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病院で500円払うと“待ち時間が短く”?『医療ファストパス』をめぐり…専門家が懸念する「払えない人」の行く末とは

  • 2026.10.23
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(C)AbemaTV,Inc

飲食店などで広がる「ファストパス」が、医療の現場にも登場しています。ある診療所では、500円を払うと、優先的に診療が受けられるようになりました。

SNSでは「500円で時間が買えるなら安い」「理由はわかるが、金で優遇されるのはモヤモヤする」「医療に過剰な資本主義を持ち込むべきではない」など、さまざまな声が上がっているようです。

この状況を受け、平日よる9時〜ABEMAで生放送をしている『#アベプラ』では、医療にファストパスを導入する是非について議論。MCを務めるアレン様と共に内容を深掘りしていきます。

500円で、待ち時間が1時間短く?医療ファストパスの仕組み

東京・豊島区のある診療所では、半年前から医療ファストパスを導入しています。500円のファストパス料金を払うと、予約した時間枠の中で、優先的に診てもらえる仕組みです。

特に利用が多いのは、診察の後に、子どものお迎えや仕事などの予定がある患者さん。病院では、いつ診察が終わるか分からないまま待つことも多いもの。そんなときに便利なシステムです。

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スタジオに登場したのは、医療ファストパスに取り組む株式会社MICINの代表で、医師の原聖吾さん。原さんは、医療ファストパスのシステムについてもう少し詳しく説明してくれました。

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原さんによると、予約の時に追加の料金を払うと、同じ時間帯の中で優先的に診てもらえるのだといいます。番組では例として、AさんとBさんの2人が、同じ15時半にクリニックに着いた場合を紹介しました。

ファストパスを使わなかったBさんが、クリニックを出たのは16時55分。500円を払ってファストパスを使ったAさんは、15時56分に出られます。同じ時間に着いたのに、1時間も早く帰れるというわけですね。

とはいえ、急に具合が悪くなった人が後回しにされたら…と心配になる方もいることでしょう。原さんによると、「緊急な方とか重症な方」は、ファストパスがあるかどうかに関係なく、まず優先して診てもらえるのだそう。医療ファストパスは、厚生労働省が認めたルールの範囲内で運用されているといいます。

払えない人は後回しに?反対派が心配すること

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一方、医療ファストパスに反対しているのは、社会福祉士で、NPO法人ほっとプラスの理事を務める藤田孝典さん。普段から、生活に困っている人の支援に取り組んでいる方です。

藤田さんは、生活に困っている人の受診について「順番が後回しにされるっていうことが当然出てくると思います」と指摘します。明日の食事に困っている人にとって、500円は大金。払う余裕はありません。裕福な人がファストパスを使ってスイスイ診察してもらえるなか、ともすれば何時間も我慢して待つしかない…というわけです。

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藤田さんが気にかけるのは、お金だけの問題ではありません。人が病院に行くのは、体が痛い時や苦しい時。同じ保険料を払っているにもかかわらず、つらい時に順番の差をつけられたら、心まで傷ついてしまうのでは…と心配しています。

さらに藤田さんは、値上がりへの懸念も示しました。最初に500円を認めると、1,000円、4,000円、5,000円とファストパス料金がどんどん上がっていくのではないか…と不安視しているのだそう。藤田さんによると、実際、既に1,000円や3,000円、4,000円を取っているところもあるとのことです。

病院がなくなる方が困る?賛成派の言い分

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一方、原さんは、ファストパスが受診のきっかけになると考えています。原さんは、平日に病院へ行けない人について「受診をやめちゃう方がいるんですよね」と話します。

例えば、13時までに昼休みを終えて、職場に戻らないといけない人。病院で2時間ほどかかるかもしれないと思うと、受診をあきらめてしまうというわけです。忙しい人ほど、具合が悪くても我慢しがち…思い当たる人もいるかもしれませんね。

確かに、ファストパスがあることで「じゃあ、受診しようかな」と思う方が出れば、それはそれで日本国民全体の健康にとってはプラスになりそうです。

原さんがもうひとつ挙げるのが、病院の経営の厳しさです。「お医者さん=お金持ち」というイメージを持つ方も少なくありませんが、実は、医療機関の経営状況はどこもかなりシビア。原さんは「今都市部でも病院やクリニックが潰れていってるんですよね」と明かします。同じ数の患者さんを診ていても、赤字になってしまうのだそう。

ファストパスで少しでも収入が増えれば、病院を続けられる。病院がなくなってしまえば、そこに通っていた患者さんがもっと困る、というわけですね。

番組では、ファストパスの金額の上限をどう決めるかや、医療の公共性をどう守るか、厳しさを増す病院経営の実態についても議論が続きました。


『#アベプラ【平日よる9時〜生放送】』
医療ファストパスは不公平?病院の待ち時間を課金で短縮 お金で時間を買う仕組み 低所得者は後回し?藤田孝典&原聖吾と考える医療に市場原理を持ち込む是非
[配信日時]2026年10月2日(金)
[出演者]MC : アレン様、原聖吾(株式会社MICINを起業)、藤田孝典(社会福祉士)、ハヤカワ五味(平日生成AI系会社員 休日はコスプレイヤー)、速水健朗(物書き ポッドキャスター)、Yuna(TikToker YouTuber)、司会進行 : 平石直之(テレビ朝日アナウンサー)、ナレーター : 榎本温子
[番組URL]https://abema.go.link/9xMBW

※記事内の情報は執筆時点の情報です

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