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帰省前にチェック! 日頃からしつけておきたい子どものマナー2つ

  • 2016.8.8
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【ママからのご相談】

夏休みに主人の実家に帰省するのが、毎年恒例の行事です。主人の実家は子どものしつけには大変厳しい家です。

行くと必ず、親戚の方々が多く集まる席に子どもを参加させなければなりません。私は毎年、 わが家のやんちゃな2人の子どもにヒヤヒヤさせられっぱなしです。

子どもには、大きくなるにしたがって徐々に“親戚の家でのマナー”も覚えていってほしいと思っています。

親として心がけるべき点は何かありますか?

●A. 基本的生活習慣をいま一度チェックする、良い機会です。

ご相談ありがとうございます。ママライターのあしださきです。

普段は遠くに暮らすご主人のご両親に、久しぶりの帰省でお会いするときに気になることといえば、やはり“子どものマナー”ですよね。

義理のお母様からの厳しいチェックもママたちの頭を悩ませてしまいます。

核家族化が進み、家に祖父母が同居している家庭が少ない現代では、日本人が昔から大切にしてきた礼儀やマナーなどについて注意してもらえる機会が少ないと思います。

私も夫と3人の子どもと暮らしております。幸いにして、近所に主人の両親や祖母がおりますので、子どものマナーや礼儀について怒られることがよくあります。

よく言われることは、“あいさつ”“食事のマナー”“和室での作法” です。「幸いにして」と思えたのは、少し時間がたってからです。

怒られたその場では恥ずかしい気持ちが先行して、とても「怒られて良かった」なんて思えませんが、何かの折に他人から子どものマナーを褒めていただき、結果的にはあのとき怒られて良かったと思うことが多いのです。

今回は、子どもの生活科学研究会が編集した『子どもとマスターする49の生活技術(3)』という本を参考に、簡単で子どもにも分かりやすく、親も教えやすい生活習慣に基づくマナーを2つご紹介したいと思います。

●(1)あいさつ

基本的な生活習慣であるあいさつができる子どもが少なくなったと言われています。

前出の『子どもとマスターする49の生活技術(3)』の中に、以下のような記述があります。

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『最近は、幼稚園や学校などで、名前を呼ばれても返事をしない子どもがいるという話をよく聞きます。「はい」という短い受け答えの声を出しおしんでいるのでしょうか? また、アメリカ、イギリス、韓国などの国々の子どもと比べて、日本の子どもは、日常のあいさつができていないともいわれています。日々のあいさつがきちんとできているか、あいさつをかわすゆとりのある生活をしているか、家庭で生活を見直してみる必要がありそうです』

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わが家の子どもたちも、主人の両親の家であいさつができずに注意を受けることがよくあります。

注意されて気をつけるので徐々に良くなっていますが、“大きな声で”というのがどうも苦手です。

特に主人の祖母にあいさつするときは、大きな声でないと聞こえないということもありますから、大変なのでしょう。

しかし、回数を経るごとに徐々に大きな声で「こんにちは」ができるようになってきました。子どもにとってはあいさつひとつでも“訓練” なのかもしれません。

もし、あいさつが苦手なお子さんがいらっしゃるならば、地道な作業ではありますが、“あいさつの回数を意識的に多くする生活”で改善していくという方法はどうでしょうか。

たとえば、

・朝は玄関先を一緒に掃除しながら近所の家の人にあいさつする

・買い物に連れて行き、その都度「こんにちは」や「さようなら」を言ってみる

・家庭内では、誰かが出かけるときや帰ってきたときに大きな声で「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」を欠かさない

などです。

●(2)食事のマナー

主に食事のときに注意すべきは、“箸の正しい使い方” であると思います。

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『1995年に子どもの生活科学研究会が行った子どもの正しい箸使いに関する調査では、箸を正しく持って使える子どもが小学6年生で20%ほど、小学1年生では5%にも達していません』(『子どもとマスターする49の生活技術(3)』より)

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箸の正しい使い方や持ち方については、ご家庭でお父さんやお母さんがお手本となって示していくことが基本ですが、どのような箸をお子さんに使わせているかということはいま一度チェックしてみると良いと思います。

プラスチック製の箸は食材が滑りやすく子どもは食べ物がつかみにくいと思いますし、また断面が丸いものも同じで食材が滑ってしまいます。

長女が通っていた幼稚園では、園児たちがお箸で苦戦する状況に直面し、竹でできた六角箸 の推奨をし始めました。

竹の六角箸はとても軽くて持ちやすく、六角の形は食材がつかみやすいのでオススメです。

箸の長さも子どもの手のひらの大きさに合ったものでなくては使いにくいということも分かりました。

キャラクターものの箸でないとお子さんは喜んでくれないかもしれませんが、箸の練習には使いやすい道具であることが最重要なのではないかと思います。

次にご紹介したいのはやってはいけないお箸のルールです。

“忌みばし”をご存知でしょうか? 大人の方なら、名前まではわからなくてもひとつやふたつは聞いたことがあるはずです。

忌みばしは非常に多くの種類があるそうですが、ここに挙げる9つはぜひ覚えておくとお子さまの将来きっと役に立つことでしょう。

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(a)刺しはし……滑りやすい食材を箸で突き刺して食べる行為

(b)かきはし……皿のふちに口をあてて食べ物をかき込む行為

(c)ねぶりはし……はし先を舐める行為

(d)かみはし……はし先をかむ行為

(e)寄せはし……はし先で皿などを自分の方に引き寄せてくる行為

(f)握りはし……はしを握ったままの手で茶碗などを持つ行為

(g)迷いはし……何を食べようか迷って、はしであちこちを指す行為

(h)探りはし……底の方に何が入っているかかきまわしてさぐる行為

(i)渡しはし……食器の上にはしを渡す、また食器のふちにかける行為

(『子どもとマスターする49の生活技術(3)』より)

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これらを日々の生活の中で少しずつ覚えていけるといいですね。

帰省先のご主人のご両親と食事をするとき、知っているのといないのとでは印象が違う ように思います。

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いかがでしたか?

あいさつも食事のマナーも、私が子どもだったころは自然と近くにいた祖父母が教えてくれたように記憶しています。

日々子育てに追われる中、他のことも注意しなくてはならないママたちにとって、細かいマナーをひとつひとつ教えていくのも大変です。

親戚の家にお邪魔する機会は、もしかしたらママたちにとっては“わが子のしつけが行き届いていないと指摘される憂鬱な日”かもしれませんが、そういう場にお子さんが実際に居合わせ、そこにいる年配の方々から注意を受けることがあっても、それを機にマナーを身につけることができれば良いと思いませんか?

注意されたことが記憶として残り、自然とできるようになるのですから。

子育ての一端を親戚の方々にも担っていただき、子どもの成長を楽しみに感じてもらえるといいですね。

【参考文献】

・『子どもとマスターする49の生活技術(3)(イラスト版 子どものマナー)』子どもの生活科学研究会・編集

●ライター/あしださき(元モデル)

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