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【Pick Up B.LEAGUE】Bプレミア開幕!新ルール「オンザコート4」で変化する攻防と日本人選手が握る鍵…アルバルク東京vs.琉球ゴールデンキングスで感じたこと

  • 2026.10.2

経営指標に基づくリーグ再編「B.革新」により誕生した最高峰カテゴリー「Bプレミア」が9月22日に開幕を迎えた。オープニングゲームの顔合わせは、アルバルク東京vs.琉球ゴールデンキングス。10年ぶりの一戦に多くの視線が注がれる中、外国籍選手が同時にコートに立てるルール変更に伴い、攻防に変化が現れた。日本のバスケットボールシーンが新時代に突入したことは間違いない。

10年ぶりの開幕カード。アリーナの光景は様変わり

9月22日にBリーグの新シーズンが始まった。これまで続いたB1、B2、B3の体制は昨シーズンで終了し、経営的な指標で3カテゴリーに再編成されて装いを新たに。トヨタアリーナ東京では、最高峰カテゴリーのBプレミアが開幕戦を迎えた。

画像1: 10年ぶりの開幕カード。アリーナの光景は様変わり

対戦カードは10年前の開幕戦と同じアルバルク東京vs.琉球ゴールデンキングス。ただ、当時の光景と異なるのは、アリーナの大半がホーム・A東京のチームカラー“赤”で染まったことだ。数多くのファンがスタンドを埋め、クラブはギブアウェイの開幕デザインノースリーブを座席に用意して会場を作り込んだ。

画像2: 10年ぶりの開幕カード。アリーナの光景は様変わり

2016年の開幕を知るザック・バランスキー(#10)は「10年前はリーグが赤と白のTシャツを配って着てくれた方もいると思う中で(今では)アルバルカーズを中心としたファンの人たちが、すごく増えて」と環境の変化を感じさせる声も。琉球のファン・ブースターも含めてアリーナには9,514人が駆けつけ、Bリーグ全55のクラブを象徴するパフォーマーが華を添えて歴史的な一戦が幕を開けた。

画像3: 10年ぶりの開幕カード。アリーナの光景は様変わり

アルバルクの新戦力が躍動。新ルールも活用して琉球を下す

両チームにとって新ヘッドコーチのもと、新たなスタイルで挑む初の公式戦。先手を取ったのはアンソニー・マクヘンリー アソシエイトヘッドコーチが率いる琉球だ。

新戦力のデイビッド・ヌワバ(#17)やプロ3季目の脇真大(#18)、中堅の松脇圭志(#15)らが堅守から速攻を繰り出すなど、切り替えの速いバスケットを披露して1クォーターから23-30とリードを奪う。2クォーターには相手の反撃にあうも、終了間際に松脇が3Pシュートを射抜いて、50-51と勝ち越しハーフタイムへ迎えた。

画像: 脇真大(#18)

しかし3クォーター、ライアン・リッチマンヘッドコーチ率いるA東京が巻き返す。ヌワバらに対するディフェンスを立て直し、千葉ジェッツから加入したディー・ジェイ・ホグ(#1)や、NBA経験のあるキヨンテ・ジョンソン(#11)らニューフェイスが内外から攻撃をけん引。自慢の堅守からトランジションオフェンスでスコアを重ね、72-63と逆転して4クォーターを迎える。

画像: ディー・ジェイ・ホグ(#1)

見せ場はラスト残り7分ごろからの攻防だ。A東京はオンザコートフリーの新ルールを活用した布陣を敷く。ホグ、ジョンソン、ラクラン・オルブリッチ(#47)の外国籍3選手に、帰化選手のライアン・ロシター(#22)を同時起用。日本人選手は攻守に定評のある小酒部泰暉(#75)のみという強烈なラインナップだった。これが奏功して84-73でA東京に軍配が上がり、Bプレミアが始まった事実を改めて印象づけた。

「非常に良いスタートが切れて良かった」(テーブス)

攻防両面で迫力を増したA東京。23アシストとボールもよく回り、フリースローを29本中20本も沈めるなど果敢なアタックも勝利に欠かせなかった。新戦力のキヨンテは両チーム中最多の29得点、ホグは4本の3Pシュートを含む23得点、小酒部も13得点をマークした。

リッチマンHCは記者会見で、「僕が日本代表の攻撃のアシスタントコーチをやっているということもあるので、攻撃に目が行きがちだと思いますが、そんなことはなく、ディフェンスを徹底してやって爆発的なオフェンスをしていくのが僕のスタイル」と言及。試合終盤に琉球の追い上げを受けて点差を詰められるなど、チームは「発展途上」であると強調し、これまでクラブとして積み上げてきた強さがあっての勝利だったと述べた。

「アルバルクといえば、伝統的にフィジカルにやるディフェンスがある。僕自身も対戦相手として感じていました。そのベースがを今日しっかりと後半が出すことができて、自分たちがリズムを取り戻せたと思っています」

画像1: 「非常に良いスタートが切れて良かった」(テーブス)

また、キャプテンの一人であるテーブス海(#3)も記者会見に出席。試合前には「Bプレミア開幕の第1試合ということで、ファンの皆さんを楽しませる義務がある」と話していただけに、その振り返りには安堵の表情が浮かんでいた。

「前半すごいハイスコアになってしまったのですが、後半しっかりチームとして話していた琉球の抑えどころをみんなが認識して、特にディフェンス、リバウンドからの速い展開が後半は活きたと思います。(レギュラーシーズン)60試合の中での1試合ですが、非常に良いスタートが切れて良かったと思います」

画像2: 「非常に良いスタートが切れて良かった」(テーブス)

オンザコート4の威力…機能させるカギは、日本人選手の奮闘

注目すべきはオンザコートルール変更に伴う攻防だ。これまでは外国籍選手2名、帰化籍またはアジア枠1名の計3名が同時起用できる「オンザコート3」が最大であったが、Bプレミアでは外国籍3名、帰化またはアジア枠1名の計4名による「オンザコート4」が可能となった。

4クォーターに試合を引き寄せたA東京の起用について、リッチマンHCは「結構ぶっつけ本番な部分もあったので、あまり練習もできていないです。プレシーズンの中で選手がケガをしていることもあった」と本音を明かしつつも「しっかりと使ってみて、自分たちにとって攻撃の(オプションの)ひとつになるとすごく感じました」と手応えを語る。一方で疲労増にも触れ、状況に応じて「どうやって有効的に使っていくのかを考えていきたい」と説く。

またこの日の起用では、A東京の平岩玄(#21)が果たす役割も大きかった。これまで出番にが限られた平岩だったが、開幕戦では2クォーターや3クォーター途中にコートに立ち、外国籍選手のオルブリッチとともに「オンザコート1」の時間帯で、琉球のジャック・クーリー(#45)らと対峙。ディフェンスやリバウンドはもちろん、体を張って味方がドライブするコースを確保するなど好プレーを見せ、自軍の外国籍選手を休ませる6分46秒の貴重な働きを見せた。日本人選手がフィジカルに戦いって出場機会をつかむ姿は、Bプレミアの見どころの一つになることは間違いない。

画像: 平岩玄(#21)

「オンザコート4」は、日本人選手にとってもメリットがあるようだ。競争環境を高め、代表強化につながる日本人選手の底上げも本ルールの狙いにある。琉球の脇は「どれだけボックスアウトできるか。これから試されると思う。日本人は身長が小さいですけど、リバウンド争いでファイトできれば(相手がリバウンドに)行く気をなくすことができる。日本のこれからのバスケにも必要になってくると思うので、オンザコートでこうやって(バトル)できることは、良いことだと思っています」と語った。

Bプレミアを見渡すと、平岩以外にも琉球に移籍した川真田紘也や、先日のアジア競技大会で64年ぶりの決勝に進出・男子日本代表の銀メダル獲得に貢献した仙台89ERSのシェーファーアヴィ幸樹や、東京サンロッカーズの狩野富成ら多数のビッグマンがいる。

ゲームの強度が上がった最高峰カテゴリーで、日本人選手たちがどんなパフォーマンスを発揮するのか、これからが楽しみだ。

文=大橋裕之

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