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「体調は問題ないのに…」デイサービスで気づいた、利用者様の“声”が変わった“意外な原因”に「確認してよかった」

  • 2026.10.11
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

デイサービスで、いつもと少し違う利用者様の声に気づきました。体調を確認しても問題はなく、原因もすぐには分かりません。

しばらく様子を見ているうちに、声の変化につながっていた「意外な原因」が明らかになりました。

いつもと違う利用者様の声

デイサービスで働いていたときの出来事です。

ある日、女性利用者様をお迎えした際、いつもと声の様子が違うことに気づきました。

いつもより言葉がはっきりせず、どこか話しにくそうなご様子です。

風邪をひいたときのような声枯れや、痰が絡んでいる様子とは違いました。

「体調はいかがですか?」

と伺うと、

「悪くないわね。悪いのは頭だけ」

いつものようにご冗談を交えながら答えられました。

その後、血圧などのバイタル測定を行いましたが、体調に特に問題はありませんでした。

声の様子が気になったわたしは、他のスタッフにも利用者様の声の変化を共有しました。

しかし、その時点では原因は分からなかったため、しばらく様子を見ることにしました。

食事前になっても違和感は消えず

体操や入浴を終えて昼食の時間になっても、利用者様の声はいつもとは違い、言葉がはっきりしない様子が続いていました。

そこでわたしは、口の中の状態を確認してみることにしました。

「お食事前なので、念のためお口の中の確認をさせてください」

そうお伝えして、様子を見ながら慎重に口の中を確認しました。

すると、部分入れ歯がしっかりと装着されていないことが分かりました。

「一旦、入れ歯を取りますね」

そう声をかけながら外してみると、部分入れ歯が前後逆に装着されていたのです。

看護師へ状況を報告し、口の中に傷などがないか確認しましたが、問題はありませんでした。

正しい向きで装着していただくと、

「こっちのほうが話しやすいわね」

と利用者様。

違和感のあった声も、いつもの声に戻りました。

「小さな違和感」から分かったこと

利用者様にお話を伺うと、

「向きが違ったの?合っていると思ってたわ」

「小さくて分かりにくいから、いつもはめてから確認しているの」

と話してくださいました。

部分入れ歯は、総入れ歯と比べると外見だけでは装着しているかどうか分かりにくいことがあります。

また、小さな部分入れ歯の場合、前後の向きが分かりにくいものもあります。

今回の利用者様も、ご自身では正しく装着されているつもりでした。

この出来事をきっかけに、食事前には入れ歯の装着状態を確認するようになりました。

別の日には、入れ歯を装着されていないこともありました。

食事前に気づいたことで、未装着のまま食事をとられることを防ぐことができました。

「いつもと違う」をそのままにしない

入れ歯の装着確認は、食事にも関わる大切なケアのひとつです。

本人は正しく装着しているつもりでも、認知機能や手先の動きなどによって、装着が難しい場合があります。また、装着そのものを忘れてしまうこともあります。

入れ歯をはじめとする口の中の状態は、食事中の事故や口の中の傷などにも関わります。

今回の件を通して、食事前に口の中の状態を確認することの大切さを感じました。

また、いつも接している利用者様だからこそ「なんとなくいつもと違う」という小さな変化や違和感に気づけることもあります。

違和感をそのままにせず、様子を見ながら変化の理由を探っていくことが大切です。

日々の何気ない変化に気づくことも、利用者様の安全を守る介護につながるのだと感じた出来事でした。


文:しまむら けいこ/介護福祉士・Webライター 

介護福祉士として10年以上、デイサービスや入所施設などさまざまな介護現場で経験を積む。現在も介護職として働くかたわら、Webライターとして活動。介護や暮らし、働き方について発信している。2児を育てるワーキングマザー。


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