のペースで走ってしまいました。ラン中に無理に話すというより、ラン後のコーヒータイムでしっかり話す、という方が実態に近いかもしれないですね。

「今特に仕事してなくて……」。コーヒータイムで聞いた、知らない人だから言えた本音

走り終えたあとのコーヒータイムで、ある参加者がポロッとこぼした一言が印象に残っているといいます。

「今特に仕事してなくて、この先どうしようか悩んでるんですよね」

Aさんは振り返ります。

「そういう方からすると、いろんな業界の人と出会えるのは、いい刺激になるんじゃないか」

こうした本音がこぼれる背景には、Aさんなりの分析がありました。「一人で生き抜くほど人間は強くないよ、というのが根本にあるんじゃないか」。昔は部活などで運動していた人も、社会人になるとその機会が激減し、再び一歩を踏み出そうにも一人ではハードルが高い。そこにコミュニティという受け皿が、ちょうどよくはまっているというのです。

実際、参加者からは「仕事、辛い」というような話も聞かれたといいます。学生時代の友人とは今でもよく会うけれど、社会人になってからできた友人は少ない——そんな自己分析も踏まえ、Aさんは「新しい出会いの機会がなかなかないからこそ、コミュニティに参加してみようという、重い腰を上げる理由になっているんじゃないか」と話します。

出会いを求める参加者がゼロというわけではないにせよ、Aさんの体感では運動目的とつながり目的の比率はおよそ6対4。多くの参加者にとって、このコミュニティは運動の場であると同時に、こうした本音をふと漏らせる場所にもなっているようでした。

"キラキラな出会い系"ではなく、"等身大の受け皿"だった

「エリートサラリーマンと丸の内OLの出会い系」というSNS上のイメージと、Aさんが実際に目にした景色には、小さくない差がありました。

そこにいたのは、運動不足を解消したい人や、キャリアへの漠然とした不安を抱える人——誰もが一度は経験したことのある、ごく身近な悩みを持つ人たちでした。出会いを完全に否定するものではないにせよ、コミュニティが担っていたのは、むしろ「みんなでやれば続けられる」という、ごくシンプルな後押しだったのかもしれません。

SNSの中だけで消費される"わかりやすいイメージ"より、現場にはずっと人間くさい日常が広がっていました。


取材協力:
・日本と台湾で会社を経営する26歳男性Aさん

・ウェルネスコミュニティ「Welme(ウェルミー)」
心と身体を整えながら、日常にすこやかなリズムをつくる大人のウェルネスコミュニティ。ランニングを中心に、ピラティスやピックルボールなど複数の種目を展開。皇居や代々木公園など都内を中心に開催しており、35歳以下を対象に1回あたり30〜50人が参加することも。
公式Instagram:https://www.instagram.com/welme.wellnessclub/

の記事をもっとみる

注目コンテンツ