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紅葉は10年で3日遅く 東京のかえでは平年11月28日

  • 2026.9.22

気象庁の観測では、かえでの紅葉日は全国平均で10年あたり3.0日遅くなっています。10年ごとに平均すると、1950年代後半から約16日後ろへずれました。全国51地点の平年値で、紅葉日と落葉日、いちょうとかえでの順番を地域別に整理。紅葉狩りの日取りを決める前に確かめておきたいデータです。

10月に入ると、紅葉狩りの計画を立て始める人も多いはず。紅葉の時期は地域によって1か月以上違い、しかも昔より遅くなっています。
気象庁は全国の気象台などで、同じ木(標本木)を毎年見て「かえでの紅葉日」を記録しています。その記録をまとめると、紅葉日は全国平均で10年あたり3.0日のペースで遅くなっています。
この記事でわかることは次のとおりです。
・気象庁が「紅葉した」と判断する基準
・かえでの紅葉日が、昔と比べてどれくらい遅くなったか(10年ごとの平均を計算)
・全国51地点の平年値でみる、地域ごとの紅葉日と落葉日
・いちょうとかえで、先に色づくのはどちらか
・去年(2025年)の紅葉日は平年と比べてどうだったか
数字はすべて気象庁の公表データ(生物季節観測)をもとにしています。

気象庁の「紅葉日」は葉の大部分が赤くなった最初の日

気象庁の「生物季節観測指針」では、かえでの紅葉日を次のように決めています。
「標本木を全体として眺めた時に、その大部分が紅色に変わり、緑色の色がほとんど認められなくなった最初の日」
つまり、色づき始めた日ではなく、木全体がほぼ赤くなった日です。さらに同じ木で「標本木の葉の約80%が落葉した最初の日」を落葉日として記録しています。いちょうも同じように、黄葉日と落葉日を観測しています。
観測するのは主にイロハカエデ。イロハカエデが育たない地域では代わりの木を使っていて、北海道の6地点はヤマモミジ・オオモミジ・イタヤカエデです。
注意したいのは、観測しているのは気象台などにある1本の標本木だということ。山の紅葉や有名な名所とは、場所も木も違います。この記事の日付は「その街のかえでがいつごろ赤くなるか」の目安として読んでください。

紅葉日は10年あたり3.0日遅く 昔より約16日後ろに

気象庁の「気候変動監視レポート」は、「かえでの紅(黄)葉日は遅くなっている」とまとめています。全国平均の平年差(平年よりどれだけ早いか遅いか)を1953年から並べると、10年あたり3.0日のペースで遅くなっています。
気象庁の累年値データから同じ方法で全国平均を計算し直し、10年ごとに平均してみました(平年値は1991〜2020年の平均。マイナスは平年より早い日数)。
・1956〜65年 -13.5日
・1966〜75年 -13.2日
・1976〜85年 -8.6日
・1986〜95年 -3.7日
・1996〜05年 -0.7日
・2006〜15年 +1.3日
・2016〜25年 +2.3日
1956〜65年の平均は平年より13.5日早く、2016〜25年は2.3日遅い。差は約16日で、約60年で2週間以上後ろにずれたことになります。
1953年以降でもっとも遅かったのは2024年(平年より7.5日遅い)でした。

では、なぜ遅くなっているのでしょうか。気象庁は紅葉日の変化の理由を1つに決めて説明してはいませんが、同じ気候変動監視レポートでは、日本の年平均気温が100年あたり1.44℃の割合で上がっていることも示されています(1898年の統計開始から2025年までのデータ)。秋の紅葉日が遅くなる傾向と、気温が上がる傾向が、同じレポートに並んでいるということです。

ひとつ知っておきたいのは、この3.0日は全国平均の傾向だということ。年ごとの上下は大きく、平年より早い年もあります。また、観測している地点の数は年によって違い(27〜51地点)、古い年ほど少なめです。
「毎年3日ずつ遅れる」わけではありませんが、数十年前の記憶や感覚を目安にすると、早すぎる日を選んでしまうかもしれません。

平年値で10月に紅葉日を迎えるのは51地点中4地点だけ

かえでの紅葉日の平年値がある全国51地点を、旬(10日ごと)で分けると次のようになります。
・10月中旬 2地点
・10月下旬 2地点
・11月上旬 2地点
・11月中旬 8地点
・11月下旬 20地点
・12月上旬 14地点
・12月中旬 3地点
10月に紅葉日を迎えるのは、釧路(10月16日)・帯広(10月20日)・旭川(10月23日)・札幌(10月28日)の4地点だけ。どれも北海道です。
いちばん多いのは11月下旬(20地点)で、11月下旬以降が51地点中37地点。12月に入ってから紅葉日を迎える地点も17地点あります。
気象庁も、かえでの紅葉は「10 月中旬から北海道太平洋側東部で始まります」とし、関東・東海の太平洋沿岸や近畿、九州南部には12月上旬から中旬にかけて達するとしています。

主要12都市の紅葉日と落葉日 東京は11月28日から12月13日

同じ平年値から、主要12都市のかえでの紅葉日→落葉日を北から並べました。紅葉日は木の大部分が赤くなった日、落葉日は葉の約8割が落ちた日です。
・札幌 10月28日→11月5日(8日)
・仙台 11月21日→12月6日(15日)
・新潟 11月15日→11月30日(15日)
・金沢 11月24日→12月4日(10日)
・東京 11月28日→12月13日(15日)
・横浜 12月14日→12月27日(13日)
・名古屋 11月28日→12月11日(13日)
・京都 12月5日→12月18日(13日)
・大阪 12月1日→12月13日(12日)
・広島 11月22日→12月9日(17日)
・福岡 12月1日→12月14日(13日)
・鹿児島 12月15日→12月24日(9日)
たとえば東京は11月28日に紅葉日、12月13日に落葉日で、その間は15日。全国51地点の真ん中の値(中央値)は13日です。
紅葉日から落葉日までの間は、標本木の葉の大部分が赤くなってから8割が散るまでの期間。街なかのかえでを見に行く日を決めるときの目安になります。

いちょうとかえではいちょうが先 48地点中38地点

いちょうの黄葉日とかえでの紅葉日の平年値が両方ある48地点で、どちらが先かを数えました。
・いちょうが先 38地点
・同じ日 1地点(函館)
・かえでが先 9地点
いちょうが先の地点では、かえでの紅葉日まで中央値で9.5日あります。東京なら、いちょうの黄葉日が11月23日、かえでの紅葉日が11月28日で、いちょうが5日先です。
黄色いいちょうが色づいたら、赤いかえではそのあと。1回の外出で黄色と赤の両方を見たいなら、かえでの紅葉日から、いちょうの落葉日(葉の約8割が落ちた日)までが重なる期間です。東京の平年値なら11月28日〜12月3日。48地点のうち、この重なりがあるのは37地点で、金沢・横浜・京都・鹿児島など11地点は、平年値ではかえでの紅葉日より前にいちょうの葉の約8割が落ちています。ただし、札幌・帯広・仙台・宇都宮・水戸・岐阜・大分・高松・徳島の9地点は、平年値ではかえでが先です。住んでいる地域の値を確かめてください。

2025年の紅葉日 東京は平年より5日早く京都は5日遅い

最新の観測結果として、2025年のかえでの紅葉日を主要12都市で見てみます(平年差は気象庁の発表と同じ値)。
・札幌 11月6日(平年より9日遅い)
・仙台 11月20日(平年より1日早い)
・新潟 11月18日(平年より3日遅い)
・金沢 11月25日(平年より1日遅い)
・東京 11月23日(平年より5日早い)
・横浜 12月15日(平年より1日遅い)
・名古屋 11月25日(平年より3日早い)
・京都 12月10日(平年より5日遅い)
・大阪 12月4日(平年より3日遅い)
・広島 11月27日(平年より5日遅い)
・福岡 12月1日(平年並み)
・鹿児島 12月2日(平年より13日早い)
同じ年でも、平年より早い都市と遅い都市が混ざっています。平年値はあくまで30年間の平均で、2025年の鹿児島のように平年と13日ずれる年もあります。
2026年の観測結果は、気象庁の「かえでの紅葉日」のページで毎日(08時35分頃)更新されます。9月22日時点では、まだどの地点も観測されていません。出かける日が近づいたら、近くの地点が紅葉日を迎えたかどうかをこのページで確かめると確実です。

よくある質問

紅葉日は「見頃」と同じ意味ですか

同じではありません。気象庁の紅葉日は、決まった1本の標本木で、葉の大部分が赤くなり緑がほとんど見えなくなった最初の日です。名所の「見頃」は場所や木ごとに違うので、紅葉日は「その街のかえでがいつごろ赤くなるか」の目安として使ってください。

山の紅葉にもこの日付は使えますか

そのままは使えません。観測しているのは気象台などにある標本木で、山や名所とは場所が違います。山や観光地の紅葉は、その地域の自治体や施設が出している情報で確かめてください。

平年値はいつの平均ですか

1991年から2020年までの30年間の平均です(気象庁の「2020年平年値」)。気象庁のデータでは、ここ10年(2016〜25年)の全国平均は、この平年値より2.3日遅くなっています。

今年(2026年)の紅葉日はいつになりますか

この記事では、2026年の紅葉日の予想はしていません。平年値と去年の実績を目安にしつつ、気象庁の「かえでの紅葉日」のページで、近くの地点の観測を確かめるのが確実です。

まとめ 紅葉狩りは平年値と最新の観測で日取りを

かえでの紅葉日について、気象庁のデータからわかったことをおさらいします。
・紅葉日は全国平均で10年あたり3.0日遅くなっている(10年平均で比べると約16日)
・平年値で10月に紅葉日を迎えるのは北海道の4地点だけ。多くは11月下旬以降
・東京は11月28日に紅葉日、12月13日に落葉日(平年値)
・いちょうが先の地点が48地点中38地点。黄色のあとに赤
・2026年の観測は、気象庁のページで毎日更新
昔の感覚で早めに出かけるより、住んでいる地域の平年値と、その年の観測で日取りを決めるのがおすすめです。

※平年値(1991〜2020年)と2025年の観測値は、気象庁「生物季節観測累年値ファイル」(令和8年3月19日時点)によります。10年ごとの平均は、同ファイルのかえでの紅葉日から各年の全国平均の平年差(観測のある地点の平均)を計算し、weboo編集部が10年ずつ平均したものです(1953年からの各年の値は気象庁「気候変動監視レポート」の図と一致します)。旬ごとの地点数、紅葉日から落葉日までの日数、いちょうとかえでの順番も、平年値からweboo編集部が数えたものです。記事の情報は2026年9月22日時点のものです。

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