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10キロの荷物を届けると…客「そこに置いといてください」→直後、「入らないで!」配達員が怒号を浴びたワケ

  • 2026.11.7
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

皆さんこんにちは、元宅配員のmiakoです。

「そこに置いておいて」「あっちに持っていって」。

そう頼まれたとき、相手が指している場所が、自分の思っていた場所とは違っていたという経験はありませんか?

「そこ」「あっち」といった言葉は、伝える人と受け取る人で、思い浮かべている場所が違うことがあります。

今回は、宅配の現場で「そこに置いてください」というひと言から、玄関先で思いがけない行き違いが起きたお話です。

荷物を置く場所は聞いて決める

軽い荷物は、その場で直接お渡ししていました。

少し重い荷物のときは、「少し重いですが、お渡ししても大丈夫ですか?」と声をかけ、置き場所を指示してもらうこともありました。

重い荷物を受け取ることに抵抗があるお客様もいて、そうした方に声をかけると、「重たい?じゃあ、玄関の上に置いておいてくれる?」と言われることが多くありました。

視線で示される「玄関の上」は、上がり框(かまち。土間から室内に上がる段差の部分)のこともあれば、玄関ホールの床板や玄関マットの上のこともありました。

一方、玄関のドアを入ってすぐの、靴を履いたまま立つ場所である「土間」に置いてほしいときは、「玄関の下に置いて」と言われることが多かったのです。

床か土間かで「上」と「下」を使い分ける言い方が多かったため、私もその認識でいました。

ある日届いた、冷蔵便の野菜

ある日、とある一戸建てのお宅に、「野菜」と書かれた冷蔵便が届きました。

持ってみると10kgはありそうで、ずしっとした重さがありました。

そのお宅へ伺うのは初めてではありませんでしたが、主に外で作業しているときにお渡しすることが多く、玄関でお渡しする機会はあまりありませんでした。

「そこに置いてください」

チャイムを押すと、「はい」と返事があり、玄関のドアが開きました。
出てきたのは70代くらいの男性です。

「お届け物です」と伝えて伝票をお渡しすると、男性はサインを書いてくださいました。

「少し重めの荷物ですが、お渡ししてもよろしいですか?」
「じゃあ、そこに置いといてください」

そう言って、男性は体を家の内側に向けました。

私の目には、玄関の床板を示しているように見えました。

突然の「入らないで!」

「失礼します」と声をかけ、玄関の中へ一歩踏み入れたところ、

「入らないで!」

突然、強い口調で止められ、驚いて慌てて一歩下がりました。

男性は「そこって言ったらそこだよ!」と言い、指で場所を示しました。

その指が示していたのは、男性の足元にある、玄関のドアを入ってすぐの土間でした。

玄関の中へ入られることをとても嫌がるお客様だったようで、どこまで入ってよいのか戸惑った出来事でした。

床の上に置くつもりだった理由

私の判断と男性の指示が食い違った理由の一つに、荷物が冷蔵便の野菜だったことがあります。

食品を地面に置くことにはためらいがあり、嫌がるお客様も多いため、床板の上にお届けすることが多かったのです。土間も地面と同じ印象があったため、食品を土間に下ろすという認識になれませんでした。

しかし、今回はこれまでの経験による判断が当てはまらず、お互いに誤解が生じてしまいました。

その場での対応

「失礼しました」とお伝えし、「冷蔵品のお野菜ですがよろしいですか?」と確認すると、男性からは「いいよ」と返事がありました。

お客様にご了承いただいたので、男性の指示通りの足元に荷物を下ろし、「ありがとうございました」と伝えて、そのお宅をあとにしました。

同じ言葉でも、想定する場所は違う

同じ「そこに置いて」という言葉でも、お客様と宅配員とで想定している場所が異なることがあります。

この出来事のあと、同じコースを担当する機会のある宅配員たちに、こちらの家では少し大きい荷物をお渡しするときは土間には立ち入らないこと、置く場所はしっかり確認してからお届けすることを共有しました。

置き場所はひと言添えて

お宅によっては、それぞれ独自のルールがあり、宅配員が対応に迷うことがあります。

外部の人にとってわかりにくいルールの場合は、もう少し具体的に指示をいただけると、とてもありがたいです。

荷物の置き場所を伝えるとき、「そこ」だけでは宅配員に伝わりにくい場合があります。

「玄関の床の上に」「土間に」「ドアの外に」などとひと言添えていただけると、宅配員も迷わずにお届けできます。

また、宅配員の側も、置く場所をしっかり確認してからお届けすることが、行き違いを減らす一歩になります。

お客様と宅配員がお互いに声をかけ合いながら、気持ちよく荷物をやり取りできる宅配の現場が、これからも増えていくことを願っています。



ライター:miako
宅配ドライバーとして10年以上勤務した経験を生かし、現場で出会った人々の温かさや、働く中で積み重ねてきた“宅配のリアル”を、経験者ならではの視点で綴っています。
荷物と一緒に交わされてきた小さなエピソードを、今は文章としてお届けしています。


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