1. トップ
  2. エンタメ
  3. 『耳をすませば』エンディングに隠された“後日談”「よく観ないと気づかない」「感動」公開から27年後…果たした“伏線回収”

『耳をすませば』エンディングに隠された“後日談”「よく観ないと気づかない」「感動」公開から27年後…果たした“伏線回収”

  • 2026.10.14
undefined
※Google Geminiにて作成(イメージ)

公開から30年以上が経った現在も、多くの人々に愛され続けているジブリ映画。本作には、主人公たちだけではなく、クラスメートの恋愛模様も描かれている。実は、エンディングでは同級生の“その後”を思わせる場面が登場し、27年後に公開された実写映画では、2人の関係はさらに進展していた。本稿では、エンディングに隠された微笑ましい描写と、実写映画で描かれた2人の恋の行方を振り返る。

※以下本文には作品内容が含まれます。

今なお愛され続けるジブリの青春物語

undefined
© 1995 Aoi Hiiragi, Shueisha/Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, NH

1995年に公開された近藤喜文監督が手がけるアニメ映画『耳をすませば』。本作は『りぼん』(集英社)にて連載された柊あおい先生による少女漫画を原作としており、興行収入は31.5億円を記録している。また、「第13回ゴールデングロス賞」の日本映画部門で最優秀・金賞と、マネーメーキング監督賞を受賞した。2026年10月23日からは、アニメ映画『借りぐらしのアリエッティ』とともに期間限定でリバイバル上映が決定している。

本作の主人公は、中学3年生の少女・月島雫(CV:本名陽子)。本を読むことが好きな雫は、図書館で借りた本の貸出カードに天沢聖司(CV:高橋一生)という名前が何度も書かれていることに気づいた。雫は自分よりも先に多くの本を読んでいる聖司に興味を持ち、まだ見ぬ彼への想像を膨らませていく。

そんなある日、雫は電車の中で出会った不思議な猫の後を追い、アンティークショップ“地球屋”にたどり着く。そこで店主の西司朗(CV:小林桂樹)と出会い、猫の人形・バロン(CV:露口茂)に心を奪われる雫。その後、彼女は以前から顔を合わせていた少年が、気になっていた聖司だと知る。

聖司はバイオリン職人になるという夢を抱いており、努力を重ねていた。聖司の姿に刺激を受けた雫は、自分の将来について考えるようになる。そして、物語を書くことに挑戦しようと決め、創作に没頭。夢を追いかけることの難しさや、自分の未熟さという壁にぶつかりながらも、雫はすこしずつ成長を遂げていく。

青春ストーリーである本作は、思春期ならではの繊細な心理描写や、淡い恋心がていねいに描かれている。また、作中で歌われる『カントリー・ロード』も印象的だ。青春のきらめきとほろ苦さを感じられる一作として、公開から30年以上が経った現在も多くの人々に愛され続けている。

エンディングと実写映画で描かれた“その後”

アニメ映画『耳をすませば』では、雫と聖司の2人とともに、雫の同級生である杉村(CV:中島義実)と原田夕子(CV:佳山麻衣子)の恋愛模様も描かれている。杉村に恋心を抱いていた夕子だが、彼は雫に想いを寄せていた。杉村は雫に自分の気持ちを打ち明けるものの、断られてしまう。

本作のエンディングには、そんな杉村と夕子の“その後”が描かれている。車や人が通っていく土手が映し出され、そこに夕子が登場するのだ。誰かを待っているような素振りを見せる夕子のもとに、杉村が手をあげながら駆け寄る。そのまま2人は、話しながら一緒に歩いていくのだった。

エンディングでの杉村と夕子のシーンは、明言されていないものの、2人の関係に進展があったことを期待させる微笑ましさがある。エンディングの2人に対してSNSでは「よく観ないと気づかない」「感動」「ホッとしました」「気づかなかった」との声が上がった。

杉村と夕子のさらにその先の関係は、2022年に公開された実写映画『耳をすませば』で描かれている。完全オリジナルストーリーである実写映画の舞台となるのは、アニメ映画から10年後の世界だ。大人になった雫は児童書の編集者として出版社で働き、聖司はイタリアで奮闘中。一方、杉村と夕子は交際中で、結婚の話も出てくるのだ。

杉村と夕子の恋が実った実写映画。アニメ映画のエンディングに“その後”を感じさせる描写があったからこそ、10年後も関係が続いていた2人にも説得力と納得感がある。アニメ映画の公開から27年を経て、エンディングの伏線回収を果たしたと言えるだろう。


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari

の記事をもっとみる

注目コンテンツ