1. トップ
  2. エンタメ
  3. 【2026年最新】大人向けの韓国ドラマ25選。心に沁みる名作たち!

【2026年最新】大人向けの韓国ドラマ25選。心に沁みる名作たち!

  • 2026.9.24

年齢を重ねた大人だからこそ胸に深く沁みる作品がある! 人生の深みや人間関係の機微を丁寧に描いた、大人にこそおすすめしたい韓国ドラマをご紹介。
あなたの人生にも寄り添ってくれる作品が見つかるはず。
※記事発信時点での情報のため、最新情報は公式サイト等でご確認ください

韓ドラマニアのライターがおすすめ!

【2026年最新】大人向けの韓国ドラマ25選。心に沁みる名作たち!_1
出典元:BAILA

KAORU ライター

Kカルチャー・旅・お酒・漫画・音楽・スポーツ観戦好きのライター。ドハマりしたK沼が旅沼に直結し、年数回は海外へ。2025年はソウル、シアトル、ソウル、台北へ。2026年はソウル、ソウル、台北、ソウルを予定。

【2026年最新】大人向けの韓国ドラマ25選。心に沁みる名作たち!_2
出典元:BAILA

YUKI ライター

K-POPアイドル、俳優にインタビューを行うフリーランスライター。TOPIK6級取得。

“韓ドラあるある”ゼロ!だからこそ面白い、ヒーリングドラマ『賢い医師生活』

賢い医師生活 主演チョ・ジョンソク
出典元:BAILA

『賢い医師生活』
各12話
主演:チョ・ジョンソク、ユ・ヨンソク、チョン・ギョンホ、キム・デミョン、チョン・ミド
Netflixシリーズ「賢い医師生活」シーズン1~2独占配信中

あらすじ

ソウルの総合病院「ユルジェ病院」で働く医師のイ・イクジュン(チョ・ジョンソク)、アン・ジョンウォン(ユ・ヨンソク)、キム・ジュンワン(チョン・ギョンホ)、ヤン・ソッキョン(キム・デミョン)、チェ・ソンファ(チョン・ミド)は、ソウル大学医学部の同期。新たな命が生まれ、今ある命が終わりを迎える病院という場所で、患者たちとともに生きる彼らの日常を描く。

ここが見どころ!

病院を舞台にした医療ドラマと言うと、欲望にまみれた組織内の権力争いや、神の手を持つドクターが活躍するなどドラマチックなストーリーが多いですが、『賢い医師生活』にはそういった“あるある”は登場しません。ツンデレなイケメン御曹司と最悪の出会いとか、ドキドキの三角関係とか、はたまた誰かへの復讐とか、そういうのもありません。描かれるのは、主人公5人の平凡な日常のみ。だけど、これがとっても温かくて味わい深いんです。

パク・ボゴム、ヘリ(Girl’s Day)らスターを生み出した大ヒットドラマ『応答せよ』シリーズのシン・ウォンホ監督&脚本家のイ・ウジョンがタッグを組んだという点でも、韓ドラ好きにとってはたまらない作品です。

賢い医師生活 イ・イクジュン役のチョ・ジョンソク
出典元:BAILA

肝胆膵外科医のイクジュン。バンドではギター兼ボーカル担当。

主人公の5人は、1999年にソウル大学医学部に入学。それぞれ一人前の医師としてキャリアを積み、40歳になって初めて同じ病院で働き始めることから物語はスタートします。そして、ユルジェ病院に入る条件としてソッキョンが「昔みたいにまたバンドをやりたい」と提案し、彼らは趣味でバンド活動を始めます。

賢い医師生活 バンドシーン 場面写真
出典元:BAILA

視聴者からは入学年度に由来して「99ズ」の愛称で親しまれている。

バンド活動のシーンはぜひ注目して観てほしいポイント。というのも、キャストたちが本当に演奏&歌っているんです!!

YouTubeでメイキング映像が公開されているのですが、クランクインするずっと前からギター、ベース、ドラム、キーボードとそれぞれがレッスンを受けて楽器をマスター。ほぼ初心者からのスタートで、猛練習を重ねてバンドシーンを作り上げているんです。だから、音色から滲み出る情緒がとってもリアル。ソンファ役を演じるチョン・ミドは韓国ミュージカル界のトップ俳優なのですが、ドラマの中では音痴という設定でわざと下手に歌っているところもポイントです(笑)。

バンドシーンには韓国の懐メロがたくさん使われていて、OSTも素晴らしいのでぜひ聴いてみてください。(私のおすすめは「Aloha」と「Me to You, You to Me」です!)

い医師生活 ソンファ役のチョン・ミド
出典元:BAILA

脳神経外科医のソンファ(チョン・ミド)。ベース担当だが、ボーカルを無理やり担当することも。

賢い医師生活 ジョンウォン役のユ・ヨンソク
出典元:BAILA

ドラムを担当する小児外科医のジョンウォン(ユ・ヨンソク)。

明るい性格で誰からも愛されるイクジュン、仏のような性格だけどめちゃめちゃケチな一面を持つジョンウォン、厳しいこともズバズバ言うクールなジュンワン、ちょっと(いや、かなり?)マザコンでマイペースな性格のソッキョン、自分の仕事も後輩への指導もバリバリこなすカリスマたっぷりなソンファ。

医師として一流の腕前を持つ個性豊かな5人がさまざまな患者と向き合い、後輩を育てながら仕事終わりに集まってバンド活動をする。そんな彼らにとって当たり前の日常を淡々と描いています。素朴だからこそ心にじんわりと染み入って、気づいたら5人のことが大好きになっていました(笑)。

そしてもう一つ、このドラマには悪役がいません。主人公たちを中心に研修医からナースまでみんなが患者と真摯に向き合っています。その中でさまざまな命の物語も描かれ、毎話じーんと感動して思わず泣いてしまうドラマです。

癒されるドラマとして大反響を呼び、シーズン2まで放送された本作。今年は研修医を主人公にしたスピンオフ作品『いつかは賢くなる専攻医生活』(tvN)が放送予定ということで、ぜひ今のうちにシーズン2まで完走してください!

40代を手前にした女性たちの友情、恋愛、そして人生を丁寧に描いたヒューマンドラマ『39歳』

39歳 写真右からチャン・ジュヒ(キム・ジヒョン)、チャ・ミジョ(ソン・イェジン)、チョン・チャニョン(チョン・ミド)
出典元:BAILA

写真左からチョン・チャニョン(チョン・ミド)、チャ・ミジョ(ソン・イェジン)、チャン・ジュヒ(キム・ジヒョン)。

『39歳』
全12話
出演:ソン・イェジン、チョン・ミド、キム・ジヒョンほか
Netflixシリーズ「39歳」独占配信中

あらすじ

皮膚科医のチャ・ミジョ(ソン・イェジン)、演技指導者のチョン・チャニョン(チョン・ミド)、化粧品セールスマネージャーのチャン・ジュヒ(キム・ジヒョン)は20年来の親友。うれしいことも辛いことも、ともに乗り終えてきた3人は、40代を目前にして、それぞれ人生の“宿題”と向き合っていた。だがある日、残酷な運命が訪れる。

ここが見どころ

みなさん、『39歳』はもうチェック済みですか?
こちらは良質なシスターフッド作品として話題になっていたドラマ。20年来の友情をメインに、さらにはアラフォー女性が直面するリアルについても心に刺さるように描いていて、世代を問わず、学びのある作品です。
バリキャリ、不倫中(と言っても、プラトニックな関係)、そして恋愛経験ほぼゼロという独身女性3人は、39歳をどう過ごすのか……。共感が止まらない、だけど泣けて感動する。そんな本作の見どころをご紹介します。

39歳 ソン・イェジンソロカット
出典元:BAILA

才色兼備の皮膚科医ミジョ。なんでも持っているかのような完璧さの裏には悲しみが。

本作は、脚本家のユ・ヨンア(映画『7番房の奇跡』、『82年生まれ、キム・ジヨン』など)が、40歳を目の前にして人生を見つめ直す3人の女性の“生き様”を描いた物語です。

その3人とは……。

養子でありながら裕福な家庭で大切に育てられ、皮膚科を営む院長ミジョ(ソン・イェジン)。演技指導者で、長い間、1人の男性と不倫関係を続けてはいるけど、純粋でさっぱりした性格のチャニョン(チョン・ミド)。そして、長らく恋愛からは遠ざかっているものの、真実の愛を見つけたいデパートの化粧品販売員として働くジュヒ(キム・ジヒョン)。

20年来ものあいだ、仲の良い友人としてともに過ごしてきた彼女たちは固い絆で結ばれています。

そして、全員39歳。40代を目前に控えた微妙な心の揺れや、恋愛模様、友人関係や親子関係などが、おかしくも切なく、時には身を切るような切実さで描かれる場面も。恋愛に人生が押し切られるような関係や貧富の差が強調されることはないけれど、40代を目前にした女性が何を選択し、何を切り捨て、彼女自身の人生を貫いていくのかという“アラフォー女性のリアル”がしっかりと描いている作品は、韓国ドラマでは新機軸。そのリアルさは、世代に関係なく、女性の心に刺さりまくっているようです。

39歳 チョン・ミドソロカット
出典元:BAILA

『賢い医師生活』で大ブレイクを果たしたチョン・ミド演じる、チャニョン。サバサバしてるのにピュアな性格が素敵♡

主人公の3人組を演じるのは、『愛の不時着』のソン・イェジン、『賢い医師生活』のチョン・ミド、『海街チャチャチャ』や『D.P. -脱走兵追跡官-:シーズン2』のキム・ジヒョン。しかも、3人とも同じ1982年生まれというキャスティングの徹底ぶり。
それぞれが主役を張れるビッグな役者なうえに、リアル同級生(2021年の撮影当時、3人はガチで39歳)たちは阿吽の呼吸で、親友同士にしか出せない雰囲気を漂わせていました。
ソン・イェジンについては言わずもがな、チョン・ミドも、キム・ジヒョンも、ミュージカルや演劇でキャリアを積んできた実力派女優。揺らぎ世代の女性たちの繊細で複雑な感情を、それぞれが丁寧に表現していました。

39歳 ソン・イェジンとヨン・ウジンの2ショット
出典元:BAILA

児童養護施設で出会ったミジョとキム・ソヌ(ヨン・ウジン)。このソヌ氏、「(高速道路の)休憩所」みたいな人だとミジョに言われていました(笑)。

もうすぐ40歳の主人公たちは、全員未婚。それなりに社会的な立場があり、稼ぎも少なくはないけれど、老後を1人で生きていくことを考えると、そこまで余裕があるわけでもない(ミジョは除く)。30代前半までは、結婚や出産という人生の選択肢に対して思い悩んだり、年齢的なリミットを感じていた時期もあったはずだけど、39歳の今は、ある程度、折り合いがついている。

そんな3人は、まわりから見たら十分大人だけれど、親友同士で居酒屋やカラオケに集れば、学生時代から何も変わっていない、ただのミジョとチャニョンとジュヒ。着たいものを着て、食べたいものを食べ、行きたいところに行く。恋愛だってバリバリ現役で、まるで10代のようなガールズトークを繰り広げます。「あの男はダメ!」と叱ったり、「(彼は)いいと思うんだけどな」と後押しをしたり。部屋飲みのまま、雑魚寝したり、時にはクラブで踊りまくることも。自由! 楽しそう!

ただ、年齢を重ねるごとに、身体や心の悩みも増え、“老いへの不安”を意識する時期でもあります。人生の折り返し地点は確実に近付いていて、“両親の老後”とも向き合わなくてはいけないわけで。それでも、自分に残された人生をどう生きるかについて、心のまま、自分の信念に基づいて、選び取れるようになった頃とも言えるんですね。それが、このドラマで描かれる“39歳”の姿なんじゃないかと思います。

彼女たちの“明るさ”とは対照的に描かれる重いテーマが、第1話・開始3分後の葬儀のシーン。20年来の付き合いがある家族同然の親友3人組のうちの1人が亡くなることを前提に物語が進んでいくのです。
出だしから、あまりにも衝撃的な展開。「一体、何があったの?」とイッキにドラマの世界へと引きこまれたかと思えば、彼女たちの1人に“余命半年”が宣告されて……。

ありふれた、しかし、とてつもなく悲しい状況の中で彼女たちは選びます。
できる限り楽しい時間を過ごすことを。大切な相手を尊重することを。
人生の伏線を回収するように、残された宿題を解決していきます。 

39歳 左からキム・ジヒョン、ソン・イェジン、チョン・ミド
出典元:BAILA

大人のパジャマパーティ(といっても、着ているのはミジョだけだけど)って、楽しいですよね!

「父と母に健康診断を受けさせてほしい」
「(残された恋人に)週に1回、サムギョプサルを食べさせてほしい」

そんなお願いをする友に「週に1回は、さすがに無理よ」と文句を言いつつも、忘れないよう付せんに書いて貼っていく律儀な親友たち。逝く者、残される者、お互いがお互いの意思を尊重し、最後まで納得のいくように支え合う姿と感情を丁寧に描いています。

各話の冒頭に挿入される、回想シーン。何気ない会話のこともあれば、3人にとっての“ちょっとした事件“だったりするのですが、それがそのエピソード回の切ない伏線となって、物語に引き込まれていきます。彼女たちの人生の一瞬一瞬の愛おしさを、視聴者も共有しているような気分にさせてくれるのです。


「人生にとって一番大切なのは、誰かと過ごした時間である」。
「別れは、始まりでもある」


そんなことを何度も噛みしめたくなるドラマです。

老人&青年によるブロマンス作品『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』

ナビレラ -それでも蝶は舞う- 写真左からチョロク(ソン・ガン)、ドクチュル(パク・イナン)
出典元:BAILA

写真左からチョロク(ソン・ガン)、ドクチュル(パク・イナン)。

『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』
全12話
出演:パク・イナン、ソン・ガンほか
Netflixシリーズ「ナビレラ -それでも蝶は舞う-」独占配信中

あらすじ

一流のバレエダンサーを目指すイ・チェロク(ソン・ガン)は、自分を取り巻く厳しい現実のせいでスランプに陥っていた。一方、郵便配達員として家族のために働き続けたシム・ドクチュル(パク・イナン)は定年を迎え、残りの人生を考え始めていた。ある日、友人の葬式の帰りにダンススタジオを通りかかったドクチュルは、チェロクが踊る姿に心を奪われる。
ドクチュルは子どもの頃バレエダンサーに憧れていたが、貧しい家庭環境がそれを許さなかった。かつてあきらめた夢に挑戦するため、ドクチュルはダンススタジオに再訪し、バレエのレッスンを受講したいと伝えるが、チェロクは相手にしない。それでも熱心に通い続けるドクチュルを見たバレエスタジオの団長から、チェロクはドクチュルのバレエの指導者に、ドクチュルはチェロクのマネージャーになるよう言い渡される。
かくて23歳と70歳の奇妙なバレエレッスンが始まり……。

ここが見どころ

今回紹介するのは、“47歳”もの年の差を超えて、バレエでつながった老人と若者の物語、『ナビレラ -それでも蝶は舞う-』。嬉しくも悲しく、熱くて切なく。観る者すべてに勇気と感動を与える極上の夢追い物語でした……。

高みを目指す若きバレリーノ、チェロク役には人気俳優ソン・ガン。70歳でバレエに挑戦するのドクチュルを、大御所俳優パク・イナンが熱演しています。

ナビレラ -それでも蝶は舞う- ソン・ガンのソロカット
出典元:BAILA

自主レッスン中のチョロク。

186cmの高身長に、小玉スイカのような小さな頭。スラリと伸びた長い手足に、どこかあどけなさの残る顔……。そんなソン・ガンが演じているのは、溢れんばかりの才能を持ったバレリーノ、チェロクです。第1話での彼の登場シーンは、ため息しかでない静謐さ。
薄暗いダンススタジオに差し込んだ優しい光。その先には、長い手足を広げ、高く舞い上がるチェロクが。その姿はスタジオという暗く狭い場所から、光に満ちあふれた大空へ飛び出そうと羽ばたく蝶のように舞い踊っていて……。
この幻想的なシーンは、ドクチュルのみならず、視聴者の心をも奪うことでしょう。
素晴らしいダンスを披露しているソン・ガンは、本作に出演するまでバレエ経験がなかったとか。本作を機に、約半年間の練習を重ねて身につけたそうですが、短期間で魅惑の舞いをマスターしたソン・ガン、恐ろしい子!

ナビレラ -それでも蝶は舞う- 鍛えるドクチョルのソロカット
出典元:BAILA

自宅で腹筋を鍛えるドクチョル。辛そう……。

ナビレラ -それでも蝶は舞う- パク・イナンのソロカット
出典元:BAILA

スタジオで基礎トレーニングに励むドクチュル。嬉しそう♪

一方、パク・イナンが演じているドクチュルは、バレエスタジオの門を叩いたものの、当然、最初は全然踊れなくて、基礎動作とストレッチばかりなのですが、どうみても素人のそれなんですね。しかしドクチュルは、47コも年下のチェロクを“師”として敬い、厳しい練習にも必死に食らいつき、自主練習も欠かさず、真剣にバレエと向き合います。
その一方で、チェロクのマネージャーとしてのドクチュルは、持ち前の勤勉さで、毎朝のコールはもちろん、コンディションや練習量、食事などを事細かに記録。さらに風邪をひけば、家を訪ねておかゆを作り、薬やおかず、梅エキスといった体にいいものもしっかりと差し入れるなど、渾身のサポート。
スランプでやさぐれモードになっているチェロクから見れば、ただのお節介にしか思えないのですが、次第にお節介は真心となって、孤独と不安で隙間だらけだったチェロクの心を埋めていくのです。また、ドクチュルがバレエに挑む真摯な姿が、チェロクの心に情熱の火を灯していき、二人の間に特別な絆を結んでいくのです。

ナビレラ -それでも蝶は舞う- パク・イナンのソロカット
出典元:BAILA

バーでレッスン中のドクチュル。毎瞬間、全力投球!

何歳になっても夢を追いかける姿、周りに反対されても諦めないドクチュルの姿は、ともすれば「70も過ぎて妙なことを始めたお節介じいさん」になりかねません。

そこは半世紀以上も最前線で活躍する大俳優パク・イナン。大らかで人情深く、お節介だけど憎めないかわいらしさで、まわりに愛情を与えるドクチュルを、魅力たっぷりに演じています。

ドクチュルな真剣な思いと優しい言葉、そして思いやりの数々は、慈愛に満ちた海のように周囲の人を包み込み、チェロクだけでなく、明るい未来を描けなかった若い世代の背中も押していくのです。

ナビレラ -それでも蝶は舞う- ソン・ガンのソロカット
出典元:BAILA

チョロクはバイトを掛け持ちして生活費を稼ぎながら夢を追いかけている。

「今こそ新しいことを始めよう」。そんな希望を胸に抱きつつも、なかなか踏み出せずにいることってありませんか?

ドクチュルがバレエに挑むキッカケは、旧知の友が最期に言い残した後悔でした。友の慟哭を聞いて、「バレエをやらないまま、人生を終えることはできない」と決心したドクチュル。世間体や、家族の反対や、体力的限界にも負けず、必死にバレエに食らいつきます。そこまで努力しても、妻や息子、孫は「いい歳をして何を言っているのか」と冷ややか。

一方、若いチェロクが順調満帆かと言われたら、そうではありません。親元を離れて生きているチェロクは、経済的にも精神的にも不安だらけ。若いが故の迷いもあります。

つまり、夢を追うことへの苦悩や葛藤は、年齢に関係なく付きまとうってこと。だからこそ、本作で描かれる夢を追うことの苦悩、乗り越えた先にある奇跡が、心を揺さぶるのだと思います。

ナビレラ -それでも蝶は舞う- 練習中のチョロクとドクチュル。
出典元:BAILA

自らの練習動画を見ながら談笑するチョロクとドクチュル。2人の間には絆が。

年齢も、生きてきた環境も違う2人をつないでいるのは、バレエへの情熱。自分の夢を他人に踏みつけられたり、容赦のない“老い”という時の流れに、怒り、苦しみ、絶望しながらも前へと進み続ける2人。彼らを見ていると、「したいことをする」その先には「幸せ」というまばゆい光景が広がっているのだなと思いました。

タイトルの“ナビレラ(나빌레라)”は、韓国語で「蝶のように美しく羽ばたく」という意味。ソン・ガンの蝶のような舞いに見惚れ、パク・イナンの演技やセリフに胸打たれ。2人の追いかける夢の結末に涙するはずです。

コン・ユとソ・ヒョンジンが初共演!奇妙な結婚生活を描いた『トランク』

韓国ドラマ トランク 主演 コン・ユ ソ・ヒョンジン
出典元:BAILA

『トランク』
全8話
出演:コン・ユ、ソ・ヒョンジンほか
Netflixシリーズ「トランク」独占配信中

あらすじ

音楽プロデューサーのジョンウォン(コン・ユ)は、元妻ソヨン(チョン・ユンハ)から復縁の条件として別の女性と1年間契約結婚することを提案され、非公然のマッチングサービス会社・NMからやってきたインジ(ソ・ヒョンジン)と偽装夫婦となる。少しずつお互いを知っていくジョンウォンとインジだが、湖のほとりで5,000万ウォン(約500万円)以上する限定盤のトランクが発見されたことにより、ある事件の渦中に巻き込まれていく。

ここが見どころ!

偽装結婚から始まるラブストーリーは韓ドラのお決まりとも言えるテーマですが、2024年11月29日に公開された『トランク』はちょっと違います。再婚相手は期間限定の結婚をあっせんする組織で妻を職業としている女性で、その再婚を提案し相手をマッチングしたのが元妻。さらに元妻も同じマッチングサービスを使って別の男性と再婚するという、胸キュンとはかけ離れた偽装結婚なんです。

W主演を務めるのは『トッケビ ~君がくれた愛しい日々~』などのコン・ユと、『浪漫ドクター キム・サブ』、『なぜオ・スジェなのか』などのソ・ヒョンジン。映画『ワンドゥギ』で知られる作家キム・リョリョン氏の同名小説を原作に、『大丈夫、愛だ』、『私たちのブルース』のキム・ギュテ監督が演出を、『花郎<ファラン>』のパク・ウニョン氏が脚本を手掛けています。

韓国ドラマ トランク コン・ユ
出典元:BAILA

元妻ソヨンから“罰と休暇”という名目でインジとの再婚を迫られるジョンウォン。

コン・ユが演じるジョンウォンは、美術館のような大豪邸に住む超セレブの音楽プロデューサー。父親がとんでもない富豪だったため裕福に育ったいわゆる御曹司なのですが、その父親の家庭内暴力のせいで心に慢性的な闇を抱えていて、睡眠薬がないと眠れず、お互いに別の人と1年間再婚したら復縁するという無茶苦茶な条件も受け入れるしかないほど元妻ソヨンに精神的に依存しています。

コン・ユといえば、代表作である『トッケビ ~君がくれた愛しい日々~』が韓国で放送されてから8年以上になるわけですが、映画『トガニ 幼き瞳の告発』や『新感染 ファイナル・エクスプレス』、『82年生まれ、キム・ジヨン』、『イカゲーム』とさまざまなコン・ユを観ていても、筆者の中ではやはり『トッケビ』のアジョシのような、穏やかで優しくて、ちょっと茶目っ気もあるキャラクターが一番に思い浮かぶんですよね。バラエティなどで見せる素の姿も好奇心旺盛でキュートなイメージがありますし。だからこそ、常に不安そうで寂しそうで余裕がない“病んでいるやさぐれ御曹司”のジョンウォンを演じている姿は新鮮。パブリックイメージとは異なるコン・ユの新境地が見られる作品だと感じました。

韓国ドラマ トランク ソ・ヒョンジン
出典元:BAILA

韓国国内に3個しかない高級トランクを所有しているインジ。

配信されてすぐにイッキ見したのですが、それほど楽しみに待っていたのはコン・ユの相手役がソ・ヒョンジンだから。『僕が見つけたシンデレラ~Beauty Inside~』では月イチで姿が変わってしまうお騒がせトップ女優役を愛嬌たっぷりに演じ、『なぜオ・スジェなのか』では冷徹なカリスマ弁護士役を演じてイメージを一新したように、さまざまな役をこなす豊かな表現力にくわえ、耳に一音ずつはっきりと入ってくる明瞭なセリフ回しの大ファンでして。本作でも持ち前のセリフ回しがジョンウォンに突き放されるような態度をとられても淡々と妻としての業務をこなすインジというキャラクターに説得力を与えています。

韓国ドラマ トランク コン・ユ ソ・ヒョンジン
出典元:BAILA

巨大な階段とシャンデリアが印象的なジョンウォンの豪邸。

そんなインジにも心の闇が。5年前、結婚直前に婚約者が失踪、ストーカー被害にも遭っていました。結婚とは何か、真実の愛とは何かを見失ったインジは、期間限定の契約妻としてこれまでに4回結婚し、5回目でジョンウォンと夫婦に。「結婚はうんざり」と言いながらさまざまな事情で結婚を必要とする人たちの妻となり、自分の荷物はトランク1つ分だけなのに元婚約者の家はそのまま残しているインジ。いわゆる“普通の結婚”を求めていた過去の自分に対する懺悔や、やり場のない怒り、悲しみを抱えているように見え、彼女も出口の見えない闇を彷徨っているのだと感じました。

韓国ドラマ トランク
出典元:BAILA

湖で発見されたトランクの中身とは?

物語は、銃声が聞こえたという湖でインジのトランクと同じ型のトランクが発見されたところから始まります。その後男性の遺体も発見され、警察は殺人事件として捜査を開始。事件が発覚した現在と5ヵ月前のジョンウォンとインジの結婚生活が交差して描かれる複雑さや、状況を説明するようなセリフを削ぎ落した演出は、まるで小説を読んでいるかのよう。主演の2人も「見る視点によってさまざまな解釈が出てくるだろう」(コン・ユ)、「行間を読むべきところが多い」(ソ・ヒョンジン)と語っており、静けさの中に緊張感が漂うストーリーが斬新で魅力的。腰を据えて観たくなる難しさがクセになります。

韓国ドラマ トランク チョン・ユンハ
出典元:BAILA

離婚後もジョンウォンを支配しようとするソヨン。

韓国ドラマ トランク キム・ドンウォン
出典元:BAILA

インジにつきまとうオム・テソン。

自ら離婚しておきながらジョンウォンの家に隠しカメラを仕掛けて監視しているソヨン、再び動き出したインジのストーカーのオム・テソンと、登場人物全員が怪しくてクセあり。湖で発見された遺体は誰なのか、トランクはインジのものなのか。ラストまで「犯人はあの人か? いや、この人かも?」とハラハラさせられる展開が続いて目が離せません。

韓国ドラマ トランク コン・ユ ソ・ヒョンジン
出典元:BAILA

奇妙な結婚生活の結末は?

ミステリーを絡めながら嫉妬、憎しみ、支配欲、依存とさまざまな愛の形を描いた本作。お互いの傷を癒しながら本当の愛を知っていくジョンウォンとインジが美しく、尊かったです。マッチングアプリが普及したこの時代に配偶者を派遣するマッチングサービス会社が登場する設定もおもしろく、予想していなかった結末に思わず涙が。視聴者に余白を与える独特な雰囲気をぜひ楽しんでください。

加害者の同級生たちに復讐の牙をむく様子を描いた『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』

ザ・グローリー ~輝かしき復讐~ チョン・ジェジュン(パク・ソンフン)ソロカット
出典元:BAILA

すぐキレるチョン・ジェジュン(パク・ソンフン)の襟足は長い。

『ザ・グローリー ~輝かしき復讐~』
全16話
出演:ソン・へギョ、イ・ドヒョン、イム・ジヨン、パク・ソンフンほか
Netflixシリーズ「ザ・グローリー ~輝かしき復讐~」独占配信中

あらすじ

ムン・ドンウン(ソン・へギョ)は高校時代、裕福な家の娘パク・ヨンジン(イム・ジヨン)を中心とした特定の同級生らから壮絶ないじめを受けていた。ヨンジンの母親は育児放棄の状態で、先生に訴えても逆に暴力を受ける始末。その後、ドンウンは高校を退学。ヨンジンへの憎しみを抱え、働きながら勉強し大学に合格する。ある日、栄養失調で倒れたドンウンは病院で研修医のチュ・ヨジョン(イ・ドヒョン)と出会い、囲碁を教えてもらうことに。そして教師になったドンウンはヨンジンへの復讐を開始する。

ザ・グローリー ~輝かしき復讐~ ムン・ドンウン(ソン・ヘギョ)ソロカット
出典元:BAILA

ソン・ヘギョ演じるムン・ドンウンの体に残るおびただしい傷。絶句。

ここが見どころ

いじめを受けたヒロインによる壮絶な復讐物語。痛いまでにリアルで緻密な台本と、没入感を倍増させる俳優たちの類まれなる演技によって、まさに「やめられない、とまらない」を地で行く作品です。
本作でソン・へギョ演じるムン・ドンウンを苛め抜くチョン・ジェジュンを演じているのがパク・ソンフン。ええ、『涙の女王』で、ヒロインにとんでもなく執着するサイコな投資家ユン・ウンソンを演じたあの彼が、本作でも悪役を熱演!
「悪役を演じる時は楽しみながら演っている」とインタビューに答えるほどに憎々しい演技を披露してくれたパク・ソンフンのチッケム(ファンカメラ)目線で、本作のみどころを紹介します♡

ザ・グローリー ~輝かしき復讐~ 高校時代のドンウン()
出典元:BAILA

高校時代のドンウン。絶え間なくいじめられる日々で体中がボロボロに。

高校時代に苛烈ないじめに遭って身体と心に消えない傷を負ったドンウンが、18年後、傷を負わせた同級生たちに復讐の牙をむく、という物語です。
本作でダークヒロイン・ドンウンに扮するのがソン・ヘギョ。大ヒット作『太陽の末裔 Love Under The Sun』(韓国では最高視聴率41.6%! すごっ!)などに主演して“ラブロマンスの女王”の名をほしいままにしてきた彼女が、今作では笑顔を完全に封印。虚無と言ってもいいほどの無表情で加害者たちを地獄へと突き落としていきます。

復讐のエッジの効いた容赦のなさは、いじめの凄惨さに比例しています。
ドンウンの高校時代、同級生の男女5人組に苛烈ないじめを受けていました。暴言・嫌がらせ、体中を殴る蹴るは序の口。高熱のヘアアイロンで火傷させるまでにエスカレート。いじめどころか犯罪レベルの所業なのに、加害者たちは学校や警察、そしてドンウンの親にまで手を回して、被害者であるドンウンの訴えを財力と権力にモノを言わせて封じ込めるのでした……。

ザ・グローリー ~輝かしき復讐~ ヨンジンのソロカット
出典元:BAILA

大人になったヨンジンの表面の顔はお天気キャスター。

しかも、その後の加害者たちはお天気キャスターになって建設会社の社長と結婚したり、親のゴルフ場を引き継いだり、画家デビューしたり、CAになったりと、キラキラ陽キャライフを満喫。一方ドンウンは、18年もの間、夢も希望も失って、長袖の下に無数の傷跡を隠しながら苦難の道を孤独に歩き続けてきたわけですから、復讐に余念なし。
そんなドンウンの目的はたったひとつ。“加害者連中に社会的な死を与えること”。ゴミ箱を漁ってでも弱みを掴んで、加害者同士の対立を煽って、彼らが大切にしているものをひとつ、すべて取り上げていきます(震)。

「目には目を、歯には歯を、骨折には骨折を、傷には傷をもって償う。
そんなの、あまりにもフェアプレーでは? 皆さん」

魂に刻み込まれた復讐心に則って、ビシッと宣戦布告するドンウンにしびれます!

ザ・グローリー ~輝かしき復讐~ ドンウンを脅すジェジュン
出典元:BAILA

ドンウンを脅すジェジュン。

敵役のタチが悪いほど、復讐劇は深まるもの。
実際、パク・ソンフンの演技があまりに自然すぎて、役名のチョン・ジェジュンが本名だと思われることもあったとか。
それでは、ジェジュンは、どんなキャラクターだったのでしょうか。
ドンウンをいじめる5人のうちのひとり。裕福な家庭に生まれ、ブティックを経営していたり、親からゴルフ場の経営を任されるなど、金銭的に不自由したことのない人物。しかし、少しでも気に入らないことがあるとすぐキレて、相手を殴るという救いようのない金持ちのドラ息子なのでした。
さらにいじめ仲間のパク・ヨンジン(イム・ジヨン)とも肉体関係を持っているわ、三十代になっても同級生をパシらせるわ、CAやお店のスタッフをアゴでこき使うわの典型的な利己的横暴男。ちょっと思い返してみても、いいところがひとつも見つからないくらいのクズ・オブ・クズでした!

ザ・グローリー ~輝かしき復讐~ ヨンジンの首を絞めるジェジュン
出典元:BAILA

ヨンジンとジェジュンの関係性にも注目を

年上女性×年下男子のラブロマンスを描く『卒業』

韓国ドラマ 卒業 ウィ・ハジュン チョン・リョウォン
出典元:BAILA

『卒業』
全16話
出演:チョン・リョウォン、ウィ・ハジュンほか
U-NEXT独占配信中
© STUDIO DRAGON CORPORATION

あらすじ

ソ・ヘジン(チョン・リョウォン)は勤続14年目の塾講師。競争の激しい業界の中でもスター級の人気を誇り、休みなく働いていた。ある日、10年前に成績下位から名門大学に送り出した教え子のイ・ジュノ(ウィ・ハジュン)がヘジンの務める塾の新人講師となって現れる。“恩師と教え子”から“同僚”になった2人は、少しずつ惹かれあっていく。

ここが見どころ!

本作は、韓国で最も塾が多い街と言われる大峙洞(テチドン)を舞台に、トップクラスの人気を誇る塾のベテラン女性講師と、新人講師になった彼女の教え子が織りなす大人のラブストーリー。2018年に韓国で放送され、年下男子ブームを巻き起こしたソン・イェジン×チョン・ヘイン主演の『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』を手掛けたアン・パンソク監督の最新作です。

主演を務めるのは、『油っこいロマンス』のチョン・リョウォンと『イカゲーム』のウィ・ハジュン。なんと、ウィ・ハジュンは本作が恋愛ドラマ初主演! これまで『最高の離婚』、『ロマンスは別冊付録』、『18アゲイン』などで二番手男子を演じてきた彼が、デビューから9年でついに一番手男子になりました! ウィ・ハジュンは、『よくおごってくれる……』にソン・イェジンの弟役として出演していましたので、アン・パンソク監督作品に主演として堂々カムバックしたのもアツいポイント。『卒業』では、恋愛ドラマの一番手男子のウィ・ハジュンが炸裂しています!

卒業 ウィ・ハジュン チョン・リョウォン
出典元:BAILA

『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』の象徴ともいえる“雨×赤い傘”をリンクさせた粋な演出がエモい!© STUDIO DRAGON CORPORATION

ウィ・ハジュンが演じるジュノは、成績下位から難関大学合格を果たした、ヘジンの”奇跡の教え子”。大学を卒業し大企業に就職したものの、実家があるソウルの一等地・江南に自力で家を買うのは難しいと悟り、早くお金を稼ごうとカリスマ塾講師を目指して、恩師ヘジンがいる「大峙チェイス」に転職します。

成績不振の崖っぷちから驚異的な追い上げで難関大学に入り、誰もが羨む大企業に就職したというだけあって、ジュノは自信家で頭がキレる“しごできボーイ”。安定した道を捨てて塾講師になるなんて……と必至に止めようとするヘジンに「先生、一線を越えてますよ」とズバッと言い返すストレートな性格の持ち主で、かわいくて守ってあげたくなる年下男子というよりも、野心のあるたくましい肉食系年下男子です。キリっとした目もとに大きな口、韓国で“恐竜顔”と呼ばれるウィ・ハジュンの凛々しいイメージともよく似合っていて、現実でウィ・ハジュンが年下だったらこんな感じなのかも? なんて思っちゃう妙なリアルさをまとっています。

卒業 ウィ・ハジュン
出典元:BAILA

真顔はクールなのに笑うと犬系男子になるギャップは反則!© STUDIO DRAGON CORPORATION

チョン・リョウォンが演じるヘジンは、「大峙チェイス」の宣伝ポスターを飾るほどのカリスマ講師。塾生と保護者からの信頼も厚く、学校の試験問題に不備があれば学校に乗り込んで直談判する熱血ぶり。最初の教え子であり、彼女の塾講師人生の誇りであるジュノが後輩の新人講師となって現れたことで、10年以上守り続けてきた日常が少しずつ変化していきます。

受験競争が厳しい韓国でスター級の人気を維持するのは容易ではないはず。ヘジンはかなりのやり手のはずですが、チョン・リョウォン特有のリラックスしたムードがいい味を出していて、刺々しさゼロの大人の余裕を纏ったヒロイン像に仕上がっているところがさすが。しっとりと落ち着いた雰囲気の中でそれぞれの苦悩や葛藤を描くアン・パンソク監督ならではの世界観ともぴったりハマっていました。

卒業 チョン・リョウォン ウィ・ハジュン
出典元:BAILA

「あなたが来てから毎日が事件続き」というヘジンに「僕が来る前に戻りたいですか?」とたずねるジュノ。© STUDIO DRAGON CORPORATION

そんなジュノとヘジンの恋愛模様はというと、ジュノがぐいぐいリードします!

初めて出会った高校生の頃からヘジンのことが好きだったジュノ。一緒に働くうちに好きだった気持ちが抑えられなくなり、「僕の初恋がソ・ヘジンだって気づいてたでしょ?」「僕には先生が必要です」と正面から告白するジュノに、見ているこちらもドキドキさせられっぱなしでした。

しかし、師弟関係であった2人の恋愛は大きな試練を迎えることに。常に強気でちょっと生意気なところもあったジュノが、ヘジンとの関係や仕事を守っていく中で、より頼もしい男性に成長していきます。

キスシーンも色々と登場するのですが、大人のロマンスということでキスシーンも大人っぽいので心の準備を(笑)。これまで演じてきた二番手男子も魅力たっぷりでしたが、ウィ・ハジュンって本気のロマンスも最高に似合うんだなと再認識。“キス職人”のタイトルがつく日もそう遠くなさそうです。

ヌナ呼びも悪くない、というか呼ばれたい!『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』

よくおごってくれる綺麗なお姉さん
出典元:BAILA

『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』
全16話(配信:全24話)
出演:チョン・ヘイン、ソン・イェジンほか
発売元:アクロス / 松竹 / ポニーキャニオン / 韓流ぴあ
販売元:松竹
© Jcontentree corp. all rights reserved
----------
配信情報:Netflix、U-NEXT、ディズニープラス、Hulu、Prime Video

あらすじ

35歳のジナ(ソン・イェジン)は、親に結婚を急かされ、上司のセクハラや彼氏の浮気など、息が詰まるような毎日を送っていた。そんなある日、大親友の弟で、自分の弟の親友でもあるジュニ(チョン・ヘイン)が海外赴任から帰国する。ジナとジュニの会社が偶然同じビルということもあり、ランチをしたり飲みに行ったりするうちに、2人は恋人関係になるが……。

ここが見どころ!

チョン・ヘインにとって初のラブコメ作品&久しぶりのロマンスドラマとなった『となりのMr.パーフェクト』(2024)を観ながらもう一度見返したくなったのが、現在まで続く年下男子ブームを生んだ『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』(2018)。チョン・ヘインがブレイクを掴むきっかけとなった作品です。

よくおごってくれる綺麗なお姉さん チョン・ヘイン ソン・イェジン
出典元:BAILA

放送当時、チョン・ヘインは29歳、ソン・イェジンは36歳でした。

韓国の話題性調査会社Good Data Corporationが発表した「2018年の話題性No.1ドラマ」に選ばれた本作。それも納得するくらい、当時韓国で周りの人がみんな「おもしろい!」「今日はドラマの日だから遊べないごめん!」という感じでドハマりしていました。その中でも30代前後のオンニ(お姉さん)たちの熱量がとりわけすごくて。カカオトークのアイコンをジナにしたり、自分はジナだと思って生きる! と宣言したり、“ジナになりたい”という人が続出していたんです。

私もそれなりにハマっていたのですが、オンニたちが42度の熱々のお風呂に肩まで浸かっていたとしたら、当時20代半ばだった私は38度で半身浴をしているような温度差がありました。20代半ばってどの集団でもまだマンネ(最年少)なことが多くて、時々年下と出会うと「私ってもうオンニ/ヌナなのか……」と若干焦るし、年下をかわいいと思う感覚がなかったんですよね。

でも、韓国での放送から約7年。今観たらオンニたちの気持ちがわかる! ジュニがめちゃめちゃかわいい!!当たり前ですがチョン・ヘインが若くてちゃんと年下に見える! 男性が年上女性を呼ぶ時の「ヌナ(お姉さん)」がこんな魅力的な響きだったなんて!! と、自分の目線がドラマの設定と近くなったおかげで、年下男子の魅力がわかるようになりました。

第1話、会社前で3年ぶりに再会したジナの周りを自転車に乗ったジュニがぐるぐると回ってからかうシーン。ただの知り合いや友達にされたらうざいなと思ってしまうかもしれないけど、年下男子(というかジュニ)だと茶目っ気に感じられてかわいい。ちょっと生意気なところも全部かわいい。よく“男性をかわいいと思ったら終わり”と言いますが、物語の幕開けからまさにその状態に。無事、おしまいです。

よくおごってくれる綺麗なお姉さん
出典元:BAILA

童顔が魅力的なチョン・ヘインですが、この時の透明感は別格かも。

次の日のお昼にジュニから「ヌナ、おごって」とメッセージが届くシーンなんて、まだジュニを親友の弟としか見ていないジナはだるそうに未読スルーしたのに、視聴者のこちらはその一言だけでキュンキュンしてしまいました。ただ、日本人の感覚に合わせて日本語字幕が「ジナさん」で一貫されているのが惜しい……!今なら「ヌナ」のままでも通じそうですが、第4次韓流ブーム(2020~)の前だったのでそりゃ字幕は名前表記を選びますよね。

よくおごってくれる綺麗なお姉さん チョン・ヘイン ソン・イェジン
出典元:BAILA

ドラマを代表する名シーン。ロケ地は景福宮近くの「セジョン村 飲食文化通り」。

ジュニがかわいいのは世界共通認識として、ジナもかわいいんですよ。

ある程度の社会経験を重ね、役職に就き、後輩もいる。周りから見たら大人の余裕をまとうジナですが、ジュニを意識し始めてから通勤ファッションに気合いが入っちゃったり、ジュニの前では「適当に淹れただけよ」と涼しい顔をしながらオフィスのキッチンを散らかすほど熱心にコーヒーを作ったり(ジナはカフェチェーンの本社勤務)、恋が始まってうきうきする気持ちが出ちゃうところが愛くるしい!

弟的存在から恋愛対象へと変わっていく過程でだんだんとジナの声にときめきが宿っていく感じや、いつも家まで送ってくれるジュニに別れ際もう一度手を振る時のかすかな雰囲気の違いなど、ジナの感情の変化を表現するソン・イェジンの繊細な演技に共感が止まりません。

ジュニ役も、少年っぽさの中に大人っぽさもちゃんとあって、かわいらしい顔立ちと落ち着いた印象を与える低音ボイスを兼ね備えたチョン・ヘインの右に出る者はいないと、2度目の視聴で確信しました。飲み会中にジナにこっそり手を握られてしゃっくりが出ちゃうとか、ジュニの絶妙なかわいさはチョン・ヘインにしかできませんもん。

よくおごってくれる綺麗なお姉さん ソン・イェジン チョン・ヘイン キスシーン
出典元:BAILA

付き合ってから初めて訪れたジュニの家でイチャイチャ。

糖度高めなロマンスにうっとりする一方、別の意味でぐさぐさ刺さるのが周囲の反対や職場のセクハラ・モラハラ問題。

母親はジナにいい家柄、いい仕事を持つエリートと結婚してほしいと思っていて、しかも、ジナの家族はジュニと彼の姉を家族のようにかわいがってきたので「後ろ指さされるわよ!!!!」と2人の恋愛に大反対。この干渉が尋常じゃなく、見ていて頭がクラクラしてしまうほど。さらに、ジナはセクハラを告発したことで職場でも孤立してしまいます。

ここがまあしんどいのですが、これまで母親のお眼鏡にかなうエリートと交際し、職場では上司のモラハラ発言やセクハラまがいの行為を苦笑いで流してきたジナが、ジュニとの恋を通じて“その場しのぎをやめて自分を大切にしたい”と成長していく過程も本作の大切なテーマなのだと感じました。あの頃オンニたちが「ジナになりたい!」と言っていたのは、こういう部分もあるのかも。

7年前は遠くから眺めているような感覚だったけど、今回は作品に対する解像度がぐんと高まっていたので、20代、30代、40代…と観る時の年齢によってロマンスも母親との関係も違って見えそう。数年後の自分はどこに共感するのか、また見返したい作品になりました。

自分の夫と友人を結婚させる!? 最悪な人生をやり直すストーリーが痛快!『私の夫と結婚して』

私の夫と結婚して 主演 パク・ミニョン ナ・イヌ
出典元:BAILA

© Studio Dragon by CJ ENM

Amazon Original 『私の夫と結婚して』
全16話
出演:パク・ミニョン、ナ・イヌほか
Prime Videoで独占配信中

あらすじ

末期がんを患うカン・ジウォン(パク・ミニョン)は、ある日、自宅で夫と親友の不倫現場を目撃する。2人に殺されたジウォンは、突然10年前の過去にタイムスリップし、2度目の人生で運命を変えようと奮闘する。

ここが見どころ!

夫ミンファン(イ・イギョン)から金を無心され、姑から嫁いびりを受けるジウォンにとって、学生時代からの親友スミン(ソン・ハユン)は唯一の味方でした。ところが、ミンファンとスミンは不倫していた挙句、ジウォンにかけた保険金を狙っていました。しかも、わざとジウォンの病の発見を遅らせていたという最低最悪ぶり!

2人に裏切られ、命を落とすジウォンでしたが、気づくと結婚前の10年前にタイムスリップ。最悪な人生の結末を避けるために、自分を裏切ったミンファンとスミンを結婚させて、運命を変えることを決意します。

なんと、パク・ミニョンは、余命宣告されたジウォンを演じるために37kgまで減量したそう。「いつまでこのようにキャラクターに対する情熱を注ぐことができるのか疑問もあった。最後に大きな力を振り絞って死ぬ気でやってみました」と制作発表会で語ったパク・ミニョンの言葉から、役者魂と本作にかける強い思いが感じられました。

私の夫と結婚して 主演 パク・ミニョン
出典元:BAILA

前世のシーンの撮影後は2週間かけて体重を戻したそう。© Studio Dragon by CJ ENM

最初の人生で学んだことを活かして、2度目の人生を切り開いていくジウォン。復讐というテーマこそあるものの、ドロドロの愛憎劇とは一味違う、ポジティブなエネルギーも共存しているのが本作の魅力。裏切り者たちに仕返ししながら、優しいがゆえに人の言いなりになってきた自分とも決別し、自分らしく生きようとするジウォンを応援したくなります。

例えば、ドラマの前半に登場する同窓会のシーン。学生時代、ジウォンは理由もわからないままクラスメートからいじめを受けていて、半ば強制的に参加させられた同窓会は、彼女にとってトラウマとして残っていました。しかし、今世ではばっちり着飾って周囲を見返し、いじめが始まった真相を突き止めて、相手をギャフンと言わせることに成功します。

リベンジにはきっと色々な方法があるだろうけれど(SNSで暴露するとか、巨大な権力を借りるとか)、あくまで自分の力でできる範囲内で一発お見舞いするジウォンに好感が持てました。

私の夫と結婚して 主演 パク・ミニョン
出典元:BAILA

一つずつ運命を変えていく姿が痛快!© Studio Dragon by CJ ENM

そんなジウォンの2度目の人生において重要な人物になるのが、上司のユ・ジヒョク部長(ナ・イヌ)。1回目の人生ではほとんど関わりがなかったはずなのに、タイムスリップした後は何かとジウォンのピンチに登場して……。

私の夫と結婚して 主演 ナ・イヌ
出典元:BAILA

会社の後継者であることを隠し、部長として働くジヒョク(ナ・イヌ)。© Studio Dragon by CJ ENM

ジヒョクを演じるナ・イヌは、1994年生まれ、デビュー11年目。『哲仁王后(チョルインワンフ) ~俺がクイーン!?~』(2020)で注目を浴び、『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』(2021)で大ブレイクし、主演クラスの人気俳優に。

ジウォンの人生を知っているかのように、先回りして手を差し伸べてくれるジヒョク。でも、がつがつしていなくて、ジウォンが助けはいらないと言えば、無理強いせずに見守ってくれる。そんな紳士的なかっこよさが今っぽく、ナ・イヌの安定した演技力と188cmの長身&甘いビジュアルも加わって、沼落ちする視聴者が続出しました。

素顔はド天然で人懐っこい犬系男子のナ・イヌ。デビュー前にアイドル練習生をしていたキャリアを持ち、今でもファンミーティングやバラエティ番組などで独特のダンスをたびたび披露していて、ジヒョクモードの時とのギャップも沼深いですよ…!

お察しのとおり(?)、ジヒョクはジウォンに想いを寄せているのですが、それがジウォンの2度目の人生にどう影響するのか。最初の人生で起きた出来事は次の人生でも必ず起きる中で、ジウォンはミンファンとの結婚を回避できるのか。転生&復讐&ロマンスが融合した刺激的なストーリーは、一度見始めたら止まらなくなること間違いなしです!

辣腕女性弁護士と健気系年下男子とのラブロマンス『なぜオ・スジェなのか』

なぜオ・スジェなのか スジェ(ソ・ヒョンジン)とテグク(ホ・ジュノ)の2カット
出典元:BAILA

チェ・テグク会長を前に、少しも怯まず意見するスジェ。

『なぜオ・スジェなのか』
全32話
出演:ソ・ヒョンジン、ファン・イニョプ、ホ・ジュノ、ぺ・イニョクほか 
©SBS @PLAN K Entertainment

あらすじ

韓国最大の法律事務所「TKローファーム」のオ・スジェ(ソ・ヒョンジン)は、手段を選ばない非情さで勝訴をもぎ取る凄腕弁護士。チェ・テグク会長(ホ・ジュノ)の右腕として、事務所のトップ就任も内定していたある日、国会議員による性的暴行事件を巡る醜聞に巻き込まれ、ロースクールの教授職に左遷されてしまう。
スジェが教授として指導を担当するロースクールの学生たちの中には、10年前に弁護を担当したコン・チャン(ファン・イニョプ)や、チェ会長の息子であるユンサン(ペ・イニョク)が学んでいた。スジェと学生たちは性的暴行事件の真相解明へと乗り出すが……。複雑に絡み合う2人の過去と現在。企業売却、土地再開発を取り巻く、権力者たちの欲望と悪事。上へとのぼり詰めるため、スジェは何を捨て、何を得て、何を悟るのか。

なぜオ・スジェなのか 左遷先のロースクールでのスジェ(ソ・ヒョンジン)の集合カット
出典元:BAILA

左遷先であるロースクールでのオ・スジェ教授。

ここが見どころ!

女性弁護士を描いた話題の朝ドラ『虎と翼』を観ていて、もう1回見たくなったのがこの作品。「この話を観たらやめよう」「次の回を観たら寝よう」というループに陥って(各話30分ほどなのがうらめしい)、リモコンのボタンを押す手が止まらず、イッキ観してしまいました!

『女神降臨』で大人気のファン・イニョプの熱烈な健気ワンコっぷり、そしてソ・ヒョンジンとホ・ジュノの演技対決(本作で2022年のSBS演技大賞、演技賞を受賞)があまりにも素晴らしかったので、ご紹介します。

なぜオ・スジェなのか スジェ(ソ・ヒョンジン)ソロカット
出典元:BAILA

不幸な事件に遭遇したスジェ。

なぜオ・スジェなのか スジェ(ソ・ヒョンジン)が警察に連行されるカット
出典元:BAILA

謀略によって重要参考人となったスジェは、警察に連行される。

なぜオ・スジェなのか 拘置所で過ごすスジェ(ソ・ヒョンジン)のソロカット
出典元:BAILA

冤罪によって拘置されるが……。

国の支配までをも目論む権力者たちの果て無き欲望のために人生を狂わされた女性弁護士オ・スジェが、彼らを踏みにじるまでに上り詰めようとする姿を描いた、ミステリーあり、復讐あり、成長あり、ロマンスありのサスペンス。狡猾で貪欲な権力者たちと互角に渡り合うスジェが、強く美しくカッコいい!

勝利のために手段を選ばないスジェの辣腕ぶりは、第1話から堪能できます。
ある時は、依頼人の弁護のために、性的暴行被害者の素性を調べ上げて「ネットに公表されたら死にたくなるかも」と追い詰め、またある時は、自分を引きずり降ろそうとする同僚たち(しかも、全員男性)が数多く集まる会議室で「この中で私より収益をあげた人は? 私より裁判で勝った人は?」と啖呵を切る。

最初からギラッギラしているスジェの野心にドン引くでしょうが、回を追うごとに、彼女がなぜそういう人間になったのかが明らかになっていきます。

片親の貧困家庭で育った高卒のスジェ。死に物狂いで弁護士になるも、立ちはだかっていたのは、学歴・性・階級といった、本人の努力ではどうにもならない差別の高い壁。踏みつけられる日々の中、泥水で口を濯いでいたスジェは、その後泥水をがぶ飲みしながら、捨て駒にされるピンチを、自らの機智でチャンスに変え、のし上がることで自らの地位を築いていくのでした。

「見下ろしてやる! 一番上に立って、全部見下ろしてやるから!」と、全身全霊を込めたスジェ渾身のカウンターパンチが、男社会の巨大ローファームの闇を白日の下にさらしていきます。上り詰めるためには手段を選ばない彼女の賢さに感嘆し、ずる賢い権力者たちを鼻であしらう姿にほれぼれ。スジェの悲しい過去が明らかになってからは、その目的と復讐劇から目が離せなくなり……という、様々な感情がミルフィーユのように幾重にも折り重なるドラマがたまりません!

なぜオ・スジェなのか スジェ(ソ・ヒョンジン)と(ホ・ジュノ)2カット
出典元:BAILA

会長テグクと向き合うスジェ。この後、とんでもない事態に見舞われる。

なぜオ・スジェなのか スジェ(ソ・ヒョンジン)と(ホ・ジュノ)2カット
出典元:BAILA

自分の右腕スジェに、釘を差すテグク。まるでハブとマングース……。

韓国ドラマを観ていると、悪役に対して「想像の斜め上を行くクズだなぁ」と思うことってありませんか? そんな気持ちいいくらいの悪役っぷりを見せてくれたのが、スジェが務めるローファームの会長チェ・テグク(ホ・ジュノ)。

登場シーンから既にラスボスの香りがプンプン。回を追うごとにマトリョーシカのように飛び出してくる悪事や罪にも、毎度びっくりさせられますが、身長が180cmもあるホ・ジュノの凄みある演技が相まって、スジェの次に印象に残るほどの存在感。

高級料亭で出された料理の魚の目玉を箸で執拗に突き刺したり、薬とエビスナックをむしゃむしゃと食べたあとに焼酎でイッキに煽ったり、息子たちを恫喝するシーンでは平手で“会心の一撃”を叩き出したり。ホ・ジュノの神経質そうなルックスと、大手ローファームの会長という知的悪役キャラとの相乗効果で爆上がりの恐怖度でした……。

なぜオ・スジェなのか チャン(ファン・イニョプ)ソロカット
出典元:BAILA

チャンにこんな目で見つめられたら……。

ヒリヒリ、ハラハラする本作での心のオアシスは、『女神降臨』でのアウトローな役で注目されたファン・イニョプ。『アンナラスマナラ-魔法の旋律-』では一転、優等生を演じたけれど、本作では、スジェを支え続ける健気な年下男子コン・チャンを好演しています。

普通のロマンス作品なら、2人が出会って、誤解したり、衝突したり、わかりあったり、ぶつかりあったりをくり返してロマンスが進展していくもの。しかし、本作は最初からラブ度フルスロットル! チャンによるスジェへの一方的な片思い、それも“好き”をすっ飛ばしてのメモリ最大値の“愛”で始まります。
雨が降れば、自分の傘をスジェに差し出し、コップが割れる音が聞こえるとすぐに駆け、「危ないから」と言って彼女を抱き上げてデスクに座らせる。傷付いていれば、「良くないことばかり押し寄せてくるように感じる時があります。でも、少し待って、まわりを見渡すと、いいことがすぐ横にあったりします。出来事も、人も」と慰める。まさに天使!

なぜオ・スジェなのか スジェ(ソ・ヒョンジン)とチャン(ファン・イニョプ)雨の2ショット
出典元:BAILA

スジェ(ソ・ヒョンジン)とチャン(ファン・イニョプ)雨の2ショット。“傘”は彼らのキーアイテムですよ♡

この揺るぎないスジェへの愛の始まりは、チャンが孤立無援の地獄にいた10年前、スジェだけが自分を信じてくれたことからでした。「(スジェの)“信じる”という言葉で息ができ、生きることができた。信じてくれる人がいたんだから、それで十分です」と、チャン。一心に愛し続ける彼の愛の深さよ……(号泣)。

2人のロマンス描写はあまり多くはないけれど、だからこそチャンの愛が、スジェの過酷な人生に与えられた、たったひとつの癒しであり救いのように思えるのでした。

いかがでしたか?

演技派俳優たちの鬼気迫る競演に、人気俳優ファン・イニョプの健気ワンコっぷりが光る本作。

「ラブストーリー、大好き!」と言う方には重めな内容でラブ不足かもしれませんが、ヒロインの生き様や筋の通し方に、きっと心を動かされるはず。

故郷の済州島で幼なじみと再会し、本当の自分を取り戻していくロマンチックコメディ『サムダルリへようこそ』

サムダルリへようこそ サムダル(シン・へソン)とヨンピル(チ・チャンウク)機内カット
出典元:BAILA

ソウルへと向かう若かり日のチョ・サムダル(シン・へソン、写真左から2番目)とチョ・ヨンピル(チ・チャンウク、写真右)

『サムダルリへようこそ』
全16話
出演:チ・チャンウク、シン・ヘソン、キム・ミギョンほか
Netflixシリーズ「サムダルリへようこそ」独占配信中

あらすじ

フォトグラファーになる夢を叶えるため、大都会ソウルで過酷な生活を送ってきたチョ・サムダル(シン・へソン)。実力と根性でトップの座に上り詰めたものの、思わぬスキャンダルで名声を失い、逃げるように故郷の済州島へと戻る。一方、サムダルの幼なじみで気象予報士のチョ・ヨンピル(チ・チャンウク)は、済州の気象庁で働いていた。都会での生活に身も心も傷だらけになったサムダルは、ヨンピルと気まずい再会を果たすが……。

ここが見どころ!

都会で成功した主人公サムダルが、ある日突然ドン底につき落とされ、逃げるように戻ってきた故郷の海辺の田舎町で、大好きだった幼なじみや家族に支えられて、本来の自分を見つけていくという物語。主人公のラブストーリーだけではなく、夢と挫折、家族や仲間の絆といった、登場人物たちの人生が丁寧に描かれているロマンチックコメディでした!

リへようこそ ヨンピル(チ・チャンウク)とサムダル(シン・へソン)8年ぶりの再会
出典元:BAILA

あれから時が流れて……ヨンピル(チ・チャンウク)とサムダル(シン・へソン)の重苦しい再会。

サムダルリへようこそ 同級生4人で飛行機でソウルへ行くシーン
出典元:BAILA

夢を叶えるため、サムダルリからソウルへと向かう幼なじみ4人。(写真左から)チャ・ウヌ(ぺ・ミョンジン)、ワン・ギョンテ(イ・ジェウォン)、サムダル、ヨンピル。

年齢=幼なじみ歴のサムダルとヨンピルは、もはや切っても切れない深い関係ですが、序盤は、破局済みの元カレカノらしい、近すぎて逆に遠い距離感でした。

思わぬ再会に、最初はよそよそしい雰囲気。一緒に過ごす時間が増えると口数は増え、次第に遠慮がなくなって(笑)、過去の別れについて、互いに「そっちがフッた!」と主張をぶつけ合う2人。そうかと思えば、小学生たちがじゃれ合うような無邪気な素顔を見せあったり、38年(!)も寄りそってくれているヨンピルの優しさに、サムダルがほだされたり……。「あんた以上のいい男を見つけようと思ったのに、あんなクズ男と付き合ってしまった」というサムダルのボヤキには共感しかありません(笑)。

なんてことのない場面に“2人が紡いできた特別な糸”が浮かび上がっては涙腺や笑いのツボを刺激するので、ハンカチ必携でご視聴ください。

ムダルリへようこそ サムダルの母ミジャ(キム・ミギョン)とヨンピルと海女仲間たち
出典元:BAILA

実の息子のようにサムダル母ミジャ(キム・ミギョン)に世話を焼くヨンピル。劇中、ここの海女軍団がバギーを操ってカチコミに行くシーン、超カッコいいです!

サムダルと同じ日(の5分遅れ)に生まれた運命の相手であり、彼女のことをひたすら思い、守り続ける幼なじみ兼元カレのヨンピルを演じているのがチャンウク。“ロマンス職人”として名を馳せている彼が、ここぞとばかりに本領発揮!

気象庁のジャンバーを羽織り、ハイエース風の庶民的な車(しかも演歌歌手の衣装のようなスパンコールジャケットを常備)を乗り回しているだけで、もうキラッキラ。サムダルを見つめ、声がけするかどうか迷っている姿を見ているだけで甘酸っぱい気持ちにさせてくれる、職人ぶりにきゅん♡

サムダルとヨンピルだけでなく、故郷の仲間たちや親きょうだいといった脇役たちの物語も、しっかりと描かれている本作。

星になった最愛の妻を思い続けるヨンピル父(ソ・ヒョンチョル)や、周囲には気丈にふるまいつつも親友の死の責任は自分にあると自らを責め続けているサムダル母(キム・ミギョン)、財閥2世の元夫との関係に悩むサムダル姉(シン・ドンミ)や、サムダル妹でシングルマザーのへダル(カン・ミナ)とその娘ハユル(キム・ドウン)の切ない気遣い、一瞬であの頃に戻れる地元の同期のありがたさなどなど。

どのストーリーも、切なさや悲しみが温かな絆となって心に染みていきます……。

サムダルリの人々って、物事を放置しないんですよね。意見が衝突した時、拒絶するのではなく、相手の意見を受け入れたうえで説得を試みるか、お互いの着地点を見つけようと努力します(約1名例外もいますが)。

ただ、努力への打ち込み方が尋常じゃない。誘致を巡り対立する2グループ、数十人の海女たちが町民を巻き込んで、取っ組み合いの大ゲンカに発展したり、20年かけてわだかまりを解決した親子がいたりと様々ですが、皆さん、コトが終われば何もなかったかのようにテーブルを囲んで、酒を酌み交わしています。その姿の陽気なこと!

舞台となった済州島の青い空、青い海に囲まれてると、気持ちまでカラッとするんでしょうか。

済州島の美しい海や山の絶景、島の人々の情深いやり取りなど、心癒されるポイントがいっぱいの本作。手作りキムチやチゲ、獲れたての貝の和え物といった食事風景や、サンドの家が営む食堂、住民御用達のシュポ(小さな個人商店)の角打ちなど、旅への要素も盛りだくさん! 済州の旅に出かけるような気持ちで、気軽にご視聴くださいね。

サムダルリへようこそ 海辺で海藻を片付けるサムダルとヨンピル
出典元:BAILA

海辺で海藻を片付けるサムダルとヨンピル。チェックシャツに赤いゴム手袋姿でも済州の海より輝いているチャンウク。

懸命に生きる私たちの心にじんわりと響く、ヒーリングロマンス・ドラマ『ドクタースランプ』

ドクタースランプ ハヌル(パク・シネ)とジョンウ(パク・ヒョンシク)の再会シーン
出典元:BAILA

人生最大のスランプ期に突入したハヌルとジョンウ。思わぬ再会に、うろたえるが……

『ドクタースランプ』
全16話
出演:パク・ヒョンシク、パク・シネほか
Netflixシリーズ『ドクタースランプ』独占配信中

あらすじ

高校時代、学年1位を争うライバル同士だった、人気美容外科医のヨ・ジョンウ(パク・ヒョンシク)と麻酔科医のナム・ハヌル(パク・シネ)。ふたりは、同じタイミングで人生最悪のスランプに陥り、14年ぶりに再会する。最も輝かしい時にそれぞれ別の道を歩み、そしてどん底の時に鉢合わせた彼らは、互いに寄り添いながら、スランプという山を乗り越えていく。

ここが見どころ!

高校時代のライバル同士が14年ぶりに再会、とあらすじで紹介しましたが、実は本作の主人公を演じるパク・シネとパク・ヒョンシクも、2013年に放送された人気ドラマ『相続者たち』以来、約10年ぶりの再共演ということで話題となっていた本作。思った以上に癒されるドラマでした。

以下、見どころポイントをお伝えします!

ドクタースランプ パク・シネとパク・ヒョンシクの2ショット(高校編)
出典元:BAILA

まずは、作品のストーリーから。
天才高校生ヨ・ジョンウ(パク・ヒョンシク)の高校に、全国模試で同点1位だったガリ勉の美少女ナム・ハヌル(パク・シネ)が転校してくる。以来、成績1位をめぐり、ふたりは何かと競い合うように。
その後、ジョンウは国内のトップ医大を経て、実力と人柄を備えたスター美容外科医として順風満帆な日々を歩んでいたある日、不可解な医療事故によって人生が一変する。汚名を着せられ、周囲にいた人々も離れてしまう。さらに莫大な借金を抱えて、車も家も売るハメに。
一方、学生時代から勉強漬けだったハヌルは、大学病院で麻酔医師として働いていた。しかし、度を増していく上司のモラハラやパワハラ、病院内での孤立によって心身に不調をきたし、バーンアウト(燃え尽き)症候群の “うつ病”と診断されてしまう。
それぞれが人生のスランプ期に落ち込む中、ハヌルの実家の屋根部屋にジョンウが引っ越してくる。突然の再会に戸惑うふたりだったが……。

ドクタースランプ パク・シネとパク・ヒョンシクの2ショット(屋上編)
出典元:BAILA

どんな不幸が訪れても耐えられる、と信じる力を得たハヌルとジョンウ。

この作品、シリアスとサスペンスだけでなく、ラブコメ要素もかなり高い!
パク・シネとパク・ヒョンシクの掛け合いが、とにもかくにもキュート。特に制服姿でじゃれあうふたりの温度差のあるコメディ演技にニヤニヤが止まりません♡

同じ優等生でも、闘争心をむき出しにするのはジョンウ。ハヌルに対抗して、ある時は大量の粉末コーヒーを口にかっこみ、またある時はクールを決め込みつつ、足もとでは貧乏ゆすり。また、消しゴムを忘れた彼女に「消しゴムをあげる」と言いつつ、ひと文字も消せないほど小さな欠片だけ渡すなど、まるで小学生のような意地悪も(笑)。試験でハヌルに負けたとわかるや否や気絶するシーンは、もはやコントです。
そんな、天才なのにどこか子供じみているジョンウを、パク・ヒョンシクが生き生きと演じています。

滑稽に見えるくらい、真摯に努力し続けてきたジョンウとハヌル。それぞれの痛みを共有しながら、人生の“スランプ”を、どう乗り越え、どのような感情を抱き、最終的にどんな決断をするのか、本編を観てぜひ確かめてみてください!

青春は永遠? 夢を奪われた若者たちの成長と初恋を描く『二十五、二十一』

二十五、二十一 ナム・ジュヒョク キム・テリ
出典元:BAILA

『二十五、二十一』
全16話
出演:キム・テリ、ナム・ジュヒョクほか
Netflixシリーズ「二十五、二十一」独占配信中

あらすじ

アジア通貨危機で韓国が深刻な経済不況に陥っていた1998年。予算を減らされたことでフェンシング部が廃部になってしまったナ・ヒド(キム・テリ)は、フェンシングを続けるために憧れの選手コ・ユリムが通う高校に転校する。同じ頃、ペク・イジン(ナム・ジュヒョク)は、裕福な家庭に育つも不況の影響で父の会社が倒産し、大学を中退してアルバイトを掛け持ちしながら生計を立てていた。時代に夢を奪われた2人は、18歳と22歳で初めて名前を呼び合い、お互いを励ましながら支え合う関係になっていく。

ここが見どころ!

皆さんは、放送終了から時間が経っても忘れられないドラマやキャラクターはいますか?

韓国ではロスのことを「후유증(読み:フユチュン、意味:後遺症)」のほかに「앓이(読み:アリ、意味:患う)」と言います。「후유증」は作品そのものをさす時に使われる一方で、「앓이」には特定の人物を意味するニュアンスが含まれ、主に登場人物や俳優の名前につけて「〇〇앓이」と表現します。

私にとっては、今回ご紹介する『二十五、二十一』のペク・イジン(ナム・ジュヒョク)がまさにその一人。今でも振り返るたびに胸がギュッとなるほど“患っている”キャラクターです。前述の通り表現するなら、“ペク・イジン앓이”というわけです。

二十五、二十一 ナム・ジュヒョク
出典元:BAILA

本作で多くの視聴者をとりこにしたナム・ジュヒョク。韓国のポータルサイト「NAVER」でも「ペク・イジン앓이」の記事が大量にヒット!

1997年、韓国はアジア通貨危機や財閥の倒産などの煽りを受けて経済危機に陥り、「国際通貨基金(IMF)」の救済を受けることになります。本作で登場する「IMF」とはこのことです。1998年には2万社あまりの企業が倒産したと言い、物語はこの時代を舞台に描かれます。

イジンは名門大学に真っ赤なオープンカーで通うお坊ちゃまでしたが、父親の会社が倒産してしまい、22歳で小さな部屋を借りて一人暮らしすることに。

若くして夢も希望も失くしてしまったイジンが引っ越した町で出会うのが、夢に向かって突き進む18歳のナ・ヒド。IMFのせいでフェンシング部が潰れちゃったけど、最年少金メダリストのコ・ユリム(宇宙少女・ボナ)がいる高校に転校しちゃえばいいじゃん!と逆境を逆手に取るポジティブで明るい女の子です。

二十五、二十一 キム・テリ
出典元:BAILA

憧れのコ・ユリムが練習しているところをこっそりのぞき見するヒド。

2人はイジンがアルバイトでヒドの家に新聞を配達した時に出会い、偶然の再会が重なって仲を深めていきます。

父の破産で多くの人が苦しんでいることから「どんな瞬間も僕は絶対に幸せにならない」と十字架を背負っていたイジンの心を「これから私と遊ぶ時だけこっそり幸せになるの」とヒドが溶かし、イジンは母親と折り合いが悪く孤独を抱えるヒドの癒しの存在となって絆を育む過程がこの上なくピュア。4歳差だけど年上男子×年下女子ではなく、対等な目線でお互いを高め合っていく2人が美しくて、どこかはかなくて、胸が熱くなります。

二十五、二十一 キム・テリ ナム・ジュヒョク
出典元:BAILA

韓国では年上の男性を「オッパ」と呼びますが、ヒドは「ペク・イジン」と名前で呼ぶところから2人の少し特殊な信頼関係が感じられます。

未来を向いて高め合ってきた2人ですが、大人になるとその関係は少しずつ変わっていきます。イジンはTV局の記者、ヒドは国家代表選手となり、それぞれ多忙を極める中で、相手に負担をかけたくないイジンと喜びも苦しみもすべて分かち合いたいヒドはすれ違うようになり……。リスペクトし支え合う気持ちはあの時のままでも、人生のチャプターが変わってしまった。そのことに2人は気づいてしまった。青春が終わってしまったんですね。
お互いに思い合っているのにうまくいかない。頑張るほど遠くなっていく。そんな変化が切なくて切なくて……。2人が結ばれるまでが丁寧に描かれるおかげでどっぷり感情移入できちゃうので、まるで自分が経験したかのように胸が張り裂けそうになります。

夢に恋に友情に全力だったキラキラと眩しい時期は一瞬で過ぎ去ってしまうからこそ青春なのであり、永遠に続かなくてもその一瞬があったことは永遠に変わらない。そして、それは人生の宝物になる。本作は、そんなメッセージを伝えてくれているのだと思います。

青春の終わりを迎えたイジンとヒドがどのような道を選ぶのか。青春真っただ中の人も、青春が過ぎ去った人も、自分の思い出と重ねながら一緒にときめき、苦しみ、共感できる『二十五、二十一』。書いていたらまたペク・イジン앓이を発症しちゃいました。N回目の視聴、いってきます。

高校時代の元カップルが大人になって再会する、繊細なラブロマンス『その年、私たちは』

その年、私たちは 主演キム・ダミ チェ・ウシク
出典元:BAILA

『その年、私たちは』
全16話
出演:チェ・ウシク、キム・ダミほか
Netflixシリーズ「その年、私たちは」独占配信中

あらすじ

高校時代、成績トップの生徒とビリの生徒が一緒に学校生活を過ごすドキュメンタリーに出演したことがきっかけでカップルになったクク・ヨンス(キム・ダミ)とチェ・ウン(チェ・ウシク)。10年後、ヨンスは広告代理店のチーム長としてバリバリ働き、ウンは正体を明かさない覆面画家として活躍していた。そんな折、当時の映像がSNSで話題となり、29歳になった現在の生活を撮影することに。5年前に別れてから一度も会っていなかった2人は、気まずい再会を果たす。

ここが見どころ!

元恋人同士が再会するラブストーリー。一見よくある設定に思えますが、本作はそこに“ドキュメンタリーの撮影”というエッセンスが加わり、ヨンスとウンの初々しい高校生時代、そして大人になった現在の姿が平行に描かれているところが新鮮! 双方の視点から「あの頃」を振り返り、ナレーションによって語られる主人公たちの“相手には言えない本当の気持ち”は、どれもリアルで胸に刺さるものばかり。主人公たちと一緒に思い出の映像を見ているような気持ちになりながら物語に没入することができるドラマです。


主演を務めるチェ・ウシクとキム・ダミは映画『THE WITCH/魔女』以来、3年ぶりの共演。『THE WITCH…』ではアサシンとして対立する関係だった2人が、本作では素直になれない元カップルを等身大で演じ、新たなケミを見せてくれています。


『THE WITCH…』以降も親交が続いていたそうで、ジャンルが180度異なる甘酸っぱくて切ないラブロマンスの演技も息がぴったり。本人たちも「最初からとても気楽だった」(キム・ダミ)、「お互いを信じて撮影することができた」(チェ・ウシク)とインタビューで語っています。

その年、私たちは 元カップルを演じるチェ・ウシクとキム・ダミ
出典元:BAILA

最悪の別れ方をしたウンとヨンス。5年ぶりに再会を果たすが……。

ウンは、両親の愛情をたっぷり受けて育ち、争いごとを嫌うマイペースな性格。自分を捨てたヨンスと再会したら水をかけて塩を撒くんだ!とずっと練習していた(そして実践する)という少し不思議ちゃんな部分や、ふわふわのパーマヘアがよく似合う柔らかい雰囲気などが、バラエティ番組で垣間見えるチェ・ウシクのいたずらっ子で人懐っこい素顔と重なります。

チェ・ウシクの出演作は『パラサイト…』しかり、『狩りの時間』(2020)、配信がスタートしたばかりの『殺人者のパラドックス』(2024)などがっつり&どっしり系が多いので、かわいいチェ・ウシクを堪能したいならぜひ本作を! また、“ウガウガファミリー”として親交の深いBTS・Vが歌うOST「Christmas Tree」にも注目です。

人に弱みを見せられない不器用なヨンスは、ウンへの当たりがまあまあ強め。“ツン”が多いからこそ時折見せる“デレ”な姿がかわいくてキュンときちゃいます。いつもはシャキッとしているけれど、酒に酔って感情がダダ漏れになってしまったり、大好きなおばあちゃんの肩でわんわん泣いたりと、人間味溢れる演技で『梨泰院クラス』のイソとはまた違ったキム・ダミの魅力に魅了されました。

その年、私たちは 制服姿を披露したキム・ダミとチェ・ウシク
出典元:BAILA

制服姿も見事に着こなしてしまうキム・ダミとチェ・ウシク。

ヨンソとウンが別れた理由、そして大人になって再会してからも素直になれない2人が迎える結末とは? それぞれが抱える心の傷、将来への不安、挫折など、恋と共に人生の成長痛を経験していく主人公の姿は、誰しもがどこかで共感できることでしょう。

ヒョプ様の“댕댕미(ワンコぶり)”に癒される!『君がきらめく季節に』

君がきらめく季節に
出典元:BAILA

『君がきらめく季節に』(2026)
全12話
出演:イ・ソンギョン、チェ・ジョンヒョプほか
ディズニープラス スターにて全話独占配信中
© 2026. MBC. All Rights reserved.

あらすじ

世界的なアニメーションスタジオでアニメーターとして働くソヌ・チャン(チェ・ジョンヒョプ)は、ある⽇、思いがけない再会を果たす。目の前に現れたのは、かつて彼を⼼の傷から救ってくれた⼥性、ソン・ハラン(イ・ソンギョン)だった。しかし、明るかった彼⼥は別⼈のように変わり、⼀流ファッションデザイナーとして⾛り続ける⼀⽅で、過去の痛みから誰も寄せつけないほど⼼を閉ざしていた。そんなハランを助けたいという思いに駆られたチャンは、彼⼥のために全⼒を尽くす決意をする。ハランの⼼の壁を少しずつ丁寧にチャンが越えていく中で、2⼈は次第に、互いの存在が大きくなっていく。

ここが見どころ!

君がきらめく季節に チェ・ジョンヒョプ
出典元:BAILA

© 2026. MBC. All Rights reserved.

本作は、毎日を夏休みのように楽しみながら生きるチャンが、自らを暗くて長い冬に閉じ込めてしまったハランの心の扉をノックし、共に温かい春に向かって歩んでいく越冬ロマンス。

2人の出会いは7年前。アメリカの大学に留学していたチャンは、ファッションデザイナーとして一歩踏み出したハランと毎日チャットでやり取りをしていました。当時、“人生の冬”の中にいたチャンは、日々の出来事や不眠に効く音楽など、ハランから届く他愛もないチャットに救われていました。

ある日、ハランが「飛行機雲を見たら会いたくなった」とサプライズでアメリカにやって来ます。チャンのいる大学に到着するまであと少しという時に、チャンの研究室で爆発事故が発生。チャンは研究室のドアを開けた瞬間に爆発に巻き込まれて、瀕死の重傷を負ってしまいます。

君がきらめく季節に イ・ソンギョン
出典元:BAILA

© 2026. MBC. All Rights reserved.

それから7年後、世界を股にかけて活躍するアニメーターになったチャンは、新作のキャラクターデザインを韓国のハイエンドファッションブランド「ナナ・アトリエ」とコラボすることになり、久しぶりに韓国へ戻ってきます。コラボプロジェクトの責任者として彼の前に現れたのは、「ナナ・アトリエ」の看板デザイナーに成長したハランでした。

チャンは一目でハランだと気づきますが、ハランは「はじめまして」と全くチャンのことを覚えていない様子。それだけでなく、春の木漏れ日のようにチャンを照らしてくれていたハランは、まるで別人のように人を寄せ付けない冷たさを放っていて……。

君がきらめく季節に チェ・ジョンヒョプ イ・ソンギョン
出典元:BAILA

© 2026. MBC. All Rights reserved.

韓ドラ鉄板の記憶喪失かと思いきや、チャンは同じ研究室に所属するハランの恋人カン・ヒョクチャンの代わりに正体を隠してメッセージに返信をしていたという展開! ハランは初対面だけど、チャンにとっては7年前に暗闇から救ってくれた人との運命的な再会で、でもそれを言い出せなくて……と、もうこの時点で切なさ×胸キュン確定なわけです!

ハランは爆発事故でヒョクチャンを失ったショックと、幼い頃に両親を交通事故で亡くしたトラウマが重なり、「何も起こらなければ大切な人を失うこともない」とすべての人間関係に線を引いていました。そんなハランを助けたいという思いに駆られたチャンは、過去のことを隠したまま「3か月体験版の友達」になることを提案します。

君がきらめく季節に チェ・ジョンヒョプ イ・ソンギョン
出典元:BAILA

© 2026. MBC. All Rights reserved.

明るいチャンと過ごすうちに、少しずつ凍っていた心が溶けていくハラン。昔冬から救い出してくれたハランを今度は自分が春に連れていきたいだなんて、なんて素敵な恩返しなんでしょう……! 「ある人の世界を彩りたいんです。灰色じゃなくて、カラフルに以前のように明るく」「過去や将来は考えず、僕が帰るまで楽しく過ごしましょう。次の春が来る時まで、春の遠足みたいに」など詩的なセリフも美しく、陽だまりのように温かいチャンの優しさに、凝り固まった心がじわじわとほぐれていくのを感じるはず!

君がきらめく季節に チェ・ジョンヒョプ イ・ソンギョン
出典元:BAILA

© 2026. MBC. All Rights reserved.

2人の距離が縮まっていく過程では、漢川公園や潜水橋(チャムスギョ)の噴水ショー、慶州市の月精橋、韓屋をリノベーションしたレストランなど、韓国の風情を感じられるスポットがたくさん登場するところも見どころ。さすが韓国ドラマ! と唸らずにはいられない美しい映像にも癒されます。

君がきらめく季節に チェ・ジョンヒョプ
出典元:BAILA

© 2026. MBC. All Rights reserved.

底抜けに明るいチャンですが、7年前は父との軋轢から死を考えるほど追い詰められていました。ハランは、あの時に踏みとどまらせてくれ、爆発事故で昏睡状態に陥っていた時も目覚めるきっかけをくれた命の恩人。チャンは正直にすべてを打ち明けたいと思いますが、それはハランを騙してチャットをしてたこと、ハランの恋人の死に自分が関わっていることを明かすことにもなってしまう。さらに、ハランとの再会がトリガーとなり、完全に思い出したと思っていた記憶に空白があることもわかって……。

複雑で繊細な内面を抱えているからこそ、太陽のような笑顔がより輝くと言いますか。胸に刻んだ「メメント・モリ(死を忘れるなかれ)」のタトゥーをモットーに毎日を謳歌するチャンですが、あの頃心に積もった雪は今も溶けきらずに残っているんですよね。チャンの中に残る冬の影を感じるたびに胸がギュッとなります。

君がきらめく季節に チェ・ジョンヒョプ イ・ソンギョン
出典元:BAILA

© 2026. MBC. All Rights reserved.

2人の距離が縮まっていくほど、チャンが隠している真実にハランはいつ気づくのだろうとハラハラ。爆発事故の真相が明かされていく“プチ”サスペンス要素もありますが、ドロドロ展開はないのでご安心を。

ストーリーに心が癒されるのはもちろん、173㎝のイ・ソンギョンと186㎝のチェ・ジョンヒョプの2ショットの美しさに目も癒されること間違いなし。ヒーリング満載で、のんびり休みたい梅雨のおうち時間にもおすすめです。

切なくもまばゆい光を放つ感性ロマンス『愛の光』

『愛の光』

全10話
出演: パク・ジニョン、キム・ミンジュ、シン・ジェハほか
Netflixシリーズ「愛の光」独占配信中

あらすじ

10代のころ恋に落ちたヨン・テソ(パク・ジニョン)とモ・ウナ(キム・ミンジュ)は、やがて別の道を歩み、大人になっていく。10年後、偶然再会した二人は、それぞれの心の痛みや成長、新たな試練に向き合うことになる。

ここが見どころ!

今作は、二人だけの世界を共有していた青春時代の若者たちが、互いを信頼し、人生の進むべき道を照らす“光”そのものになっていく過程を描いた青春ロマンス作品。主演は、2025年のヒット作『未知のソウル』の“ロマンス職人”として名を馳せたパク・ジニョン。
彼が演じるのは、30歳の地下鉄運転士ヨン・テソ。
そしてヒロインは、キム・ミンジュ演じる、元ホテリアーで現在はソウルの古民家ステイのマネージャーのモ・ウナ。高校時代から続く二人の縁は、10年以上の時を経ても繋がっています。本作は、初恋のときめきから、大人になってからの再会までを丁寧に描き出す青春ロマンスです。

青春ロマンスといっても、本作はかなり滋味深いです。『その年、私たちは』(2021)、『二十五、二十一』(2022)、『ヒーローではないけれど』(2024)、『恋するムービー』(2025)のように、恋愛模様だけでなく、キャラクターそれぞれの生きてきた背景がきめ細かく描かれていて、恋愛の分量多めの人生ドラマに仕上がっています。

恋愛が人生を決めるのか。人生が恋愛のあり方を変えるのか。恋愛って、絶望にも、希望にもなりうる、博打のようなものですよね。だからこそ多くの人は、恋愛ごときに左右されない穏やかな人生を送ろうと願いつつも振り回されるのですが……本作のテソとウナも、まさにそんな感じ。二人がどんなふうに出会い、別れ、再会し、どんな気づきを得るのかをずっと見守っている、そんな作品です。

さて、テセとウナの物語の説明をしていきましょう。

二人は高3の夏に出会い、恋に落ちて、別れ、10年後に再会。そして、再び動き始めるロマンスを描いていくのですが……彼らの青春がエモーい! 主人公たちの青春ストーリーが淡々と描かれていくだけなのに、彼らの背負っているものが重くて、切なくて。その一挙一動に、何度も胸をぎゅっと掴まれるんです……!

テソは、高3の夏、ある事情からソウルから祖父母が暮らす田舎町に、弟とともに移り住みます。祖父母の家はあまりに狭く、進学志望のテソは夏休みのあいだ、転校したての高校の図書館で受験勉強を開始。エアコンもない図書館で、たった二人の自主学習(エモい)。夏休み中、誰もいない中、受験勉強を始めた二人は、勉強したり、夢や悩みを語り合ったりしながら、淡い恋に落ちていきます。

美しく素朴な田舎町をバックに、二人が一緒に過ごす季節を淡々と、しかし鮮やかに映し出していきます。二人の日常を追ううちに彼らの事情が少しずつ見えてきます。テソは、交通事故で両親を亡くし、弟もその事故でケガし、兄弟を引き取った優しい祖父母は経済的に苦しいんだな、と。事情については特段の説明もなく物語は進むのですが、“視聴者が察する”ことで、青春のきらめきが哀しさによって彩られ、胸がギュッと掴まれるのです。

一方のウナですが、両親は離婚(6歳の時)。脱サラして田舎町に越してきた父親が自宅で始めたオーガニック料理の仕事を手伝いつつ、学校へ。これだけ聞くと「全然苦労人じゃ、ないじゃない」と思うのですが、彼女の父はうつ病を患っていて、過去には自殺未遂も。父を見守ることが最優先で生きてきたウナは、自分の将来を余裕もなく過ごしてきた、という経緯が。
そんな二人が出会い、会話し、自分が何をやりたいのか考え始めて、お互いを意識するようになり、当然のように恋人同士になっていく様子がエモーい! 

しかし、ただ好きなだけでは、人生は進まないもの。大学進学で状況が一変。やらなければならないことだけを考えていた心優しいテソ。テソと出会いをキッカケに自分のやりたいことを考えるようになった情熱的なウナ。それぞれ、別の方向へと人生の舵を切り、二人の恋物語は終わりを迎えるのですが、二人のありふれたすれ違いが、リアルすぎて胸に刺さります……。

そして10年後、ソウルでの再会を通して二人の時間はまた動き出すのですが、はたして思いは共鳴するのか!? それは本編で確認してください。

愛の光:パク・ジニョン
出典元:BAILA

これで実年齢31歳(2026年6月現在)なんですってよ!

水彩画のような美しい映像美と繊細な感性描写に心を掴まれる本作を、より色鮮やかに彩っているのが“演技ドル”の二人。テソ役のパク・ジニョンはGOT7ですし、ウナを演じるキム・ミンジュは、IZ*ONE出身です。

2025年のヒット作『未知のソウル』で“ロマンス職人”の称号を手にしたパク・ジニョンが、高校生のフレッシュな制服姿から、都会で働く30代のほろ苦さまでを一人で体現。今回も優等生役ではあるんですけど、清潔感と爽やかさはそのままに、大企業を辞めて海辺を走る列車の運転手に転職するという、自分における「小さいけれど、確かな幸せ」を実行している感じが、もうたまらなく尊いんです。しかも、仕事を終えて、漢江の橋を渡りながら夕日を眺め、家に帰ったら趣味の木工で額縁を作ってるし(号泣)。尊いけれど、どこか物悲しく感じるのは、ウナとの別れが原因なのか、それが余計に尊くて。泣きの演技も素晴らしいです!

そして、ウナ役のIZ*ONE出身のキム・ミンジュは、本作がドラマ初主演。『禁婚令 ー朝鮮婚姻禁止令ー』での世子嬪キャラがハマっていただけに、現代劇の青春ロマンスはどうなるのかなと思っていたのですが、明るくて、前向きで、グイッとリードしながらも、どこか危うさもあって。初恋相手として十分すぎるほどの魅力を放っていました。そして、アラサーになってからの演技もよかったです。周囲が求める自分と、自分がこうありたいと思う自分とが嚙み合わないもとかしさと息苦しさで疲弊していく様子を、絶妙に表現していました。言いたいことが言えず、胸にたまった想いが大渋滞して堂々巡り……。大人になり切れていない感じが、とてもリアルで。

お二人の演技から、アイドルと俳優に垣根はないことを、再確認させていただきました。

そして。
本作では、状況を分かりやすくする直接的なセリフは少ないですが、その分、主人公たちの感情を、美しい風景に重ね合わせながら、とても丁寧に描いています。湖の水面の反射する自転車に乗った二人の姿、田んぼのあぜ道で自転車に乗ったテソと彼を追いかけるウナのロングショット、屋台でテソにタンムジ(たくさん)を食べさせてあげるウナと、自然な手つきでウナの口元を拭いてあげるテソ、図書館で勉強する二人の絶妙な間など、ひとつひとつのショットが、二人の距離感、愛情や切実な思いを雄弁に伝えてくれます。余白の美学とでもいうのでしょうか、あえて説明せず、視聴者に委ねているのが本作の特徴であり、一番の見どころかもしれません。

心に残った記憶と思い出は“それだけで輝く”こと。そして、“愛の形はひとつじゃない”ということ。
そんなメッセージを本作から受け取ることができて、心が洗われるようでした。

共感&胸キュン必至のオフィスロマンス『残念ながら明日も出勤です!』

残念ながら明日も出勤です! メインビジュアル
出典元:BAILA

写真:Prime Video

『残念ながら明日も出勤です!』(2026)
全12話
出演:ソ・イングク、パク・ジヒョン、カン・ミナ、チェ・ギョンフンほか
Prime Videoにて独占配信中

あらすじ

仕事にも恋にも疲れ切った会社員7年目のチャ・ジユン(パク・ジヒョン)。不穏な噂と共に現れた無愛想な上司カン・シウ(ソ・イングク)とひょんなことから関わることに。冷たい口調の裏に隠された真心に触れ、忘れていたときめきを取り戻し始める。

ここが見どころ!

残念ながら明日も出勤です!パク・ジヒョン
出典元:BAILA

Prime Video

本作は、人気ウェブトゥーンを原作としたオフィスロマンス。大手電子メーカーで働くジユンは、同期よりも早く課長の座につくほど優秀でありながら、通勤ラッシュや職場の人間関係に疲れ果てている中堅社員。いつしか仕事に対する情熱は消え、現在はそこそこに働いて、“定時で上がること”をモットーとしています。

同僚から「定時の妖精」と呼ばれるジユンが退勤後に向かう先は、ジムでもデートでもなく、家。Home Sweet Homeです。職場ではビシッとしているジユンですが、家では前髪を結んだ“ちょんまげヘア”×メガネ姿で、チメク(チキンとビール)を食べてリフレッシュするギャップが、まず最高(笑)。『ウンジュとサンヨン』『財閥×刑事』シーズン1のパク・ジヒョンが演じていて、これまでの優雅でクールなイメージから一転、現実感満載な姿もいい感じ。

残念ながら明日も出勤です!パク・ジヒョン
出典元:BAILA

Prime Video

退勤と同時に仕事用の連絡をオフにしたり、「辞めてやる!」と思ってもクレジットカードの請求額を見ると一瞬で冷静になったり、指示がコロコロと変わる理不尽な上司に振り回されたり。働く人なら誰もが経験したことのある“日常”がリアルに描写されていて、クスッと笑いながら「わかる~!」と頷いてしまうこと間違いなしです。

また、OSTにも注目していただきたく。第1話、この日も真っすぐ帰宅したジユンがビールを飲んで「ぷは~!」 と生き返るシーンの挿入歌をよく聴くと、「仕事帰りの道がたまらなく幸せ♪」と歌っているんです(笑)。ドラマ開始20分ほどにして、「このドラマ好き!」となりました。

残念ながら明日も出勤です! ソ・イングク
出典元:BAILA

Prime Video

そして、ソ・イングクです。歌手デビューから17年、俳優デビューから14年のベテランで、『ショッピング王ルイ』『空から降る一億の星』など数々のドラマで視聴者をとりこにしてきた彼。最近出演した『マンスリー彼氏』の一見冴えなさそうで実はメロい一途男子のキョンナムにも沼りましたが、本作のシウは「3なし男」(笑顔なし、雑談なし、謝罪なし)と呼ばれる孤高のエリート社員ということで、ぐぐぐっとシャープな印象に。

残念ながら明日も出勤です! ソ・イングク
出典元:BAILA

Prime Video

ほっそりとしたフェイスラインが彫刻のように美しく、シワひとつなさそうな黒スーツ姿もお似合いで、成熟したかっこよさがたまりません。歴代でいちばん刺さったビジュアルかも。今年39歳(10月23日生まれ)になってもなお黄金期を更新してくるソ・イングク、すごすぎます! 

残念ながら明日も出勤です! ソ・イングク
出典元:BAILA

Prime Video

ジユンの優秀さを以前から知っていたシウは、自身が率いる特別プロジェクトチームにジユンをスカウトします。2人は衝突しながらも共に働く中で自然と惹かれ合い、やがて秘密の社内恋愛に発展していきます。無愛想なシウがジユンだけに笑顔を見せるなど、ツンデレのギャップにキュンキュンが止まらなくなるはず。王道ストーリーですが、だからこそ安心して胸キュンできるところが本作の魅力です。

一方で、シウがバツイチだったり、ジユンにはプロポーズを控えて突然消えてしまった恋人がいたりと、過去と将来が絡んでくるところは30代の恋愛ならでは。

残念ながら明日も出勤です! ソ・イングク
出典元:BAILA

Prime Video

でもって、ソ・イングク主演の恋愛ドラマに欠かせないキスシーンです。本作は第2話の冒頭からさっそくキスシーンが登場し、その後も、心が通じ合ったキス、和解のキスなどキスシーンが豊富。そのどれもが濃厚かつ美しくて、画面から目が離せなくなること間違いなしです。

特に、大人っぽさ全開の第7話のキスシーンでは、そのキス職人ぶりが炸裂。思いがけずジユンの家でシャワーを浴びることになったシウが、バスタオルを持ってきたジユンを浴室に引き寄せてキスをするという、なかなか突飛なシチュエーションなのですが、ソ・イングクの手にかかれば極上に甘くてセクシーなキスシーンになるんですよね。背中が太平洋かってくらい広いところもキュンとするポイント……! もはや芸術作品です。

厳しいけれど努力や能力を正当に評価してくれるシウのもとで、忘れていた仕事のときめきを取り戻していくジユン。AI家電を開発するお仕事ドラマとしての見応えもたっぷりで、「明日からまた仕事を頑張ろう」という気持ちが湧いてくるドラマです。

朝鮮時代の悪女が現代に転生する『素晴らしき新世界』

素晴らしき新世界 イム・ジヨン
出典元:BAILA

『素晴らしき新世界』(2026)
全14話
出演:イム・ジヨン、ホ・ナムジュン、チャン・スンジョほか
Netflixシリーズ「素晴らしき新世界」独占配信中

あらすじ

悲惨な死を遂げたはずの朝鮮時代の悪女が目を覚ますと、そこはまさかの現代のソウル。そこで出会った容赦ない財閥の御曹司が、彼女の運命を書き換える最後の切り札かもしれず……。

ここが見どころ!

素晴らしき新世界 イム・ジヨン
出典元:BAILA

Netflixシリーズ「素晴らしき新世界」独占配信中

『ザ・グローリー~輝かしき復讐~』で強烈な悪役を演じたイム・ジヨン。そのイメージがあまりに強くて、彼女のことを同作の役名ヨンジンで覚えている人も少なくないはず。そんなイム・ジヨンが、本作でコメディエンヌとしての才能を開花させイメージを一新。『ザ・グローリー……』からわずか3年半で、180度異なる新たな“人生キャラクター”(はまり役)を開拓しているのです!

まず、さすがだなと思ったのが、イム・ジヨン演じるヒロインのカン・ダンシムが“稀代の悪女”と呼ばれた朝鮮王朝の側室という設定(笑)。本作はダンシムが毒殺の刑に処されるところから幕を開けるのですが、カリスマ溢れる悪役で人々を圧倒したイム・ジヨンにぴったりな役で、この時点で拍手。

もう一つは、過去から現代にタイムスリップしていること。現代から過去に移動するパターンでは、『暴君のシェフ』のように悲劇を食い止めようと奮闘したり、『財閥家の末息子~Reborn Rich~』のように先回りして危機を回避したりと、“歴史を知っていること”が有利に働き、物語を動かすキーとして作用します。タイムスリップにおいても、“現代から過去を振り返る視点”で描かれるので、私たち視聴者も「そうそう」「こうだったよね」と共感できるというメリットがあります。

素晴らしき新世界 イム・ジヨン
出典元:BAILA

Netflixシリーズ「素晴らしき新世界」独占配信中

平民出身であることから王を惑わした妖女と呼ばれ、凶作や疫病の根源にされてしまったダンシム。不当な罪によって無理やり毒薬を飲まされた彼女だからこそ、古びたコシウォン(格安アパート)に住む無名女優ソリに魂が乗り移っても「生きていることがうれしい」と前向き。「今回の人生はこの手で褒美にすればいい」と現代をたくましく生き抜いていく様が痛快で、ドラマ序盤からがっつり心を掴まれちゃいました。

と言っても“稀代の悪女”ですので、自ら道を切り開いていく様は豪快さMAX(笑)。側室らしさ溢れる態度のでかさに笑わせられ、陰謀渦巻く王宮を生き抜いてきた知恵や技を活かして現代に適応する賢さに魅了される。イム・ジヨンが演技力に長けていることは重々承知していましたが、何と言いますか、こんなに色鮮やかだったのかと。コメディ、ロマンス、繊細な感情表現が求められるシーンまで、どんなシーンにもぴたりとはまるイム・ジヨンの演技は圧巻です!

素晴らしき新世界 ホ・ナムジュン
出典元:BAILA

Netflixシリーズ「素晴らしき新世界」独占配信中

そして、イム・ジヨンと共に本作を大ヒットに導いたのが、相手役チャ・セゲを演じたホ・ナムジュン。かっこいいのは大前提としつつ、漫画から出てきたようなキラキラ系美男子ではない彼。でも、なんだかきゅんとする。ドラマをご覧になった方は共感してくださると思うのですが、セゲがフッと笑うだけで心臓がぎゅーーーーーんとなるんです!

セゲはチャイル財閥の会長の孫で、「資本主義が生んだ怪物」と呼ばれる若きCEO。利益のみを追求し、まるでゲームのように企業を買収する血も涙もない氷のような男ですが、現代にやって来たダンシムことソリと出会って振り回されていくうちに、利益よりもソリのために動くようになっていて……。

ここでも“傲慢な俺様御曹司”という鉄板キャラが投じられますが、御曹司の“ツン”はソリには通用しないのです。むしろ、ソリを自社新商品のCMに起用するために彼女の所属事務所を買収しちゃったりと、セゲがテンポを乱されるんですよ。俺らしくない! こんなはずじゃないのに! と混乱するセゲに、ニヤつきが止まりません。セゲがソリの魅力にはまっていくほど、我々もホ・ナムジュン沼にはまっていくというピースフルな連鎖(?)。

素晴らしき新世界 イム・ジヨン ホ・ナムジュン
出典元:BAILA

Netflixシリーズ「素晴らしき新世界」独占配信中

ホ・ナムジュンは1993年生まれ。2019年に映画『ファースト・ショット』でデビュー。『婚礼大捷<こんれいたいしょう> -愛結ぶ二人-』『Sweet Home -俺と世界の絶望-』シーズン2・3などの話題作に出演し、元暴力団会長の長男という悪役的なキャラクターを演じた『YOUR HONOR~許されざる判事~』で注目を集めました。

イム・ジヨンとホ・ナムジュンには“ダークな演技で脚光を浴びた”という共通点があり、ドラマの中の悪女×悪名高い御曹司の設定と重なる点も見ていておもしろいポイント。そして年齢からお察しかと存じますが、兵役“済み”でございます。今後大きな空白なく活躍を応援できるのはうれしい!

素晴らしき新世界 イム・ジヨン ホ・ナムジュン
出典元:BAILA

Netflixシリーズ「素晴らしき新世界」独占配信中

前半は、朝鮮時代×現代ならではのちぐはぐな恋模様に爆笑。一方で、セゲがダンシムと恋に落ちた王族イ・ヒョン大君の、2人の恋の障壁となるセゲの五従兄弟チェ・ムンド(チャン・スンジョ)がダンシムを毒殺の刑に処した王の生まれ変わりであることが明らかになり、後半は時空を超えたストーリーが壮大さと緊張感を増していきます。

朝鮮時代、自身の権力を強めるために弟であるイ・ヒョンを流刑にし、彼の想い人であるダンシムを側室に迎えた王。現代ではムンドがチャイル財閥を乗っ取ろうと自分より血筋の強いセゲの命を狙っていて……。ソリは300年前とリンクする因縁を断ち切り、愛するセゲの命を救えるのか。終盤は「今ここで!?」と度肝を抜かれる真実も明かされ、最後の最後まで惹きつけられたドラマでした。

【ヒューマン系】済州島の鮮やかな四季を通して描く人生ドラマ『おつかれさま』

おつかれさま:パク・ボゴムとIU
出典元:BAILA

済州島を脱出中のグァンシク(パク・ボゴム)とエスン(IU)。

『おつかれさま』
全16話
出演:IU、パク・ボゴム、ムン・ソリ、パク・ヘジュン、キム・ヨンリム、ナ・ムニほか
Netflixシリーズ『おつかれさま』独占配信中!

あらすじ

1960年代の済州島、賢くしっかり者のオ・エスン(IU)は輝く未来を夢見ていた。しかし、貧しい海女の娘は非力で、野望はただの夢に。幼なじみのヤン・グァンシク(パク・ボゴム)は、そんなエスンを献身的に支え、愛し続ける。貧しいエスンをよく思わない彼の家族に2人は引き離されるのだが……。

ここが見どころ!

おつかれさま:IUとその仲間たち
出典元:BAILA

女性初の漁協組合会長になったエスン。

本作は、1960年代の済州島(チェジュ)島で生まれた聡明なエスンと、鉄のように意志の固いグァンシクによる山あり谷ありの一代記を四季で表現したヒューマンドラマ。製作費は600億ウォン(!)、主演はIUとパク・ボゴムということで前評判が高かった本作。配信されるやいなや“愛”と“情”という普遍的なテーマとあたたかな物語を通じて、共感と感動を呼び起こし、世界各国で大ヒット。5/5に行われた『第61回百想芸術大賞 with GUCCI』でも作品賞や脚本賞など四冠を達成! “2025年を代表する最高の人生ドラマ”になるであろう本作のみどころをお伝えします。

おつかれさま:IUとパク・ボゴム
出典元:BAILA

エスン(IU)とグァンシク(パク・ボゴム)は、小さなときからの幼なじみ。

1960年代の済州(チェジュ)島に生まれたエスン。幼い頃に父を亡くしたエスンは父の生家で暮らしているのですが、ヒモ夫(オ・ジョンセ)と再婚して海女となり、ヒモ夫との2人の子と暮らす母グァンネ(ヨム・ヘラン)の家をたびたび訪れます。というのも、家では叔父にいじめられており(エスンだけイシモチを食べさせてもらえないとか、雑用させられるとか、完全に使用人扱い)、大好きな母と暮らしたいというのが願いなわけで。しかし、エスン母は心を鬼にしてエスンを家に帰らせます。そう、自分の家よりも裕福な家の方がエスンにとっては幸せだと思って……。

1960~70年代、エスンが生きる小さな集落では、「女は家族の食事を作り、海女になって家計を助けるのがあたりまえ」「女が公務員になったってどうしようもない」という価値観しかありませんでした。そんな理不尽な社会で搾取され続けてきた母グァンネは、娘の未来を案じ「海女にはなるな」「おまえは自由に生きろ」といい続け、エスン10歳の時、肺を患って急死してしまうのでした。

おつかれさま:ヨム・ヘラン
出典元:BAILA

エスン母役のヨム・ヘラン。娘のために学校へ乗り込む

そして物語は、エスンとグァンシクの高校時代の逃避行から結婚、出産、そして子どもたちを交えながら、挫折と再起を行き来し、2人は愛の旋律を奏でていきます。その旋律は、オーケストラのように壮大でも、優美などでもなく。想像もつかないような貧しさの中で少しずつ前に進む日々。だからこそ、大切な者同士の慈しみ合いが描き出す人生の旋律は、どんなドラマチックな映画の主題歌よりも切実に胸に響くのです。


 また、本作の重要なポイントのひとつに、母性とはまた別の“母親”の描き方があります。私たちの世代が今の“自由”を得るまでに、母親たちが何を奪われ、どんな人生を強いられてきたのか。そして、“与えられた人生”の中で、何をよりどころにして生きてきたのか。母親たちによる魂のブルース、しっかりとかみ締めてみてください。

おつかれさま:パク・ボゴムとIU
出典元:BAILA

満開の菜の花畑でキスするグァンシクとエスン。初ポッポは「鼻の下キス」というおぼこさがよき!

「一途な愛」「夫婦の愛」「子を想う親の愛」「隣人愛」など、愛の形は様々ですが、特に印象的だったのがグァンシク(パク・ボゴム/中年以降はパク・ヘジュン)の愛し方です。このグァンシク、10歳で出会って以来、死ぬその瞬間までエスン(IU/中年以降はムン・ソリ)を思い続ける一途な男なんです……!

無口で不器用だけど、とことん優しくて素朴。エスンの小言の嵐を受け止める鉄の精神力を持っているグァンシクに既視感があるなぁと思ったら、パク・ボゴムの出世作『恋のスケッチ 応答せよ1988』で演じたチェ・テクにそっくり!  “素朴で純粋無垢。一途にひとりの女性を思い続けながら、ふと瞬間にドキッとさせる男”を演じさせたらパク・ボゴムの右に出るものはいません。ワンコのようなキラキラした瞳と、ワイルドな狼の一面を併せ持ち、一度決めたら迷いなくやり切る行動力のカッコよさは反則。彼を目にした人は皆恋に落ちてしまいますから。

10年間、エスンの代わりにキャベツを売り、魚を贈り届けたグァンシクのエスンへの思いは熱くて硬い鉄のごとし! エスンが「大統領になる」と言えば「じゃあ僕は大統領夫人になる」と答え、陸上部のコーチに「お前の人生の8割はエスンなのか?」と聞かれ、「10割」と即答♡ そして、すったもんだがありながらも初恋を実らせて夫婦となり、人生が終わるその瞬間まで彼女を愛し続ける姿に「こんな人間がいるの!?」と魂が震えました……。

おつかれさま:IUとパク・ボゴムと2人の子供たち
出典元:BAILA

左からエスン、長女クムミョン、グァンシク、長男ウンミョン。そしてエスンのおなかの中には“ドンミョン”が。

そして、各話のエンドロールにも愛に満ちた一文が。
「PRODUCTION BABIES」という文字の次に、ドラマの撮影期間中に妊娠していたスタッフのおなかの中にいる子供の胎児ネームが記され、そこにはこんな言葉が添えられているんです。


「同じ空 同じ星 同じ心に刻まれている」(1~4話)

「私たちの思いが こだまして いつか届きますように」(5~8話)

「お前たちは ただ走ればいい 元気よく」(9〜12話)

「無理ならバックしてこい いつでも待っているから」(13〜16話)


 誰かが誰かを大切に思い、助け、生きる世界の優しさに涙が……。

“良い人たち”は思うより多く、案外身近にいるのかもしれません。その存在になかなか気づけないでいるのは、人生には困難と後悔が多く、生きることに精一杯だから。「それでも生きるしかない」と腹をくくってまわりを見渡せば、さり気なく自分を支えてくれる人っているんですよね。今いる場所で助けられて、感謝して。そして、いつの日にか誰かの助けになれば、人生はそれでいいんじゃないかと。

 本作の韓国語タイトルは「폭싹 속았수다(読み:ポクサッ ソガッスダ)」。これは、済州島の方言では「本当におつかれさまでした」ですが、標準語では「すっかりだまされた」、という意味なんだそう(笑)。
皆様、『おつかれさま』が描く人生賛歌に、すっかりだまされてください!

注目俳優ホ・ナムジュンの学ラン姿を堪能できる!? 『100番の思い出』

『100番の思い出』
全12話
出演:キム・ダミ、シン・イェウン、ホ・ナムジュン、キム・ジョンヒョン、イ・ジョンウン、パク・ジファン、ユン・ジェムンほか
© SLL Joongang Co.,Ltd all rights reserved.
U-NEXTにて独占配信中

あらすじ

1980年代の韓国。100番バスの車掌となった2人の女性。乗り物酔いに苦しみながらも、母親を助けるため働くコ・ヨンレ(キム・ダミ)と、不幸な家庭環境からの脱出を夢見るソ・ジョンヒ(シン・イェウン)。正反対ながらも友情を育む2人は親友になる。そんな日々の中、ハン・ジェピル(ホ・ナムジュン)という青年が彼女たちの前に現れる。

ここが見どころ!

今回の紹介する作品は、1980年代の100番バスの案内係ヨンレとジョンヒの間で芽生える、切なくも輝かしい初恋を描いた“ニュートロ”(New+Retro)青春ロマンス。ヨンレ役はキム・ダミ(ドラマ『梨泰院クラス』『ナインパズル』など)、ジョンヒ役はシン・イェウン(ドラマ(『ザ・グローリー 〜輝かしき復讐〜』など)。シン・イェウンは『ジョンニョン: スター誕生』でキム・テリとのバチバチな真剣勝負を繰り広げましたが、本作では、キム・ダミとの愛憎にまみれた友情ケミを生み出しています♡

そんな美女たちに思いを寄せられるのが、あの『素晴らしき新世界』で大ブレイクを果たした俳優ホ・ナムジュン演じる、ジェビル。こちらの彼は、「資本主義が産んだ怪物」とはかけ離れていて、悪辣さゼロの好青年。ホ・ナムジュンの初主演作にして、現実的かつ常識的なイチャラブ姿が見られるのが本作なのです!

100番の思い出:キム・ダミとホ・ナムジュン
出典元:BAILA

ヨンレとジェピル、運命の出会い

いかにホ・ナムジュンがカッコよかろうと、事情を抱えながらも互いを想い合うヒロインたちの友情には叶いません!

ヨンレ一家は4人きょうだい。家族5人の生活を屋台で支えるヨンレの母(映画『パラサイト』のイ・ジョンウン)のためにヨンレも寮住み込みで働いています。一方のジョンヒは暴力的な兄から逃走し、寮のあるチョンア運輸に勤め始めます。夢を追うヨンレと、勝気で芯の強いジョンヒ。家庭にそれぞれ事情を抱えながらも、職場や寮生活の中で互いを気遣い支え合う2人の姿が胸熱すぎて。

ジョンヒは、寮でボス格のヘジャ(イ・ミンジ)に目をつけられますが、いじめに屈しない強さを見せ、ヨンレは彼女に好感を抱きます。そんな中、寮での下剤騒動を2人で解決し、いつしか夢を語り合う仲に。ヨンレが「大学で国文学を学びたい」と語り、ジョンヒは「ミス・コリアから女優を目指す」と明かすと、彼女たちの友情は急速に深まっていきます。

ある日、リヤカーの事故でヨンレ母が入院してしまいます。一家の危機に絶望するヨンレに、「ボーナスで願いごとをひとつ、貯金しておくよ」と大金を差し出しながら、冗談を飛ばすジョンヒ。ツライ現実に打ちひしがれていたヨンレを救い、笑わせたのでした。さらに、バスのラジオを付け、モップをマイク代わりに2人だけのオンステージ! ジョンヒの真心はヨンレの心の闇を吹き飛ばし、再び笑顔を取り戻させたのでした。

「持っているものは何もなかったけれど、互いにとって、何より大切な力になれた時代」。
そんな共感を視聴者の心に呼び覚ますと同時に、キム・ダミとシン・イェウンの“親友ケミ”が、ヨンレとジョンヒにリアリティを吹き込んでくれたのでした。

100番の思い出:キム・ダミ
出典元:BAILA

業務中のヨンレ。

前半は、ヨンレとジョンヒとの出会いやそれぞれの初恋、そして、職場の労働問題を通して友情が深まっていく様子が描かれますが、途中、取り返しのつかない大事件が起こって……。後半では、事件後、大きく変わってしまった2人の人生にフューチャーしながら、ジェピルとのその後が描かれます。ヨンレのジョンヒの友情、そして恋の行方やいかに。

波乱に満ちた人生の波に揉まれながらも、必死に生活を紡ぐ彼女たちの姿。そして、2人の家族や周囲の人々の姿も、優しく丁寧に描かれ、回を追うごとに共感度&没入度が深まっていくのですが、こんなにも優しく、あたたかい人たちがそばにいるなら、「人生もそう悪くない」、そう思わせてくれる物語です。

100番の思い出:シン・イェウン
出典元:BAILA

シン・イェウン演じる、ジョンヒ。

友情の次は、恋模様について語ります。

映画館でジェピルがヨンレの“口をふさぐ”エンディングで幕を閉じた第1話に続き、第2話でも運命のいたずらが発動!
期末試験を終えたジェピルが、同級生のマ・サンチョル(イ・ウォンジョン)の必死の頼みによって、4対4の合コンに(しぶしぶ)参加することに。そこで、合コンの席を埋めるカタチでやってきたヨンレとジョンヒと、偶然の再会を果たします。ジェピルが自分を救ってくれた人だと気づくヨンレ、ジェピルを興味深げに見つめるジョンヒ。そして、2人を交互に見返すジェピル。3人の視線が交差した瞬間、危うい三角関係の幕が上がるのでした……。

友情と恋愛が3人の関係にどう影響していくのかは、本編でお確かめください♡

100番の思い出:キム・ダミ
出典元:BAILA

キム・ダミ、渾身の涙の演技。

ヒロインに思いを寄せられるジェピルを演じているのは、2026年に株を爆上げした俳優ホ・ナムジュン。というわけで、彼のこれまでの歩みについてご説明いたしましょう!

1993年生まれ。2019年に映画デビュー、2020年に『ミッシング〜彼らがいた〜』でドラマデビューを果たします。20代後半という遅咲きのデビューでしたが、2023年以降、ドラマ『婚礼大捷<こんれいたいしょう> -愛結ぶ二人-』での主人公の兄役、『Sweet Home -俺と世界の絶望-』シーズン2&3での軍人役、『YOUR HONOR~許されざる判事~』でのやんちゃくれな息子役、『その電話が鳴るとき』での二番手役など、物語のキーマンとして存在感のある俳優として認知されるように。
そして、「2024 MBC演技大賞」では、『その電話が鳴るとき』で新人賞を受賞。歌手IUのミュージックビデオで相手役に扮し、『100番の思い出』で主演を務め、そして、『素晴らしき新世界』で一躍スター俳優へ!

出世作『素晴らしき新世界』以外にも、ホ・ナムジュンの魅力の爪痕は多数の作品に残されています。180㎝の長身、鍛え抜かれたマッチョな体を活かし、ドラマ『Sweet Home -俺と世界の絶望-』で見せたキム・ムヨル(この方もワイルド系)との硬派なブロマンス、ドラマ『予期せぬ相続者』で見せた禁欲的な検事姿、『ソウルの家から大企業に通うキム部長の物語』の落ち着いた精神科医など、ボーダーレスの演技でがぶり寄り、視聴者を魅了するのです!

100番の思い出:ホ・ナムジュン
出典元:BAILA

白衣のホ・ナムジュン。眼福♡

そんなホ・ナムジュンは、最近話題の“北部大公系男子”の代表格に。“北部~”とは、韓国のロマンスファンタジー風のウェブ小説やウェブトゥーンに登場する、「冷徹で近寄りがたいけれど、自分の女性には一途で、裏では圧倒的な強さと色気を持つ黒髪の権力者(=北部大公)」のような魅力を持つ男性のこと。野性味のあるビジュアルと、日々のトレーニングで鍛え上げられた筋肉質な体型、硬質で落ち着いた低音ボイス、キリッとした深みのある目元、重みのある低音ボイスが、まさに『素晴らしき新世界』で見せた「冷徹なエリート」のイメージにピッタリ♡

ワイルドでクールな外見の一方で、ふとした瞬間に見せる無邪気な笑顔、実は料理上手という家庭的な一面も(『素晴らしき新世界』の主題歌を歌ったDAY6のYoung Kと親友になるキッカケとなった、ENAバラエティ番組『ウリ・マウル・トンガンアジ(ウチの村の可愛い子犬)』でその姿が確認できます♪)。そのギャップの大きさが多くの韓ドラフリークをナムジュン沼に引き込んでいます。


それは本作でも。
ホ・ナムジュンは名門校に通う高校3年生、ジェピルを演じました。母親の死や家庭崩壊の過去と父親への複雑な感情から、心に深い傷を負うのですが、ヨンレとジョンヒとの出会いが、彼の人生を大きく揺るがしていきます。

劇中、学ラン姿も披露。ホ・ナムジュンが醸し出す存在感が大きすぎるというか、あまりにも貫禄がありすぎて、まったく学生に見えないんです(笑)。これが3周まわっておもしろい! 「韓国ドラマあるある」の大人のデート“レンタル制服で遊園地デート”のようで萌えるので、皆さま、お楽しみに。

100番の思い出:ホ・ナムジュンとイ・ウォンジョン
出典元:BAILA

同級生マ・サンチョル(イ・ウォンジョン)なだめるジェピル。サンチョルはジェピルを合コンに連れて行った恩人。

かわいさに癒され、応援したくなる!『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』 主演 パク・ウンビン
出典元:BAILA

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』
全16話
出演:パク・ウンビン、カン・テオ、カン・ギヨンほか
Netflixシリーズ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」独占配信中

あらすじ

一流法律事務所で働き始めた新米弁護士のウ・ヨンウ(パク・ウンビン)。自閉スペクトラム症とIQ164の天才的な頭脳を持ち、さまざまな壁に挑みながら一人前の弁護士として成長していく。

ここが見どころ!

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』 主演 パク・ウンビン
出典元:BAILA

邦題にもあるように、ウ・ヨンウは天才肌。回転ドアを通り抜けられなかったり、ペットボトルの蓋を開けられなかったり、感覚過敏だったりと苦手なことが多いですが、5歳で刑法を丸暗記し、ロースクールを首席で卒業、司法試験もほぼ満点で合格する天才的な頭脳を持っています。

出勤初日の朝、鏡の前で父がこの日のために用意してくれた新しい服をあてて、感情と表情をまとめた表から「うれしい」を指さしてニッコリと笑顔を浮かべるヨンウ。混雑する通勤電車では防音用のヘッドホンをつけて不安を和らげるヨンウ。「どちらから読んでもウ・ヨンウです。キツツキ、トマト、スイス……」という名前にちなんだ風変わりな自己紹介も。ヨンウのかわいさに癒されると同時に、彼女のマイルールや自閉スペクトラム症を抱えながら生きる努力が伝わってきて、がんばれ! と応援したくなる主人公なんです。

演じるのは、子役出身で『ストーブリーグ』『恋慕』など数多くのドラマで活躍するパク・ウンビン。緻密な役作りと抜群の演技力に定評がある彼女ですが、本作は「自信がない」と何度もオファーを断ったそう。しかし、製作陣は、責任感の強いパク・ウンビンにしか演じられないと待ち続け、最初のオファーから1年後にキャスティングが実現しました。

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』 主演 パク・ウンビン
出典元:BAILA

リーガルドラマでもある本作は、ヨンウの能力が最大限に発揮されるお仕事シーンも見どころ。天性の記憶力はもちろんのこと、いわゆる“普通”の弁護士ではないヨンウだからこそ可能な、“当たり前”にとらわれない着眼点で案件の本質を見抜き、依頼人たちを救っていきます。

でも、ただ無双するだけじゃないんです。ヨンウが活躍できるのは、“ほどよいところで折り合いをつければいいだろう”という妥協を一切しないからこそ。依頼人の話を細かすぎるくらいに聞いて、常に全身全霊で依頼人と向き合うヨンウが頼もしくてかっこいい!

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』 第3話 場面写
出典元:BAILA

また、依頼人に脱北者の母、知的障がいのある女性、激化する学歴社会から子どもを解放しようとする誘拐犯などを登場させ、差別や偏見といった社会問題を描いているところも本作が高く評価されているポイント。特に、重度の自閉スペクトラム症の男性を弁護する第3話は、ヨンウや被告人が生きるうえで避けられない厳しい現実にフォーカスした名作回となっています。

ヨンウの奮闘を感動物語で終わらせるのではなく、さまざまな事情を抱えるマイノリティたちのリアルにも目を向けた構成が、Netflixの非英語テレビ部門世界1位を記録する大ヒットに繋がったのでしょう。

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』 イ・ジュノ役 カン・テオ
出典元:BAILA

そして、ヨンウを取り巻く仲間たちもこれまた魅力的。訴訟チームのスタッフのイ・ジュノを演じたカン・テオは、本作で大ブレイク。ヨンウを優しくサポートするジュノとはロマンスも展開され、少しずつ近づいていく2人の恋模様がほっこりとしたときめきを届けてくれます。

ヨンウの上司となるシニア弁護士のチョン・ミョンソクも、最初こそ“普通じゃない弁護士”のヨンウを雇うことに否定的でしたが、その実力を見てすぐに反省をし、ヨンウを受け入れるいい人。過剰に優しくすることもなく、フラットな目線でヨンウを導く理想の上司です。演じたカン・ギヨンはコメディ演技に定評があり、ヨンウ×ミョンソクのクスッとくる掛け合いも見どころです。

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』 主演 パク・ウンビン
出典元:BAILA

最後に、気になる続編に関する情報を。2023年6月に韓国で「脚本家のムン・ジウォン氏がシーズン2の執筆契約を結んだ」との報道ありましたが、最近韓国メディアのインタビューに応じたパク・ウンビンは「シーズン2は、シーズン1を超えるという確信ができてから」と答えており、もう少し時間が必要そう。しかし、パク・ウンビンが1年かけて出演を決意したように、俳優も制作陣も誠実で、慎重に丁寧にドラマを作り上げていくところが本作の最大の魅力。

いつまでも待つので、一人前の弁護士になったヨンウの物語を見せてほしいです!

“憑依され系弁護士”の“笑えて泣ける”奮闘で心の浄化を 『シン・イラン法律事務所 〜真実は、あの世からやってくる!?~』

『シン・イラン法律事務所 〜真実は、あの世からやってくる!?~』

全16話
出演:ユ・ヨンソク、イ・ソム、チョン・ソクホ、キム・ギョンナムほか
©SBS
U-NEXTにて独占配信中

あらすじ

名門法律事務所を目指すシン・イラン(ユ・ヨンソク)は、父の前科のため、就職は失敗続き。成功を夢見て、元・巫堂(読み:ムーダン)の家だったビルに事務所を開業する。そこに残されていたお香を焚いたことをキッカケに、霊と交信し、憑依される能力を得てしまう。法廷で顔を合わせるエリート弁護士ハン・ナヒョン(イ・ソム)との奇妙な協力関係の中、2人は未練を残した霊たちを救っていく。

ここが見どころ!

今回紹介するのは、“賢い医師生活”シリーズや『その電話が鳴るとき』『応答せよ1994』のユ・ヨンソクが主演を務める『シン・イラン法律事務所 ~真実は、あの世からやってくる!?~』です。

ユ・ヨンソクといえば、クールな都会的なイメージが強いけれど、本作で演じるのは無念さを抱いた、さまざまな幽霊たちに取りつかれてしまう庶民派弁護士。ある日突然、幽霊が見えるようになったうえ、彼らにほだされ、“憑依”までされてしまう「とほほ……」な役なんですが、これがとんでもなく面白い! ユ・ヨンソクのこれまでの演技のすべてを凝縮したかのような演技の引き出しの数に驚かされ、笑わされ、泣かされて、心がほっこりするヒューマンコメディ&リーガルファンタジーな作品でした。

そして、相手役には『復讐代行人~模範タクシー~』などで存在感を見せつけたイ・ソムが、“勝訴こそが正義”と信じる大手ローファームのエース弁護士ハン・ナヒョン役を務めます。幽霊の存在など鼻で笑っていそうな彼女がイランと関わることになり、少しづつ変化していくのですが、“憑依”という神がかりな方法で事件に挑むイランと、法と理性で攻めるナヒョンが、対立しながらも死者たちの無念を晴らしていく姿は痛快です! 

シン・イラン法律事務所 〜真実は、あの世からやってくる!?~:ユ・ヨンソク
出典元:BAILA

作品の解像度をあげるために、もう少しくわしく第1話のストーリーをお伝えしますね。

検事だった父親が関わったとされている10年前の“ある事件”によって、罪なき罪を背負わされたイラン。苦労を重ねて35歳で弁護士になり、法律事務所の面接を受けるも落ち続けます。そこで「自分の名前を掲げた最高の事務所を作る!」という抱負を胸に、弁護士事務所を立ち上げたのですが……。
事務所として借りた古い雑居ビルの一室は、かつて巫堂(韓国のシャーマン)の家で、壁紙で隠された壁一面にお札がと張られていたのでした。さらに、前の住居者が置いて行った机の中にあった香炉を焚いたことで、幽霊が見えるように。
「俺が見えるのか!?」と、しつこく付きまとう男性の幽霊は、自分がなぜ亡くなったのかを調べてほしいとイランに依頼。そして、幽霊本人からさまざまな事実(死因は突然死ではなく、医師の医療ミスだったことなど)を知ったイランは、男性の家族と手術をした病院の示談を中断させ、法廷で争うことに。男性の真実は……どうなる!?

シン・イラン法律事務所 〜真実は、あの世からやってくる!?~:ユ・ヨンソク
出典元:BAILA

イランって、帰り道に露店で生計を立てているお年寄りのおばあちゃんの野菜が売れ残っていれば、自分のお財布事情だってよくないのに買ってしまう、情にほだされやすい人。かと思えば、お肉屋さんと食堂を切り盛りしながら、女手ひとつでイランとその姉を育ててきた母(キム・ミギョン)のお店の補償金をこっそり借りて、ちゃっかり事務所を開業する程度には野心もあり、ずる賢く(結局はバレて、母親に有利な条件で返済することになりますが……)、情に流されるだけの人ではないことがわかります。

さらに、ツライ人生を送ってきたせいか、正義感と猜疑心が強く、幽霊の助力(イラン以外には姿が見えないので、こっそりスマホをのぞき見したり、密談の現場に乗り込むなどして得たヒントや証拠)を得ながら真実を追求する姿勢が凛々しくて、惚れ惚れしちゃう……のですが! 幽霊に憑依されると、まるで酔ったみたいにほっぺが真っ赤に染まるんですね。
これが、めちゃめちゃかわいい! 

シン・イラン法律事務所 〜真実は、あの世からやってくる!?~:ユ・ヨンソク
出典元:BAILA

イランは、さまざまな幽霊に憑依されるのですが、殺気立った荒っぽいおじさんや女子高生、女性や子供まで、ふり幅が広すぎて、演じるユ・ヨンソクのメンタルが心配になるほど、見事に“憑依”されていました。
特に、アイドルを目指す女子高生に憑依された回は秀逸。好きな人を前にして恥じらう姿や、髪を耳にかけるしぐさ、トッポッキの辛さとおいしさのハーモニーに悶絶する姿などは完全に乙女そのもの。実年齢42歳が演じているとはまったく思えず……これが、真の憑依系俳優かと、しみじみ納得。

また、ガールズアイドルのダンスを踊る場面があるのですが、「もしかしてアイドル志望でした!?」と思うほどにダンスがキレッキレで、めちゃくちゃ笑いました。
(このシーンのために、約2か月間プロのダンサーに習ったそうです……役者魂がすごい!)

シン・イラン法律事務所 〜真実は、あの世からやってくる!?~:ユ・ヨンソク
出典元:BAILA

老若男女、猫の愛らしいしぐさまでなんでもこなせてしまうマルチプレイヤーのユ・ヨンソクですが、彼のすごさは、これだけではありません。眼差しひとつでドラマの雰囲気を一変させる、類まれなる演技力も、ずば抜けています。

突然、狂気を帯びた眼差しで黒板に数式を書き連ねて“天才科学者の霊”に取り憑かれたその瞬間を、瞬時に理解させたかと思えば、事件を追う過程では、冷静かつ執拗な眼差しで、弁護士シン・イランの正義感と理性的な一面を高解像度で表現。さらに、やり場のない怒りを宿した眼差しには、無念さを抱えた幽霊の心情そのままに映し出して、瞬く間に視聴者の没入度が爆上がり!

依頼人には慈愛に満ちたあたたかい眼差しを。加害者には憤怒を抑えた鋭い眼差しを。瞳の動きで癒しと緊張感を加えながら、作品全体の雰囲気を操るユ・ヨンソクは、もはや眼差しの魔術師です。ラストで表現する眼差しも本当に素晴らしいので、大いに期待してください。ユ・ヨンソクは裏切らない!

シン・イラン法律事務所 〜真実は、あの世からやってくる!?~:ユ・ヨンソクと子役
出典元:BAILA

ドラマのあらすじだけをきくと、無念さを抱えた幽霊とタッグと組んだ、憑依され体質の弁護士が、真犯人に復讐する法廷ドラマと思っちゃいますよね。でも、本作は、それだけにとどまりません。主人公のシン・イランは幽霊が見えるだけでなく、時には憑依されるという特殊な体質を持ち、その能力を使って事件の真相に迫る新鮮さ。そして、亡くなった人しか知らない真実が法廷で明らかになる展開はミステリーとしてのおもしろさ。

そして、登場する幽霊たちから立ち上る人間味。それぞれ、生前に解決できなかった事情や想いを抱えているんですけど、事件を解決していく中で、遺された人々との関係や人生の後悔が浮かび上がって、思わず胸が熱くなるエピソードばかり。コミカルなシーンと心温まる物語がバランスよく描かれ、そして最後には、人の想いや正義について考えさせられる作品に仕上がっています。

誰かのために、笑って、泣いて、憤って、そしてまた笑う。

そんなイランたちの姿を見ていると、観ている自分も、いいことをしたような清々しい気分になれるんですよね。
心のデトックスをしたい方は、ぜひ本作を観てください。

幼なじみの女性2人の感情と人生を描き切った愛憎劇『ウンジュンとサンヨン』

『ウンジュンとサンヨン』

全15話
出演:キム・ゴウン、パク・チヒョン、キム・ゴンウほか

Netflixシリーズ「ウンジュンとサンヨン」独占配信中

あらすじ

脚本家のウンジュン(キム・ゴウン)と、映画プロデューサーのサンヨン(パク・チヒョン)は、小学校時代から親友であり、ライバルだった。大人になるにつれ、疎遠になっていた2人だが、10年ぶりにウンジュンはサンヨンから呼び出される。成功したサンヨンに複雑な思いを抱くウンジュンは、しぶしぶ会いに行くのだが、彼女からある “頼みごと” をされ、困惑してしまい……。

ここが見どころ!

本作は、母子家庭で育ったウンジュン(キム・ゴウン)と、お金持ちの家に生まれ、才能あふれるサンヨン(パク・チヒョン)の、10代から40代までの友情と人生の軌跡を描いたヒューマンドラマ。

誰しもが多かれ少なかれ経験する友だちとのケンカや疎遠になるエピソードや、過去を引きずったり、ささいなやり取りをキッカケにこじれていく友情を、10代、20~30代、40代の三部構成で、臨場感たっぷりに映し出しております。ライフステージごとに変化しながら、“憧れと嫉妬”や“近付いては離れる”を繰り返す、女友だちの絡み合う日常。

その、なんてことのない小さな心の揺れが、感情を揺さぶる大きな余韻へと変わっていき、ウンジュンの落ち着いたモノローグ・ボイスのトーンとあいまって、回を増すごとにじわ~じわ~としみ込みます。

ウンジュンとサンヨン:子供時代のウンジュン
出典元:BAILA

子供時代のウンジョン

愛憎入り混じる幼なじみのウンジュンとサンヨンを演じるのは、『ユミの細胞』でも共演したキム・ゴウンとパク・チヒョン。あのユミとセイのタッグを再び見ることができるだけでもエモいんですが、本作の2人はエモいどころか、視聴者の号泣&嗚咽スイッチを押しまくる、ガチ演技対決を繰り広げておりました。

まず、本作のつかみがすごいんですよ。

冒頭でまず、ウンジュンがサンヨンのことを心底嫌っているんです。この2人は幼なじみなはずなのに。「この2人、何があった?」と気になっているところに、10年ぶりに再会したサンヨンが末期がんを告白(汗)。そこで、ウンジュンに、人生を締めくくるスイスへの旅に付き添ってほしいと懇願(大汗)。久々に連絡してきてそのお願いはちょっと容認できないとばかりに、「とんでもない暴力だ!」とサンヨンは怒りとも悲しみともつかない様子で断るんですが……(そりゃそうだ)。

1~2話だけで、キム・ゴウンとパク・チヒョンの演技に、ズドンと引き込まれます。

ウンジュンとサンヨン:子供時代のサンヨン
出典元:BAILA

子供時代のサンヨン

その後、彼女たちの出会いから現在までを振り返る過去編がスタート。小学生のとき、初めて出会ったときから、互いに“自分にないもの”を相手に感じた2人は、ぶつかり合いながらも、いつしかかけがえのない親友に。その後、ある出来事をキッカケに決別。

大学時代には2人の間にサンハク(キム・ゴンウ)という、ウンジュンとサンヨンの友情を揺るがす、異性の先輩が登場。お察しの通り、三角関係になるのですが(笑)、一途で頑固、嫉妬に燃えるウンジュン VS 見た目クールな執着家サンヨンとの熾烈な戦いが勃発! 一瞬、「これは、『ユミの細胞』の裏エピソードかな?」と思うぐらいの、宙ぶらりん展開になって、ああもう終盤だなというあたりで、ふと気づくんです。ここまでは、2人の過去の話だ、ということを。

過去への旅が終わると、冒頭の最期の旅につながって、号泣展開へ。“最期の最後”まで “ウンジュンとサンヨン”の人生をしっかりと描き切っているので、感情と顔がぐっちゃぐちゃになるほど泣かされたラストは本当に圧巻でした……。

ウンジュンとサンヨン:ウンジュン
出典元:BAILA

颯爽と歩くウンジュン

本作を演じるにあたり、ウンジュンとサンヨンを演じた2人の気合も素晴らしかったです。

2人とも、世代ごとの演じ分けがとてもナチュラル。例えば、キム・ゴウンの怒り方。ウンジュンは、サンヨンに振り回されることが多いのですが、大学生時代は“爆発した感情がぶつかり合うような怒り”ですが、再会後の40代では関係性を熟知しているがゆえの“静かな怒り”。時が刻まれたような重みが、怒りから伝わってきて、ゾクッとしました。

ちなみに、10代のウンジュンを演じるにあたって、「自分の若い頃を振り返ると、頬がふっくらしていたので、それを再現したかった」と、増量に励んだとか(確かにふっくらしてました!)。内面(=演技)のみならず、外見からも“時間”を表現しようとするストイックさに敬礼!

ウンジュンとサンヨン:ウンジュン
出典元:BAILA

ウンジュンの眼鏡姿もキュート♡

そして、ウンジュンに対してのねじれた思いから言動が不安定になりがちのサンヨンを演じたパク・チヒョンの演技も。人生の不幸を煮詰めたような幸薄い女性に見える一方、内面には強烈な渇望や歪みを抱えている役って、めちゃめちゃ難しくないですか?! サンヨンの自分自身の人生をどう受け止めてよいかわからない戸惑いや認知の歪みが滲む表情に、何度ハッとさせられたことか……。

「2人(ウンジュンとサンヨン)の眼差しやセリフ、呼吸、震えのひとつひとつがリアルでありながらも、自然に描かれていて。この作品はまるで“恋愛プログラム”のようにも感じられた」と語っていたパク・チヒョンに全面同意です!

ウンジュンとサンヨン:サンヨン
出典元:BAILA

サンヨンの意志の強い眼差し

ちなみに、パク・チヒョンは、「お姉さんの顔を見るだけで涙が出るほどだった。お姉さんがウンジョンでホントに良かった、完璧な人!」とコメントするくらい、キム・ゴウンの熱烈なファンだそうで。

そんなパク・チヒョンの、「大好きと尊敬、嫉妬と劣等感を滋味深くコジラセテシマッターノ」演技や、キム・ゴウンの、「ノー・セリフ・シーンの感情の爆発力(沈黙が雄弁すぎる):~すべてはサンヨンの行動理解のために~」演技。推しとファンの関係性が、2人の演技をさらなる高みに押し上げたのではないでしょうか。

話は戻りますが、お互いの存在を心に留め置き、様々な激情を秘めながら人生の轍を刻む2人。うっかり、相手への本音がこぼれ落ちてしまったら、そっと距離を取る……という関係は、確かに恋愛プログラムを観ているかのようですね。

最後に。
本作を観るタイミングは、くれぐれもご注意ください。2人の女性の人生を、丁寧かつ繊細に紡いだヒューマンドラマのため、視聴後の余韻が半端ないんです。時間(と表情管理)に余裕のある時に観て、どっぷりと浸ってくださいませ。

イケてない警官だけど、回を追うごとにその“姿”にハマっていく『椿の花咲く頃』

椿の花咲く頃 勤務中のヨンシク(カン・ハヌル)のソロカット
出典元:BAILA

ソウル勤務から、半ば左遷の形で地元の派出所に異動した巡査のヨンシク(カン・ハヌル)。

『椿の花咲く頃』
全20話
出演:コン・ヒョジン、カン・ハヌル、キム・ジソクほか
Netflixシリーズ「椿の花咲く頃」独占配信中

あらすじ

女手ひとつで息子を育てるドンベク(コン・ヒョジン)に突然訪れた、新たな恋の予感。
シングルマザーへの偏見と差別に負けることなく、幸せをつかむことはできるのか。
愛に傷付き、何度も裏切られた経験から、心に傷を持ったドンベクと、「愛があれば大丈夫」と信じる田舎くさくも善良なヨンシク(カン・ハヌル)。そんな2人を取り囲む、地域密着型のロマンティックコメディドラマ。

椿の花咲く頃 息子ピルグ(キム・ガンフン)と母ドンベク(コン・ヒョジン)の2ショット
出典元:BAILA

息子ピルグ(キム・ガンフン)の髪の毛を愛おしそうに触れる、母ドンベク(コン・ヒョジン)。

ここが見どころ

舞台となるのは、オンサンという小さな田舎町(ロケ地は韓国・慶尚北道にある浦項市郊外の九龍浦。ノスタルジックな町並みが良き)。ここに乳飲み子を連れたシングルマザーのドンベク(コン・ヒョジン)が引っ越してきたところから物語が始まります。
幼い頃は母親に、成人してからは恋人に捨てられ、ひとりで産んだ息子と生きていくため、ドンベクはオンサンで「カメリア」という居酒屋を始めます。町の男たちが常連となって店は大繁盛する一方、町の女たちからはあからさまにのけものにされ、妬み嫉みは日常茶飯事。しかし、「母親に捨てられた」過去を持つドンベクは自己肯定感が低く、反論できず、口ごもってばかり……。

そんな時に現れたのが、我らがカン・ハヌル! 

ソウル勤務だった警官・ヨンシクは、優れた捜査勘の持ち主でしたが、正義感の高さゆえに問題を起こしてオンサンの交番に左遷されます。そして、町で見かけたドンベクに一目ぼれ。その後は、猪突猛進にドンベクへの好意を、ただひたすらに示し続けるのです。

ぶっちゃけ、本作を観るとドンベクを取り巻くつらい現実も見えてきます。
シングルマザーであることによって軽んじられたり、未婚の母だと後ろ指を指されたり。しかし本作では、ドンベクが真正面から社会に立ち向かい、悪者をやっつけて大団円……、という話ではありません。性差別、親子関係、自尊心、嫉妬と劣等感、虚栄を張ってしまうこと、地域社会で暮らす……など、一筋縄ではいかない問題をあるがままに取り上げ、現実世界のように行きつ戻りつ、緩やかに変化をくり返しながら、人生という山の斜面を登っていきます。そんなドンベクに影響を与えるキーマンがヨンシクなのです!

椿の花咲く頃 ドンベクソロカット
出典元:BAILA

「美人ママ」であり「かわいそうな未婚の母」のドンベクは、近隣の人に心無い言葉を投げかけられることも。

物語前半は、町の人々や男性陣からドンベクに対する偏見や蔑視についての場面が数多く描かれます。特に印象的だったのは、「ピーナッツをサービスしろ」と店の大家がしつこく絡んでくるシーン。この大家は自尊心に問題があり、「自分が見下されている」と感じるような言動を相手がとると騒ぎ立てるんです。酒の勢いもあり、どんどんエスカレートする彼は、「この店の店主は笑顔さえもない」と言いがかりをつけ、腕まで掴む始末。「はいはい」と、あしらうこともできるのですが、彼女はキッパリと拒否。

「(料理の)代金の中に私の手首や笑顔の代金は含まれていません。ここは飲食店です」

この一言は大家よりも、たまたま店にいたヨンシクの胸に深く刺さったのでした。実はヨンシク、これよりも前に書店でドンベクを見かけて一目ぼれしているのですが、その時はフィーリングだけ。「好き」を最初に自覚したのは、この「声を上げることのできる強さ」。ほれたポイントが「NOと言える強さ」って、目の付け所がカッコよくないですか?

椿の花咲く頃 ヨンシクソロカット
出典元:BAILA

ドンベクが気になって仕方のないヨンシク。

そして、以降ヨンシクの一途でひたむきなメッセージが、その後のドンベクを幾度も支えます。

元恋人で子供の父親であるジョンニョル(キム・ジソク)と再会し、「(女手ひとつで育児をする)こんなつらい人生を送ってほしくない」と言われたドンベク。たったひとりで息子を育ててきた8年をまるっと否定された彼女は泣きたくなるほど、みじめな気持ちに。その時、ヨンシクがドンベクにかけた言葉がこちら。

「あなたは弱くない。身寄りのない未婚の母が、ピルグを立派に育てながら店を切り盛りしてる。
責任感もあるし、道徳的に生きている。そのうえ、誰よりも真面目で一生懸命だ。
それって称賛に値することですよ。普通だったらとっくに挫折してます。
だから忘れないで。あなたは誰よりも強くてすばらしい人です。誰よりも立派です」

……こう言われて、ほれない人います?
彼女自身と彼女が築いた歴史を全肯定する言葉にホッとしたのは、きっとドンベクだけじゃないと思います。

椿の花咲く頃 警官姿のヨンシクソロカット
出典元:BAILA

警官の制服なのにそこはかとなくダサい、ウリヨンシク……。

ここまで散々ほめまくってきたヨンシクですが、物語序盤の港町の巡査・ヨンシクは、とにかくイケてなかったです!
「カン・ハヌルはどこよ⁉」と叫びだしたくなるほどに見た目がダサいし、動きもダサい(写真ではわかりにくいですが、劇中はすべてがもっさりしてる)。食堂でつまようじを使ってシーシーする姿なんて、想像を超える冴えなさ(笑)。「巡査の制服×カン・ハヌル」という、どう料理しても高級料理にしかならない組合せなのに、弾けないポップコーンのように口の中でジャリッとする残念クオリティーなんですよ。じゃあ、私服はオシャレなのかと言えばそうではなく、襟元とスソがヨレヨレのシャツをインせず、見かねた母親に直されるというね……。
ところが回を重ねるうちに、そのダサさが眩しく見えるのです。それは思い込みや偏見をものともせず、対象の本質を見るヨンシクという男の在り方に視聴者が感化されていくからかも。

ここでちょっと、ヨンシクのすごさがわかる会話をあげます。

ドンベク「私と一緒にいたら運が悪いのがうつる……」
ヨンシク「僕は最強の運の持ち主なんです。僕の運をドンベクさんに全部あげる」

メンタルの強さとポジティブさが銀河系レベル!

ドンベク「とんだ地雷女(を選ん)だと思って後悔してるでしょ?」
ヨンシク「ドンべクさんがいるところが地雷原だとしたら、なおさら一人にはしておけません」

「ともに白髪の生えるまで」どころか、一緒に地雷原へ飛び込む覚悟まで……ヨンシクゥゥゥ!

こういったトークのおかげか、ヨンシクがダサジャージにサングラスの姿でドローン片手に登場する素敵なシーンがあるのですが、最近見直した際、自分の目には「大谷翔平っぽいな~」と思うくらいに超ド級の脳内補正がされていました(笑)。終盤に行くほど補正率は上がり、ダサジャージだろうが、ヨレヨレシャツだろうが、ズボンにインしてなかろうが、ヨンシク=イケメンにしか見えなくなるのでご安心ください。

そんなわけで、ドンベクの元々の強さを引き出し、それを彼女と周囲に再確認させたヨンシク。相手を理解し、支え続ける存在として特別な魅力を持った彼の生き方は、愛や尊重の在り方の幅を広げてくれます。心に余裕がない時、ささくれ立ってる時、自信を失いかけた時など、本作を観てください。彼の言葉と行動が心に沁み込んで癒されるはずです。

椿の花咲く頃 ドンベク&ヨンシクの2ショット
出典元:BAILA

どう見ても漁師町の冴えないカップルなのに、めっちゃ輝いて見えます!

バスタオル必携! 人生賛歌ドラマ『ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です』

ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です メインビジュアル
出典元:BAILA

写真左からチョ・サング(イ・ジェフン)、ハン・グル(タン・ジュンサン)、家族同然の隣人ユン・ナム(ホン・スンヒ)。

『ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です』
全10話
出演:イ・ジェフン、タン・ジュンサン、ホン・スンヒ、チ・ジニほか
Netflixシリーズ「ムーブ・トゥ・ヘブン: 私は遺品整理士です」独占配信中

あらすじ

父ハン・ジョンウ(チ・ジニ)と息子グル(タン・ジュンサン)は、遺品を整理し、故人の想いを遺族に届ける遺品整理業の"MOVE TO HEAVEN"を親子で営んでいた。ある日、病を抱えていたジョンウが急死。アスペルガー症候群の息子を心配したジョンウは、生前に後見人として弟チョ・サング(イ・ジェフン)を指名しており、サングとグルはひとつ屋根の下、一緒に暮らすことに。最初は遺産目当てだったサングだが、"MOVE TO HEAVEN"で働き、グルとともに過ごすことで、少しずつ心情に変化が表れる。

ここが見どころ!

本作は、父ジョンウを失くして一人ぼっちになったアスペルガー症候群の青年グルと、父の弟で、寄る辺なく生きるチンピラボクサーの叔父サング。孤独な2人が家族になっていくまでを描いた物語です。この作品の何がいいって、主人公親子であるジョンウ&グルの親子、ジョンウ&サングの兄弟関係に号泣必至なうえ、各話で登場する故人や遺族のお話も涙なくしてはみれない、グッとくるエピソードが満載なところ。しかも、それがたったの全10話で観れるんです! 週末にサクッと完走できるボリュームはありがたいですよね。
「次は何を観ようかな?」という方は、本作をチェックしてください。観終わったあと、自分を取り巻く世界が違って見えてくるはずですよ。
それでは、本作のみどころを紹介します。

ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です 息子グル(タン・ジュンサン)と父ジョンウ(チ・ジニ)の2ショット
出典元:BAILA

遺品整理の仕事を始める前に故人への哀悼の意を表する、息子グル(タン・ジュンサン)と父ジョンウ(チ・ジニ)。

本作のタイトルは『ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です』。実は、劇中の遺品整理会社の社名が「MOVE TO HEAVEN」なんです。

遺品整理を業者に頼むということが何を意味するのかというと、片付けてくれるような身内がいないか、家族と疎遠になっている孤独死が原因であるケースがほとんど。毎話、誰かが亡くなるのですが(みんな、善良ないち市民なのに!)、「MOVE TO HEAVEN」の人々は彼らを軽んじることはありません。故人が亡くなる直前まで住んでいた場所を清掃しながら、ていねいに遺品を整理します。その姿は清掃業などではなく、慈愛に満ちた引越し業者。故人が天国へ行けるよう、最後の引越しのお手伝いをするんだというグル親子の姿勢が胸に刺さります。

作業の始まりと終わりには故人への祈りを捧げ、作業時にはできる限り、マスクや手袋は可能な限り使わない彼ら。(衛生的にどうなのかということはひとまず置いておいて)良い意味で淡々と丁寧に遺品を回収していく姿は、まさに「故人の最後の引っ越し」のようで、静謐な時間が流れるのでした。

それらをより感動的にしているのは、アスペルガー症候群のグルの視点で描かれる作業中のシーン。ドローンで撮影したかのように俯瞰で街の景色を映したり、故人の遺品や、そこから浮かび上がる生前の故人の記憶に降り注ぐ光の描写が、まるで“天国への階段”を想起させるほどに、まばゆく輝いているのでした。さらに、グルの携帯音楽プレーヤーから流れるクラシック音楽も、故人に捧げられた鎮魂歌のようで。

「どんな人生であっても、故人は尊重されるべきである」
「故人の想いは、伝えるべき人に伝えられる」

そんな強い思いが伝わってきました。

ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です 遺族に遺品を渡すグルを見守るサング
出典元:BAILA

遺族に遺品を渡そうと努力するグルと、そんな甥っ子を見守るサング。

基本的にマジメで感動的な物語ですが、2話以降、笑いの要素が増えます!

1話は、世界一やさしい父ジョンウと、そんな故人の想いを大切にしていた父の姿を見ていたグルが驚異的な記憶力で遺品から想いを読み解いて遺族に伝えていくという感じで話が進むのですが、2話以降のグルの相棒は、ジョンウの弟サングにバトンタッチ。このサングがかなりのクセ者。ムショ上がりで、兄の遺産狙いでグルと暮らしはじめたチンピラボクサーなんですよ(言い方!)。

ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です グルとサング(イ・ジェフン)の2ショット
出典元:BAILA

サングの腕に傷を見つけては治療しようとするグルのワンコっぷりと、最初は嫌がっていたのに、途中からまんざらでもなくなってくるサングに萌え♡

食べたら食べっぱなし。飲んだら飲みっぱなしで、不規則極まりない日常を送る肉体派のサング(ボクサーのはしくれなので、いい体してます)。一方、家の中のモノがちょっと動いたり、変わっているだけで「アンデヨ!(ダメです!)」とパニックに陥るグル。アスペルガー症候群特有の強いこだわりを持つ彼は、規則正しく清潔好きで、絶対に自分のペースを変えられないんですね。
さらに、闇ボクサーのサングは、しょっちゅうケガをこさえて帰ってくるのですが、グルはケガを見逃しません。過去の顧客や父親のことを思い出して「手当しないと死んじゃう!」と不安になって、治療をしようとサングをかまい倒すんです(涙)。

グルの素直な心に感化され、亡き兄の愛情を知ることで、トラウマを乗り越えていくサングの心の変化にも号泣(何度目……)。
毎話、泣かされるので、ハンカチの予備をご用意ください。

ムーブ・トゥ・ヘブン:私は遺品整理士です
出典元:BAILA

グルの父であり、サングの兄、ジョンウの慈悲深きご尊顔……。

グルの出自エピソードであったり、グル親子と付き合いのある廃品回収業を営むおじさんが脱北者だったり、実際に韓国で起きた、過去最大級の三豊百貨店崩落事故(『応答せよ1994』や『ただ愛する仲』でも取り上げられていましたね……)にまつわるエピソードが盛り込まれていたりと、韓国の社会問題と、それらによって人生を変えられてしまった人々の様子も。

この作品を通して、どんな困難に直面しても「愛する想い」は消えないし、「大事な人を愛し、大切にしていく」ことで、故人と残された人々の人生は、より強く輝くのだと感じました。

喜怒哀楽を、人生という五線譜の上に載せて奏でる人生賛歌。

そんなメロディが聴こえてくるような本作を、秋の夜長のお供にしてみては?

財閥家の孫に転生するファンタジードラマ『財閥家の末息子~Reborn Rich~』

韓国ドラマ 財閥家の末息子~Reborn Rich~ ソン・ジュンギ
出典元:BAILA

『財閥家の末息子~Reborn Rich~』
全16話
出演:ソン・ジュンギ、イ・ソンミン、シン・ヒョビンほか
© SLL Joongang Co.,Ltd, Raemongraein Co., Ltd.  all rights reserved.
──
配信情報:Netflix、Prime Video、U-NEXT、ディズニープラスほか

あらすじ

韓国の大財閥スニャングループの秘書ユン・ヒョンウ(ソン・ジュンギ)は仕事に人生を捧げてきたが、あっけなく切り捨てられ、命を奪われてしまう。目を覚ますとそこは、1987年。ヒョンウは前世の記憶を持ったまま、スニャングループ創業者チン・ヤンチョル会長(イ・ソンミン)の孫チン・ドジュンとして生まれ変わっていたのだった。2度目の人生を歩むことになったヒョンウは、自分を裏切った財閥一族への復讐に乗り出す。

ここが見どころ!

韓国ドラマ ソン・ジュンギ 財閥家の末息子~Reborn Rich~
出典元:BAILA

© SLL Joongang Co.,Ltd, Raemongraein Co., Ltd.  all rights reserved.

ソン・ジュンギ×イ・ソンミンというだけで、韓国ドラマ好きにとっては見る理由が十分すぎる本作。ソン・ジュンギの作品としては、大ヒットを記録した『ヴィンチェンツォ』(2021)の次回作にあたるのですが、放送当時は日本での同時配信がなく、見たいのに見れない! ともどかしい思いをした記憶が。その後、さまざまな配信サービスで取り扱われるようになりました。ありがたや、ありがたや。

主人公のヒョンウは、貧しい家庭で生まれ育ち、特別なスペックも後ろ盾もない苦労人。しかし、汚い仕事も厭わない熱心な仕事ぶりで、創業者ヤンチョルから会長の座を受け継いだ長男ヨンギの側近にまでのし上がります。そんな折、ヨンギが急性心筋梗塞で倒れ、ヨンギの息子ソンジュンが経営権継承に動き出します。スニャングループのリスク管理を任されていたヒョンウは、裏金用のペーパーカンパニーがあることを知り上司に報告しますが、銃で撃たれて海に転落。忠誠を尽くした財閥一族から、まさかのトカゲの尻尾切りに遭うのでした。

韓国ドラマ 財閥家の末息子~Reborn Rich~ ソン・ジュンギ
出典元:BAILA

© SLL Joongang Co.,Ltd, Raemongraein Co., Ltd.  all rights reserved.

そんなヒョンウの無念が届いたのか、目を覚ますと1987年にタイムリープ。さらに、ヤンチョルの孫でチン一族の末息子ドジュンの体に魂が乗り移っていました。前世の記憶が残っているため、歴史や時代の流れが手に取るようにわかるドジュン=ヒョンウ。その能力と財閥家の末息子という特権を活かし、スニャングループを買収して乗っ取ることを誓います。

スカッとする復讐劇に、現代から過去へのタイムリープ、魂が乗り移る転生というファンタジー要素が掛け合わされ、世情も一族の内情も知り尽くした主人公が“無双状態”で突き進むストーリーは、極上の爽快感。自分の殺害を指示した“裏切り者”に迫っていくサスペンスもあり、その中でロマンスもあり、見始めたら止まらなくなること間違いなしです。

韓国ドラマ 財閥家の末息子~Reborn Rich~ ソン・ジュンギ
出典元:BAILA

© SLL Joongang Co.,Ltd, Raemongraein Co., Ltd.  all rights reserved.

ヒョンウがタイムリープした1987年は、ソウルオリンピックを翌年に控え、民主化が幕を開けた年。ドラマは、変化と成長が目まぐるしく起こった1987年から2004年までの激動の時代を背景としていて、韓国近代史における歴史的な出来事を取り入れながら展開していきます。

例えば、1987年の大韓航空機爆破事件。ドラマでは、ヤンチョルがその便に乗る予定であることを知ったドジュンが別便に乗るように伝え、事なきを得ます。また、1997年に起こった金融危機も登場します。IMF(国際通貨基金)から支援を受けたことから、韓国で「IMF危機」「IMF」とも称されるこの金融危機では、銀行や企業が次々と倒産したほか、大量リストラが起こり、多くの人の生活に甚大な影響を及ぼしました。「IMF危機」は『二十五、二十一』や『テプン商事』など、数多くの韓国ドラマで描かれているので、耳にしたことがある人も多いはず。本作でもヒョンウの生い立ちに深く関係する重要なポイントとなっています。

キャラクター設定においてもリアルとリンクしている点が。本作は、作家サンギョン氏による同名のウェブ小説を原作としており、サンギョン氏は韓国メディアとのインタビューで、「スニャンのモデルはSamsung」と明かしています。というのも、韓国の視聴者からすれば一目瞭然なのだそう。ピシっと整えられた髪に眼鏡、方言を話すなど、ヤンチョルはそのビジュアルやドラマで描かれるエピソードなどSamsungの創業者イ・ビョンチョル氏と重なる部分が多数。もちろん「創作の部分が大半」とのことですが、所々にリアルさをプラスすることで、ファンタジーでありながらビジネスドラマとしても見応えがあり、臨場感のある共感度の高いストーリーに仕上がっているというのが本作のすごいところ。

韓国ドラマ 財閥家の末息子~Reborn Rich~ イ・ソンミン
出典元:BAILA

© SLL Joongang Co.,Ltd, Raemongraein Co., Ltd.  all rights reserved.

すでに見どころ盛りだくさんなわけですが、私が本作で一番心を打たれたのが、ドジュンとヤンチョルの関係性。

ドジュンにとってスニャングループの生みの親であるヤンチョルは、いわば復讐計画のラスボス。未来のことをすべて知っているドジュンが圧倒的に有利かと思いきや、さすが一代で精米所から財界のトップに登り詰めただけあり、ヤンチョルがめちゃめちゃ手ごわい。いくら“ビジネスセンスのあるかわいい孫”になったとて、商売においては身内をも切り捨てる冷酷なヤンチョルに邪魔者だと判断されたら終わり。怪しまれないように外堀を埋めていく心理戦は、呼吸をも忘れるほどの緊張感があり、目が離せなくなります。

その一方で、ドジュンの復讐が進むにつれて、必然的に祖父と孫としての絆も深まっていくという。復讐劇として見始めたはずなのに、途中からドジュンとヤンチョルの奇妙で複雑な家族愛に何度も涙してしまいました。特に、ヤンチョルがドジュンに遺したビデオレターの内容には思わず号泣。思い出すだけでも泣けてしまうくらい印象的なシーンです。

ヤンチョル役を演じたイ・ソンミンは当時55歳。実年齢よりはるかに上の年齢を演じたわけですが、威圧感を放つ冷徹なスニャングループのトップだったヤンチョルが老いていく過程を表現する繊細な演技がすごすぎる……! イ・ソンミンは枕詞のいらない名俳優ですが、本作での演技はちょっと格別。「第59回百想芸術大賞授賞式」で男性最優秀演技賞に輝いたその素晴らしい演技を、ぜひご覧ください。

心に沁みる、大人向け韓国ドラマのポイント

人生経験を重ねたからこそ分かる痛みや喜び、言葉にできない人間関係の機微。そんな大人の心に、深く沁みるのが韓国ドラマの魅力です。恋愛だけではなく、家族との絆や友情、仕事、人生の選択など、さまざまなテーマを丁寧に描いた作品には、心に残るセリフや忘れられないシーンがたくさんあります。忙しい毎日に少し疲れたときは、ドラマの世界に身をゆだねて、心をゆっくり休ませてみるのもおすすめ。ぜひ気になる作品からチェックしてみてくださいね。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ